3/8「ビザのためならどんな仕事でも」 除染作業に難民申請者/除染作業に難民申請者 「ビザ延長と偽り勧誘」【東京新聞・朝刊】

うちの線量計が一時行方不明の時があった。
留学生が福島の除染に行くというので貸し出したはずだったが、いつのまにか別の方のところへ行っていた。
まぁ使わないからいいんだけど。
いや!使うかもしれない。都市クリエイトの産廃焼却炉のそばで測量しろっていうんかよ!(怒)

中日新聞も写真入りで詳しい。

難民申請者に除染作業 「ビザ延長される」と虚偽勧誘
いつもお弁当のおかずがベンガル料理のバジとかサブジ(トルカリはない)なもんで、バングラデシュと聞けば近所の国のような気がするのだ。

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「ビザのためならどんな仕事でも」

 除染作業に難民申請者

バングラ男性 弱みつけ込まれ

 放射能の知識「おおよそしか」

2017年3月8日【東京新聞・朝刊】

日本に保護を求めて海を渡った難民申請者が、念願の「ビザ延長」を誘い文句に、東京電力福島第一原発事故の除染作業に送り込まれていた。「難民の受け入れに消極的」との国際批判もある中、日本で審査を待つ外国人が「3K(汚い・きつい・危険)仕事」の担い手になっている現実が背景にある。  (鈴木龍司)=1面参照

 

「国に戻ったらまた危ないことになる。ビザのためなら、どんな仕事もやる」。福島県飯舘村で除染をしたバングラデシュ人のホセイン・モニーさん(五0)は、神奈川県内にある家賃四万円の古びたアパートで当時の心境を振り返る。

日本での難民申請は事実上の就労目的が多いとされ、日本政府は認定審査を厳格化させている。だが、モニーさんは「本当に困っているのに・・・」と訴える。

もともと首都ダッカで種苗会社経営をしながら、野党政党の有力な支援者として活動していた。ところが、与野党の政治対立が激しくなり、国内の情勢が不安定化。来日直前の二O一三年夏「車を壊した」という身に覚えのない罪で一時、治安当局に身柄を拘束され、仲間も相次いで逮捕されたという。家族に被害が及ばないよう長男(一二)と次男(八つ)、妻を地方に避難させた後、たまたま種苗関係の国際会議が神戸であり渡航許可が下りたため、仲間のホセイン・デロアルさん(四二)とともに難民申請した。

来日から半年がたち、廃品回収業などで収入を得たが、その日暮らしがやっとで未来が見えない。そんな折「除染すればがビザが延びる」という話にすがった。

一五年一月、飯舘村には母国で見たことのない雪が積もっていた。朝から夕方までスコップを使って民家や田畑の汚染土を取り除いた。マスクに二重の手袋。「ラジエーシヨン(放射線)すごく高い。機械(線量計)がピーピー鳴って怖かった」。来日以来、必死で日本語を勉強したが、作業開始前に受けた放射線に関する講習は「大体しか分からなかった」。休憩時間になるたび、イスラム教の祈りをささげ作業を続けた。

インド、スリラン力、そしてバングラデシュ・・・。作業チームの約二十人のうち半数近くは外国人。彼らも難民申請者とみられ、作業では日当一万六千円を提示されたが、実際は一万二千円しか支払われなかった。日本人より六千円低いと聞いたが「ビザのため」と自らを納得させた。

それが作り話だったことを知ったのは、除染作業が終わりかけた同年二月ごろ。在留手続きのため仙台入国管理局を訪れた際のやりとり。「除染をやりました」と訴えると、応対した職員は「ちょっと(話の意味が)分かりません」とけげんそうに言った。

モニーさんらが福島にいた一四年度は除染作業がピークを迎えていた。同年度の除染を含む建設業の有効求人倍率は三・六六倍と震災後で最も高く、慢性的に人手が不足。今はやや落ち着いているが、今後、より放射線量が高い帰還困難区域の本格除染が始まる。東京五輪の建設需要もあり、福島労働局は「(除染などの)入手不足は当面、解消されない」とみる。

