毎日放送 映像‘17(2017/1/30) 沖縄 さまよう木霊 ~基地反対運動の素顔~【永岡さんより】

なぜかMediacrit には上がっていないが、永岡さんが聴きおこしして下さった。

youtube に上がっていた。

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永岡です、毎日放送テレビの、映像’17が昨夜深夜放映されて、沖縄がテーマで、お知らせいたします。

沖縄で、北部のやんばるの森、夜明けから収穫される男性、やんばるの森を守るために、行かなくてはならないところがあり、高江での北部訓練場の反対のためで、ネット右翼は反対する人たちを誹謗中傷しており、しかしこれは沖縄の皆さんの生死を関係するものです。

米軍の訓練場で、機動隊と向き合うのは、ネットで過激派と言われている男性、正当な反対なのに、ネットでは、基地反対派が救急車を襲撃したなどのデマが、山間に座り込む皆さんを傷つけて、木霊のように、繰り返されています。

沖縄、高江、那覇から車で3時間、140人の集落、やんばるの森、多種多様な動植物の宝庫、ここに米軍最大の訓練場があり、ベトナム戦争の際に、米軍は沖縄の皆さんをベトナム人に見立てて訓練し、96年に、北部訓練場の返還の美名で、高江にヘリパッドという欺瞞、政府は工事を再開して、政府は工事を急ぎ、全国から1000人の機動隊員を動員して、高江の現場は緊迫し、工事期間を短縮させるため、自衛隊のヘリも動員しており、東村のとなりで農業をされる男性、農薬なしでやられる方、儀保さん夫妻、このまともに上をオスプレイが飛び、高江のヘリパッドが出来たらもっと悲惨になり、工事の始まった10年前から、農作業の間に座り込む、儀保さん夫妻は身寄りのない子供たちも養子として育てており、しかし抗議活動で逮捕されないか、奥様は心配されて、しかし反対活動に行けない人もあり、反対運動の最前線に立つ儀保さんに政治的との批判もあったものの、それが何だと、儀保さんは戦う、ものを言わないと、政治的ではないと言われます。

ヘリパッド建設を止める前に、朝ゲート前に座り込みされて、儀保さんは警察車両の前に真っ先に座り、ここでは他府県の機動隊員の来るのは当たり前になり、住民の皆さんは他府県から来た機動隊に批判の声を上げて、ゲート前のテントで、手製のおにぎりを儀保さん仲間に配られて、新たなヘリパッド建設に必要な砂利を運ぶダンプが毎日来て、住民はダンプを、体を張って止められて、ダンプが近づくと、500人近い機動隊員が座り込む住民を力づくで排除、ヘリパッドの建設現場への、唯一の道をふさぐため懸命な沖縄の皆さん、砂ぼこりを上げるダンプが、反対する住民の前に、この日は60台/3時間も来て、儀保さんは仲間からの連絡で、向かってくるダンプに車で立ち向かわれて、警察に先導されたダンプが何台も来て、牛歩戦術、止まったらあかんので、遅らせる闘いをされて、警察は止めろと威圧的に来て、ダンプを誘導して、ゲートに入ったダンプが入る道は閉鎖されて、抵抗する住民に、機動隊員が去年土人とヘイト発言であり、小説家の目取真俊さんが土人発言を浴びせられて、すぐには理解できず、土人は使われない言葉であり、後から考えたら、珍しいことではなく、沖縄への差別の中で自然に出たと言われて、隊員は処分を受けても、基地反対派の運動が土人発言を引き出したと、松井大阪府知事が罵詈雑言を沖縄の皆さんに浴びせており、目取真俊さん、自分の抗議はトラックに対するもので、差別ヘイト発言を引き出して、挑発したのではない、当事者ではないから松井氏はあんな暴言を吐くのだと批判されます。

反対派住民が悪いと、沖縄で反対派を誹謗中傷するデモが100人大阪であり、福岡の市議、小坪氏が、反対派に沖縄の人はいない、本土の人間がやっていると嘯くものであり、人数としての多数より、組織としての結果などに小坪氏は、本土から来た過激派がやっているというのです。反対派は本土の過激派と、ネットでは挙げられており、その中のおひとり、機動隊員への抵抗をされている方、多数いる機動隊員は仕事としてやっており、それに感情として手を出しても、住民としての意味を説かれます。

