11/5「もんじゅ」の保守管理不備に係る対応状況(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)

昨日の第83回福井県原子力安全専門委員会での発表資料に「もんじゅ」の資料があったので、テキスト化してみた。
原子力を扱う資格すらない町工場以下であると書いたら、町工場の品質管理の方が勝っていると叱られたことがある。全くその通りだ。
20年間やっていなかったらモチベーションが足りないんですってクチにすることか!
核燃料サイクルなんて出来っこないんだからやめておいた方がよい。やる気もないくせにかっこだけつけんじゃない。
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http://www.atom.pref.fukui.jp/senmon/dai83kai/No.3-1.pdf

「もんじゅ」の保守管理不備に係る対応状況

平成27年11月5日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

第37条保安規定変更命令
(改善作業に取り組むも、平成25年6月、9月、12月、平成26年3月、9月の保安検査で各種の違反・指摘を受領)
平成26年12月:機構による措置命令への取組み報告書(旧36条報告)提出等

これまでの経緯(保守管理不備発覚以降)
平成24年11月:点検時期の延長/点検間隔・頻度の変更手続きに不備があることが発覚
(保守管理不備)
平成24年12月:第36条保安措置命令(未点検機器の点検と保全計画見直し等)
第67条報告徴収
平成25年1月:機構による保安措置命令及び報告徴収に対する報告
平成25年5月:第36条保安措置命令(体制再構築等)
「もんじゅ」改革
平成25年10月~平成26年9月
集中改革期間
平成26年10月~平成27年3月
集中改革期間(延長)
平成27年4月~
定着と再生フェーズ(体制再構築と保全計画の見直し完了という報告)⇒現在見直し中(改善作業に取り組むも、平成27年3月、6月の保安検査で各種の違反・指摘を受領)
平成27年9月30日:第67条報告徴収(安全重要度分類の確定)
平成27年10月21日:報告徴収に係る報告書提出
平成27年11月2日:理事長と規制委員会との意見交換(保守管理不備
現状の課題と対応

1.即刻解決すべき点= 保安措置命令への対応
①保全計画の見直し⇒ 来春までに保全計画の重要設備の見直し完了
②未点検設備の解消⇒ 来春までに残るA、C系列、追加の未点検機器の点検を全て完了
③根本原因分析に基づく対策⇒ 11月中に実施中対策の有効性評価を実施し、(RCA) 評価結果により、対策を修正・追加

2.継続的な改善点= QMS改善活動
①自律的にPDCAが回る組織となるため業務管理表による管理⇒ ライン管理職の徹底指導
②ラインで業務が確実に行える組織となるためマネジメント能力の高い人材の登用、適材適所のライン配置

3.潜在する根本的な課題とその対策
①オールジャパン体制での根本的課題への取組み機構内メンバーに加えて、設計製作ノウハウを有するメーカー、運転・保守に関する経験とスキルを有する電力等の民間の知恵を結集したオールジャパン体制で、潜在する課題の洗出しと対策加速等を実施
②経験が少ない人材の活用のため、保守管理業務のIT化・システム化を強力に推進

今後のスケジュール

(参考資料)

もんじゅ保守管理上の不備について(電気・計装設備)

第2保全サイクル(炉内中継装置落下による長期停止を考慮して変更)
▼点検計画変更* ▼点検計画変更* :点検周期超過 H23.4 H24.3
最終使用前検査▽
第1保全サイクル第2保全サイクル第3保全サイクル当初の予定復旧
①第1保全サイクルについては、サイクル終了時に必要な点検がすべて行われたことを確認している。
②非常用D/GのC号機が故障したことからCループの系統にナトリウムを充てんすることができず、Bループのナトリウムを抜くことができなかったため点検を実施することができなかった。
③制御棒駆動装置と炉内中継装置の復旧のために原子炉のナトリウム液位を保つ必要があり、3ループともナトリウムを抜くことができなかった。
①② ③
*炉心確認試験終了後の炉内中継装置落下のため、40%出力プラント確認試験に向けた運転開始時期が見通せない状況となったため点検期限超過
⇒トラブル発生により工程変更となったが、所内のルールに基づく点検時期の延長、点検間隔・頻度の変更に係る保守管理上の手続きが一部未実施点検期限超過

