4/26チェルノブイリ事故発生30年の記事【東京新聞・BBC・朝日新聞】

以前「4/26の上牧行動は30周年ですよ」と主催者夫人にリクエストしていたので、多分今夜のチラシにはそれが折り込まれているかもしれない。

2011年3月31日にNHKのアナウンサーが福島第一の原発災害報道で「チェルノブイリで亡くなった方はひとりもおりません」と言ったのを覚えている。
「えっウソこけ。それとも私はどこかの世界に迷いこんでしまったのだろうか」と目眩がしたものだ。

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チェルノブイリ事故で犠牲者追悼 発生30年、福島に教訓

2016年4月26日 11時23分【東京新聞・社会】
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016042601001282.html

【キエフ共同】大気中に漏れ出した放射性物質による史上最悪の被害をもたらした旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発事故から26日で30年を迎え、首都キエフの教会で事故発生時刻の午前1時23分(日本時間同7時23分)の直前から犠牲者の追悼式が営まれた。鐘が30回打ち鳴らされる中、参列者らは事故で失った家族や友人らをしのび、二度と原発事故が起きないよう祈りをささげた。

事故処理にはこれまで60万人以上が参加し、今後も100年単位の時間がかかる見通し。数世代にわたる継続を余儀なくされる未曽有の人災の処理は、東京電力福島第1原発事故の廃炉作業にも教訓となる。

tky160426chernobl26日、キエフの教会で営まれたチェルノブイリ原発事故30年の追悼式で祈る人たち(共同)

 

「科学技術進んでも原発事故は起き得る」 ベラルーシのノーベル賞作家が警告

2016年4月26日 朝刊【東京新聞・国際】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201604/CK2016042602000130.html

写真

旧ソ連ウクライナ共和国で起きたチェルノブイリ原発事故から二十六日で三十年。最大の被害を受けた隣国ベラルーシ共和国の作家で、昨年ノーベル文学賞を受賞したスベトラーナ・アレクシエービッチさん(67)=写真、共同=が共同通信のインタビューに応じ、
「科学技術が進んでも原発事故はまた起こり得る」と、福島第一原発事故を念頭に警告した。

チェルノブイリ事故で被害に遭った人々の証言を集めたノンフィクション作品などで知られるアレクシエービッチさんは、ベラルーシの首都ミンスクの自宅で「原発事故とは何か。三十年たってもその本質を理解している人はいない。私たちは今もこの問題の蚊帳の外にいる」と述べた。

ベラルーシは事故で放出された放射性物質の約六割が降下したとされ、約二十万平方キロの国土の13%が今も汚染されている。汚染地域には人口の一割超の約百十万人が住んでいる。

「政権はチェルノブイリという言葉を使うのを事実上禁止している。事故を克服するのではなく、風化させて無かったことにしようとしている」

一方で「私の本は、国内で出版できないが、ロシアから持ち込まれ少しずつでも読まれている。この流れは止めることはできない」とも。

同じ原子力災害の第一原発事故に思いをはせる時、忘れられない言葉が頭をよぎる。

二〇〇三年に講演で日本を訪れた時のことだ。日本の原発関係者から「チェルノブイリ事故は旧ソ連の人が怠惰だったから起きた。技術大国の日本ではあり得ない」と言われた。その八年後に第一原発事故が起きた。

「二つの事故で分かったのは科学技術が進んでいても、真摯(しんし)な態度で管理していても原発事故は起こり得るということ。むしろ技術が進むほど、大きな事故につながるのではないか。人間が自然に勝つことはできないのだから」

原発事故の被災国であるベラルーシでは今、初めての原発建設が進んでいる。建設中の二基のうち1号機は一八年に完成、稼働する計画だ。

国民は反対しないのか、と尋ねると「反原発運動も環境保護運動も禁止されていて、大統領の独断に国民は反対できない。それに、経済的に困窮した国民は原発問題よりも、明日の仕事のことを心配している」との答えが返ってきた。

第一原発事故に強い関心を持ち、年内にも福島を訪れたい、という。

「三十年たっても、私たちが原発事故について理解しているのは、薬や治療が必要だということだけ。原発事故を哲学的に、人類学的に考え、理解することこそ必要。フクシマで何が起きているのか、日本の人々がどう考えているのかを聞きたい」と話した。

スベトラーナ・アレクシエービッチさん> 1948年5月、旧ソ連ウクライナ共和国生まれ。父はベラルーシ人、母はウクライナ人。ジャーナリスト、作家として活動し、多数の市民から聞き取った話を一人称の独白形式で表現する手法が特徴。邦訳された「チェルノブイリの祈り」は86年のチェルノブイリ原発事故の処理に当たった人や地元住民らの証言を記録。2015年、ノーベル文学賞受賞。

