1/20MXテレビ「ニュース女子」の中傷報道に批判/「沖縄ヘイト」堂々と カンパの思い 踏みにじる/市民特派員「やゆされ悔しい」/「ネットのガセネタ拡散 一線越えた」【東京新聞・特報】

なんかひどいTV番組があるとBLOGOSで見かけたことがあるが、これのことか!

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MXテレビ「ニュース女子」の中傷報道に批判

「沖縄ヘイト」堂々と  カンパの思い 踏みにじる

 市民特派員「やゆされ悔しい」

2017年1月20日【東京新聞・こちら特報部】

沖縄県東村(ひがしそん)高江周辺の米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する人たちを誹謗(ひぼう)中傷した東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)の番組「ニュース女子」への批判が一段と高まっている。中でも怒り心頭に発しているのが、名指しされた市民団体「のりこえねっと」だ。カンパで捻出した資金から交通費相当の金銭を支給し、現地の様子を発信する「市民特派員」を派遣したが、番組は「基地反対派に日当」などとデマを垂れ流した。特派員が語る「放送されない真実」とは-。 (橋本誠、白名正和)

(右)昨年9月の集会で、市民特派員への応募を呼ぴ掛ける辛淑玉さん(のりこえねっとのホームページから)

(左)重機による工事が進むへリパッド建設現場=昨年11月、沖縄県東村高江周辺で(市民特派員提供)

東京MX前で「公共の電波でウソを流すな」などと抗議する人たち=19日、東京都千代田区で

 「日当」はデマ  滞在費賄えず

「高江市民特派員」の募集は昨年九月、東京都内で開かれた「のりこえねっと」の集会で発表された。市民特派員には往復の飛行機代相当の五万円を支給。高江到省後に会員制交流サイト(SNS)で発信するほか、千文字程度の報告も依頼した。「高江に行きたいが、体が悪くて行けない」「高江の状況が許せない」といった個人を中心に多くのカンパが寄せられ、計十六人を派遣した。

では、特派員の話を聞いてみよう。

東京都豊島区の女性(六六)は昨年十二月、八泊九日の日程で沖縄に滞在した。一九九五年の米兵による少女暴行事件を機にほぼ毎年、沖縄に足を運んできた。

今回の訪問は、先月二十二日の米軍北部訓練場の部分返還式を前に、「高江の人びとが何を訴えているのか、行ってこの目で確かめて多くの人に広めなければならないと考えた」。那覇から反対グループのバスに同乗して高江に日参した。オスプレイが大破した名護市の海岸にも駆けつけた。

東京-那覇間は格安航空券で往復二万円弱、宿泊は一泊五千円の安ホテルで計四万円。レンタカー代や食費を加えた総額は計十万円強で、五万円型支給では半分程度しか賄えない。女性は「自腹を切ってでも沖縄の声を伝えようと考える人を少しでも支えるのがカンパ。『ニュース女子』にやゆされて、とても平静な気持ちではいられない。悔しい」と表情を曇らせる。

都内に住む田村誠さん(四七)は昨年九月に約二週間滞在し、十万円ほどの待ち出しになった。現地では機動隊の様子に目を見張った。「市民が機動隊に暴力をふるっているなどと言われたが、機動隊のほうが市民に暴力をふるっていた」

早朝から五十台近い警察車両が市民を排除する様子などをスマホで撮影し、ツイッターで発信。本土の友人らは「本当にひどいね」「ここが同じ日本なのか」と驚いていたという。

鹿児島県在住の自営業男性(四六)は昨年十月、往復約三万円のフェリーで丸一日かけて渡航。滞在中の十日間のほとんどは、反対する人たちのテントで寝泊まりした。「一日でも長くいられるように切り詰めた。カンパしてくれた人は、現地に行きたくても行けない人で、自分は自営業なので時間がつくれる」

九月下旬に訪問したフリーライターの高野俊一さん(五四)の場合、五万円は飛行機代やレンタカー代でほぼ消えた。高江の座り込みの写真をツイッターで発信。「何があったかはニュースを見れば分かるので、沖縄の人がどんな気持ちでいるのかを寄こうと思った」