現状の課題への対応状況(1/2)
あるべき姿実施事項現状今後の取組保全計画通りの保全を実施
① 保全計画の見直し・安全重要度分類の再整理:完了
・クラス1設備の現場照合:完了
・クラス1設備の技術根拠書整備:80%完了
➢来春までに保全計画の重要設備の見直し完了
・クラス1・2設備見直し(H28年5月)
② 未点検設備の解消
・未点検設備の点検
・未点検機器の点検:B系列分完了
全体の72%完了
・安全重要度変更に伴う追加未点検機器の点検:23%完了
➢来春までに残るA系列/C系列、追加の未点検機器の点検を全て完了(H28年3月)
保安規定に従った保守管理と品質保証を実施
③保守管理不備に係るRCA対策の実施
・RCA分析より78の具体的対策を実施
➢11月中に実施中対策の有効性評価を実施(PDCAのC)
➢評価結果により、対策の修正・追加を予定(PDCAのA)
不適合事案の処理・保守管理不備に係る不適合
不適合の除去: 68%完了
➢来春までに保守管理不備に係る不適合事案の処理完了(H28年5月)
共通:進捗状況の見える化を推進中

現状の課題への対応状況(2/2)
(ポイントー2) : 継続的な改善点=QMS改善活動
あるべき姿実施事項現状新たな視点を加味した活動
①保守管理体制・品証体制
自律的にPDCAが回る組織
・業務管理表による管理・業務管理表:整備済み(4月)
・実行する組織になるように、組織のMVS*1 制定(6月)
・KPI*2 による進捗状況管理を強化(工程表の進捗フォロー等)
➢ライン管理職の徹底指導
(毎日のモーニングミーティングにて、具体例にて指導を実施)ラインで業務が確実に行える組織
・マネジメント能力の高い人材の登用
・適材適所のライン配置
・ラインの体制:整備済み(4月)
・各階層の責任・権限を定め、指導を実施(6月)
➢ライン体制の固定化
➢ライン補助要員の強化
十分な品質で業務が実行できる組織
・品証室の強化・品証専任の所長代理、室長、担当者を配置(4月)
ISO等外部研修の受講
➢さらなる品証室の強化
11月よりメーカからQMS専門家を2名招聘
➢信賞必罰の制度を運用
②継続的な安全確保
プラントの運営に必要な技術力を備えた人材の配置
技術の蓄積・継承
・プロパー職員増員
・実務経験者採用
・電力の指導技術者の配置
・若手職員の電力への派遣
・プラント保全部にプロパー増員
(プロパー率:34%⇒44%)(~本年4月)
・保守担当者の力量評価と
教育プログラムの運用を開始
➢プロパー中心の指導・啓発
➢業務引継ぎルールの明確化
自分の責務を誠実に遂行する意識
・理事長講話、コミュニケーション・
指導による意識刷り込み
・理事長講話・階層別面談等
(H27年度7回実施延べ67名)
・理事長メッセージを全職員に配信
➢業務の重要性/意義の教育
*1: Mission / Vision / Strategy, *2:Key Performance Indicator

潜在する根本的な課題とその対策(1/3)

課題点実施済みの対策今後の更なる対策
人材面
・少数(40%)のプロパーが多数(60%)の出向者を活用できていない
・若年プロパーのスキル
・機構内全体からエース級人材を50人規模で集中投入(Na取扱技術者、燃料取扱技術者を中心に配置)経験が少ない人材の活用のため、
・保守管理業務のIT化・システム化を強力に推進
(電力の先行例を参考に導入予定)
(H28年度中稼働を目標)
・データや作業手順の標準化
・トレーニングメニューの充実化(検討中)
リソース(資金)面
・予算が年度区切り
・集中して使用可能な予算が限定(電力に比較して)
・重要な点検は複数年契約として計画的な運用を開始(~H26年)
・機構全予算の10%以上を集中、
・機構内予算の理事長特別枠として、対策費用を投入
・さらなる費用の合理化を推進
(Q:quality C:cost D:deliveryの同時成立)
(ダイエットプロジェクトとして機構大にて展開)
・次年度以降の予算確保に向けて監督官庁と連携