 

チェルノブイリ原発事故から30年 ウクライナで追悼

http://www.bbc.com/japanese/36136644
【BBC News】2016/4/26

bbc_reuter160426v1事故の犠牲となった原発従業員や消防隊員の記念碑に花を捧げる人々(26日、ウクライナ・スラブティチで)Image copyright Reuters

大惨事となったチェルノブイリ原発事故から26日でちょうど30年がたったウクライナ(旧ソビエト連邦)で、犠牲者を追悼する一連の行事が始まった。

1986年4月26日未明に起きた原発での爆発と同時刻にサイレンが鳴らされた。炉心溶融(メルトダウン)が起きた同原発の事故は史上最悪の被害をもたらした。

制御不能になった核反応によって屋根が吹き飛ばされたことで空気中に放出された大量の放射性物質は、現在のウクライナだけでなく、ロシアやベラルーシ、さらには欧州北部の広範囲に拡散した。

原発近くの住民の移住先として建設された町スラブティチでは、追悼式典が開かれている。26日には、ウクライナのポロシェンコ大統領が事故現場近くでの式典に出席。キエフの教会でも犠牲者の遺族のために追悼式が開かれる。

30年の節目を迎えるにあたって、放棄され草木に覆われたかつての住まいを訪れる人々もいた。

ゾヤ・ペレボズチェンコさん(66)は、原発従業員の町プリピャチに住んでいた。ペレボズチェンコさんはロイター通信の取材にこう語った。「私が住んでいたアパートはやっとのことで見つかった。というか、今は森になっているけれど。舗装された道路や屋根の上に木が生えている。部屋はみな空っぽで、窓のガラスもなくなり、全ては破壊されていた」。

原発付近の放射線量レベルは現在も高い。慈善団体「ベラルーシへの橋」は、ウクライナ国境近くのベラルーシ国内では重度の奇形を持った赤ちゃんが多数生まれており、稀な種類のがんの発症率も通常よりも高いと警告している。

bbc_reuter160426v2スラブティチで行われた追悼式で(26日)Image copyright Reuters

被災地で放射性廃棄物の処理施設を地下に建設するため、世界各国は26日に合計8750万ユーロ(約110億円)の援助を発表した。施設の建設には、ウクライナ政府がさらに1000万ユーロ支出する必要がある。

事故が起きた原子炉から残留ウランが拡散するのを防ぐため、原子炉を覆う2万5000トンの「石棺」の建設は2010年に始まった。費用は21億ユーロに上る。原子炉の重さは約200トンとみられる。

専門家らは、老朽化が進む原子炉の一部が崩壊した場合、放射性物質がさらに拡散する懸念があると指摘している。

チェルノブイリ原発事故の犠牲者の数はいまだに議論の対象になっている。メルトダウン直後と救助活動で約30人が死亡されたとみられる。国連が2005年に発表した報告書は、事故に関連した疾患で最大4000人が死亡する可能性があると述べている。

一方、環境保護団体のグリーンピースは国連の推計は過小だと主張している。

(英語記事 Ukraine marks 30th anniversary of Chernobyl disaster)

世界の原発、行方は チェルノブイリ事故から30年

2016年4月26日05時00分【朝日新聞デジタル】
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12328434.html?rm=150

asahi160426写真・図版
主な国の原発/総電力量に占める原子力の割合/世界の原発の設備容量(運転中)の推移

チェルノブイリでの史上最悪の原発事故から26日で30年となる。5年前には東京電力福島第一原発事故も起きた。世界の原発は今、どうなっているのか。将来はどこに向かうのか。

 ■仏へ、国境またぎ閉鎖要求

4月11日、ルクセンブルク。ベッテル首相は仏バルス首相との共同記者会見で語った。「仏カトゥノム原ログイン前の続き発の閉鎖を望む。重大事故があれば国が地図から消える」

菜の花畑の黄色が鮮やかな国境地帯から10キロほど先にある同原発の稼働は「チェルノブイリ」の1986年。2011年に福島の事故が起き、ルクセンブルク議会は翌年、カトゥノムの閉鎖を求めて、政府に行動を促す決議を全会一致で採択した。

国境の村エムランジュに住む会社員シャンタル・ブゼンさん(50)は「原発は古くなった。(運転し続けるなら)近隣国との合意が必要じゃないかな」。

フランスは50基超を擁する原発大国。25年には総電力量に占める原発比率を75%から50%にする目標を掲げるが、原発閉鎖より「再生可能エネルギーの拡大で達成する」(オランド大統領)。原発の寿命を40年から50年にする動きもある。

