6/14県知事選 浜岡原発を問う 再稼働への地元同意 【中日新聞・静岡】

昨日の中日新聞・静岡版の続編のようで、シリーズ化するらしい。

浜岡相次ぐ事故・トラブル 停止中で気が緩む?
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県知事選 浜岡原発を問う 再稼働への地元同意

2017年6月14日【中日新聞・静岡】
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20170614/CK2017061402000096.html

◆範囲拡大、集約難しく

2008年に浜岡原発4号機のプルサーマル計画の受け入れを容認した四市対協=御前崎市の県原子力広報研修センターで(斉藤直純撮影)
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中部電力浜岡原発(御前崎市)が停止して六年が過ぎた。東日本大震災後にすべて停止した全国五十四基(廃炉を含む)の原子炉のうち既に三原発五基は再稼働。二十五日投開票の静岡県知事選で選出される新知事の任期の四年間中に、浜岡原発も再稼働が現実味を帯びる可能性がある。新知事は何を判断することになるのか。浜岡原発再稼働を巡る課題を検証した。

 

「立地自治体など関係者の理解と協力を得るよう、取り組む」(エネルギー基本計画)-。原発を再稼働する上で、地元同意について国が示した内容だが、どこまで同意を得るべきかは記されていない。同意の範囲に法的根拠がない中、浜岡原発で再稼働の同意を求められた場合、どこまでを「地元」と捉えるのか。

国は二〇一二年、東京電力福島第一原発事故で、影響が広範囲にわたったことから、原発から半径三十キロを緊急防護措置区域(UPZ)に設定。範囲内の地域に避難計画の策定を義務付けた。三十キロ圏内の自治体が当事者になり得ると認定した形だが、これまで再稼働した九州電力川内原発と関西電力高浜原発は県、立地市町の同意のみで容認した。四国電力伊方原発は、UPZ圏が知事に判断を委ね、安全協定を結ぶ県、立地町が隣接市の意見を聞き、了解した。いずれも、同意した自治体と、同意できなかった自治体との間で溝が深まった。

静岡県内では、御前崎市と、隣接する牧之原、菊川、掛川の四市と県が、中電と安全協定を結んでいる。昨年、さらにUPZ圏内の七市町も四市に準じる安全協定を結んだ。

本紙が五月に知事と、県内全三十五市町の首長に実施したアンケートでは、二十市町がUPZ圏以上の範囲で同意が必要と回答。多くがこれまでより広い範囲の同意が必要だと考えている状況が浮かんだ。

浜岡原発に隣接する牧之原市の西原茂樹市長は、過去の経緯から、「御前崎市と県だけの容認で再稼働を決めることはありえない」と、最低でも四市は同意の判断に加わるべきだと語る。

牧之原市によると、国内の原発はすべて海沿いに立地しており、建設には漁協の同意が不可欠。通常は港がそばにあり、地元と一体だが、浜岡原発は東に約六キロ離れた御前崎港が最も近く、港がない旧浜岡町は地元漁協を説得するだけのパイプがなかった。そのため、主な漁協がある旧御前崎町や、旧相良町との意見集約が必要で、旧三町が中心となり「浜岡原発問題対策審議会」(現在は四市でつくる浜岡原発安全等対策協議会=四市対協)をつくり、建設の認否を協議してきた。

直近では〇九年に駿河湾の地震で停止した5号機の運転再開を一一年一月に四市対協で了承。県は四市の「地元の同意」を受け、最終的に稼働を認めた。

四市対協で計画が了承されなかったことはない。だが、事故後、原発反対の住民が増えるなど、環境が変わった。西原市長は「四市で意見がまとまるとは思えないし、UPZ圏の意見も聞くべきだ」と語る。

無所属現職の川勝平太氏(68)は同意の範囲について、アンケートに「再稼働できる状況になく、検討する段階ではない」と回答。一方、無所属新人の溝口紀子氏(45)はインタビューに「県と立地市だけでは不十分だと思うが、今判断できない」と、両候補とも明言を避けている。

(この企画は小沢慧一、河野貴子が担当します)

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