普天間飛行場、この付近の病院にこの方泰さんは勤務されて、認知症の方もケアして、沖縄戦のことも高齢者から聞き、当初反対には加わらなかったものの、2012年にオスプレイの配備問題で、警官に守られてのものを見て、にらみ合い、これで抗議に参加して、怖かったが、自分より年上の人が抵抗しており、放っておけないとして、この方は高江、辺野古に頻繁に向かって抵抗して、しかし仕事の病院に、脅迫の手紙などが来て、成田闘争に加わった過激派だと言われて、しかし、静かな沖縄の上を、オスプレイを飛ばすなというのです。

ネット空間で、沖縄で反対する人たちを誹謗中傷、お金目当て、座り込みに2万出るとかのデマがあり、基地反対派=過激と、土人発言をきっかけにネットで沸いて、大阪のテレビ番組で沖縄出身の弁護士が、反対の人間は沖縄の人ではないとテレビで発言して、これにMBSが取材したら、映像の使用を拒否、高江には行っていないとムチャクチャを言い、同席した神戸学院大学の中野雅至さんがこれを批判したら、ネットで叩かれて、選挙では基地反対の世論が高いと発言したらネットで叩かれたというもので、これを機に、中野さん、沖縄の現状と、ネット空間について授業で取り上げるようになり、学生さんも、その人が実際に見たものなのかと批判されて、座り込み、署名などの人間的なもので何とかならず、デモになり、大きいものに立ち向かうものが、攻撃的なものに見えるとの指摘もあり、中野さんはデモとは国家権力に対抗するもので、若者は豊かな世代で、デモに関する意見が異なるともいうのです。

デマ動画には、反対派が救急車を襲撃したもの、広く拡散されて、暴力集団と認識されて、MBSはこれを発信した男性のところにも取材です。

高江の、中峯区長、防衛省への陳情、反対住民の支援、炊き出しなどして、取材中もヘリの爆音が響き、高江での暴虐に賛成する住民は一人もいないというのです。

住民が反対して、警察の検問が厳しくなり、それで、県道を使う村にも影響で、SNS発信で、医療従事者から、救急車が反対派に止められたとものもあり、この発信の3日後、音声をかぶせた誹謗中傷の動画がネットで発信されて、ところが、この救急車は広島の尾道のもので、デマですが、しかし視覚効果は絶大で、高江の救急隊員から、こんな行為はなかったと聞き取りもあり、SNS発信の人物は伝聞だとして、謝罪したものの、なぜ発信したのか、その人物にMBSは電話取材、そんなことを許せないとしても、事実かと確認することなく発信した、誰から聞いたかは、相手のことがあり言えないものの、今は反省しているといい、しかし一旦流布された情報は、ネットで拡散されて、反対派を傷つけて、しかし東村の方は、逆に自分の車が止められたと反対派による救急車の妨害行為とは、デマで、沖縄では、トップのものも嘘をつくと言い、地元の消防本部も、救急車が反対派に邪魔されたことはないと、MBSの取材に証言しています。

ところが、この救急車襲撃の動画は、例のMXテレビのニュース女子で紹介されて、レポーターは高江にも行っていないのに、誹謗中傷、放映後、市民が批判の行為で、MBSはMXテレビに質問状を送っても、事実上回答なしの、無責任なことです。

中峯さんは、このニュース女子のデマについて、唖然であり、何が事実で何がデマか、わからないくらい、沖縄で生活する皆さんを茶化しているのは心外と言われます。

温度差はあっても、高江の皆さんはヘリパッドに反対、中峯さん、生活が懸かっており、全国には高江の事実を知ってほしいと言われて、そして沖縄にオスプレイの爆音が響き、2016/12/13、オスプレイが墜落、大破して、米軍は不時着と発表、沖縄全体が反対したオスプレイの大惨事に住民は不安、泰さんは、ついに来たかと言われて、米軍の重大事故では、警察も近づけず、翁長知事も遠巻きに見るしかなく、高江の6つのヘリパッドは完成して、ここを拠点に、オスプレイの訓練が苛烈になるのです。

北部訓練場の返還式典が、オスプレイの事故から数日に、盛大に行われて、沖縄で反対する住民をネットで誹謗中傷し、テロリストとする人たち、先の小坪氏は、左翼にはテロでの規制が入り、あんな他国の基地の反対をする国家は日本だけだと言い、これは弾圧しないといけない流れに日本がなると言い、国会ではテロ対策の美辞麗句で共謀罪が強行されて、共謀罪は過去3回廃案、しかし今回は、この矛先を、誰に向けるのか、なのです。

北部訓練場の返還式典の日に、オスプレイの抗議式典に、翁長知事が出席、儀保さんが演壇に立って、返還式典に翁長知事が出なくて良かった、高江は沖縄のものだと強調されて、これを許す気はない、米軍により、砂利が運び込まれた高江の森は、元に戻らず、政府に殺された、儀保さんは基地のある限り、直接行動で、基地を阻止すると言われて、拍手を受けました。