課題点実施中の対策今後の更なる対策
職員の資質・力量
発電炉に対する経験不足
・危機感・スピード感不足
・電力からの支援による啓蒙活動
・理事長によるフォロー
20年間の停止で、長期を見越した十分な組織・人づくりが出来ていなかったと反省し、加速度的に復旧すべく、人の育成を加速
・オールジャパン体制での根本的課題への取組み
機構内メンバーに加えて、設計製作ノウハウを有するメーカー、運転・保守に関する経験とスキルを有する電力、等の民間の知恵を結集したオールジャパン体制で、潜在する課題の洗出しと対策加速等を実施
ex. 保守管理業務の「原点に帰った自主的なプロセス総合チェック」により潜在する課題を洗出し
・今後運転までを担っていくために、期限を決めて、上記に監督官庁を加えたオールジャパン体制で、根本的課題への対策立案に関する議論を開始
・モチベーションの高い若手職員の教育に力点
①中期的に職員の教育システムの充実
②成功体験(DG対策他)
③徹底的なフォロー(成果はフォローに比例)
・モチベーション不足
PDCA不調、指示待ち体質
・KPIによる見える化
・職員の適材配置
・同じ様なミスを繰返す・組織(ライン)によるフォローの徹底
・約束したことが実行できていない
・RCA分析による対策
(ポイントー3):理事長の民間からの視点での潜在する根本的な課題(2/2)

潜在する根本的な課題とその対策(2/3)
オールジャパン体制での根本的課題への取組み(一部着手済み)
オールジャパン体制
(計100名規模体制)
JAEA もんじゅ選抜
JAEA 他地区
プラントメーカ
電力(既派遣)
【チームA】(~4か月)
保守管理プロセス総合チェック
・要領書・文書の逐条確認他
【チームB】(~7か月)
保全計画改定加速
・技術根拠書整備
・保全計画改定版作成他
【チームC】(~7か月)
保全の有効性評価
・保守の有効性評価書作成
・保全の標準化作業他
【チームD】(1.5年~)
IT化・システム化推進
・保守管理一元化システム製作他
・オールジャパン体制で短期集中チームを組織。
・保安規定通りに業務を実施しているか自主的に「プロセス総合チェック(チームA)」を実施
・加えて、早期進捗が必要な「保全計画改定(チームB)」や「保全の有効性評価(チームC)」などを実施

潜在する根本的な課題とその対策(3/3)

 

「もんじゅ」の保守管理不備以降の文部科学省の対応

 もんじゅの保守管理不備の発覚等を受け、平成25年5月28日、文部科学大臣を本部長とした「日本原子力研究開発機構改革本部」を設置。
 外部有識者による議論を踏まえて平成25年8月8日に、以下の3つの柱からなる改革の基本的方向性を取りまとめ。
 その中で文部科学省では以下の5つの課題をあげて対応を実施。
• 安全を最優先とした業務運営の考え方
• 業務の重点化
• もんじゅの運転管理体制の抜本改革
<5つの課題>
①効率化優先から安全性優先の業務運営への中期目標の抜本的見直し。
②中期目標に沿った業務運営がなされているか検証。
③きめ細やかな実態把握と必要な予算の確保。
④職員の士気向上のために原子力機構の業務の政策的位置づけの明確化。
⑤原子力機構の業務の重点化・効率化に向け、組織を抜本的に改編。
<対応策>
①平成27年4月1日に安全性を重視した新たな中長期目標を設定。
②毎年度法人の業務を評価。平成27年7月に前中期計画期間中の業務評価を実施。
③「もんじゅ」の安全確保に必要な予算を確保。
④もんじゅ等を位置づけたエネルギー基本計画を平成26年4月11日に閣議決定。
④文部科学省のもんじゅ研究計画作業部会において、平成25年9月に「もんじゅ研究計画」をとりまとめ。
⑤一部の業務を他の法人に移管することとし、「量子科学技術研究開発機構法案」を第189回通常国会に提出。平成27年7月に成立。

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