「2月23日厚木24日新宿船橋」 by あざらしぐりこ様

小出さんの講演会の物凄いレポートと膨大な写真を、あざらしぐりこ様から頂戴しました。
「いいね」「いいね」と連発して、ひとりでが楽しんでおりましたけれど、おすそわけします。
写真は選別中なので、しばらくしたらそこかしこにちりばめられるはず。
あざらしぐりこ様 ありがとうございました。

ちたりた拝

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「2月23日厚木24日新宿船橋」

もう早4週間も経ってしまいました。疾風怒濤のあの2日間から。

 2月23日厚木、24日新宿、船橋と、小出さんの集会をはしごして、その上24日は小出さんの護衛係まで仰せつかったのでした。

 その翌日から一週間、ふとした拍子に至福の記憶が甦り、魂はふわふわと夢見るような世界に飛遊していくのでありました。(単に寝不足だからかも知れないけど。)

 そのあげく、数日間寝込んでしまいました。やっぱりあの2日間で力を使い果たしたに違いないわっ。アインシュタインだって、相対性理論を完成した後、半年間寝込んだって言うじゃない。(勝手に言っとけ。)

 思い出す範囲で記録を残します。

 ミーハー丸出しでお恥ずかしい限りですが、せっかくなのでこの際、大爆発させていただきます。細かなことばかり書いてありますが悪しからず。テキトーにとばし読みしてください。

 まず、今回の二回のご講演で印象に残ったのは「福島を忘れないで欲しい。」「福島はまだ終わっていない。」ということを前にも増して強調なさっていたことです。

2013年2月23日

「美しいふるさとを子どもたちへ。今、私たちに何ができるか」

厚木市文化会館大ホール
http://hiroakikoide.wordpress.com/2013/02/24/atsugikouen_2013feb23/#more-5566

配付資料(スライドの抜粋)(ツル紙にカラー印刷!)東京新聞と横浜新聞が後援しているから?

原子力にかけた幻の夢

 地球

 人類進化 *

 原子力発電も火力発電も湯沸かし装置

福島原発事故は今進行中

 MarkI型格納容器

 IAEA閣僚会議に対する日本国政府の報告書

 汚染マップ

日本は「法治国家」か?

 死んだ人はいないと言うけれど・・・

 囲われたまま死んだのは牛だけではない

変わってしまった世界の中で

 私の願い 1.子供を被曝させない 2.第一次産業を守る

 放射線ガン死の年齢依存性

原力は廃絶できる

 原子力をやめても停電しない

 発電設備容量と最大需要電力量の推移

 未来は太陽にすがるしかない! 

 再生不能エネルギー資源の埋蔵量

 *で、今回は人類進化のスライドの説明に変化がありました。

 今までの説明は「初めはサルかゴリラといった者であったのが、やがて直立し…」だったのに、この日の説明では「初めはサルかゴリラといった者であったのが、『人間に一番近いのはチンパンジーだと先日教えてもらったのですが』やがて直立し…」とおっしゃったのです!『 』内が挿入されていた!

 『 』を申し上げたのは、もちろん私!!1.19の楽屋で。

 小出さんは相好を崩して私をご覧になり(と思う)、私も満面の笑みを浮かべて小出さんを凝視しました。

 そしたら、となりでムツコさん(友人)が、ブハッと仰け反って笑いながら「ぐりこさん、やったじゃん!」って言うし、もう一人の友人も大喜びするし、最前列中央大騒ぎでした。

 ご講演後、楽屋で翌日のご相談。

 手紙も差し上げました。

「いつものです。」

「いつものですね。読ませていただきます。ありがとうございます。」

2013年2月24日

祝!「ラジオフォーラム」放送開始記念!〜「たね蒔きジャーナル」終了の真相&今、福島第一原発はどうなっているのか?〜」

12:00 新宿ロフトプラスワン

 強風のため電車が遅くなり、その上場所をまちがえた。

 間違って辿り着いた建物のドアにはなぜか「駆け込み寺」の文字が。

 これ幸いと、ロフトプラスワンの場所を教えてもらい、目を血走らせて歌舞伎町を走り回り、やっと到着。

(目が血走っているのは土日の早起きによる寝不足と強風のため)