だが、隣国からの逆風は強い。スイス・ジュネーブ市は3月、仏南東部ビュジェ原発が「暮らしを脅かす」としてパリの裁判所に告訴した。代理人は仏シラク政権で環境相を務めたルパージュ弁護士(64)。「問題を提起し続ける」。ドイツ国境に近い仏最古フェッセンハイム原発についても同月、独環境省の報道官が、なるだけ早い閉鎖を改めて求めた。パリで独仏首脳が会談した日だった。

内憂も深い。「大国」の屋台骨を支える原発メーカーのアレバは5年連続の赤字。仏北西部フラマンビル原発やフィンランドで導入する欧州加圧水型炉「EPR」の建設がトラブルや安全策の強化などで遅れ、経営危機に陥った。

仏政府主導でアレバ救済に乗り出した電力大手EDFは、英国でEPR2基の建設を計画する。原発大国の威信がかかる2兆9千億円規模の大プロジェクト。仏政府は22日、30億ユーロ(約3750億円)の増資で支えると決めたが、EPR建設で続いたトラブルへの不安が消えたわけではない。

(ルクセンブルク=青田秀樹、ロンドン=寺西和男)

 ■中国次々新設、輸出にも力

電力需要が増え、原発計画を進める新興国もある。

4月上旬、北京であった「国際核工業展覧会」。「福島原発と同様の電源喪失が起きても、燃料を冷やし続けられます」。中国の3大原子力企業の一角とされる国家電力投資集団の担当者は、新型炉の模型を前に胸を張った。

中国は福島の事故後に新規着工を凍結したが、昨年、本格的な許認可を再開した。建設中の原発は24基と世界最多。20年までの目標は「稼働能力で5800万キロワット、建設中で3千万キロワット」と毎年5~6基の着工が必要な計算だ。

国外にも目を向ける。昨年はアルゼンチンへの輸出で合意。英国の原発計画への中国企業の出資も決まった。国外メーカーより「1割以上安い」とされ、関係者は「交渉が動いているだけでも25カ国」と明かす。

だが、国内でも新型炉は稼働実績がなく、安全面の不安がつきまとう。

 ■地震国トルコ、日仏製を導入

トルコでは原発の導入計画が進む。黒海沿岸の北部シノップでの三菱重工業・仏アレバ連合の原発建設が13年に固まり、4基が23~28年に運転を始める予定。南部アックユでは、ロシア国営企業の4基が20~23年に稼働を始める予定だ。

政府は、20年までに原発で5%をまかなう目標を掲げる。現在、約7900万人の人口は50年までに9400万人に達する見込みで電力需要は増える一方だ。

ただ、有数の地震国で、原発を不安がる声も目立つ。良好な漁場に囲まれたシノップでは、原発に反対する漁師も多い。黒海対岸のチェルノブイリの事故で、「黒海の魚は危ない」と風評が広まり、魚が売れなくなった苦い経験からだ。「福島のような事故が起これば、我々はすべてを失う」(50代の漁師)

シノップでは24日、原発建設に反対する市民集会が開かれた。主催団体によると、約8千人が参加した。

(北京=斎藤徳彦、イスタンブール=春日芳晃)

 ■経済性にも課題、依存度は低下

1960年代以降、順調に伸びていた原発は、チェルノブイリの事故で大きな曲がり角を迎える。反原発の機運が強まり、90年以降、欧米で新規建設が下火となり、そのさなかに福島の事故が起きた。焦点は今の設備容量(約4億キロワット)を維持できるかだ。

チェルノブイリ後と違って、今は原発の大廃炉時代を迎えつつある。先進国で減る分を、電力需要が高まる途上国の新規建設で補えるか。国際原子力機関(IAEA)の昨年の報告書では、50年の予測は3億7100万~9億6400万キロワット。幅が大きい。

課題は安全性に加え、経済性だ。発電コストの安さを売りにしているが、事故やテロ対策で建設費が高騰、最新式では1基1兆円超もある。地球温暖化対策の新しい国際枠組み「パリ協定」で炭素の価格付けが進めば、競争力は高まるが、風力などライバルも台頭している。

ほかの懸念材料もある。原発を新規導入する国は、核のごみの問題も抱える。核拡散リスクもある。

一方、原発への依存度低下は始まっている。国際エネルギー機関によると96年は世界全体の電力量の約18%を占めたが、現在は約11%にとどまる。IAEAは50年には最大でも現状程度の10・8%で、少なければ4・2%に低下すると予測する。

(桜井林太郎)

 

戻らない、戻れない チェルノブイリ原発事故から30年 キエフ・ベラルーシ南部ホイニキ近郊=松尾一郎

2016年4月26日11時48分【朝日新聞デジタル】
http://digital.asahi.com/articles/ASJ4V35ZNJ4VUHBI00M.html?rm=274

