5/18玄海「免震棟」撤回 県内関係者、九電に不信感 「安全性高い施設を」説明要求/玄海原発、免震棟を撤回 九電耐震の対策棟新設へ 変更の根拠不十分/5/8原発周辺へのヨウ素剤 期限切れ薬回収課題 誤飲で副作用の恐れも【佐賀新聞】

どいつも(関電)こいつも(九電)手抜きしくさって!

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玄海「免震棟」撤回 県内関係者、九電に不信感

「安全性高い施設を」説明要求

2016年05月18日 10時12分 【佐賀新聞】
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/312815

玄海原発の重大事故時に現場の対応拠点となる施設「緊急時対策所」を巡り、九州電力は計画していた「免震棟」から「耐震」施設へ方針転換した。川内原発(鹿児島県)に続く計画変更。佐賀県内の関係者からは「技術的な話で判断できない」としつつも、丁寧な説明を求める声が上がった。

「県としては免震、耐震ということではなく、必要な安全性が確保されたものが建設されるということが重要」。九電側の説明を受けた後、記者団から計画変更の評価を問われた佐賀県の副島良彦副知事はこう答え、規制委の審査を注視する考えを強調した。

川内、玄海と相次ぐ計画変更で九電への信頼感が揺らいでいることを暗ににじませながら「この説明があったからといって、企業として信頼性が急速に高まったということではない」とくぎを刺し、九電にこれまで以上の説明責任の全うを求めた。

立地自治体の東松浦郡玄海町には、玄海原発の今村博信所長が訪問。公務で上京中の岸本英雄町長に代わって対応した鬼木茂信副町長は、九電の説明に理解を示しながらも、「計画変更は住民に不安と不信感を与える」と苦言も。岸本町長は取材に「われわれとしてはより安全な方にしてほしいという思いだけ」と述べ、「個人的には耐震の方が安全と感じるので異論はない」と理解を示した。

隣接する唐津市、伊万里市は「技術的な専門性を持った問題であり、国の審査の推移を見守りたい」とコメント。唐津市の岡本憲幸副市長は「市民の安全安心が高まる施設であってほしい」と注文する。

一方、反原発の市民団体「玄海原発プルサーマルと全基を止める裁判の会」の石丸初美代表は「東日本大震災、そして熊本地震で一体何を学んだのかと問いたい」と憤りを隠さない。「想定外の災害はどこででも起こりうる。これで安全というものがないということが分かっていない」と断じた上で、「県や関係自治体への説明で済む話ではない。県内全世帯を1軒ずつ訪ねて説明してと言いたい」と話し、近く九電に抗議する考えを示した。

 

玄海原発、免震棟を撤回 九電耐震の対策棟新設へ

変更の根拠不十分

2016年05月18日 09時13分 【佐賀新聞】
http://www.saga-s.co.jp/column/genkai_pluthermal/20201/312765

免震棟建設を撤回し、耐震構造で新設する計画を佐賀県幹部(右)に説明する九州電力の山元春義取締役(中央)=佐賀県庁

九州電力は17日、玄海原発(東松浦郡玄海町)の重大事故対策として自主的に機能を拡充する緊急時の対策所に関し、免震重要棟建設を撤回し、耐震構造の緊急時対策棟を新設する方針を決め、地元の佐賀県や玄海町に伝えた。川内原発(鹿児島県)と同様に、免震棟より整備の時間が短縮できるとしている。原子力規制委員会に近く説明する。

ゴムなどの揺れを吸収する素材で建物を支える免震棟は、福島第1原発事故でも指揮所として役割を果たした。九電は当初、玄海原発に2015年度末までの完成を目指し免震棟建設を計画していたが、今年1月に「白紙」を表明、是非を再検討していた。

耐震構造は岩盤に直接建て、壁のコンクリートを厚くするなどして建物を支える。耐震構造への変更について、九電の山元春義取締役は「既に原発の重要な施設で実績があり、速やかに工事計画の審査対応を進めることができる」と強調した。免震棟は原子力施設としてのデータが少なく、実際に揺らす試験などが必要なことや、維持管理での品質保証が難しい点も指摘した。コストは「免震も耐震も変わらない」という。

緊急時対策棟は地上2階、地下2階で、延べ床面積は約6084平方メートル。当初計画よりやや狭いが、緊急時対策機能のスペースは約820平方メートルと、約1・3倍に広くした。地上1階に指揮所があり、会議室や休憩室は分けて配置した。

