【4/6東京新聞】ハッピーニュース2015 中日新聞記事から選出/2015/6/23「朝の地下鉄つなぐ善意」

あまりにも有名な「赤ちゃんですから気になさらないで下さい」が大賞とのこと。
「朝の地下鉄つなぐ善意」は、なぜか乳母車が挟まっていても発車して100メートルも引きずっても止めなかった半蔵門線九段下駅の車掌を連想してしまった。
安全よりも効率を重んじるという風潮があることで、今日の宮崎の高裁での川内原発の決定と繋がるような気がする。

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ハッピーニュース2015 中日新聞記事から選出

2016年4月6日【東京新聞】

日本新聞協会は四月六日の「新聞をヨム日」に合わせ「HAPPY NEWS 2015」の結果を発表した。HAPPY NEWS大賞には、バス車内での乳児の母親と運転手のやりとりを紹介した記事にコメントを寄せた、横浜市の川村玲子さん(六二)が選ばれた。

十二回目の今回は、三千五百三十八件(うち大学生千二百九十九件)の応募があった。審査の結果、大賞一件、HAPPY NEWS賞2015を十件、大学生大賞(グループ)一件、大学生大賞(個人)三件、家族賞四件などを決めた。

大賞を受賞した川村さんが読んだのは、バス車内で泣きやまない乳児に困っていた母親に運転手が車内放送で掛けた優しい言葉が、ネット上で話題になっているという記事。主に若者の間で話題になっていたニュースが新聞で紹介され、幅広い世代の人々が知ることとなった。選考では、記事に自らの子育ての経験を重ね、素直に共感をつづった点が評価された。

新聞を通して読者に優しい持ちや感動を届けてくれた人に贈る「HAPPYNEWS PERSON」は、名古屋市内の銀行に勤める山口愛未-まなみ-さん(二六)と田上雄也さん(二五)。朝の通勤時、視覚障害者の介助を始めた山口さんが、転勤を機に後輩の田上さんにその役を引き継いだ。同特別賞は、一五年のラグビーワールドカップ・イングランド大会で活躍したラグビー日本代表チームに贈られた。

受賞作品は、新聞協会のPRサイト「よんどく!」( http://www.yondoku.com )で見ることができる。

東京新聞を発行する中日新聞社の記事を読んで受賞したのは三件。うちHAPPY NEWS賞は二件で、HAPPY NEWS PERSONにも選ばれた「朝の地下鉄 つなぐ善意」(一五年六月二十三日夕刊)にコメントを寄せた岐阜県各務原市の山田安重さん(七五)と、被災地に帰る友のために一人だけの卒業式を開いた「被災地に帰る友へ」(一五年三月三日朝刊)にコメントを寄せた岐阜県中津川市の森由起子さん(六一)が選ばれた。また、家族賞には、福井県から飛来したコウノトリが愛知県知多半島で目撃された「コウノトリ幸せ運ぶ?」(一五年十二月二十五日朝刊)にコメントをした愛知県半田市の水谷直代さん(四二)・英祐さん(一三)親子が選ばれた。

「ハッピーニュース パーソン」対象記事

昨年六月二十三日の中日新聞夕刊一面に掲載された「朝の地下鉄つなぐ善意 視覚障害者の介助 後ヘ継ぐ」を掲載します。

  朝の地下鉄つなぐ善意

火曜日の朝七時五十八分。名古屋市中村区の武藤靖子さん(七五)は毎週、この時間を楽しみにしている。不自由な目の治療に向かう地下鉄の乗り換えで、きまって車内ヘ案内してくれる人がいるからだ。微妙に変わるドアの位置や、通勤ラッシュの列に合わせて歩きだすタイミング・・・。戸惑う武藤さんに手を差し伸べる役はこの春、先輩から後輩へと引き継がれた。 (斎藤雄介)

「おはようございます」

二十三日朝、地下鉄伏見駅。東山線から鶴舞線に乗り換えようと、白杖-はくじょう-を頼りに壁際をゆっくり歩く武藤さんに、中京銀行浄心支店(同市西区)へ通勤途中の田上雄也さん(二五)があいさつした。顔いっぱいに笑みを浮かべる武藤さんに腕を貸し、列の後ろについて車内ヘ。武藤さんが愛知県岩倉市の治療院へ通う際に続く習慣だ。田上さんは同じ銀行の先輩から、この役割を託された。

浄心支店勤務だった山口愛未-まなみ-さん(ニ五)。昨年冬、同じ駅のホームで、降車する人波にさらわれそうになる武藤さんを見て声をかけた。周囲は通勤や通学を急ぐ人たち。気になって、毎週待つようになった。

三月、山口さんは市内の別の支店へ転勤に。「きょうで最後です」。別れ際にそう告げられた武藤さんは、「名前も勤め先も、聞いておけばよかった。なんだか、聞くのがはばかられちゃって・・・」。

武藤さんは網膜の難病で、五年ほど前からほとんど目が見えなくなった。左右に振りながら進路を探る白杖がぶつかり、通行人に怒鳴られたこともある。四年前には、自宅近くの駅で柵のないホームから落ち、レールで背中を強打した。

「つらい話が多い中で、助けてもらえるのがありがたくて、ありがたくて」

そんな思いを感じていた山口さんは、こっそり後輩に”引き継ぎ” をしていた。選ばれたのが、入行二年目の田上さん。「体の不自由な人を手助けしたくても、相手が迷惑だったら・・・と思って、声をかけられなかった。むしろありがたいです」と話す。

朝、同乗するのは六、七分。武藤さんが「出身は?」「お仕事は?」と矢継ぎ早に質問するのは、何も聞けずに山口さんと別れたことを悔いているからだ。会話の花が咲く車内に、壁はもうない。

田上雄也さん(左から2人目)の介助で車両に乗り込む武藤靖子さん=2015年6月、名古屋市中区の地下鉄鶴舞線伏見駅で

 

 勇気必要な人に声

◇山口愛未さん(ニ六)のコメント このたびはこのような素踊らしい賞をいただき、ありがとうございます。声を掛けることは勇気が要ることですが、その勇気を必要とされている方もいらっしゃいます。今回の記事を多くの方に読んでいただいたことがうれしいですし、勇気を必要とされている方に、これからも声を掛けさせていただきたいと思います。

 手 差し伸べていく

◇田上雄也さん(二五)のコメント このたびはこのような素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。先輩から「お願いしたいことがあって」と引き受けはや一年、「助けを必要とされている方に手を差し伸べる」という当たり前のことをこれからも続りていきたいと思います。

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