【Mediacrit】視点・論点「プルトニウム被ばく事故を考える」 2017.07.11(NHK総合)

おいおいおい!このNHKの台本によると「事故が作業員の不注意により起きた」って?
JAEA(大洗研究開発センター)の誰が作業手順を決めたの?
また権威勾配かよ。

昨日発表された内容がWeb上に上がっていた。

大洗研究開発センター燃料研究棟 における汚染について(7月10日現在)
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http://o.x0.com/m/533444
【Mediacrit】2017年7月11日

視点・論点「プルトニウム被ばく事故を考える」 2017.07.11

Posted on 2017年7月11日 by admin

視聴者の皆さんからの質問に出演した専門家がお答えするQ&Aのページなど確かな医療情報をお届けしています。
中川さん今日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。

今日は先日原子力研究開発機構JAEAの大洗研究開発センターで発生した「プルトニウム被ばくの事故」について考えたいと思います。

今回の事故は実験で使い終わったプルトニウムなどを貯蔵する容器の点検中に作業員が容器を開けたところ内部の袋が何らかの理由で破裂しプルトニウムの粉末が飛び散り作業員5人が被ばくしたというものです。

プルトニウムによる被ばく汚染は経験が少なく古くは1945年の米国のマンハッタン計画での作業員の被ばく事故が挙げられていますが数百から6,000ベクレルのプルトニウムを体内に取り込んだという事例として示されています。

それに比べて今回の事故では当初2万ベクレルという極めて大量のプルトニウムが体内に取り込まれたという発表があり驚きの目で注視していました。

しかし最近の発表で明らかとなったように測定時に表面に付着したプルトニウムの除染が十分なものではない状態で計測してしまったものと説明されています。

更にその後全員の尿からごく微量のプルトニウムが検出され内部被ばくをしている事が確定しました。

放射線医学総合研究所では「すぐに健康に影響が出るとは考えていない」と説明していますが今後も健康状態を注意深くみていかなければなりません。

「今回の事故がどのように起きたのか」という事に関しては既にJAEAの発表もあり次のような背景があったと推察されます。

一つはプルトニウムを貯蔵する容器が長期間放置されていた事は一般的な事であり一般廃棄物の処理処分程度に考えていた事。

一つはガスが出て膨らんだ状態もありえる事も理解はしていたがプルトニウムの個体が爆発的に飛び散るような事が起きるとは想定していなかった事などがあります。

そのためふだんと変わらず簡単な防護マスクをつけただけで処置に入ったものと考えられます。

そもそも本来厳重に管理すべきであるプルトニウム貯蔵容器を20年以上点検していなかった上にどんな状態で保管されているのかも把握していなかったのでありプルトニウムの管理のずさんさが引き起こした事故と言えるでしょう。

事実を明確にする事はもちろん重要な事であります。

しかし今回の問題で最も重要な事は「なぜ事故を起こさせてしまったのか」という事です。

どのような経緯で事故が起きたのかは分かったのですがその根本にある「要因」が何かという事を明らかにして対応しなければ同様の事故が再び起きる事にもなりかねません。

現場の行為のどこに問題があったのかという単純な問題ではなく安全を確保する仕組み管理上の問題が重要な論点であると言えます。

今回の事故がなぜ起きたのかの技術的な問題よりも管理上の問題の方が重大であるという事です。

JAEAはこれまでの長年このような安全管理の仕組みに問題があるとの指摘を受けてきました。

平成27年2015年には「もんじゅ」の運用問題を巡って原子力規制委員会が「安全を任せられる組織ではない」とJAEAに対して根本的な改善を求める勧告を発したのであります。

それを受け主管の文部科学大臣は有馬東大名誉教授を主査として諮問委員会を立ち上げその結果として改善項目実施項目を報告書として昨年2016年6月にまとめられました。

そして昨年暮れ「もんじゅ」に関しては「廃炉」を決定して決着を見たものでした。

私も検討会の一員としてこの問題に取り組んできました。

JAEAの組織に安全管理上の問題があると原子力規制委員会は指摘し「もんじゅ」ではその対応を検討してきたのです。

「もんじゅ」の廃炉が決まってしまえばJAEAの重大な安全管理上の組織問題はなくなったという事ではないはずです。

「もんじゅ」で指摘された安全管理上の問題は「もんじゅ」だけではなくJAEA全体の組織経営トップの問題でもありました。

それを管理してきた文科省にも問題はあります。

しかしそれを指摘して「もんじゅ」を廃炉にまで追しやった原子力規制委員会はどのように考えていたのでしょう。

矛を収めて何も発言しなくなったのはJAEAの管理問題は解決したと理解していたという事なのでしょうか。

今回のプルトニウムの保管容器の点検は原子力規制庁原子力規制委員会の指摘で行われたものでありどのように実施すべきと指摘されたかは知るよしもありませんが規制庁規制委員会では作業を進めるにあたり安全管理上核物質の管理上問題ないと判断しての事だったのでしょうか。

なぜ作業マニュアルを出させるなどの安全管理の確認と対応を取らせなかったのでしょう。

今回の「プルトニウム漏えい問題」はJAEAが組織として安全管理を任せられないという指摘がそのまま残っている事を示しています。

JAEAは2012年来組織改革など根本改革に取り組み品質管理安全管理を十分にできるものとしたと主張されていたと思います。

あの何年にもわたる組織改革は何だったのでしょうか。

昨年の12月の時点で原子力規制委員会はJAEAの組織改革を認め十分に安全管理のできる体制ができたと判断されたと理解します。

しかしJAEAも原子力規制委員会もこの問題「安全確保を行える組織にする」という事に真摯に対応していたとは言えないというのが今回の事故ではないでしょうか。

我が国の原子力の安全研究を一手に主体的に進めるJAEAは組織全体として安全管理を任せられる組織にする事が求められており組織全体の安全管理点検を早急に進め国民に分かるように示さなければならないと言えます。

一方原子力規制委員会は原子力に関わる全ての組織が「安全管理を任せられる組織となっているのか」それを判断する責務を負っているものと言えます。

まずJAEAに投げかけた勧告の結末を国民に明確に示す事が必要でしょう。

その上で原子力規制委員会は全ての組織に対して「安全管理ができる組織」であるのか否かの判断をこれからも進めていく事を明確に示さなければなりません。

今回の事故は幸い重大なものではなかったようですが米国のマンハッタン計画での事故以来のプルトニウム被ばく事故となりかねなかったものです。

JAEA原子力規制委員会共に中途半端な安全管理への取り組みにより事故が発生したと言わざるをえません。

今回の被ばく事故は福島の廃炉での同様の問題にも通じるものがあり国民全体として国全体として原子力に関わる安全管理体制を確固たるものにしなければなりません。

事故が作業員の不注意により起きたという目先の責任のみに帰着されるようであれば更に重大な事故に至る恐れが残る事になります。

安全確保には人と資源の投入が必要だという事も忘れてはなりません。

国もJAEAも加えて福島の廃炉プロジェクトの組織もこれを機会に安全確保の管理の本質に真剣に取り組む事を願うものです。

視点・論点「プルトニウム被ばく事故を考える」[字][再]

法政大学大学院客員教授…宮野廣

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【出演】法政大学大学院客員教授…宮野廣

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