 会場ではムツコさんがかぶりつきを取っておいてくれました。

 入場者は飲み物か食べ物を強制的に買わせられる。

 私が小出さんの前では胸が一杯でものが食べられない、ということはムツコさんにも知れていて、「前日の晩は、友人からもらった黒砂糖と水しか食べてない」と言ったら「ぐりこさん、大丈夫?」「食べないと貧血になっちゃうよ。歩いているときによろっとよろけて先生が『ぐりこさん大丈夫ですか?』って支えてくれたりして?!ぶははっ!!わ〜妄想が〜〜!」二人して激うけ。ムツコさんおもしろいわ。

 その時もお腹空いてなかったけど、ビールを飲みながらポテトとチキンをどうにか食べたら、ムツコさんに「先生の前でチキンとポテトを食べられるようになったね。」と褒められました。

 舞台と客席の間にカウンターがあり、舞台の人は座ってカウンターが机代わりになる。カウンターにマイクと今西さんのMac。

 下手から今西さん、小出さん、おしどりまこ、けん、の順に座る。

 小出さんが席に着くとき、私たちに気付いてくれて、にっこり。もちろん私もにっこりと会釈。

 小出さんは日本酒。

 会場から寄せられた質問に小出さんが答える形。

 入場者に配られていた質問用紙があったことにうっかり気付かず。

ふくいちの現状についていくつかの質問と回答。(略)

詳細はこちら
http://hiroakikoide.wordpress.com/2013/02/27/tanemakidouga-2013feb24/#more-5599

https://www.facebook.com/hiroaki.koide.info?fref=ts

 印象に残った発言のいくつかはこんな感じ。

質問「たねまきジャーナルの思い出は?」

小出「とても感謝している。報道の正しい在り方を体現していた番組。」

質問「圧力を受けたことは?」

小出「直接にはない。」

おしどりまこ「本当のことを知られたくない人たち(電力会社など)が最も恐れていることは「さら」の人たちに真実を知られること。原発ネタを扱うようになって、仕事が減った。」(まこさん渡来系美人でした。小鼻がちいちゃいのがうらやましい。)

2:30に前半終了。休憩時間。 
小出さんは退席して階上の控え室に行こうとするが、一歩進むごとに人が寄ってくる。

2:40頃「では行きましょうか。」と小出さんが私たちに言って、ロフトを出発。

 ロフトを出るも、初老男性3名が小出さんにまとわりついて、小出さんは彼らと並んで歩きながらお話。

ムツコさん「なんなんだ、話がちがう〜」と言いつつ、(周りを避けながら)小出さんを激写。

 新宿駅で彼らを撒き、やっと二人きり、でなくって三人きりに。

 スマホの「乗り換え案内」で電車の時刻を調べたら、小出さんは「そんなのがあるんですか。おそろしい世の中ですね。」って。

 でも結局調べたのとは違う総武線直通に乗ることに。階段でホームへ上がったら、小出さんは「どの辺にしますか」と私にお聞きになる。(いや〜どの辺でもいいんですけど。)と思いつつ階段から離れたところで「この辺にしましょう。」と並ぶ。

 あ!しまった小出さんは白線の外側を歩いていた。そういうことをさせないのが護衛の役割だったのに!

 来た電車は比較的空いていたので、ムツコさんが「先生、両手に花で」と言って(私には言えない)、小出さんを真ん中に、ムツコさんが左、私が右に座る。

 積極的なムツコさんは早速スマホを取り出し、自分のフェイスブックのページを見せて説明している。

 私がムツコさんのスマホをよく見ようとすると、小出さんの前に身を乗り出すことになるので、一瞬「失礼かな?」なんて躊躇したけど、でもやっぱり、「見るために」小出さんの前に身を乗り出して、ムツコさんのスマホをのぞき込みました。(あまりよくは見えなかったけどね。)

 会話を逐一覚えているわけではないけど、ちょっと話が途切れる都度、私やムツコさんが話しかける、みたいな展開。

 ところで小出さんは「原発事故後の日本を生きること」で「人類に平等社会はなかった」とおっしゃっていました。でもアフリカの狩猟採集民社会においては、徹底的な平等主義を人々が維持しようとしてきた、という事実もあります。以前このことを小出さんに申し上げたら「そのことについてもっと知りたい」とおっしゃったので、関連する書物をいくつか差し上げました(「人類の起源と進化−自然人類学入門」「森の狩猟民−ムブティピグミーの生活」)。「でも読む時間を取るのが難しいでしょうから、もしよろしければ、いつでも出前授業いたします」と申し上げていました。

