8/24規制委、柏崎刈羽を優先審査 福島第一と同型、年度内に適合も/東海第二を現地調査  規制委委員長代理 防火対策など【東京新聞・社会】

規制委、柏崎刈羽を優先審査 福島第一と同型、年度内に適合も

2016年8月24日 朝刊【東京新聞・社会】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082402000116.html

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原子力規制委員会が、事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型原発の再稼働に向けた審査で、東電柏崎刈羽6、7号機(新潟県)を優先して進める方針を固め、二基と並行審査中の原発を持つ電力会社に伝えていたことが分かった。審査が順調に進めば本年度内にも適合する可能性が出てきた。

第一原発事故後にできた新規制基準に基づく審査に適合し、これまでに再稼働した原発は全て加圧水型で、二基が適合すれば、東電の原発では初めて、全国的にも沸騰水型では第一号となる。

規制委は優先審査の終了後、適合証の原案となる審査書案の取りまとめに入り、この作業にも人員を集中させるとみられる。ただ、今も廃炉作業や住民避難が続く第一原発事故は収束しておらず、事故の当事者である東電の原発が優先されることは議論を呼びそうだ。

新潟県の泉田裕彦知事は「第一原発事故を検証しない限り、再稼働については議論しない」との姿勢を崩しておらず、適合しても再稼働の時期は見通せない。

柏崎刈羽6、7号機は二〇一三年九月に審査を申請。規制委は昨年八月、沸騰水型の審査を効率的に進めるためにモデルケースを作るとして6、7号機の優先審査を決定した。しかし今年三月、施設の耐震性の評価手法について、東電が準備不足で十分に説明できなかったことから優先を取り消し、東北電力女川2号機(宮城県)など四原発四基と並行して審査するやり方に戻していた。

関係者によると、問題となった評価手法を東電がまとめたため、規制委は少なくとも九月中旬まで柏崎刈羽の審査を再度、優先することにし、八月、並行審査中の電力会社に方針を伝えた。昨年から今年にかけての優先審査が順調に進んだため、残りの課題は少ないという。

沸騰水型原発は、フィルター付きベントなど事故対策設備の設置が新規制基準で義務付けられたため、既に再稼働した九州電力川内原発(鹿児島県)などの加圧水型に比べ、審査に時間がかかっている。

 

東海第二を現地調査  規制委委員長代理 防火対策など

8月24日年【東京新聞・社会】

東海第二原発の現地調査で天井をはうケーブルを見上げる原子力規制委員会メンバー=23日午後、茨城県東海村で(代表撮影)

原子力規制委員会の更田豊志委員長代理は二十三日、日本原子力発電東海第二原発(茨城県東海村)を現地調査した。電気ケーブルの防火対策について、原電はケーブルに防火シートを巻き付ける方針だが、更田委員長代理は調査後、「燃えにくい物に取り換えていくのが基本だ」と報道陣に述べた。

規制委が東海第二原発を現地調査するのは原電が二O一四年五月に再稼働に向けて審査を申請して初めて。

津波対策では、原電は海面から高さ二十メートル、長さ二・二キロの防潮堤を建設する計画を示している。これに対し、更田委員長代理は津波が防潮堤を越え、がれきが散乱するケースを想定し、電源車やポンプ車などが「どこまで使えるかという問題がある」と指摘。さらなる対策を求めた。

規制委は、福島第一原発と同じ沸騰水型炉(BWR)について、東海第二原発など複数の原発で審査を進めている。更田委員長代理は原電側に「審査は中盤に差しかかっていると言っていい」と説明した。

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東海第二 23日、初の現地調査 規制委 適合審査の一環

2016年8月20日【茨城】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201608/CK2016082002000158.html

東海村に立地する日本原子力発電(原電)東海第二原発に二十三日、原子力規制委員会の更田豊志委員長代理や原子力規制庁の規制部長ら計四人が現地調査に入る。二〇一四年五月に原電が、東海第二原発の新規制基準の適合審査を申請して以来、委員自ら現地調査をするのは初めて。 (山下葉月)

規制庁によると、調査は審査の一環という。東海第二原発は、東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型炉(BWR)。同じタイプの柏崎刈羽(東電)、島根(中国電力)、女川(東北電力)、浜岡(中部電力)の各原発とともに審査を受けている。しかし、原電の提出書類が不足していたことに加え、規制委も柏崎刈羽をモデルケースにするため、審査を優先し、東海第二原発のプラントの審査は中断していた。

規制委は今年四月、BWRの五原発の審査を並行して開始。書類審査の過程で、確認しておく箇所が明確になってきたことから、東海第二原発の現地調査を決めた。適合審査を申請したBWRのうち、東海第二原発の調査が最後になる。ケーブル処理室や防潮堤の建設予定地、停電時の冷却用設備の保管場所などを重点的に見ることになる。

規制庁の担当者は「現地調査により、今後の審査がスムーズになるとともに、委員からは厳しい指摘が出てくるはず」と話す。再稼働させる上での問題点が浮き彫りになる一方で、東海第二原発の審査が本格化する可能性が高まりそうだ。

原電の内部では、今回の現地調査を歓迎する声が上がっているという。原電の担当者は「現地調査に限らず、審査については、しっかり対応していく」と話している。

<沸騰水型炉> 原発の軽水炉には沸騰水型炉(BWR)と加圧水型炉(PWR)がある。BWRは炉心で水を沸騰させ、その蒸気で直接タービンを回す。PWRは炉心を循環する1次冷却水から熱交換器で熱を伝え、2次冷却水を沸騰させる。BWRでは水が循環するうちに放射能を帯びるのに対し、PWRは構造が複雑な半面、2次冷却系は放射性物質に汚染されない。

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