8/17四電が再稼働した伊方原発3号機の状況を報告・8/16伊方3号「60年運転念頭」 延長目指す意向・8/14核燃料サイクル 「破綻」状態での再稼働は疑問だ【愛媛新聞】

四電が再稼働した伊方原発3号機の状況を報告

2016年08月17日(水)【愛媛新聞】
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20160817/news20160817106.html

【写真】伊方原発3号機の再稼働の状況などが報告された県伊方原発環境安全管理委員会原子力安全専門部会=17日午後、松山市

県伊方原発環境安全管理委員会原子力安全専門部会が17日、松山市であった。四国電力と県が、12日に再稼働した伊方原発3号機の状況を報告。委員からは4月の熊本地震を踏まえ、地震の検証を強化するため県独自の地震計設置を求める意見などが出た。

愛媛大大学院の森伸一郎准教授(地震工学)は、熊本地震で最大震度7が2回観測された点に触れ、四電の対応を質問。四電は「(熊本地震は)異常に大きな地震動ではなく、即座に伊方に反映する知見はない」とした上で、原発敷地前面の中央構造線断層帯で大きな揺れが連続するケースを検討した結果、耐震安全性に問題はないことを確認したと説明した。

 

伊方3号「60年運転念頭」 延長目指す意向

2016年08月16日(火)【愛媛新聞】
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20160816/news20160816079.html

【写真】伊方原発3号機の発送電開始を受けて会見する四国電力の佐伯勇人社長=15日午後3時ごろ、高松市の本店
四国電力の佐伯勇人社長は15日、高松市の本店で会見し、発送電を開始した伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について「これだけ安全対策をした中で、60年運転というのは念頭に置くべきかなと思う」と言及し、法定の40年を超える運転延長を目指す意向を明らかにした。
原発の運転期間は、東京電力福島第1原発事故後に改正された原子炉等規制法で原則40年に制限。国の原子力規制委員会が認可した場合のみ最長20年延長して稼働できる。
伊方3号機は1994年12月に運転開始。耐震性向上や火災防護などの安全対策費は中長期的な対策を含めて総額約1700億円を見込んでいる。佐伯社長は「さらに新しい知見が出たら安全対策もプラスしていくことは必要」とした上で、今後40年近くの長期稼働を視野に入れた対応を図る考えを示した。

 

核燃料サイクル 「破綻」状態での再稼働は疑問だ

2016年08月14日(日)【愛媛新聞】
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201608146980.html

四国電力伊方原発3号機が再稼働した。原発内の使用済み核燃料プールはすでに8割が埋まっており、他県への搬出も難しい。政府が固執する核燃料サイクルは事実上破綻状態で、高レベル放射性廃棄物の最終処分地もめどが立っていない。「トイレなきマンション」と批判されてきた原発の根本的な問題は何一つ解決していない。
こうした状況での再稼働には大きな疑問を抱く。四電は新たな中間貯蔵施設の整備を検討しているが、問題の先送りにすぎない。まずはこれ以上、使用済み核燃料や放射性廃棄物を増やさないことが肝要だ。やはり原発は止めなければならない。
四電は今年3月、老朽化した1号機の廃炉を決定した。使用予定だったウラン燃料93体が使用済み扱いとなり、伊方原発の使用済み核燃料は計1515体に増加。プールの管理容量の80.2%が埋まる。四電はプールが満杯になる時期を「最短8~9年後」としていたが、「6~7年後」に2年繰り上がった。
使用済み核燃料は再処理し、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料として再利用する計画だった。しかし日本原燃再処理工場(青森県)は本格稼働の見通しが立っておらず、加えて、再処理工場のプールはすでにほぼ満杯になっている。
このため四電は水で冷却するプールとは別に、「キャスク」と呼ばれる金属の容器に入れて空気で冷やす「乾式貯蔵施設」の新設を検討している。問題は建設地の選定だ。伊方原発の敷地内は「狭い」とされ、敷地外の場合は原子力規制委員会の許可のほか、予定地の自治体や地権者の理解が必要になる。
時間的な余裕がない上に、このまま使用済み核燃料を搬出できない状態が続けば、貯蔵施設をつくったとしても、いずれあふれ出す。「中間」とはいえ、再処理できず最終処分地も決まらなければ、なし崩し的に長期間貯蔵されることになる。原発の敷地内外を問わず、地域住民の同意を得るのは困難だろう。
伊方3号機はプルサーマル発電でMOX燃料を使う。世耕弘成経済産業相は「核燃サイクルの観点から非常に意義がある」と再稼働を評価するが、高速増殖炉のもんじゅ(福井県)は相次ぐトラブルで止まったまま。再処理工場も含めて、サイクルの見通しは全く立っていない。
国が年内に科学的有望地を示すとしている最終処分地も候補地の決定だけで今後20年程度を要する。思惑通りに選定が進んだとしても、その前に全国の原発に使用済み核燃料が山積みになっている可能性が高い。
5年前の東京電力福島第1原発事故は、これまでの原発政策を見直す大きな契機となったはずだ。にもかかわらず、根本的な問題の解決を先送りし、事故前に戻そうとするかのような安倍政権の姿勢を危惧する。このまま後世に大きな負担を残していいはずがない。脱原発へと進むべきだ。

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