3/16世界のTOP10 八王子の高橋先生 海外で「ごみ問題」に挑む【東京新聞】

この先生の話をこんど高校に進学される友人の息子さん(おめでとう!)に読ませたかったんだ。
昨年末に50人に残った高橋先生の記事(ハフィントンポスト)を読んでいたから、ちょっと気になっていた。TOP10だなんてすごい!

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世界のTOP10 八王子の高橋先生 海外で「ごみ問題」に挑む

2016年3月16日【東京新聞】

工学院大付属中・高(八王子市)で英語を教える高橋一也(かずや)さん(36)が、世界の優れた教師を選ぶ「グローバル・ティーチャー賞」で最終候補の10人に残った。受賞こそ逃したが、日本人としては初の栄誉だ。いったい、どんな先生なのだろうか。

「弱って倒れたキリンに薬を飲ませるのに、どうしたらいい。死んじゃうから麻酔銃は撃てないよ。レゴ(ブロック玩具)で解決方法を考えて」

朝高橋教諭が、小学生に呼び掛けた。今月上旬、勤務校で聞かれた中学受験を目指す親子向けのセミナー。児童は四人一組で作戦を考えて役割を決め、レゴを組み立てて説明文を書いていく。支柱にかけたひもで薬を飲ませるなど、チームごとにアイデアが発表される と、「木の陰に隠れた人がひもを操るんだね。素晴らしい」などとコメントし、拍手を送った。

昭島市の五年生の女児(一一)は「話し合って組み立てたのが楽しかった」。埼玉県所沢市の会社員水沼清貴さん(四七)は「グループで想像力や思考力を発揮するのはいい」と、子どもを見守っていた。

この日は小学生対象だが、「(中学の)授業でレゴを使うのは学期に一回ぐらい。映画やポスターなど、ものを作ると生徒は主体的になり、授業に夢中になる」と説明する。例えば、レゴで作った四コマのシーンをipad(アイパッド)で撮影し、学んだ表現方法や構文を使った解説を入れる。英語が楽しく身に付き、企画力や想像力も養われる指導法という。テーマとする社会問題を身近に考えることもできる。

昨年から、アジアを舞台に国際的な人材育成業も始めた。まずは社会問題解決を目指すインドネシアの起業家に協力し、十二月に高校生四人と現地の村を訪問。何でも捨てられている社会で、ペットボトル回収などごみ問題の解決策を探った。

秩田県湯沢市出身。「勉強が嫌いで、する意味が分からなかった」と小学生までを振り返る。中学生のとき、発掘した土器を先生と一緒に復元することで歴史好きに。「勉強のコツが分かり、他の科目も調子よくなった」。県立高校から慶応大文学部に進んだ。

大学と大学院では英文学を専攻、英国の大英図書館やケンブリッジ大で古い本をデジタル化する作業に携わる。その後、米国ジョージア大で教育理論を研究し、二OO八年から教壇に立っている。

昨年十月、知人に勧められて今回の賞に応募。自身の教育理念や活動をまとめて提出した。「最終候補に選ばれ大変光栄」と、ドバイの最終選考で世界の教師と交流できたことを喜ぶ。

生徒たちへの願いを聞いてみた。「何に対しても疑問を持ち、本質に迫ってほしい。自分のためだけに勉強するのでなく、知識や能力を人のために役立てたいという気持ちを持って」。子どものころは分からなかった勉強する意味について、熱く語ってくれた。

グローバル・ティーチヤー賞 教育現場で活躍、功績を残した教師を表彰するため英国の国際教育機関「バーキー財団」が主催。2015年に創設。2回目の今年は、148カ国から、約8000人の応募があった。パネル討論や模擬授業による最終選考、授賞式は今月12、13日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで行われ、戦闘で心に傷を負った子どもをケアし、非暴力の大切さを説くパレスチナの女性教師、ハナン・フルーブさんが受賞した。

上)中学受験を目指す小学生を対象に、レゴを使った体験授業をする高橋さん=工学院大付属中学校で
左)グローバル・ティーチャー賞を決めるフォーラムでマイクを握る高橋さん= ドバイで
下)インドネシアで高校生らと、ごみ問題の解決方法を探った高橋さん(左から3人目)=左と下の写真は、学校法人工学院大提供

文・村松権主麿
写真・北村彰
紙面構成・野村修平

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「世界の教師トップ50」に八王子・工学院大学付属中の教諭が選出 日本人初

http://hachioji.keizai.biz/headline/2000/
【八王子新聞】2015年12月22日

子どもたちとふれあう高橋教諭(中央)

「教育分野におけるノーベル賞」ともいわれる「The Global Teacher Prize(グローバル・ティーチャー・プライズ)」のトップ50人が12月9日に発表され、日本人として初めて工学院大学付属中学校・高等学校(八王子市中野町)の高橋一也教諭が選ばれた。

