7/21避難計画に疑問の声 大飯再稼働へ住民説明会地震想定も不安視/地震想定も不安視【日刊県民福井】

避難計画に疑問の声 大飯再稼働へ住民説明会

http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2017072102000229.html
2017年7月21日【日刊県民福井】

五月に新規制基準への適合が認められた関西電力大飯原発3、4号機(おおい町)の再稼働に向けた町主催の住民説明会が二十日夜、同町で開かれた。国や電力会社の担当者らが再稼働への理解を求めたが、参加者からは原子力規制委員会の審査や避難計画への疑問の声が上がった。 (中崎裕)

大飯原発3、4号機の安全対策について関西電力の担当者から説明を受ける町民ら=20日、おおい町本郷で
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町内各地区の区長や団体関係者、一般町民ら約二百人が参加。経済産業省資源エネルギー庁と内閣府の担当者が、再稼働の必要性や原発事故に備えて策定中の広域避難計画の概要などを説明した。

大飯原発を巡っては、専門家から地震の想定が過小との指摘が出ている。説明会では関電が安全対策を紹介しただけで、規制委は参加せず、再稼働に慎重な専門家らも出席しなかった。

会場からは避難計画の実効性や地震の想定への不安、使用済み燃料の処分など原発政策全体を疑問視する質問が相次いだ。説明会は予定時間より一時間近く延長し、最後は司会者が質問を打ち切った。

関電は今秋の再稼働を目指している。町議会は九月の県議会までに町長が同意表明することを念頭に、八月九日に全員協議会を開いて態度を決める方針。

地震想定も不安視

おおい町で二十日夜に開かれた関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に向けた住民説明会では、広域避難計画の素案が示されたほか、安全対策の取り組み状況などが報告されたが、再稼働を推進する側だけの説明にとどまった。参加者からは関電などの取り組みに理解を示す声の一方で、避難計画への疑問や不安の声も上がった。

説明は資源エネルギー庁、内閣府、関電の順に登壇。エネ庁原子力立地・核燃料サイクル産業課の覚道崇文課長は「原発は自給電源と同様に安定してエネルギーを供給でき、コストでも優れる」と再稼働の必要性を強調した。

広域避難計画の取りまとめをしている内閣府の田中邦典参事官は、策定中の避難計画の概要を説明した。

住民の避難を巡っては、昨年夏の高浜原発事故を想定した防災訓練で、悪天候で救助ヘリが飛べないなど孤立地域の課題などが浮かんだ。田中参事官は「訓練の教訓を大飯地域にも反映していく」と述べたが、具体策までは言及しなかった。

住民からは「屋内退避の住民にはヨウ素剤が配布されておらず、平常時の一万倍の放射線量の中で逃げ惑うことになるのではないか」などと、避難計画への疑問や地震の想定が過小と指摘されていることを不安視する意見も出た。

司会者が住民との質疑応答を手短にするよう求めると、会場から「住民が知りたいことで、趣旨に反する」との不満も上がった。 (山谷柾裕、中崎裕、米田怜央)

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