この日、佐賀県庁を訪れた山元取締役は、免震棟を巡る一連の混乱に関し「説明不足、準備不足で深く反省している。誠に申し訳ない」と改めて陳謝。対応した副島良彦副知事は「今後も丁寧な説明を心掛けていただきたい。県民の関心も高く、分かりやすい言葉で説明してほしい」と注文した。

緊急時の対策所を巡っては昨年12月、既に1、2号機が再稼働していた川内原発で、当初計画にあった免震棟を耐震構造に変更した。規制委員会から一度は取り下げを求められたり、佐賀県の山口祥義知事が「やるといったものはやるべき。安全性が向上する理由をしっかり説明をしなければならない」と指摘したりして、批判が相次いでいた。

■解説 変更の根拠不十分

九州電力は再稼働後の計画変更で強い批判を浴びた川内原発に続き、玄海原発でも免震重要棟の建設を撤回、耐震構造の施設に変えた。免震棟より2年早く整備できることを繰り返すばかりで、耐震構造にする根拠は具体性を欠いた。

九電の対応を巡っては昨年11月、使用済み核燃料を特殊な容器で敷地内に保管する「乾式貯蔵施設」の整備で、佐賀県や玄海町などに十分な説明をしないまま公表したことで、批判を招いた経緯がある。県が、事前了解などの節目でもない説明の一部始終を報道陣に公開したのも、そんな不信感の表れといえる。

今回、最も求められていたのは「なぜ免震から耐震に変えるのか」だった。山口知事も指摘していたように、変更する理由は、安全性の向上があるべき姿であろう。早期の整備が最大の理由なら、再稼働を急いで経済性を優先させるとの印象は拭えない。

熊本地震後も川内原発は停止することなく稼働を続けている。九電も、政府も、地元自治体も、そこに「想定外」の発想は見えない。大規模な地震発生に、国民からは不安を抱く声が上がる。今こそ透明性の確保と分かりやすい、十分な説明が不可欠だ。

 

原発周辺へのヨウ素剤 期限切れ薬回収課題

誤飲で副作用の恐れも

2016年05月08日 12時19分【佐賀新聞】
http://www.saga-s.co.jp/column/genkai_pluthermal/20201/309361

原発事故時に服用する安定ヨウ素剤

原発事故に備え原発周辺自治体が住民に配布している安定ヨウ素剤を巡り、有効期限が切れた薬の回収が課題になっている。福島県いわき市では、回収率が14%にとどまる。各自治体で配布が進む中、誤飲で副作用を起こす恐れもあり、対策が急がれる。

「人によっては紛失したままだったり、期限が切れていても余分に持っておこうと考えたりすることもあり得る。地道に回収を呼びかけていくしかない」。いわき市の担当者は悩ましそうだ。

2011年3月の東京電力福島第1原発事故直後、市は備蓄していた錠剤約26万錠を配布。その後、更新用の約24万錠を配った。この計約50万錠はすでに期限切れとなっているが、回収できたのは約7万錠という。

薬は郵送で配布し、期限切れの薬は送り返してもらうよう返信用封筒を同封している。市の担当者は「窓口に来てもらい直接交換するようにすれば回収率は上がるが、全員は来ないはずで、配布率が下がってしまう」と頭を抱える。

福島事故では、自治体がヨウ素剤を備蓄していながら、現場の混乱のため活用されなかった。

このため原子力規制委員会は、事故時に被ばくのリスクが高い原発から5キロ圏の住民への事前配布を求める指針を策定した。原子力防災を担当する内閣府によると、対象の全国27自治体のうち17自治体が事前配布を進めている。

ヨウ素剤は、原発事故時に早めに服用することで、放射性ヨウ素を取り込みにくくする効果がある。ただ副作用のリスクもあり、期限が有効なものを用法と用量を守って服用する必要がある。

全国で唯一稼働中の九州電力川内原発がある鹿児島県薩摩川内市は14年7月に配布を開始した。その薬が来年1月に期限切れとなるが、回収方法は未定で「県と協議中」(担当者)という。

規制委は自治体に対し、初回の配布時と同様、住民説明会を開いて、回収・更新への協力を呼びかけるよう求めている。【共同】

■安定ヨウ素剤 原発事故時に放出される放射性ヨウ素による内部被ばくを防ぐため服用する医薬品。ヨウ素は体内に取り込まれると甲状腺に集まる性質がある。このため人体に害のないヨウ素であらかじめ甲状腺を満たしておき、放射性ヨウ素を取り込んでも蓄積しないようにする。錠剤の場合、大人は1回2錠、3歳以上13歳未満は1錠を服用。粉末もある。副作用の危険があり、粉末は劇薬に指定されている。甲状腺以外の臓器の内部被ばくや、他の放射性物質には効果がない。

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