 で、今回その話を持ちかけたら、見事に1時間、時間を取っていただけることになりました。昼前なら昼ご飯タイム1時間さらに追加、夕方なら一緒にお酒を飲む、という特典が付くのですが、今回は日帰りするためにお酒はあきらめて、昼ご飯前の時間帯にしていただきました。

 後で聞いたら、私が行く日は、小出さんのお気に入りのランチの店が開いている日なので、そのお店に行けるかも、とのムツコさん情報。

 そのお店は実験所の裏口から出て、風光明媚な草木繁る山道を下って行くそうです。

 小出さんはとても歩くのが速いそうです。小出さんがスタスタ道を下っていって、ムツコさんがピンヒールでよろけそうになりながら懸命に追いかけると、小出さんが振り返って「大丈夫ですか?」ってお聞きになるんだって。

 よかった!私も歩くのが速いから。きっと小出さんと歩調が合うに違いないわっ!

「先日はお手紙ありがとうございました。いつもクレーの絵が便箋にありますが、クレーがお好きなんですか?」

「そうですね。便箋に載せるので線画がいいと思って、あれを載せました。」

 ムツコさんが「私もクレーが好きです。先生と同じ〜。でも私は色の付いたのが好きです。」

(ふ〜ん。小出さんはゴーギャンとかミケランジェロはお好きじゃないのかな?)

「音楽はどんなのがお好きですか?」

「ジャズとクラシック。」

「クラシックはどの作曲家がお好きですか?」

「バッハとショパン」

(きゃ〜!!!!!な・な・なんという!ドンピシャの一致じゃあありませんかっ!しかも言う順番まで同じ!)

「あ!私もです。」と思わず左に向いて腰を浮かす私。「私もバッハとショパンが大好きなんです。」「ショパンがコルシカ島行くときにバッハの楽譜だけ持って行ったそうですね。ショパンもバッハが好きだったみたいですね。」

「ああ、そうなんですか。」

(え〜、正確には「マヨルカ島」、「バッハの平均律の楽譜」でした。斑目でなくてでたらめ言ってごめんなさい。)

 私のバッハ話は止まらない。

「バッハ、いいですよね。昔は『バッハさえあればあとは何もいらない』ぐらいに思っていました。バッハの音楽って宗教音楽が多いですよね。私はキリスト教信じてないけど、でもバッハの音楽には感動します。」

「私も無神論者ですけど(うんうん)、バッハはいいですね。」

(次回の課題:バッハのどの曲がお好きですか?)

「音楽って他の芸術に比べて、何というか、より、身体の芯に直接響く、ような感じがしませんか?」(なにわけのわかんないこと言ってんの。「バッハを聴くと胸がびりびりびりっと震える感じがしませんか?」とか言えばよかった。)

「・・・そうですか・・・。絵もいいですよ。」と小出さん。

(もちろんです!)

 で、どういう経緯か忘れましたが、絵についての会話に。

「私はゴーギャンが大好きなんです。」

「ゴーギャンが死んでぴったり60年後の同じ日に私生まれたんです。」

 小出さんは笑いながら「へ〜。」

「だから『私はゴーギャンの生まれ変わりに違いない』と信じてました。」

 小出さん笑いながら「生まれ変わりですか。」

「こんなにゴーギャンが好きなんだから。」

 ムツコさんが「先生は誰の生まれ変わりになりたいですか。」

 小出さんは笑いながら「正造さんかな。」

 私たち「やっぱり。」

ムツコさん「正造さん、なんですね。」

私「田中正造、なんて言うと単なる歴史上の人物みたいですからね。」

小出さん「そうですね。」

ムツコさん「先生と呼ばずにさんと呼ぶんですね。」

「そういえば、私は大学院で、教官から『先生呼ばわりするな』って言われました。だから院生はみんな教官のことをさん付けやあだ名で呼んでました。教官に言われたんですが『研究というのは、学生も教官と同じ立場で行うものだ。だから先生呼ばわりするな。その代わり学生でも容赦はしないから。』って。それはすごくよかったです。」

