11/17数足りず 防護ベスト着ない日も 元作業員 消えぬ将来不安/白血病発症で労災認定の元作業員 東電と九電を損賠提訴へ【東京新聞・社会】

「ふくしま作業員日誌」の片山夏子さんの記事だ!

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数足りず 防護ベスト着ない日も

 元作業員 消えぬ将来不安

2016年11月17日【東京新聞・白血病労災元作業員「被ばく防止策怠る」の下の記事】

tky161117_sagyouin福島第一4号機の原子炉建屋のカバー設置作業をする元作業員男性。放射線を遮る鉛入りベストは数が足りず、着ていない=2013年2月、東京電力福島第一原発で(男性提供)

 

「息苦しくて眠れず、ふさぎ込んで外出ができない」。元作業員の男性(四二)は今も、うつ病の症状に苦しむ。白血病再発の恐れもあり、再び働けるようになるかわからない。妻と小学校に通う三人の子どもとの生活を考えると、将来への不安は消えない。

福島の原発で働かないかと誘われた時、家族は反対したが、「役に立てるなら」と引き受けた。福島第一での作業では、放射線を遮る鉛入りのベストが足りず、ないまま作業をしたこともある。

一三年末に自宅に戻ると、間もなく微熱やせきが続き病院に。白血病と診断すされ、当時幼稚園児だった子どものランドセル姿を見られないかもと絶望した。この時は被ばくが原因とは思いもよらなかったが、原発作業の元請けなどから労災申請を勧められ、疑い始めた。

抗がん剤で髪や歯が抜け、激しい下痢や高熱が続いた。「三人の子を残して自分がおらんようになったら・・・。何が何でも生きなくては」。思いと裏腹に免疫力が落ち、敗血症にかかって一時は危篤状態になった。

「役に立ちたい」との使命感から原発で働いたことは、後悔していない。「裁判をきっかけに、同じ思いで働いた作業員がきちんと補償を受けられるようになってほしい」と願う。(片山夏子)
 

白血病発症で労災認定の元作業員 東電と九電を損賠提訴へ

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016111702000134.html
2016年11月17日 朝刊【東京新聞・社会】

東京電力福島第一原発事故の収束作業などで被ばくし白血病になったとして、元作業員の男性(42)=北九州市=が、東電と九州電力に計約五千九百万円の損害賠償を求める訴訟を、二十二日に東京地裁に起こす。男性は昨年十月、白血病の発症で労災認定された。

弁護団によると、男性は二次下請け会社の作業員として、二〇一一年十月~一三年十二月、福島第一や第二、九電玄海原発(佐賀県)で主に溶接などを担当。福島第一で原子炉建屋カバーなどを設置したほか、福島第二の原子炉建屋の出入り口補強工事や玄海4号機の定期点検でも作業。この間に計一九・七八ミリシーベルト被ばくした(原発作業員の被ばく線量基準は年間五〇ミリシーベルト、五年で計一〇〇ミリシーベルト以内)。

男性は一四年一月、急性骨髄性白血病と診断され、抗がん剤治療などをした。昨年十月に、福島第一などでの被ばくが白血病の原因になった可能性があるとして労災を認められた。白血病で死ぬかもしれないという不安からうつ病とも診断され、今年五月に労災認定された。

弁護団は、東電や九電は現場施設管理者として作業員の安全を守る責任があったが、十分な被ばく防止対策を怠ったと主張。男性は白血病になる遺伝的要因などはなく、労災認定の専門家会議でも原発作業での被ばく以外の原因は認められなかったとしている。

東電は「詳細は承知していないが、訴状が送達され次第、適宜適切に対応する」とコメント。九電は「提訴について承知しておらず、現時点ではコメントのしようがありません」とした。

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