【東京新聞:特報】3/27原発再稼動という無謀 倫理の崩壊必至(京大小出裕章助教コメント)

昨日とても読みたかった記事。そうしたらやっぱり小出さんのコメントがあった。予感というのかこれは。
『朝日ジャーナル』はまだ誤字だらけで、うちで不具合をとってから[非公式まとめ]に投稿するつもりだったのだけど、管理人さんにあることをお願いした御礼に先に投稿。
最近、推敲する暇がない。ぼろぼろ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2012032702000055.html

【特報】
原発再稼動という無謀 倫理の崩壊必至
2012年3月27日

 東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)が二十六日に止まったことで、国内商業用原発のうち、運転中は北海道電力泊原発3号機のみとなった。一方、野田政権は原子力安全委員会の確認作業を受け、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働を急いでいる。「政治判断」し、地元の合意を得て、ゴーサインを出す構えだ。だが、この性急な方針は倫理面からもうなずけない。 (上田千秋、小坂井文彦)

http://blog.goo.ne.jp/nishidenjigata/e/d5eb142b2fb7098c6f2995d7d0c0e01d
にしでんじがたさん ありがとう

 「政治判断」するのは野田佳彦首相、藤村修官房長官、枝野幸男経済産業相、細野豪志原発事故担当相の四閣僚。そろって原子力については素人だが、安全性に加え、電力需要という経済的、社会的な観点とすりあわせて判断するらしい。

 だが、そうした目先の利益に惑わされた結果として、福島原発事故があったのではないのか。政治家が安全性を検証せず、不十分な安全対策を看過してきたことも原因の一つだったはずだ。

 「原発危機と『東大話法』」などの著書がある東京大東洋文化研究所の安冨歩教授は「“素人”である政治家たちに判断を委ねること自体は間違いではない」と話す。

 「逆に自分の研究分野にだけ精通している専門家が、正しい判断を下せる保証もないからだ」

 ただ、こう条件を付ける。「同じ素人である国民の多くが『大丈夫だろうか』と、再稼働に疑問を抱いている。ならば、国民つまり素人の代表である政治家の判断内容はおのずと明らかだ」

 ところが、実際は逆の方向に進んでいる。裏を返せば、素人ではないわけだ。むしろ、別の意図を引き受けているようにも見える。「結局、原発推進の特定の専門家や利益集団に振り回され、その代弁をすることがここでの『政治判断』の意味ではないのか」

 原発を再稼働させたい関西電力がつくった安全評価(ストレステスト)を「妥当」と判断したのは経産省原子力安全・保安院。その作業手順を原子力安全委員会がチェックして、確認を済ませた。この間の流れだ。

 この作業に携わった人物たちは、そろって福島原発事故の“犯人”ともいえる「原子力ムラ」の住人たちである。これで安全性を信頼しろ、というのは無理がある。本来、テストされるべきはこうしたムラの住人や閉鎖的な構造ではなかったのか。さすがに安全委の班目春樹委員長も、記者会見では顔をしかめた。

 京都大原子炉実験所の小出裕章助教は「原発は絶対安全で事故は起こさないというお墨付きを与えてきた人間たちが、同じやり方で『安全です』と言ってる状態。福島原発事故は収束せず、膨大な被害が現在も進行しているのに」と憤る。

 小出助教は安全評価について「もともと想定内の事柄に対して、安全だと言っているだけで、まったく意味がない」と断じる。「彼らは全員“犯罪者”。本来なら刑務所に入れないといけない。再稼働だけでなく、原子力発電のすべてをやめるべき状況なのに、どうしてこんなことが許されるのか私にはさっぱり分からない」と批判する。

 福島原発事故の原因については、国会の事故調査委員会が六月に報告書をまとめる。原因が分からないのに、そもそも安全評価や対策などできようはずもない。

 自民党の河野太郎衆院議員は「国会事故調設置は衆院と参院が全会一致で決めたもの。尊重されなければならない。そもそも事故原因が地震か、津波かもはっきりしていない。政府は報告書を待つべきだ」と話す。

 河野議員は国会議員の大多数の意見は「再稼働ちょっと待て」だとみている。しかし、反対の声は小さい。「自民党にも民主党にも、電力利権に絡んでいる議員が党の上層部にいるため、再稼働を急ぐなという意見が抑え込まれている。再稼働派は裏に回って動いているが、そういう意思決定の仕組み自体が問題。特に野党である自民党は、表で分かる議論をしなければいけないのに」

 関連の審議会委員の利益相反は放置され、政府から独立しない「原子力規制庁」設置が法案化されている。フクシマの反省はなく、事故の教訓を覆い隠す「安全神話」がよみがえりつつある。

 政府は従来、原発から半径10キロ圏を防災対策重点地域(EPZ)としていたが、昨年11月、緊急防護措置区域(UPZ)を新設。対策地域を30キロ圏に拡大した。

 だが、藤村官房長官は16日、再稼働とUPZとは「内容的に違う。連動しない」と説明。事前説明し、合意を得る範囲を半径10キロ圏の地方自治体に限定する考えを示唆した。つまり、電源立地地域対策交付金が支給されたり、原発作業員の宿泊や飲食で潤う地域に偏った判断を優先する。

 対象外となりそうな周辺自治体は反発を強めているが、前宮城県知事の浅野史郎慶応大教授(地方自治)は「福井県全体が関西電力と安全協定を結んでいる。30キロ圏外に住む福井県の住民は意見が言えて当然。政府が地元扱いしなくても、滋賀県の人たちが反対と声を上げたら、無視はできない」と、政府の狭い範囲の規定に反論する。

 佐藤栄佐久・前福島県知事は「私の住む郡山市は福島第一原発から50キロも離れているが、場所によっては放射線量が高いまま。事故で影響が及ぶとみる地域を拡大したら、再稼働の意見を尋ねて当たり前。政府のやることはちぐはぐだ」。

 「政府はとにかく早く再稼働したいだけ」と、「地元」概念の範囲拡大による反対意見の続出を警戒しているとみる。

 昨年暮れの野田首相による事故収束宣言。現実とはかけ離れていたが、再稼働を進めたい政府にとって、宣言は不可欠だったといえる。事故の収束なしに「再稼働」とは言えないからだ。

 しかし、現実には事故は収束せず、被害者の救済、賠償もまだまだこれからだ。その時点で、同等の事故が起きる可能性がゼロとは言えない再稼働に走っている。被害者たちの神経を逆なでする行為といえないか。

 福島県富岡町の遠藤勝也町長は「原因が分かっていない段階で、再稼働を言い出すのは理解に苦しむ。また同じことが繰り返される」と語る。同町は全域が警戒区域にあり、全住民が村外に避難を強いられた。帰還のめどはたっていない。

 除染に賠償、町民の雇用確保…。問題は山積みのままだ。遠藤町長は「国はやらなければいけないことを何もやっていない」と怒りを込める。

 「日本中に原発がある以上、どこでも福島と同じことが起きうる。それを忘れてはいけない」

<デスクメモ> なぜ、野田政権が乱暴に再稼働を急ぐのかを考えた。いま決めないと、準備期間もあるので、夏に稼働できない。となると「原発ゼロ」状態で夏を乗り切られかねない。そうすると「やっぱりいらない」世論が高まる。脱原発へ一直線だ。この流れを恐れているのだろう。逆に言えば、いまが正念場だ。(牧)

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