工事が終わっても、泰さんはゲート前に立ち、沖縄の歌を歌われて、そこをオスプレイが蹂躙して、泰さんは、オスプレイをにらみ続けられます。挑発とも見えて、高江は建設終了、政府は辺野古に全力を注ぎ、政府の暴政と、抵抗する沖縄の闘いは、72年前の沖縄戦から続き、ヤマトンチュは、沖縄の闘いに寄り添うべきなのです。

この番組のディレクターは斉加尚代さん、一昨年も、百田尚樹氏らの暴言に対して、沖縄タイムス、琉球新報の取材、特集番組の制作をされた方で、斉加さんは2012年に当時の橋下市長に30分間ブチ切れされながらも闘い続けられた方です。

報道するラジオの案内の、平野幸夫さんは、でんでん総理の経済失政をブログで批判されています。
http://ameblo.jp/hirano-yukio/entry-12242527880.html?frm_src=favoritemail

この番組、市民の評価は高く、皆さんもぜひ、全国放映してほしいと、JNN系列に働きかけてください。また、ネット右翼のMBSへのいやがらせも予想されて、たね蒔きジャーナル以来、3・11以降の市民のために活動するMBSを応援しましょう!以上、映像’17の内容でした。

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沖縄 さまよう木霊~基地反対運動の素顔~

http://www.mbs.jp/eizou/
【毎日放送】

2016年の師走。目まぐるしく事態が動き続ける沖縄で、住民がもっとも恐れていたことが現実となった。名護市辺野古から遠くない浅瀬に米軍輸送機オスプレイが墜落したのだ。日本政府は米軍に抗議をしたが、わずか6日後に米軍の意向に沿って飛行再開を受け入れ、東村高江地区を取り囲むように建設を進めていたオスプレイ用の新ヘリパッド(着陸帯)を完成させて、米軍に引き渡した。

「ボケ、土人が」。この高江で10月、大阪府警機動隊員が工事に反対する住民に放ったこの言葉に沖縄県知事はじめ県をあげて反発がひろがった。しかし、この発言に対し「差別とは断言できない」、「差別用語かどうか、一義的に述べることは困難」という趣旨の閣議決定がなされ、その後、基地に反対する人々への冷たい非難が増幅したかに見え、むしろ基地に反対する住民たちの振る舞いこそが「問題である」との声が広がった。インターネットで検索すると沖縄の市民運動そのものを「過激」「違法」とする書き込みが続々登場。オスプレイなどこれ以上の基地負担に抵抗する声は、戦後71年を経てもなお、米軍と米軍の意向のまま動く日本政府によって、押さえつけられている。

10年近く工事を阻止するために高江で座り込みを続けた男性(62)は、6人の里子を育てながら農業を営んでいる。人間に恵みをもたらしてくれるこの土地を愛し、自然豊かな「やんばるの森」を守りたいがために反対の声をあげる。「何もしないことこそ政治的。基地のために一度も土地を提供した覚えはない」と訴える。

普天間飛行場近くの病院から高江に通う作業療法士(51)は、「沖縄極左」「プロ市民」とネット空間で攻撃されている。だが、市民運動に参加したのはわずか4年前。「普天間基地のゲート前をたまたま通って反対運動を知りました。ほっとけなかっただけなんです」。穏やかな口調の人柄は、ネット上で拡散する人物像とは別人だった。

「土人」発言をきっかけに広がった沖縄ヘイトといえる現象。基地反対運動に関し、これまで以上に虚実が入り混じる言論空間。私たちが見つめるべき真実は、どこにあるのだろう。番組では、日本全体の100分の1にあたる沖縄の声をめぐり、インターネットを中心にデマやバッシングが広がり、沖縄の人々の1の声が、いかに消されようとしているのか、その裏側と構図に迫りたい。

取材ディレクターより

「ほっとけなかった・・・」。沖縄で生まれ、沖縄で暮らす泰真実さん(51)が、基地反対運動に関わることになったその理由です。米軍輸送機オスプレイが強行配備された5年前のあの日、普天間飛行場のゲート前に人だかりが出来ていました。たまたま通りかかった泰さんは、誰か倒れているのかなと思い近づいたといいます。職業は作業療法士、当時は「オスプレイ」の言葉すら知りません。そこでお年寄りたちが、殺気立った米兵に対し必死に抗議する姿を目にします。泰さんは、頑張っているお年寄りたちをほっとけなくなった。それが基地反対運動を始めるきっかけでした。