帰国生やインターナショナルスクール出身の子どもたちも多く通う「ハイブリッドインターナショナルクラス」

英国の国際教育機関「バーキー財団」が昨年創設した同賞。優れた教師の功績をたたえることを目的としており、2回目となる今回は世界148カ国、8000人の中からトップ50人を選出。この50人の中からさらに10人に絞り込み、来年3月にドバイで開催されるイベントの場でのプレゼンテーションを経て、最終的な受賞者が決まる。

米国の大学院でプロジェクトを題材とした「PBL(Project Based Learning)」やアクティブラーニングなど効果的な教育方法について考える研究を進めていた高橋さん。研究者時代には英・ケンブリッジ大学や大英図書館とともに貴重書のデジタル化プロジェクトなどにも携わっていたが、「どうしても教師になりたいという夢を追いかけたい」と日本に戻り、2008年から教員の道に。現在は今年から中学校に新設された「ハイブリッドインターナショナルクラス」の担任を務めながら、英語科の教員として高校の授業も受け持っている。

「レゴブロック」を授業に取り入れたり、宇宙エレベーターコンテストへ挑戦したり人間とチンパンジーの言語を比較したりするなど、さまざまな取り組みを授業の中で行ってきた高橋さん。高校生を対象とした授業では、インドネシアの高校とコラボし、現地の社会起業家とともにプロジェクトを進めるなど新たな取り組みも進めている。

「子どもたちができないのは教員のせい。子どもたちの可能性をとことん信じている」と高橋さん。「違う文化に対して寛容な心、社会貢献する心、そして常識を疑うことが大事。そのために、いろいろな視点を用意してあげることが必要」と話す。

今回トップ50人として選ばれたことについて、「率直にうれしい」と高橋さん。「自由にやっていいと言われているから」と笑いながらも、「『言葉って何だろう』という疑問から言語心理学を引っ張ってきて、ノーム・チョムスキーやチンパンジーのフォトグラフィックメモリーの話に膨らませていけるのは研究者としてやってきたことが生きていると思う」と振り返る。

八王子に向かう電車の車中で課題作りを行い、今月末には冬休みの時間を使ってインドネシアに向かうなど忙しい日々を送っているが、ドバイに行くチャンスが与えられた際には「日本の教育は素晴らしいことを世界に発信していきたいし、格好いい先生の姿を見せたい」と高橋さん。「日本にも良い先生はたくさんいるのに、その授業をシェアする機会がない。今後はエッセンスを抽出して、シェアできるようにしたいし、学校と学校の外をつなぐようなこともしていきたい」と意気込む。

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「グローバル・ティーチャー賞」トップ50に高橋一也さん 日本人で初めて

http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/09/global-teacher-prize-kazuya-takahashi_n_8756208.html
【The Huffington Post】 2015年12月09日

TAKAHASHI KAZUYA

教育界のノーベル賞と言われる「グローバル・ティーチャー賞2016」のトップ50人が12月9日に発表され、日本人として初めて、工学院大学附属中学校・高等学校(東京都八王子市)の教員・高橋一也氏が選ばれた。グローバル人材の育成に貢献したことなどが評価された。

■グローバル・ティーチャー賞とは?

グローバル・ティーチャー賞は、イギリスの国際教育機関であるバーキー財団が創設したもので、教育分野におけるノーベル賞と称される。教師の担う社会的に重要な役割に焦点を当て、優れた教師の功績を讃えることを目的としている。

2回目の発表となる今回は、世界148カ国、8000人のなかから選考。トップ50人の中から最終的に10人に絞られ、最終受賞者は2016年3月ドバイで開催されるグローバル教育およびスキルフォーラムで発表される。賞金は100万ドル(約1億2300万円)と、この種の賞では最大級のものだ。

■高橋一也さんとは?

高橋さんは、日本の大学院で学んだ後に渡米。最も効果的かつ効率的な教育を設計・開発するための方法論「インストラクショナル・デザイン」を研究した。

LEGOを使った指導法を活用するとともに、人間とチンパンジーの言語を比較したり、高校生向け宇宙エレベーターコンテストを開催したりするなど精力的に活動。生徒がインドネシアを訪問し、現地の社会起業家と共に社会課題に取り組むプロジェクトを開始するなど、グローバルな人材になるためのスキル向上を目的とする指導をしてきた。定期的にワークショップを校内・校外問わず開催し、最新の実践理論を共有するなど、同じ教師への影響も評価された。

■日本における教員の課題

経済協力開発機構(OECD)の調査によると、加盟国など世界34の国と地域の中学校にあたる学校の教員のなかで、日本の教員の仕事時間は世界最長となる一方、指導への自信が参加国・地域の中で最も低い結果となっていた。

また、バーキー財団が2013年に発表した「グローバル・ティーチャー・ステータス・インデックス」によると、日本では教師に敬意を持つ人の割合が16.2と、最下位から4番目。

一方で、財務省からは10月、全国の公立小中学校の教職員定数について2024年度までに約3万7000人削減する案を提示。少子化に対応し、定数全体の約5%を減らし、歳出を削減すべきと主張している。

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