小出さんは頷きながら「そうですね。」

「でも今の学生は、先生と呼んでいるみたいです。同じ人類でも他の大学では先生と呼んでました。私のいたとこは特殊だったみたいです。」

小出さん「そうですね。大学ではみんな先生と呼んでますからね。」

「先ほど(ロフトで)、先生は(←心持ち小声で発話)、子供の集まる場所の土を剥ぐべきだ、とおっしゃいましたが、私とこの市では、政府の基準値(5000Bq/kg)以下だから何もしないんです。」

「行政はそんなもんです。」

「でも、事故前(10Bq/kg未満)の何百倍ですから、土を剥いだ方がいいと思うんですけど。かといって自分でやるってわけにも・・・。」

「剥いだ土をどこに持って行くかも問題ですね。自分の家の庭の汚染土を福島から東電まで持って行った人がいましたね。」

「はい、はい。」

「偉い人ですね。」

「そうですね。」

「この缶バッヂ(スイシンジャーvs怪人小出男)、結構効果があるんですよ。『これ何?』って興味を持った人に『YOUTUBEでスイシンジャー見てみて』って言うんです。この缶バッヂでこれまでに2人くらい引っかけました。」

ムツコさん「スイシンジャー、びっくりした。先生に手錠までかけちゃって。」

小出さん「彼らは何をやるか教えてくれなかったから。」

「彼らも、実は内心恐々としていたんですって。内輪話を収録したDVDで言ってました。」

「え?そんなのがあるんですか?」

「はい。」

(よし、次はこれをプレゼントだ!)

「でもスイシンジャーいろんなヴァージョンがあるけど、異形編は名作ですね!(だって小出さんがお出になってるんだもん!)笑えるっていいですよね。」

「本当に、あの子たちの感性はすばらしいですね。」(あらー、あの子たちですって。)

「そうですね。」

「実験所には学生さんはいないんですか?」

「所属学生はいないけど、理学部や工学部から実験のために来る人はいます。」

「先生が触れる若い人の多くは、多分こういう問題に関心のある人でしょうけど、大学生の多くは関心がないですね。関心のある学生は同時に勉強熱心なので忙しいんです。柏の集会にも学生を誘ったんですが、『試験勉強が終わったら行きます。』って結局『勉強が終わらなかったので行けませんでした。』ってことになって。勉強しないで来い、という訳にもいかないし。」

「そうですね。」

「子供を持つ親どうしもいろいろと難しいことやっているみたいなんですよ。私は気にせず話題を切り出しますけど、多くの人たちは、まず話してよい相手かどうか探るそうです。『関心を持ってるな』と思ったら話すけど『こんなこと話したら友達の縁が切れちゃう』と判断したら、話をしないそうです。」

「親もね・・・。」(困ったもんだ、って感じの口調。)

「今年の冬は寒くなかったですか?私冗談で『原発が止まってるから寒いんだ』なんて言ったんですが、そういう可能性はありませんか?」

小出さんは笑いながら「多分ないでしょうね・・・。」

 船橋駅着。

 人波に紛れて適当に改札を出たら、建物の北側に出る出口がない!

 あれ?あれ?と右往左往したあげく、壁に貼ってある案内図で出口を見つけてホテルに向かう。

 歩道橋の階段を昇りながら

「『原発と憲法9条』の中で、ホテルにエレベーターしかなくて、非常口を開けると階段があったりする、とお話しになってらっしゃいましたね。」

「困ったのは、非常口から外に出て階段を昇って、目的の階に着いたんだけど入口の鍵が閉まっていて中に入れなかったことがあって。」

「わ〜大変!」

 小出さんが非常口を開ける姿も、かわいくて(失礼!)超うけるけど、非常口でロックアウトくらう姿も、愛おしくて目に浮かぶ。苦笑いしながら戻っていらしたのかな。

 ホテルで受付をして、小出さんはメールの確認や講演の準備をするためにいったんお部屋に行くことに。

 受付の横に階段を見つけ「先生こちらに階段があります!」とお呼びしたけど、受付の人が「この階段は3階までです。」

 いや〜ん仕方ない。ということで、小出さんはエレベーターにお乗りになった。

 私たちは出口に向かっていたけど、小出さんはエレベーターに乗る直前にちら、とこちらをご覧になったわ。

 私たちは一足先に会場に。

 6時頃には小出さんが会場にいらっしゃる予定だったので、ロビーで待つ。入口を凝視していたら、なんと、背後から襲われ、でなくってご登場になった。反対側の入口から入っていらした。

