【10/20東京新聞】審査期限迫る中… 別の電力会社でも他部署からハッパ 「原子力は何やってる」【29面】「高浜」審査対応で過労自殺 関電課長職、残業月200時間【第1面】10/9原発審査で残業、時間制限外す 厚労省、再稼働対応「公益」判断

10月9日に共同通信で 原発審査で残業、時間制限外す 厚労省、再稼働対応「公益」判断 と言う記事があり、「オヤ?」と不審に思ったものだ。
また、電力会社の社員が原発に殺されたのだ。

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審査期限迫る中…

 別の電力会社でも他部署からハッパ 「原子力は何やってる」

  関電課長職 過労自殺

2016年10月9日【東京新聞・29面】

四十年を超えた原発の運転が認可された裏に、担当者の過労自殺があった。関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転延長の審査を巡り、四月、出張先の東京都内のホテルで自殺した同社課長職の四十代男性は、原子力規制委員会の審査対応のため、一カ月の残業が最大二百時間に達することもあった。期限までに審査に適合しないと、廃炉が濃厚となるため、男性は強いプレッシャーを受けていたとみられる。=1面参照

「原発再稼働は社の最優先項。他部門の同僚から『原子力は何をやっているのか。しっかりしろ』とハッパを掛けられたこともある」。原子力規制委員会の審査対応に当たる、ある電力会社の担当者は打ち明ける。

東京力福第一原発故後、原発停止は長期化し、各電力の経営を圧迫。審査に適合しなければ再稼働できず、担当者は多忙を極める。特に、関西電力が四十年超運転を目指す高浜原発1、2号機は他の原発と違い、審査期限に追われていた。

二月には規制委の新規制基準の審査に事実上適合したが、七月までに建物や設備の詳細設計をまとめた工事計画の認可を受け、老朽化対策に特化した審査に適合する必要があった。期限に間に合わなければ廃炉が濃厚となるため、現場へのプレッシャーは一層強かったとみられる。

関係者によると、男性は工事計画作成の担当者で、労働時間の急増が作の本格化となる。男性が命を絶った約一カ月後の五月末、関電は工事計画の補正書を規制委に提出し六月に運転延長の認可を受けた。

「現場の責任者として、本店や原子力事業本部では分からない細部に目を配らねばならず、労働時間が激増したのだろう」と、ある電力会社の社員は推測する。関電関係者によると、社員の過労自殺を受け、五月の連休やお盆の時期はしっかり休むよう、社内で通達が出されたという。

現在も各地の原発の審査は続き、スケジュールは立て込んでいる。東京・六本木の規制委が入るビルの玄関には、審査会合や事前のデータ確認などのため、分厚い資料を持った電力社員らが連日のように大勢集まっている。

■ 高浜原発を巡る状況

福井県高浜町に4基あり、全て加圧水型軽水炉。関篭は運転開始から40年を超えた1、2号機の運転延長を原子力規制委員会に申請し、6月に認可された。重大事故対策などの工事で再稼働までには3年程度かかる。3、4号機は今年に入り再稼働したが、大津地裁が運転差し止めの仮処分を決定したため司法判断が覆らない限り再稼働できない。こうした状況から関電は表明していた料金値下げを断念した。

再稼働ありきの政策で

木下武男元昭和女子大教授(労働社会学)の話
労働時間規制が弱い状況では、企業や上司の配慮が欠けると過労死を生んでしまう。厚生労働省が出した(再稼働を巡る業務の残業時間制限を適用除外とする)通達の対象ではなかったが、再稼働ありきの政府の原発政策で過労死したようなもの。残業時間の例外規定そのものが非常に危険で、政府が進める働き方改革に逆行する。

 

関西電力高浜原発の(手前左から) 1号機、2号機、(奥左から) 3号機、4号機=福井県高浜町で、本社へリ「あさづる」から

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「高浜」審査対応で過労自殺 関電課長職、残業月200時間

2016年10月20日 朝刊【東京新聞・社会】第1面
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201610/CK2016102002000130.html

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運転開始から四十年を超えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転延長を巡り、原子力規制委員会の審査対応をしていた同社課長職の四十代男性が四月に自殺し、敦賀労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。一カ月の残業が最大二百時間に達することもあり、労基署は過労自殺と判断した。

男性は「管理監督者」に当たるとされ、労働基準法で定める労働時間の制限は受けない。ただ会社側は残業時間や健康状態を把握、配慮する義務がある。二基は当時、七月七日の期限までに規制委の審査手続きを終えなければ廃炉が濃厚で、関係者によると男性は極度の繁忙状態にあった。

関電は原発への依存度が高く、再稼働は経営に直結する問題。男性の自殺について、関電は「コメントは差し控える」としている。

関係者によると、男性は技術者で工事関係の課長職。審査手続きの一つ、設備の詳細設計をまとめる工事計画認可申請を担当していた。数万ページに及ぶ資料にミスが見つかるたびに、規制委への説明に追われていた。

労働時間は一月から急増。二月の残業は約二百時間と推定され、三月から東京に出張して資料作成や規制委の応対に当たった。三、四月の残業も百時間前後とみられる。四月中旬、出張先の都内のホテルで自殺しているのが見つかった。体調が良くない様子で同僚から心配する声があったという。

再稼働に向けた審査対応業務を巡っては、厚生労働省が労基法で定めた残業時間制限の適用除外とする通達を出している。通達が出た二〇一三年時点で申請のあった原発が対象で、高浜1、2号機は対象外だった。

規制委は六月、高浜1、2号機の運転延長を認可した。

 

 

原発審査で残業、時間制限外す 厚労省、再稼働対応「公益」判断

2016年10月9日 02時08分【東京新聞・社会】
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016100801001645.html

原発再稼働に向けた原子力規制委員会の審査に対応するための電力会社の業務について、厚生労働省が「公益上の必要により集中的な作業が必要」として、労働基準法で定めた残業時間制限の大部分を適用しないとする通達を出していたことが8日、分かった。従来、公益性を理由にした適用除外はごく一部でしか認められていなかった。専門家は「再稼働対応は営利目的で公益性や緊急性があるとは言えない」と指摘。「政府が『働き方改革』を進める中で、厚労省の見識が問われる」と疑問視している。

(共同)

tky161009_kiseizangyo残業時間の上限

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