5/19(隆祥館書店の話)書店は斜陽産業なんかじゃない、作家と読者をつなぐ「美人カリスマ書店員」の“感性”と“実行力”【産経新聞】

10日前に小出裕章講演会を開催された「隆祥館(りゅうしょうかん)書店」さんのところへ、取り置きして貰っていた本を買いに、昨日谷町6丁目へ出かけた。
小出さんのおっしゃる講演会の決め手「敵地」「現地」「若い人」のうち、どれにも該当しないような気がしたので、きっと二村さんの「熱意」だと思ったものだ。
でもフタをあけてみたらなんと開催場所が関電ビル!「上本町変電所」(驚)!!まさに「敵地」だったのには驚いたものだ。このあたりではイベントでよく使われるそうだ。
きっと小出さんはエキサイトなさったはず。
この本屋さんはなぜか私好みの本がいっぱいセレクトされて並んでいて、ついつい買ってしまうのがamazonとの違いだ。
ハウスマヌカンの居るショップに出かけたらついついお洋服を買っちゃうじゃない、あんな感じ。

小出さんと二村さんのツーショットは、とてもフォトジェニックだったことはいうまでもない。
それにしても、なんで産経新聞は二村さんが小出さんを呼んで来たというネタで書かなかったのか?
共同通信社も取材に来ていたが、記事はまだ?メディアは橋下をこきおろすのに一生懸命だからに違いない。

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【産経新聞・関西の議論】2013.5.19 18:00
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130519/wlf13051918010030-n1.htm

店を切り盛りする二村知子さん。自分の本は付箋だらけだ
 「アマゾン」をはじめとするオンライン書店が繁盛し、書籍や雑誌を並べて販売する「リアル書店」が苦戦している中、大阪市中央区のオフィスや住宅の混在エリアにある小さな「まちの本屋さん」が注目を集めている。常連客の好みを覚えて新刊を薦めたり、「作家を囲む会」を積極的に開いたり…と独自の取り組みで繁盛する。切り盛りするのは「カリスマ書店員」とも評される二村知子(ふたむら・ともこ)さん。「本屋は斜陽産業といわれるけど、私はそうは思っていません」と語る。その手法は-。(山崎成葉)

「客と会話する書店」

 大阪市中央区谷町6丁目の長堀通沿いにある「隆祥館(りゅうしょうかん)書店」。大阪市営地下鉄「谷町六丁目」駅に近く、大阪府庁から徒歩十数分と都心にも近いところにあるが、店構えは完全に「まちの本屋さん」。広さも約40平方メートルと小規模だ。ただ、営業時間は午前8時半~翌午前0時と長く、「できるだけ多くの人に来てもらいたくて…」と二村さんは話す。

 昭和24年に父の善明さん(78)、母の尚子さん(76)が創業。本に囲まれて育った二村さんは約20年前から店に立つようになり、徐々に自分の色を出していった。

二村さんが何よりも心がけるのは「客と会話する」ことだという。常連客の好みや、前回訪れた際の会話などの“個人データ”を記憶。入荷する本を事前に読んで「あの人に合いそう」と思う本なら勧める。二村さんの本は、客へのおすすめポイントが書かれた付箋だらけだ。

客と作家をつなげる

 8月には毎年、戦争関連の本を並べるフェアを行っている。一昨年、戦争を題材とした小説「永遠の0」の著者、百田尚樹さんのことが常連客と話題になり、「この人、まだ50歳そこそこで戦争も経験してないのに、なんでこんなリアルに書けるんやろ。話を聞いてみたい」という客の一言に動かされた。

 百田さんに店に来て話をしてもらおうと、手紙を書いた。「読者の究極の願望は、感動を受けた本の著者とお会いできることだと思う」-。2カ月後、「いいですよ」との返事がきた。その年の10月に「百田さんを囲む会」を開催。約70人が参加する盛況ぶりだった。

 昨年7月、出光興産の創業者、出光佐三をモデルに企業の再生を描いた百田さんの小説「海賊とよばれた男」(講談社)が発売された際には、「立ち上がる力になるはず」と、常連の中小企業経営者に勧めた。発売から約2週間後の昨年8月に2回目の百田さんを囲む会を実施したころには、すでに上巻を100冊売り上げていた。百田さんは「この規模の書店でこんなに」と驚いたという。結局、この小説が今年4月に「本屋大賞」を受賞するまでに、同店で上巻を300冊、下巻を250冊売り上げた。

 これを機に、佐高信さんや相場英雄さんの囲む会を開催。今では毎週のように作家を招き、客と作家をつなげる取り組みを進めている。

新人作家を応援

 「内容がよくても、あまり読まれずに日の目を見ない本がある。うちのお客さんには伝えたくて…」

 新聞社に勤めるシングルマザーと元プロ野球選手の再生を描いた藤岡陽子さんの小説「トライアウト」もその一つ。昨年1月に初版が発売されたが、客は著名作家の作品ようには手に取らない。そこで、同月下旬に藤岡さんを招いてトークイベントを開いたり、書店の公式ツイッターで宣伝したりした。その1カ月後に重版が決定したという。

「微力だけど、作家さんの作品が日の目を見るようになるのに貢献したい」と二村さんは話す。

新刊もそろう

 その結果、多くの常連客を持つ人気店となった隆祥館書店。出版社などとの信頼関係も生み出しており、中小書店では希望数を仕入れるのが困難な人気作家の新刊が、大手書店並みにそろうこともある。

 出版社「140B」(大阪市)編集責任者の江弘毅さんは「一見昔からの本屋さんだが、雑誌も書籍もしっかりした売れ筋を選んで並べている。弊社の本もたくさん売れていて、トークイベントではたいてい年齢が偏るのに、隆祥館で昨年行ったときには老若男女が参加していた」と高く評価する。

 「精神的に追い詰められることもあるけど、作家さんを呼んだら私も勉強になるし、お客さんが『ほんまによかったよ』と言ってくれると、頑張ろうと思わされる」と二村さん。「廃業するとなったとき、周りの人が『あの店をなくしたらあかん』と言ってくれるような本屋さんにならないと…」と話している。

日本出版インフラセンター(JPO)書店マスタの統計によると、平成23年度年間で全国約1万6千店のうち490店が閉店。経済産業省が22年度、約5千万円をかけて中小書店を活性化させる事業を実施するなど、「リアル書店」の“廃業ラッシュ”に歯止めをかけようとする取り組みは行われているが、問題はそう簡単ではなさそう。それだけに、二村さんのこうした取り組みは、他の中小書店にとって大いに参考になりそうだ。

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