とても優しい目をしている泰さん。ところが、インターネットで検索すると「沖縄極左」「過激派」とされています。1970年代の「成田闘争」で暗躍した人物だと告発する脅迫状が職場にも届きました。根も葉もないデマです。こうして、泰さんはネット空間で危険人物に仕立て上げられていったのです。

「基地反対運動は県外からの活動家、過激派」。大阪府警機動隊員が東村高江のゲート前で暴言を吐いて以降、そんな言説が一気に広まりました。高江を取り囲んで建設される米軍北部訓練場のヘリ着陸帯に反対する人たちをめぐる風説。衝撃だったのが、ネット空間に影響されてか「基地反対派は酷いねえ」と身近な人たちが語り始めたことでした。

やんばるの森に囲まれたゲート前で地元住民が2007年から座り込みを続けてきた反対運動。去年春、私が訪れたときはのんびりした闘いに見えました。ところが、そこに1000人近い機動隊員が投入され、反対住民らとぶつかった去年夏以降、あたりは一変します。想像してみてください。自分が住んでいる町内に全国から1000人近い機動隊員が押し寄せてきたら・・。住民はわずか140人なのに。

今回の取材では、「え、まさか」と絶句する出来事が連続しました。その極めつけが、「基地反対派は暴力集団」「危険で近寄れない」と新年早々に報じた東京の情報番組。信じる人はいないだろう、そう思う自分がいると同時に、取材を通じ「デマは大げさなほど拡散する」ことを身をもって体験した自分がいます。この言論空間で基地反対運動への虚構が作り上げられようとしているのだとしたら、一体それはなぜなのか・・。突き詰めれば、私たちの暮らしそのものにもつながっていて、沖縄だけの問題ではありません。であるならば、今こそ基地反対運動の素顔に目を向けてほしい。そんな思いで作った番組です。ずっと語り継がれてきた沖縄戦と戦後72年間を歩んできた沖縄の人々の歴史に思いを寄せることができたなら、この言論空間にさまよう木霊(こだま)のありように、これからどう向き合うべきか考えることができると思うのです。

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Check! 映像’17「沖縄さまよう木霊~基地反対運動の素顔~」

【毎日新聞】2017年1月28日 大阪夕刊
http://mainichi.jp/articles/20170128/ddf/012/070/013000c

沖縄県東村の米軍北部訓練場ゲート前。座り込みをする住民らの頭上をオスプレイが飛行する=MBS提供

◆映像’17「沖縄さまよう木霊~基地反対運動の素顔~」 MBS=29日深夜(30日午前)0時50分

地元とネット双方の声

沖縄県東村(ひがしそん)の高江地区で昨年10月、米軍新型輸送機オスプレイのヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設工事を巡り、大阪府警の機動隊員が反対派に「ぼけ、土人が」と発言した。隊員が批判される一方、インターネットには反対派を「暴力集団」などと中傷する言葉があふれるように。斉加尚代ディレクター(51)らが、高江に住む人々の思いや、ネットで反対派を非難する人たちにも迫った。

米軍普天間飛行場近くの病院で働き、高江で反対運動を続ける泰(やす)真実(まこと)さん(51)を巡って、ネットには、彼が成田空港建設に反対する「成田闘争に加担した過激派」との言説が飛び交った。しかし、泰さんは成田闘争に参加したことはないと否定し、戦闘機が頭上を飛び交う街に「静かな環境を取り戻したい。それだけ」と語る。

また、ネットには「過激派が救急車を襲撃した」との動画もアップされたが、壊れた車体には沖縄県外の地名が記され、動画でも「写真はイメージ」と説明される。斉加ディレクターによると、取材相手の一人は高江に足を運んだことがないと認め「ネットの動画を見れば実情は分かる」と話していたという。

斉加ディレクターは「一部の人がレッテルを貼った情報を流し、広まっている実態がある」。それらの言説に人々がひきずられていく状況が、自らの周囲でも見られると危惧する。【屋代尚則】
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沖縄「土人発言」の背景MBSドキュメンタリー放送

http://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1770832.html
[2017年1月27日18時44分] 【日刊スポーツ】

沖縄県東村高江のゲート前で反対派の頭上を飛ぶオスプレイ(MBS提供)

「どこつかんどるんじゃボケ、土人が」。昨年10月18日、沖縄県東村(ひがしそん)高江地区で新型輸送機オスプレイのヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り、大阪府警の機動隊員が反対する住民に対し「土人」と暴言をはき、問題となった。

