7/4さらなる「ザル化」懸念 福島県民健康調査【東京新聞・特報】

榊原氏の名前は中日新聞の原発報道でよく拝見する。そうしたら3年前の中日メディカルに 榊原崇仁記者の記事 があるのを見つけた。

それから、8月上旬にあった勉強会でもおしどりマコちゃんがこの福島県の県民健康調査のことで発表をされていたのを思い出した。

8月上旬は毎年忙しいが、今年は勉強会が熊取でなく会場が成田となったせいで、ヒーコラ言いながら出かけた。
伊丹でなく関空へ行ったのは高槻駅から関空まで「はるか」で直通で行けるからだけれど、格安航空会社はもうコリゴリ。発着する場所が悪い。成田に着陸したのが第3ターミナルだったようで、飛行機を降りて今中さんとひたすら700m歩いてやっと京成の駅に到着。
帰路は全日空で伊丹にした。北摂地域の住民にとっては伊丹がとても近い。伊丹空港からモノレールと阪急ですぐに帰って来られたし、交通費も格段に安い。
行きのはるかの特急券を考えたら、飲み物まで有料だったし、LCCは結局高くついたからもう乗りたくない。

一昨年から行っている勉強会のことは、このブログ上に書いていない。
その頃「小出さんや今中さんの変な”おっかけ”オバサン」にブログを荒らされた時期だったせいで、非常に気持ち悪かった。コメント欄の荒らしだけならともかく、携帯や固定電話への深夜早朝の無言電話があったりして、まぁそういう犯罪者レベルの気味悪い人物には読んで貰いたくないから、善良な方々に犠牲になって戴いたわけだ。
以降、Web上に上がっている熊取の先生方の情報しか書いていない。

おしどりケン・マコ夫妻の集会が秋にパギやん主催で開催されるというので(1時間半のロングバージョンなんて今までになかったはず)それは絶対聴きに行くつもりだ。

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さらなる「ザル化」懸念 福島県民健康調査

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017070402000137.html
2017年7月4日【東京新聞・こちら特報部】

 

福島原発事故に伴う健康被害では、甲状腺がんの発症が注目されてきた。甲状腺がんと診断された事故当時四歳の男児の存在が今年三月、福島県の県民健康調査の結果から漏れていたことが判明。事故との因果関係に一石を投じるとともに、調査の信頼性を揺るがした。だが、県側は調査の縮小に動いている。男児の例を公表した民間団体「3・11甲状腺がん子ども基金」(東京)の崎山比早子代表理事は、懸念と調査の拡充を訴えている。 (三沢典丈)

 

福島県民健康調査 さらなる「ザル化」懸念

 検査対象縮小 希望者前面に

甲状腺がん「経過観察」もともと除外

 

「事故当時四歳の男児が甲状腺がんと診断されていた事実を三月に(調査の実施主体である)福島県立医大に問い合わせたが『発表の通りです』との返事で該当者はいなかった。つまり、県民調査はもともと、がんを発症してもカウントされない子どもが出るようなシステムだった」

崎山さんはそう話す。

子ども基金は原発事故以降、十六都県で甲状腺がんと診断された事故当時二十五歳以下の人を対象に、申請に応じて患者が自由に活用できる療養費を給付している。二O一六年度の受給者は県内五十八人、県外二十二人の計八十一人。県内の一人がこの男児だった。

男児は一四年の二巡目の県民調査時の二次検査で経過観察となり、一五年に甲状腺がんと診断され、県立医大で手術を受けた。「当然、カウントされているものと思っていた」(崎山さん)が
、県民調査は二次検査で「経過観察」となった人は、同調査の対象から外れる構造になっていた。

「基金から療養費給付を受けた県内患者のうち五人も、県の調査を受けなかったり、受けた後に別の医療機関で診てもらった人たちで、同県民健康調査の結果には含まれていない。経過観察となった人は二千七百人を超えているが、発症しても報告されていない患者はいったい何人いるのか」

男児の問題は調査の信用性を揺るがすとともに、事故と甲状腺がん発症の因果関係にも一石を投じた。

というのも、チェルノブイリ原発事故では、事故当時五歳以下の子どもに甲状腺がんが多発。県民調査では昨年九月に、事故当時五歳の患者が公表されるまで同様のケースがないとされてきたため、県などは事故と発症の因果関係は「考えにくい」としてきた。

代わりに県などが主張してきたのは、綿密な調査で数年内に発症するはずのがんが先に見つかる「スクリーニング効果」だった。

崎山さんは「県などは二巡目の調査で見つかったケースは一巡目で見落とした』と言い訳してきたが、いまや三巡目でも見つかっている。もはやスクリーニング効果とは言えない」と反論する。「科学的知見に照らせば、放射線の影響を否定する根拠は崩れた」

だが、県は調査の拡充どころか、逆に縮小に動いている。昨年八月、県小児科医会(太神和広会長)は「検査を受けない選択を尊重する」ためとして「希望者のみ」などを含む調査縮小を県に提案した。

県議会を含めて反発はあるが、縮小は進んでいる。昨年四月の三巡目の検査から、県民に配られる調査の案内書には検査に同意するか否かの選択欄が設けられた。「全ての子ども」が対象のはずが、希望者のみを前面に打ち出した。調査の「ザル化」が進んでいる。

