5/17廃炉技術の確立不可欠 浜岡停止5年 川勝平太・静岡知事に聞く/5/15再稼働「賛成」ゼロ 浜岡停止5年 半径31キロ圏首長らアンケート【東京新聞】

5/15の記事「 再稼働「賛成」ゼロ 浜岡停止5年 半径31キロ圏首長らアンケート 」のうちの川勝知事への聴き取り調査が今日(5/17)のこの記事のようだ。

中部電力が再稼働に意欲的な姿勢かという問いに対して「再稼働を求める株主に説明するため、建前上そういう姿勢を示しているのだろう。」という返答が良い。
あの関電の社長や会長ですら再稼働をすることの意味のなさを知っているだろうし、仕事上原発を推進せねばならないので、さぞや葛藤を抱えて鬱勃たる人生を送っているのだろう。

高浜原発「スイッチを入れます ふぁんふぁんふぁんふぁん」で「あぁ良かったちゃんと動くかわからなかったんだ、これで動かさないで済むわ」と内心関電社員はホッとしたらしい、というのが3/9大津地裁前でのもっぱらの噂。

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廃炉技術の確立不可欠

浜岡停止5年 川勝平太・静岡知事に聞く

【東京新聞・朝刊】2016年5月17日

(写真)廃炉主主術や避難計画について語る川勝平太・静岡県知事=同県庁で

かわかつ・へいた 国際日本文化研究センター副所長、静岡文化芸術大学長を経て、2009年静岡県知事選で初当選。現在2期目。小渕恵三元首相が所信表明で使った造語「富国有徳」の生みの親として知られ、小渕内閣に設置された「21世紀日本の構想」懇談会の委員を務めた。67歳。

福島第一原発事故を受け、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)が稼働を停止してから十四日で五年が経過した。使用済み核燃料や避難計画整備の問題を抱えるこの原発をどう見るか。同県の川勝平太知事に聞いた。

-浜岡原発が原子力規制委員会の審査を通過した場合、再稼働の可否をどう判断するか。

そもそも現状が動かせる状況ではない。原子炉建屋のプールに保管できる使用済み核燃料は一万本弱だが、九千本余りがたまっている。中部電は安全性向上のさまざまな研究をしているが、再処理施設ができなければ、新たな使用済み燃料を入れるところがなくなってしまう。あえて私が「再稼働をさせない」と明言しなくても、現場が物語っている。再稼働可否をどう判断するかは考える必要がない。

-中部電は再稼働に意欲的な姿勢を示している

再稼働を求める株主に説明するため、建前上そういう姿勢を示しているのだろう。

-では、本音はどこにあると思う。

中部電は廃炉技術など安全技術を通して、生き残りをかけようとしていると思う。1、2号機の廃炉作業は国際的な関心を集めており、明らかにそれを自覚し、本格的な一歩を踏み出している。だが、廃炉の研究をしていくにも費用がかかり、まだ廃炉技術で利益を得られる状況にはなっていない。『再稼働をしない』と言ってしまうと、働いている人の士気にも関わる。中部電は厳しい立場の中で技術を磨いている。

-静岡県は三月に広域避難計画を策定した。『再稼働の時期と避難計画は結び付けて考えていない』としているが、課題は多い。実効性のある計画ができるまで再稼働させないと言えないのか

九州電力川内原発は、まだしっかりとした避難計画ができていないのに、再稼働をした。それは言語道断だ。静岡県は再稼働うんぬんにかかわらず、計画策定を可及的速やかに進めている。危機管理がすべてに優先するのは県の基本方針だ。

-再稼働には住民投票が必要と宣言しているが、いざとなれば知事自ら議案を提出する考えは。

私からは出さない方がいいと思っている。なぜなら、静岡県議会の議員は地域の住民を代表している。議員はこの件について自分で考える。住民の意見を直接反映させられるような条例案を議員が出す方がよい。

-安全神話が崩れた今、中部電に求められるものは何か。

廃炉技術の確立だ。これは全世界的な問題で、完成したらノーベル賞ものだ。そうしたことを浜岡原発でやっていけばよいと考える。

(聞き手・小沢慧一、松野穂波)

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再稼働「賛成」ゼロ 浜岡停止5年 半径31キロ圏首長らアンケート

2016年5月15日 朝刊【東京新聞・社会】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016051502000136.html

中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)が政府の要請で全炉停止してから十四日で五年になるのに合わせ、本紙が原発から半径三十一キロ圏十一市町の首長と川勝平太・静岡県知事に聞き取り調査したところ、再稼働に「賛成」とする回答はなかった。調査は二〇一二年以降、今回を含めて四回実施しているが、過去にも賛成と答えた首長は一人もいない。中部電は今年九月に原発の安全対策工事を終えるが、原子力規制委員会の適合性審査を通っても、地元同意へのハードルは依然として高い。 (小沢慧一)

「浜岡原発の審査が合格した場合、再稼働を認めるか否か」を尋ねた結果、川勝知事は回答を保留。その上で「中部電は建前で再稼働を目指す姿勢を示しているが、使用済み核燃料の保管場所がない現状では不可能。再稼働の是非をあえて判断する必要はない」と厳しい見方をした。

中部電と安全協定を結ぶ半径十キロ圏内の四市のうち、牧之原と菊川両市長が「認めない」と回答。牧之原の西原茂樹市長は「最終処分場建設の見通しが立たず、原発事故が発生した際の実効性ある広域避難計画も策定できていない状況下で、再稼働はあり得ない」との考えを示した。

御前崎と掛川両市は「回答保留」。四月に就任した御前崎の柳沢重夫市長は「規制委の審査中のため、再稼働については議論すべきではない」とした。

原発事故に備えた防災重点区域が半径十キロ圏から三十一キロ圏に広がり、中部電と新たに安全協定を締結すべく協議を続ける七市町でも、多くが「認めない」との考えだ。

吉田町の田村典彦町長は「想定される地震の震源域の真上に位置し、安全性が確保されていない」と訴えた。藤枝市の北村正平市長が「地域住民、周辺市町の同意、理解が得られない限り、再稼働はあり得ない」と答えるなど、五市町が再稼働に反対した。

焼津市長と森町長は回答を保留しているが「福島第一原発事故の処理、原因究明が完結していない段階で再稼働を議論するのは時期尚早」(太田康雄森町長)などと厳しい姿勢を示した。

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