10/7原発は幸せを運ぶのか 差し止め訴訟弁護士が続編を監督/10~30日 渋谷で上映【朝日新聞】

写真はアカデミー賞が与えられるとすれば、映画第1作の助演男優だと思われる方がピョンピョン跳ねまわっている感動的なシーン。

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原発は幸せを運ぶのか 差し止め訴訟弁護士が続編を監督/10~30日 渋谷で上映

【朝日新聞】2015年10月7日

(写真)映画の一場面。2014年5月21日、福井地裁は大飯原発の運転差し止めを命じる判決を出した=Kプロヘクト提供

原子力発電の仕組みや歴史のほか、福島第一原発事故からいまに至るまでを描いたドキュメンタリー映画「日本と原発 4年後」が完成、10日から都内で公開される。監督は都内在住で、全国の原発差し止め訴訟の先頭に立つ弁護士、河合弘之さん(71)。昨年発表した「日本と原発 私たち原発で幸せですか?」に続く第2弾だ。

映画は、原発の基本的知識から事故の経緯、汚染水問題のほか、テロや戦争行為と原発、自然エネルギーの可能性など日本の原発の抱える論点を網羅。専門家や有識者、避難した住民らのインタビューや解説などで構成されている。
脱原発を唱える小泉純一郎元首相も登場する。避難生活を余儀なくされた福島県飯館村の女性が気持ちを吐露、県内で帰還が進む状況について「若い人が帰らない、赤ちゃんの泣き声のしないところに地域を再生していくって言ったって、誰がやっていけるの?」などと話す場面もある。
一方、事故当時の原子力委員長だった近藤駿介氏や、元原子力委員でジャーナリストの木元教子氏ら推進派のインタビューも盛り込まれている。
河合さんは旧満州生まれ。東京で育ち、都内で弁護士事務所を開設する。ビジネス弁護士として大型の経済事件を手がける一報、1990年代半ばから反原発運動にかかわってきた。 映画の制作を思い立ったのは、福島の集会から約1年後。裁判や集会を繰り返してきたが、身近な知人でさえも、原発のもつ危険性や問題点を理解していなかった。より多くの人に知ってもらうには、映画の力が必要と感じた。 当初はプロの監督に依頼するつもりだったが、見つからず、自らメガホンをとった。2作合せての製作費や宣伝費計5500万円は自腹を切った。
昨年11月に完成した第1弾は、劇場公開後に自主上映が始まり、これまでに北海道から沖縄まで各地で800回を超える上映会が開かれた。来場者は約6万人にのぼる。予想を越える広がりで、今後も各地で上映会が計画されている。第2弾は、第1弾を土台に、新たな論点を加えて2時間18分にまとめた。
河合さんは「脱原発への戦略を考えていくための『武器』としての実用的な映画として作った。映画を見て、自分にできることを考えてほしい」と話す。
「日本と原発 4年後」の上映は、30日まで渋谷区のユーロスペースで(当日一般1800円、大学生・専門学校生1400円など)。まずは撃所公開を進め、将来的には自主上映も広めていきたいとしている。
第1弾、第2弾ともに自主上映の問い合わせは、Kプロジェクト(03・5511・4427)へ。 (編集委員・大久保真紀)

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