3/10高浜原発運転停止命令 『びわ湖守る決定』申立入らに笑顔広がる【毎日新聞・滋賀版】

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毎日新聞社村瀬優子記者からインタビューを受ける上牧行動主催者=大津市で3月9日

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高浜原発運転停止命令

  『びわ湖守る決定』

   申立入らに笑顔広がる

【毎日新聞・滋賀版】2016年3月10日

大津地裁が9日に出した、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じる仮処分。前日の春を思わせる陽気から一変した冷たい雨が降りしきる中、決定を待ちわびていた申立人らは「いのちとびわ湖を守る決定」などと書いた垂れ幕を掲げ、勝利を祝った。     【衛藤達生、村瀬優子、塚原和俊】

申立人の一人で、自宅が高浜原発から約32キロにあるという高島市の熊谷直道さん(74)は「高浜原発が再稼働し、(大事故が起きると)古里が無くなるかもしれないとおびえていた。本当に良かった。裁判官の良心が信じられる決定だ」と喜んだ。申立人代表の辻義則さん(69)は同日夕に大津市内で開いた記者会見で「この決定は読めば読むほど納得がいくもの。決定の中身を学ぶ集会を全県下でやっていきたい。国会でも取り上げてほしいので、脱原発を掲げる政党に渡して政府を追及してもらいたい」と語った。

また、裁判を支援してきた人にも笑顔が広がった。大津市日吉台の主婦、井上幸江さん(68)は「地元で素晴らしい決定が出てうれしい。日本にある原発を止める契機になれば。反原発の運動ももっと広がっていくと思う」と話した。大阪府高槻市の無職、坂元朋則さん(72)も「良かった。これで日本の原発が止まる展望が開けた。原発を推進している関電には大挫折で、これからの裁判にも影響を及ぼすと思う」と語った。

福島県から滋賀県に避難してきた人も決定を歓迎。福島第1原発の10キロ圏内にある富岡町から高島市に避難をし、移住した画家、青山和憲さん(68は「うれしい限リ」と話した。また、妻總-ふさ-子さん(66)は「感動した。琵琶湖を大事にする滋賀の人にとって素晴らしい決定だ」と喜んだ。

一方、県内首長もコメントした。三日月大造知事は「福島第1原発事故の教訓を踏まえた過酷事故対策などについて(関電は)説明を尽くしていないとしたもので、原発の安全性確保に重きを置いた決定」と評価した。高島市の福井正明市長は「原子力規制委員会の審査自体が覆されたのではないか」と、決定が与える影響を懸念するコメントを発表。大津市の越直美市長は「原発立地県ではない住民の申し立てが認められた意義は大きい」と評価した上で、「市民が安全性に不安を持っている状況では再稼働すべきではない。国や関電は新規制基準や原発のあり方を見直すべきだ」との談話を出した。

mainichi160310高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分が決まり、感激の涙を拭う女性=大津市で、久保玲撮影

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