 控え室(地下二階)にご案内して「そうだ!お飲み物を」ということで、一階のラウンジでコーヒーを買って、お盆にカップを載せてそろりそろりと控え室に運ぶと、入れ違いで小出さんは会場の下見に。

 慌てて会場に向かうと、小出さんはパソコンの調整をなさっていた。

 我々は補助椅子を並べる。「小出さんの前で私の力持ちなところをお見せしなくっちゃ!」っと全力で椅子を運び並べた。舞台と客席の間を全速力で何往復もしたので汗かいちゃったよ。

 準備も整ったので、小出さんに「楽屋にお戻りになりますか?」と誘ったんだけど、小出さんが歩くと棒に当たる、でなくて人が寄ってくる、もんで、なかなか楽屋に戻れない。

 やっと楽屋に戻り、ムツコさんが「ぐりこさんが、コーヒーをお盆で運んできてくれました。」って言って、小出さんが椅子に座ろうとしたら、長机の高さに比べて小出さんの脚が長いもんで、その脚が机にぶつかって、コーヒーがソーサーに溢れちゃった!きゃー大変!咄嗟に私は持ってきたキティーちゃんのハンドタオルでソーサーとスプーンを拭いて差し上げた。だもんで、暫く私の手にはコーヒーの香り。

 ムツコさんが「クリームは?」と聞くと

小出さん「いえ。砂糖だけ少し入れます。」

 咄嗟に「私も同じ!」と叫ぶ私。

 小出さんは笑っていらした。

 その後小出さんは暫し静かに読書をなさる。

 本は会場で渡された神話研究家の著作。「『安全神話』などという言葉を使うな。『神話』という言葉をそういう文脈で使うな。」という内容らしい。そりゃそうですね。

 その後、壁際の椅子に座る私たちと小出さんとでお話しをした。

「月曜日は有給休暇をお取りになったのですか。」

「そうです。年に20日あるんですが、ほとんど使わないので繰り越すと、翌年の初めには40日くらいになります。」

ああ、週日は熊取でお仕事、ご講演は土日になさっているから。

「明日は連れ合いの母親を見舞うので、有給を取りました。」

「もともとこちらのご出身でいらっしゃるのですか?」

「そうです。」

「仙台で知り合ったんですか?」(核心に近づいていく)

「大学1年の時です。連れ合いは高校を出て働いていて、その知り合いと知り合いだった。」

「あ、グループ交際ですねっ!」

「いや〜交際してたわけじゃないけど。」と笑いながらお答えになる小出さん。

「(奥様って言葉は好きじゃないので、もにょもにょとごまかして)ゴフマン訳してらっしゃいますよね。そういうお仕事なさってるのですか?」

「熊取に移ってから『英語を勉強したい』と言いだしたので『じゃあ大学行けば』と言って大学生になりました。その頃ゴフマンを訳す話が持ち上がったので訳者として加わりました。」

「(三千恵さんの訳した)11章は私にとっては大変役立つ章なので、詳しく読ませていただきました。」

「ありがとうございます。」

(小出さんの訳した章は@@核種がどうの、という核化学そのものなので、難しすぎるのだ。泣)

 開演時刻となったので会場に移動。

 ムツコさんが先ほどの会話に激うけしていて「馴れ初めなんか聞いちゃってすごい。」「お連れ合いの話になったから『今がチャンス』と思って。」

 会場は立ち見や床に座って聞く人であふれていた。

 主催者挨拶の間、小出さんは舞台上手下で待機していて、私はそのとなりに立つ(必要もないのに)。

 小出さんは壇上に上がりご講演の始まり。

 下手袖から写真を撮ろうとしたけど、遠すぎるので、上手舞台下に移動して、舞台下から激写。

 ムツコさんが一眼レフを持っていたんだけど、暗いのであまりうまく写らず、かえって私のちいちゃいデジカメの方がいいかも、ってことになり、床にひざまづいて激写しまくり。

