3/5三重)仮設生活、福島の避難者語る 生協が交流会【朝日新聞デジタル・小川尭洋】

三重)仮設生活、福島の避難者語る 生協が交流会

【朝日新聞デジタル・小川尭洋】2017年3月5日03時00分
http://digital.asahi.com/articles/ASK343PX9K34ONFB005.html?rm=306

紙芝居を読む松田早百合さん=津市桜橋2丁目の県教育文化会館

プラカードを持って練り歩く反原発パレードの参加者たち=津市西丸之内

横断幕やプラカードを手に練り歩く反原発パレードの参加者たち=津市西丸之内

東日本大震災から6年になるのを前に、東京電力福島第一原発事故を思い返す二つのイベントが4日、津市内で開かれた。原発事故のために今も避難生活を強いられている福島県の被災者は、交流会で思いを語った。市中心部では、脱原発を訴えながら約700人がデモ行進した。

津市の県教育文化会館では、生協組合コープみえが主催する被災地との交流会があった。福島県浪江町から避難して福島市の仮設住宅で暮らす女性2人が、約50人に体験を話した。

松田早百合さん(67)は原発事故の紙芝居「見えない雲の下で」を披露した。「政府の言うことなんか当てになるもんか。原発は安全だ安全だって洗脳されてたんだ」。思いを込めてセリフを読み上げた。

紙芝居の後、「放射線という雲は誰にも見えない恐ろしいもの。みんなの心に青空が広がるまで、雲の存在が忘れられないよう語り続けたい」と話した。

震災前は築6年の一戸建てに住んでいた。その区域は近く避難指示が解除されるが、市内の県営住宅への移住を希望している。「故郷を懐かしく思うこともあるけど、放射能への不安も強いのですぐに戻る気にはならない。一人暮らしで、これからの生活が見通せず不安で仕方ない」

津波で自宅を流された大越ヨウ子さん(72)は「ストレスも多いが、現状を打開できず、今は我慢するしかない」。自宅の区域も避難指示が解除されるが、4月から福島県いわき市の県営住宅へ移る予定だ。原発の再稼働が進められる現状に不安を感じている。「最近は福島の事故が風化して、教訓が生かされていない。どうか事故のことを忘れず、同じ間違いを繰り返さないでほしい」

■「さようなら原発」700人デモ

市民団体や労働組合などの約700人による「さようなら原発三重パレード」は、津市役所前の広場からスタートし、市中心街を約1時間、デモ行進した。「原発いらない」「NO NUKES」と書いた横断幕やプラカードを手に、参加者たちは「再稼働反対」「原発さよなら」とシュプレヒコールをあげた。

亀山市の伊藤和行さん(70)は「福島の人たちがどんな思いでいるのか、6年たっても考えなくてはいけない。一人ひとりにできることで少しでも前進できれば」。次男(2)と一緒に参加した明和町の主婦荒木章代さん(36)は「小さい子どもがいるので、また原発事故が起きたら、と思うと不安です。日本の未来のために原発はやめてほしい」と話した。

デモ行進に先立って、原発の危険性を指摘し続けている小出裕章・元京都大原子炉実験所助教を招いての講演会もあった。(小川尭洋)

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