モニーさんのビザは三カ月後に期限が切れる。「更新が認められなかったら・・・」。だました人間を「許せない」と憤る一方、こうも思う。「もし、日本が除染や原発で働いた外国人にビザを延ばす制度をつくったら、また働きに行く」

認定審査を厳格化

 難民認定制度

人種や宗教、政治的意見などの理由で迫害されている外国人らを保護する制度。法務省入国管理局が認定の可否を審査する。一度却下されても、繰り返し再申請できる。政府が申請から半年が経過した外国人に就労を認めた2010年3月以降、申請が急増。昨年は1万901人で、11年の5・8倍。一方、認定者はバングラデシュ人の2人を含む28人にとどまった。法務省は15年以降、就労目的など趣旨に合わない理由で繰り返し申請する外国人に対し、就労許可、在留許可を取り消すよう運用を厳格化した。

明らかな人権侵害

NPO法人・移住者と連帯する全国ネットワーク(東京)の鳥井一平代表理事の話

今回の事例は明らかに人権侵害だ。難民申請者は短期のビザしかもらえず、「いつまで日本にいられるのか」と不安がっている。日本の難民認定審査は国際的にみて厳しく、申請者は安定した仕事に就けないため、解体業や深夜の工場など入手不足の職場の担い手になっている実情がある。除染はその象徴的な例だ。低賃金で働かされているケースもあり、法務省は申請者の就労の実態を調査するべきだ。

「ビザが延びる」と勧誘され、除染現場で働いたことを証言したホセイン・モニーさんの難民認定申請書類と除染作業構習の修了証=神奈川県内で(一部画像処理)

 

除染作業に難民申請者 「ビザ延長と偽り勧誘」

2017年3月8日 朝刊【東京新聞・社会】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017030802000123.html

東京電力福島第一原発事故の除染作業で、日本に難民申請中のバングラデシュ人男性二人が、業者から「除染に従事すればビザが延長される」と虚偽説明を受け、福島県内で働かされていたことが分かった。法務省入国管理局難民認定室は「誤った説明で人集めをしているとすれば悪質。事実が把握できれば業者を指導する」とし、近く調査に乗り出す。

日本政府は難民認定審査を待つ申請者に、上限半年間のビザを発給、期限ごとに更新の可否を決める。二〇一〇年以降、申請から半年以上が経過した人の就労を一律に認めたが、あくまでも生活の安定を図るための人道的措置だった。

本紙に証言したのは、バングラデシュ人のホセイン・モニーさん(50)とホセイン・デロアルさん(42)。ともに母国の野党の有力な支援者で「政府の迫害」を理由に一三年、それぞれ日本に難民申請した。

二人によると一四年末、日本に住むバングラデシュ人の男性に人材派遣会社を名乗る人物を紹介され「除染は人が足りず、ビザが延長される」と説明を受けた。さらにこの人物を通じて名古屋市の建設会社に採用され、一五年一~三月ごろまで、福島県飯舘村で除染作業に従事。建設会社側も「除染は国の仕事だからビザが延長される」と話したという。二人は「日本人が嫌がる仕事と聞いて、ビザの話を信じた」と訴える。

この建設会社はその後、社名変更し、当時、福島市にあった営業所は引き払われていた。名古屋市内の所在地はビルの一室で、郵便ポストには同社を含む複数の社名が記載されていた。電話には応答せず、ファクスでの取材申し込みにも七日までに回答はなかった。

バングラデシュ人の難民申請者モラ・モハメッドさん(47)も、別の建設会社から「除染は国の仕事。一年以上のビザがもらえる」と持ち掛けられたと明かす。人手不足が深刻な除染作業で、こうした勧誘が横行していた可能性もある。

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