 おかげで翌日和式トイレにしゃがんだら前脛骨筋(下腿全体)がビキビキにつって立ち上がれなくなっちゃった。むむむ・・・。そして翌々日からは筋肉痛。

小出さんのご講演スライド一覧

3.11福島第一原発事故2周年を迎えて 事故で明らかになったこと

人類初の原発:トリニティ

広島原爆のキノコ雲

広島の町並み

長崎原爆のきのこ雲

原子力にかけた夢

日本は被爆国なのになぜ原子力発電を受け入れるのか?

 “被爆国なのに”ではなく“被爆国だからこそ”期待した

原子力にかけた幻の夢

原子力発電も火力発電も湯沸かし装置

膨大に生み出される放射能

被曝は下請け・孫請け労働者に押し付け

福島原発事故今、進行中

Mark I型格納容器

過去、現在、未来の危機

福一の上空からの写真

4号機の外観

4号機核燃料プールの4本脚のうち2本しか修理できなかった

破壊された4号機原子力建屋と使用済み核燃料プールの位置

4号機燃料取り出し用カバー鉄骨建方の着手について(多分東電の写真)

4号機原子炉建屋上部建屋瓦礫の撤去完了について(多分東電の写真)

建屋瓦礫撤去工事完了後(多分東電の写真)

破壊された4号機原子炉建屋と使用済み燃料プールの位置

IAEA 閣僚会議に対する日本国政府の報告書

汚染マップ

ICRP-2007年勧告

日本は「法治国家」か?

ついに起きてしまった福島原発事故 本当の被害の大きさは?

変わってしまった世界の中で

問われる責任

私の願い 1.子どもを被曝させない 2.1次産業を守る

原子力を選んだことに責任のない子どもたちは被曝に敏感(ゴフマンの棒グラフ)

福島第一原子力発電所から遠く距離が離れ、強い汚染を受けなかった場所でも安心ではない。

黒い物質(椎葉玲さん撮影)

黒い物質中のセシウム

原発はトイレのないマンション

膨大に溜まってしまった核分裂生成物

高レベル廃物の隔離処分

会社という組織の長さ

国家という組織の長さ

(これ以下は時間切れで省略)

Nuclear Weapon 核兵器

Nuclear Power Plant 原子力発電所

Nuclear 核 軍事利用 原子力 平和利用 違うもの?

Nuclear Development 原子力開発 核開発

原発は差別の象徴

 原発は差別の上に成り立ち、事故が起きると住民を被曝させ、核は平和を脅かす。原発は即刻止めるべき。電気が足りようが足りなかろうが、即刻止めるべきものです。

 講演後、会場からの質疑と応答。

「5年後10年後の影響は?」

「ガンが増える。病気が増える。科学的に立証するためにはデータを取って見守るべき。たとえ立証できても悲惨ではあるが、歴史のためにもデータは取るべき。」

「トリウムを使う原発は安全、という言説があるが?」

「核分裂をさせれば核分裂生成物ができるので、危険なことに変わりはない。」

「規制委員会がパブコメを募集しているが、安全基準で注意する点は何か?」

「どんな基準を作っても、機械だから、危険はある。核燃料が溶ける事故はこれまでに、ウインズケール、スリーマイル、チェルノブイリ、福島、で起きた。初めの3つの事故は地震や津波がなくても起こった。機械固有の理由で起こった。予想できないのが事故。事故が起きれば膨大な汚染が生じる。」

「除染は有効か?」

「無効。放射能は除染できない。移染だけ。子どもたちの集まる場所からは移染すべき。汚染物質は福島第二原発に置くのがいい。

 集会後、居酒屋にて懇親会。

 小出さんが最初に座り、主催者に導かれるがままに座ると「小出さんの左手にムツコさん、その左に私」となりそうだったので、私がムツコさんに「こっちこっち」と言って小出さんの右に座ってもらった。ので私は小出さんの左隣ゲット。