この「土人発言」の背景にはいったいなにがあるのか? 鋭い視点で斬り込むMBSテレビのドキュメンタリーシリーズ「映像’17」、今回は「沖縄 さまよう木霊~基地反対運動の素顔~」と題したドキュメンタリーを29日深夜0時50分(関西ローカル)から放送する。

MBS報道局番組センターの斉加尚代ディレクター(51)が取材を始めたきっけとなる「デモ」があった。昨年11月3日、大阪市内で「機動隊(沖縄派遣)を偏向報道から護るデモ」が行われた。「土人発言」を擁護するデモには、約100人が参加した。

問題発言後、ネットの世界では住民が機動隊に対して「暴言」を吐いているという情報が流れる中、デモは沖縄で大阪府警の機動隊員はすさまじい暴力にさらされ、人権が侵害されていると訴えて行進した。

斉加ディレクターがデモを見ていた沿道の大阪のおばちゃんを取材すると「反対して暴言を吐いている人たちのほうがひどいよね。私だってお客さんからクレームつけられたら言い返すわ」。自らの日常生活に視点を置き換えて、デモに“賛同”していた。

「デモ参加者のシュプレヒコールの中身にも驚きましたが、デモを見ている沿道の人々の中にはある種、共感する声もあった。普通の人たちがあのデモの声に引きずられていくというのが衝撃でした。これは絶対に番組にしなければいけないと思いました」

ネットの世界では沖縄の市民運動そのものを「過激」「暴力的」と非難する声が広がっている。個人攻撃も激しい。反対運動に参加する泰真実(やす・まこと)さん(51)には「極左の活動家」「成田闘争で暗躍した暴力人間」「プロ市民」と書き込みが続く。

米軍普天間基地近くの病院で作業療法士として働く泰さんが市民運動に参加したのは「高齢者の頭の上で戦闘機を飛ばしてほしくない。静かな環境を、ただそれだけです」の思いから。市民運動に参加したのは4年前だ。

一方的な「攻撃」に泰さんは「プロ市民と色分けするんですよね。お金が目的でやっていると。(市民運動は)沖縄の純粋な気持ちではないと。座り込みすると1日2万円の日当がある。そんな話を(ネット空間で)ずっと流しているんですよ。最初は『?』だったけど、ずっと流していくと信じてしまう人もいるんですね」。学生運動の経験もなく、成田にも行ったことがないが、ネットではデマが「事実」となり「プロ市民」になっている。

「土人発言」後、基地反対の住民が救急車を襲撃したという動画が拡散した。動画の大破した救急車は沖縄県内ではなく、広島県内の救急車だった。「デマ」はソーシャルメディアで拡散し、ある人たちにとっては「ニュース」になる構図がある。

拡散する底流になにがあるのか。同番組は徹底的に取材した。昨年10月18日、北部訓練場のゲート付近。ヘリパッド建設に抗議してフェンスを揺らすなどしていた数人の人々に対し、大阪府警から派遣された機動隊員が「どこつかんどんじゃボケ、土人が」と発言した。フェンス内の機動隊員から言葉を浴びせられたのは沖縄出身の芥川賞作家、目取真俊(めどるま・しゅん)さん(56)だった。

「最初はすぐには理解できなかった。土人という言葉が“老人”に聞こえた。まだそれほど年寄りでもないから、なんで老人? 後から考えたら決して珍しいことではない。沖縄に対する差別の中で南の島の遅れた地域という意味で言われていた」。言葉の根深さ、少数派を無視し、排除する構造、問題発言後の市民運動への強い風当たりを感じ取った芥川賞作家は番組のインタビューに応え、核心部分について冷静な視点で話す。

番組スタッフも事実を確認するため、核心に迫るため、救急車をめぐるデマを発信した人物にインタビューし、大阪でのデモを呼びかけた福岡県内の市議会議員を直撃する。取材に費やした時間は昨年11月から約2カ月半。斉加ディレクターは言う。

「今はなにが事実なのか、なにが真実なのか、見えにくくなっている時代だなと感じています。沖縄で基地に反対して座り込む人たちは戦後の歴史の中で抵抗を続けているにもかかわらず、その市民運動を曲げて伝える情報が多い。これは決して沖縄だけの問題だけではなく、ゆがめられた言論空間に私たちが生きているという社会の問題だということを受け止めてもらいたいなと思います」

振り込め詐欺にはめったにダマされない大阪のおばちゃんが、なぜ「デモ」に共感したのか? 同番組はいまの社会の体質もあぶり出していく。

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