「子どもを守る 総合的制度を」

県民健康調査の縮小方針に対し、崎山さんは「放射線の影響を認めたくないという結論ありきの動きだ」と厳しく批判する。「日本甲状腺学会のガイドラインには、甲状線がんの確度の高い危険因子としては、放射線と遺伝しか記されていない」

加えて「最近のスイスやか豪州の数十万~数百万人規模の調査では、コンピューター断層撮影(CT)検査などでも発がん性が高まるという事例が報告されている。進歩する科学的知見をなぜ、取り入れようとしないのか」と訴える。

崎山さんは「経過観察」後に発症した人の存在も結果に反映し、透明化も進めるなど、県民調査の拡充を訴える。「まず多発の原因がスクリーニング効果か否かを確かめるため、放射線の影響を受けなかった地域で、福島県と同様の県民健康調査をするべきだ」

甲状腺以外の検査も重要という。「放射線に感受性が高い骨髄や心筋梗塞といった血管系の病気、リンパ球が関係する免疫系の疾患も懸念される。総合的とに子どもの健康を調べるシステムづくりを急ぐべきだ」

国が放射線の影響を認めていない現状で、患者に療養費を支給している子ども基金は貴重なな存在だ。

現在、団体と個人の好意で約三千万円が寄せられ、運営は順調という。 だが療養費の申請者が少ないことに悩んでいるという。

崎山さんは「アンケートでは将来、結婚や就職などで差別を受けることを恐れ、病気を家族などにしか打ち明けていないケースが目立つ。周囲に知られることを恐れて、申請に二の足を踏んでいるのかもしれない」と懸念する。

「患者の皆さんは被害者だ。事故がなければ、差別におびえるような現在の状況はなかった。被害者の権利と認識して、遠慮なく申請してほしい」

 福島県の県民健康調査

チェルノブイリ原発事故の後、周辺地域で小児甲状腺がんが多発したため、福島県は福島原発事故後、県立医大に委託し、甲状腺検査などを実施している。甲状腺検査は事故当時18歳以下と、事故後2012年4月1日までに生まれた(県外避難者も含む)計約38万人が対象。11年度に1巡目が始まり、現在は3巡目。今年6月の発表では、190人ががんやその疑いと診断されている。

《図》 福島県の県民健康調査(甲状腺がん

1次検査  ・超音波

一定の大きさ以上のしこり等

2次検査 ・超音波、血液、尿

悪性の可能性

低い→ 経過観察⇒この後がんと分かっても県などに報告されず 延べ約2700人

高い→細胞を採って検査→がんまたはがんの疑い 190人

《写真》
県民健康調査の統計の取り方について議論する県民健康調査検討委員会のメンバーら=今年6月、福島市で

福島県の県民健康調査の拡充を訴える「 3 ・11甲状腺がん子ども基金」の崎山比早子代表理事=千葉市で

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日本財団の国際会議が提言書

 「検査ストレス」強調

甲状腺検査のあり方をめぐっては、六月五日にあった県民健康調査の検討委員会で新たな動きが出た。

席上、県や環境省から世界健機関(WHO)の専門組織「国際がん研究機関(IARC)」が専門家グループを設け、被ばくを伴う事故時に甲状腺をどう観察するかについて議論を始めると報告された。県の担当課長は「同機関の動向を参考にする」と述べた。

IARCの登場には伏線があった。日本財団は昨秋、甲状腺がんをテーマに国際会議を開催。その後、出席者たちによる提言書がまとめられている。

そこには、県立医大副学長の山下俊一氏や国際放射線防護委員会(ICRP)のジャック・ロシャール氏、IARCの関係者たちが名を連ねている。

提言書は昨年末、県へ提出されたが、IARCなど国際機関の協力の重要性を力説。検査に伴うストレスが強調され、「利益がある集団に対してのみ検査を行うべきだ」と事実上、検査の縮小が提起されている。

つまり、提言書通り、ことが進めば、IARCという権威の下で縮小の流れがつくられかねない。

ここに至るまで、県と比べても前掛かりの姿勢をにじませるのが、環境省だ。

検討委では昨年末、同省環境保健部長の梅田珠実氏が「甲状腺検査についてはさまざまな考え方がある」「メリット、デメリットの整理を」と発言し、「(検討委とは)独立した枠組みが有用」と指摘。今年六月には「IARCに賛同し、支援する」と述べている。

国が検査への関与を強めることには懸念もある。福島原発告訴団長の武藤類子さんは「加害者は東京電力だけではない。国も原発を推進し、緩い安全規制で事故を招いた」と憤る。

武藤さんは「彼らは加害責任を隠すべく『事故の影響は大したことない」『そんなに調べなくても』とすり替えかねない」と警戒している。

(新城通信局・榊原崇仁)

(((デスクメモ)))
都議選の結果は「目の前にある問題をないことにする」政治への不信の表明だった。この政治を加速させたのは福島原発事故だったと思う。もはや正当化できない原発再稼働のため、事故被害を軽微に演出してきた。この間の政権の暴走を覆すには「福島」から顧みなければならない。(牧) 2017・7・4

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