 誰かが「先生にはおかっけみたいな人はいるんですか?」

 小出さんは、両手でムツコさんと私をお示しになりました。

 帰りにムツコさんは「先生は私たちのことおっかけと思ってらっしゃるのか。」なんて言ってたけど、私たちみたいのをおっかけと言わずして誰を追っかけと言う。

 最初はビール。

 小出さんが他の人に注いでいたので、私はじっと待ち構えて、すかさず小出さんにお注ぎした。そしたら小出さんも私に注いでくれました。乾杯。

 日本酒冷酒が出てきて。また乾杯。

誰かが「先生はお酒が好きですか。」

小出さん「好きです。命の水です。」

 日本酒が好き。若い頃は燗でばかり飲んでいたけど、今は冷やばかり、だそうです。焼酎は美味しいと思わない、とのこと。

「高知の栗の焼酎ダバダ火振、美味しいですよ!」とアピールしてみたりして。

「今日は朝から飲みました。」

(え?朝から飲むかどうかで、アル中かどうかがわかる、んですよ?! 私の祖父も伯父も朝から飲んでましたし。)

「今日はホテルで朝食後に風呂に入ったので、風呂上がりにビールを飲みました。」

「風呂上がりはビールですか?」

「そうですね。」

「ビールの銘柄は何がお好きですか?」

「エビスかモルツがいいですね。ビールの味を味わいたいときにはエビスがいいですね。」

「風呂に入りながらお酒を飲むのもいいですね。」

「え?風呂の中で寝ちゃいませんか?」

「昼間ですから。」

「湯船の中にこぼさないですか?」

「缶ビールだから。」

「ああ、缶ビールですか。」

「休みの日に近くの温泉に行って、風呂に入りながらビールを飲むのがいいですね。」

「AERAの記事にありましたね。だら飲みオフの温泉ですか?」

「別の温泉です。」

「自転車で30分くらい山を登ったところにあるんです。」

「え?そんな近くに温泉があるんですか?」

「深く掘ればどこでも温泉は出ます。」

(そうだった!地質部。)

「帰りは漕がなくていいですね。」

「漕がなくて帰れます。」

 アルソック氏が「タバコ吸っていいですか?」

「私は自分では吸わないけど父親が1日ピース100本吸っていたのでタバコ環境は平気です。」

「お酒はいつから?」

「中学の時から。」

「え?」

「水泳部の合宿で飲んでました。」

「先生もいたんでしょ?見て見ぬふりですか?」

「そうです。」

 出身地の話になって。

 小出さんは正真正銘の江戸っ子だって。

 誰かが「本籍は結婚して変わった、云々」と言っていたので、私は勢い込んで、

「私は名前変わるのが嫌だから事実婚にしようかと思って、相手の親もそれでいいと言っていってくれたのに、自分の親がそれじゃダメだと言い出したんです。それまではさんざん威勢のいいこと言っていたくせに〜。」
「相手の方に変えろって言ったの?」

「そうです。だから本籍は自分の方にしました。」

(だからね「あざらし」は通称名なんですよ。)

「堀場のRADIで2011年8月に、小学校の校庭の色々な箇所の測定を行いました。砂地は高さ1mで0.1μSv/hくらいだったけど、側溝内直置きでは0.4μSv/hくらいありました。」

「そうでしょうね。」

「その結果を娘の夏休みの自由研究にして学校に提出しました。先生のコメントは、『場所によって値は違うのですね。』」

「それが先生のコメントですか。笑」

「学校によっては、校長が『測定をするな』と言うこともあるらしいです。そうすると親の方が自主規制しちゃって、『測るのに学校に確認取らなきゃ。』とか言うんです。私は『測っちゃえばいいじゃん。』と思うんだけど。」

「親もなぁ。」(困ったもんだ、という感じ。)

 主催者氏の父親が競馬で公金横領しちゃった、という話から。

 小出さんは「え?お父さんが競馬で横領しちゃったんですか?」っておかしそうに聞いてらした。私は思わず、

「先生は競馬やったことありますか?」

「ありません。」

「競馬は競馬場に行かなくちゃダメです。テレビで見てるのとは全然ちがいます。」(今度は競馬の話が止まらなくなる。)

「プロならともかく、私みたいな素人は、自分の目を信じた方がいいです。出馬前に自分で馬を見ると『行けそうな馬』ってのがパッと目に止まるんです。一度経験があるんですけど、『いいな』と思った馬がいたんだけど、競馬新聞を見たら、データがあまり良くなかった。それで、データに従って馬券を買ったら、結局、自分で目を付けた馬が一着になったんです。」

 小出さんは熱心に聞いてくれて、「ああそうですか。」と納得(?)してくださった。

 いつか小出さんと一緒に競馬に行きたい!