【動画】チェルノブイリ原発から約10キロ。今は無人となった隣国ベラルーシのクラスノセリエ村跡を訪ねた=杉本康弘撮影

写真・図版
チェルノブイリ市中心部の広場で25日夜、住民らが追悼の式典を開いた。事故で住めなくなった村々や多くの犠牲者に思いをはせ、消防士らが鎮魂のロウソク約100本に火をともした。地元出身の画家アレクサンドルさん(55)は「失われた人の命を忘れない」と語った=矢木隆晴撮影

原子力発電所の事故としては史上最悪のチェルノブイリ原発事故から、26日未明で30年を迎えた。ウクライナ北部の同原発近くでは同日、ポロシェンコ大統領や各国の代表らが出席する追悼式典が開催される。日本政府からは山田美樹外務政務官が出席する予定。

特集:チェルノブイリ事故30年
http://www.asahi.com/topics/word/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA.html

特集:核といのちを考える
http://www.asahi.com/special/nuclear_peace/

チェルノブイリ原発の4号炉では1986年4月26日未明、電源喪失を想定した試験中に原子炉が不安定化して爆発。事故の初期対応に当たった原発職員や消防士30人以上が死亡したほか、大量の放射性物質が、同国やベラルーシ、ロシアの一部などに降り注ぎ、周辺の13万5千人が避難したほか、大量の移住者が後に発生した。

事故後には4号炉を封じ込めるためのコンクリートなどで造った「石棺」が築かれたが老朽化しており、現在100年間の封じ込めを可能にする新シェルターの建設が続いている。

また、1~3号炉の廃炉に伴う使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設も進んでいるが、建設費不足のため、25日には国際社会から出資を募る会議がキエフで開かれた。この会議では、主要7カ国(G7)などが総額約9千万ユーロ(約110億円)の拠出を決めた。G7議長国の日本の角茂樹・駐ウクライナ大使は、来年中の新シェルター完成も踏まえ、「今後50~100年の安全は確保できる」と話した。

廃屋と森の向こうに、隣国ウクライナのチェルノブイリ原発と、かまぼこ形の新シェルターが見えた。

ベラルーシ南部ゴメリ州、国境近くにあるクラスノセリエ村の跡だ。2160平方キロもの面積で広がる「ポレーシェ国立放射線生態学保護区」の中にある。

この区域には、かつて約100の村や町があり、2万2千人が住んでいた。1986年4月26日の原発事故で、放射性物質を含んだちりが降り注いだ。高汚染地帯となり、住民は強制的に移住させられた。

それから30年。無人となった村の跡を先月、アレクサンドル・コサルさん(58)が案内してくれた。近くのオレビチ村出身で、保護区の「森の番人」として働く。

「母親の墓です」。オレビチ村跡の墓所で静かに話した。2005年に74歳で亡くなったという。強制移住させられても、埋葬の地を保護区内に求める人が相次ぐ。保護区では、当局が墓所を管理している。

村のそばを流れるプリピャチ川の砂浜は、かつて水泳場だった。船着き場からは、チェルノブイリ原発そばの中核都市プリピャチへの船が出ていたという。「買い物に行った。モスクワに直結した街で、何でもあったからね」

保護区内で、学校や行政庁舎の跡を訪ねた。原発事故に対応する作業員が一時住み込んだという。床には無数のガスマスクが打ち捨てられていた。冷戦期に、毒ガス戦に備えたものだという。原発事故でも使われたのか。コサルさんでさえ、今や知るよしもない。(キエフ・ベラルーシ南部ホイニキ近郊=松尾一郎)

 

チェルノブイリ  核燃料貯蔵110億円拠出 日本やEU

【毎日新聞・国際】2016年4月26日 10時23分(最終更新 4月26日 10時23分)
http://mainichi.jp/articles/20160426/k00/00e/030/141000c?fm=mnm

30年前に起きたチェルノブイリ原発4号機の爆発事故を巡り、先進7カ国(G7)を中心とした十数カ国や欧州連合(EU)、欧州復興開発銀行(EBRD)は25日、ウクライナの首都キエフで会合を開き、稼働を停止した1〜3号機の核燃料の中間貯蔵施設整備に計約8740万ユーロ(約110億円)を拠出すると表明した。日本の拠出分は約350万ユーロ。

中間貯蔵施設は現在、事故原発を中心とする半径30キロ圏の立ち入り制限区域に建設中。為替変動などにより全体費用が3億ユーロから4億ユーロ規模に膨らみ、資金不足に陥っていた。(共同)

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