12/14三菱マテ系データ改ざんが波及 青森・六ケ所村の再処理工場【中日新聞・特報】

(写真)三菱マテリアル子会社のデータ改ざんをおわびする公式ホームページ
(http://www.mmc.co.jp/corporate/ja/

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三菱マテ系データ改ざんが波及 青森・六ケ所村の再処理工場

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2017/12/14【中日新聞・特報】

 

日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)が、混迷を深めている。子会社による製品データの改ざんが発覚した三菱マテリアルが、同工場の主要部分に関わっているとして、安全上の影響がないか調査せざるを得なくなったためだ。識者は「現在、再処理の需要はないのだから、徹底的に調べるべきだ」と話す。 (大村歩)

 

青森・六ケ所村

「再処理におけるウランおよびプルトニウムの『分離』『精製』『脱硝・製品貯蔵』の工程で、当社が長年培ってきた金属製錬技術が活用されています」

三菱マテリアルのホームページ上で、こう仕事内容を紹介するのは同社エネルギー事業センター六ケ所事務所に勤務する社員だ。彼の紹介文を読む限り、三菱マテリアルが六ケ所再処理工場で担っている業務は、かなり重要な部門だ。

三菱マテのデータ改ざん問題は、同社傘下の三菱伸銅、三菱電線工業、三菱アルミニウムで起こっており、今のところ、三菱マテ本体の問題ではない。ただ、再処理工場の建設、運営にあたる日本原燃は「三菱マテ問題については、当社として自主的にデータ改ざんされた時期の製品が使われていないかどうかを調べている。これは、先にデータ改ざんが発覚した神戸製鋼所の件と同じ対応」と話す。調査終了はいつかと尋ねると「いつとは現時点では言えない」と答えた。

神鋼のデータ改ざん問題では、日本原燃のウラン濃縮工場の部品が、データ改ざんされたものだったことが判明。このときは神鋼側から日本原燃に報告があり発覚した格好だった。ただ、問題の広がりを受けて、神鋼や三菱マテなどからの報告がなくても調べることになったようだ。

規制庁「原燃は被害者」

それにしても、一連のデータ改ざん問題で、原子力規制委員会は、改ざんが発覚した企業からの電力各社や日本原燃への報告を、規制委にも報告せよという程度の対応しかしていない。規制委として自主的に問題解決しようという姿勢が見られないのだが、規制委事務局の原子力規制庁の担当者は「こちらが規制権限を行使して調べろという類いの話ではない。むしろ(電力や原燃は)被害者という側面がある」と説明した。

元大手プラントメーカー技術者で、現在は脱原発を訴える原子力市民委員会の筒井哲郎規制部会長は「もし素材の強度などが改ざんされていれば安全率が下がる。しかし、原発のプラントは放射能を帯びている部品も多く、実地の調査というものはかなり難しい」と懸念する。

一方、原子力資料情報室の伴英幸共同代表は、規制委の姿勢は問題とした上で、「そもそも稼働に向けて再処理工場を点検することに意味があるのか」と指摘する。

六日に高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉計画が規制委に提出されるなど、国策として進められてきた核燃料サイクル路線は破綻している。高速増殖炉の燃料として再処理工場でプルトニウムを取り出す流れが途絶えた以上、再処理工場の存在理由はほぼなくなった。すでに日本は原爆六千発分相当の四十七トンものプルトニウムを持っており、再処理工場でプルトニウムを増産することにも、諸外国から厳しい目線が向けられている。

「再処理工場はこれまでにも再三、技術的失敗があり、今でも克服できていない部分があって完成に至っていない。だが本格稼働させれば工場内は汚染され、撤去費用もかさむ。原発を稼働させるためのむちゃな再処理推進はやめるべきだ」

主要工程に技術、自主調査中

三菱マテリアル子会社のデータ改ざんをおわびする公式ホームページ

三菱マテリアルが重要な業務を担う青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場

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