「『原発のウソ』を言うのも恥ずかしいくらいたくさん人に配ったんですけど」

「ありがとうございます。」

「中には感想を言ってくれる人もいて、感想で多かったのが、『放射性廃物が問題だ』というものでした。」

「1月20日の討論会。明峯さん(農業生物学研究室主宰)はいつも怒ってますね。」

明峯さんの意見(要約)
「農業は逃げられない生き方。土地からも食べ物からも逃げられない。土地から逃げたり、食べ物を避けたり、というように、逃げればいいというのは都市の生き方。逃げられない生き方が社会を支えてきた。」このことを知らない人が多すぎるので、明峯氏は怒っている。「健康だけが唯一の判断基準ではない。危険を敢えて冒しても他の大切な物を守るために生きることを選びうるのも人間。」 極論を敢えて言ったのだと思うが、「子供と共に生きる、子供と供に闘う、というのも一つの選択肢。」

「『子供も一緒に闘うべき』という意見についてどうお考えですか?」

(自分の意見言う前に小出さんにご意見をうかがったりして、失礼だこと。)

小出さん「子供が自分で闘うって言ったんか。」

「そうですよね〜。子供が自分で選択できる歳になるまでは親が生きものとしての子供を守ってあげるべきですよね。」

誰かが小出さんに「エネルギー問題を文化史的に言う人がいない。云々。資本主義はダメだっていうことですね。」

そしたら小出さん、「わかってることだけど。」

私も「前からわかってることですよね。」

小出さん「そうですよね。」

とお互いににっこり笑いながらうなずきあっちゃったりして。

 反原発の歌が一曲披露される。

「リンゴが青森で育つ」という内容らしい。

 さかんに「(青森が)北の果て」という歌詞が出てくる。

 歌が終わった後、私は小出さんに「北の果て、じゃないですよね?」と耳打ち。

 小出さんは私の言葉の意味を理解してくださって(のはず)「そうですね。」と、にっこり笑い合う。

 あ、そういえば小出さん、この間「極東の日本」っておっしゃってた。

 何もヨーロッパを中心に世界をご覧にならなくても・・・。今度申し上げてみよっと。

 懇親会会場を出て、やっと「自然社会の人類学」「人類進化論 霊長類学から見る」を渡す。(「霊長類」なんて小出さんのお好きでない言葉!)

「前にコピーをお渡しした、原本がありましたので、荷物になって申し訳ありませんが、どうぞ。コピーには私の書き込みがあって、きたなくて失礼しました。」

「あざらしさんの書き込みがよかったんです。」(え?!)

「え?書き込みをお読みになったんですか?」

「はい。書き込みを見て、ここを読めばいいんだな、ということがわかったから。」

(きゃ〜!)

てな感じで、むりやり本をお渡ししました。

 懇親会会場から駅まで数人で。

 駅から小出さんは一人でホテルに戻りました。

 ああ、ホテルまで送って差し上げればよかった。

「なぜホテルまでお送りしなかったのか」という厳しいご指摘が多数(でもないけど)寄せられましたが、近しい友人によりますと「勢い込んでいるくせにちょっと遠慮がちになってしまう」という習性が私にはあるらしく、この場面においてもこの習性が遺憾なく発揮されたからでありましょう。ああ、損な性格。

 それにしても夢のような二日間でありました。

 小出さんの講演での畏まった言葉だけではなく、心情や感情を吐露するお言葉を聞くことができました。

 今度は、桜の森の満開の下、熊取で小出さんにお目にかかれるのです。

 うおっし!準備じゃ〜!

(ああまた、もう今から胸が一杯だ・・・。)

ーーーーー(ちたりた注)ーーーーーーーーーーー

平成25年度一般公開(京都大学原子炉実験所)
日時 平成25年4月6日(土曜日)
10:00~16:00

カテゴリー: あざらしぐりこ, 講演会, 小出裕章 パーマリンク