井山裕太が七冠達成!【4/22】中日新聞集中と想像力、井山マジック 囲碁七冠 不利な局面、粘りで勝機/(社説)囲碁・井山七冠 世界一を極めてほしい

悲惨な地震被害のニュースしかなくて、泣くしかないと思ったけど、ひとつだけ、井山裕太の七冠だけが嬉しいニュースだ。
これを機に碁打ちが増えて、上牧行動主催者の囲碁会がにぎわってくれたらよいのにね。
10年以上前だったんだろうか、再放送でみたアニメのヒカ碁で「いやまゆうた」君が”GOGO囲碁”に出ていたのを覚えている。
「世界一強い棋士になりたい」っていうのは誰でも言うだろうけど、「皆みたいにゲームをしないで碁を打って勉強してる」と言っていた少年だったように思う。
あの頃もう院生だったんだろうか、もうプロになっていたのかもしれない。

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集中と想像力、井山マジック

http://www.chunichi.co.jp/article/igo-shogi/news/CK2016042202000208.html
2016年4月22日【中日新聞・囲碁・将棋】

七冠制覇から一夜明け、自ら書いた色紙を手に笑顔を見せる井山裕太さん=21日、東京都千代田区の日本棋院で
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囲碁七冠 不利な局面、粘りで勝機

井山裕太さん(26)が20日、囲碁界初の7大タイトル同時制覇を果たした。この1年間は公式戦24連勝(歴代2位タイ)、タイトル戦18連勝(歴代1位)を記録するなど、異次元の強さを見せつけている。その秘密は何なのか、本人の言葉やライバルの証言から探った。(樋口薫、岡村淳司)

「『ゾーンに入る』『ギアを上げる』という言葉があるが、勝負どころでそれに近いことができている」。絶好調の理由を聞かれた井山さんの言葉だ。超一流のスポーツ選手は極限まで集中することで、驚くようなパフォーマンスを発揮することがある。井山さんの場合は「秒読みになり、持ち時間が切迫すると『いい集中』ができるようになる」という。

7冠に至るまで、「完全に負け」という碁を何局もひっくり返してきた。例えば、昨年11月の天元戦(中日新聞社主催)5番勝負の第2局。対戦相手の高尾紳路(しんじ)九段は中盤で大差での優勢を実感していた。しかし、そこから井山さんの粘りにミスを誘われ、結果は半目負け。対局時の心理について「いつの間にかごちゃごちゃとした局面に引きずり込まれ、どう打てばいいか分からなくなる」と明かす。

将棋の羽生善治四冠には「不利な時は局面を複雑にする」との言葉がある。複雑な局面とは選択肢が多く、ミスが生まれやすい状況のこと。「羽生マジック」と呼ばれる逆転劇を生んできた勝負術を井山さんも身につけているようだ。

井山さんと対戦する棋士たちは「予想しない手を打ってくる」と口をそろえる。趙治勲二十五世本因坊は「優れた画家は同じ富士山を描いても、他の人と全然異なる絵になる。井山さんも同じで、彼にしか見えていない風景がある。トップ棋士なら技術はそう変わらないが、彼は内側から湧き出てくる想像力が違う」と説明する。

その強さを裏打ちするのが、圧倒的な研究量だ。高尾九段は2010年のアジア大会で中国・広州に遠征し、井山さんと同じ部屋に宿泊した夜のことを覚えている。「対局のあった日で疲れているはずなのに何度も碁を並べる音で起こされた。彼は本当によく勉強していて、碁盤の前にいるのが一番楽しいという感じがある」という。

囲碁の日本代表チーム監督の山城宏九段は、井山さんの実力を「世界で5指には入る」と評価する。子ども時代に「世界一強い棋士になりたい」と公言し、熱心に中国や韓国のトップ棋士を研究してきた井山さん。海外を見据えた次なる挑戦が注目される。

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囲碁・井山七冠 世界一を極めてほしい

http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2016042202000119.html
2016年4月22日 【中日新聞・社説】

囲碁棋士の井山裕太さんが十段戦を制し、天元や名人、本因坊など七大タイトルを同時に手にした。「七冠」は囲碁界初の偉業だ。今後、中国や韓国のトップ棋士を破り、世界一を極めてほしい。

五歳のときテレビゲームで囲碁を覚えたのが井山さんの出発点だった。アマ強豪の祖父からも手ほどきを受けた。全国少年少女囲碁大会に小学二、三年で連続して優勝した。入段したのは十二歳だ。

十六歳四カ月で、全棋士参加のトーナメントで優勝してもいる。

平成生まれの天才棋士の特徴は、インターネットでの対局などで腕を磨いたことではないだろうか。師匠の石井邦生九段と週二日、一日二局のネット対局をした。実に千局は打ったそうだ。

二十歳四カ月で最年少名人となった。二〇一三年には史上初の六冠を果たしている。将棋界では羽生善治さんが一九九六年に七冠を達成し、世の中の話題をさらった。井山さんの今回の偉業にも心から祝福したい。

ただ、日本棋院で行われた記者会見で、井山さんは気になる発言もしている。

「自分はまだ本当の意味で世界のトップグループには及ばないと思っている。世界のトップの人たちと同じ所に行きたい。世界で一番強くなるのが目標」

実は中国や韓国の棋力の進歩がめざましく、国際棋戦で日本の棋士が劣勢に立たされているのだ。そんな事情を含んだ言葉としか考えられない。もともと紀元前の中国で生まれた囲碁だが、近代は日本で盛んになった。だからこそ、中国や台湾、韓国などから若手が来日し、入門したのだ。

だが、頂点にいたはずの日本が、いつしか韓国に、やがて中国に追い抜かれ、最近はほとんど勝てなくなっている。中国や韓国では囲碁の裾野も広がっている。囲碁教室が広く普及し、多くの子どもたちが通っているのだ。プロ棋士にならずとも、集中力や思考力などが養われるからだという。

そのような情勢を見渡して、現在、世界と戦えると考えられるのは、まず井山さんだろう。内容の充実ぶりや構想、着手の妙も絶賛されている。「天才中の天才。井山なら世界で戦える」との声も聞かれる。期待は膨らむ。

同時に日本復活のためには、やはり若手育成からじっくり取り組まねばなるまい。国際棋戦を重視した取り組みも意識して、世界一にたどりついてほしい。

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