伐採されて丸裸になった「やんばるの森」で、地元の人たちが悲しむ姿が強く印象に残った。「切り株に座ったり、歩き回ったり、落ち込みようがすごかった。ものすごく重い歴史を背負っている沖縄で、大事にしていたものがまた殺されたという感じで声をかけられなかった」

東京都内の四十代自営業男性は昨年十月に高江へ飛んだ。座り込みの現場を撮影し、夜に泊まったネットカフェからツイッターで発信。飛行機代やレンタカー代を含む滞在費は計約五万五干円。「どうやって余らせたら日当になるのか」

北関東に住む四十代会社員男性は昨年十月末か三日間、初めて高江を訪問した。抗議行動をビデオカメラで撮影する傍ら、貴重な自然にも目を向けた。「空気が澄んでいて夜明けは星が近く見え、海と山が交差する場所で日の出の太陽が見える。機動隊の暴力がすごいのに、抗議の人たちが前向きに頑張っているのも印象的だった」

昨年十一月八日から十四日まで沖縄に滞在した外山麻貴さん(四五)は、木が伐採される場面に遭遇した。

「現地では、取り決めで切ってはいけないはずの太い木もどんどん伐採された。防衛局員が居合わせても、注意すらしない」

五万円は一回で使い切らず、再訪時に役立てた。「全国の期待を背負って行くのだから、大事に使わなければいけない。できる限り節約しなければいけない」。東京からの往復は格安航空会社(LCC)を利用した。「反対する人たちのテントに泊まり込み、食事も用意されるものを食べた。現地ではシャワーなしでの一週間だった」

京都府の大学院生早瀬道生さん(二四)は九月下旬から約一カ月間滞在し、抗議行動の機子をツイッターで発信した。「沖縄のことは本土に住んでいたら分からないので、知らないまま番組を見たら信じてしまったかもしれないと怖くなった。現地にメディアが来ていないわけではないが、伝えられないことは市民が補っていく必要がある」

「ネットのガセネタ拡散 一線越えた」

 番組側 釈明も謝罪もせず

首都圏の市民有志ら約六十人が十九日昼、東京都千代田区の東京MX本社前で抗議行動を展開した。参加者たちはマイクで「番組内容はありえないウソだ」「許せない」と声を上げる。放送内容の訂正と謝罪を求める申し入れ寄をMXの担当者に手渡し、三線-さんしん-に乗せて「沖縄を返せ」を歌って締めくくった。

「ニュース女子」は一月二日の放送で、「報道されない真実」と称して基地問題を特集し、へリパッド建設に反対する人たちを「テロリスト」に例えるなどして中傷した。のりこえねっとも引き合いに出され、出演者が「反対派は日当をもらっている」「何らかの組織に雇われている」と発言。共同代表の辛淑玉さんは「差別と戦ってきたカリスマでお金がガンガン集まる」とやゆされた。

のりこえねっとは直ちに抗議声明を公表。沖縄地方紙の「琉球新報」「沖縄タイムス」は、社会面や社説で「番組で沖縄へイト」「取材せず偏見拡散」と批判した。

しかし、「ニュース女子」は九日の放送で、出演者が「日当五万円はデマじゃない」「財源はわからない。基金のようなものもあるだろう」と反論。十六日の放送の最後にテロップで「様々なメディアの沖縄基地問題をめぐる議論の一環として放送致しました」との見解を示した。今のところ釈明や謝罪はない。

辛さんは「デマは議論ではない。あのテロップを見て怒らない人はいないだろう。MXは何が問題で何を批判されているのかが分かっていない」と一蹴する。

今回の事態を受けて、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、MXテレビに報告を求めることを独自に決めた。報告を踏まえて今後、委員会で議題にするかを討論した上で審議・審理入りし、結果を公表することになる。

これとは別に辛さんは、放送によって人権が侵害されたとして、BPOの放送人権委員会に被害の救済を申し立てる方針だ。辛さんは「闘い続ける」とカを込める。「私個人がけんかを売られただけではない。政治とメディアの中心である東京のテレビ局が、ネット上のガセネタの類いを堂々と報じたという点で一線を越えた。日本社会が沖縄への差別にどう向き合うかが問われている」

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こちら特報部が「沖縄へイト」を初めて取り上げたのは二O一四年五月のことだ。記事の中で「今のところ『反・反基地運動』が、基地

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