6/1待遇どんどん悪くなる 54歳男性(ふくしま作業員日誌)【東京新聞】

待遇どんどん悪くなる 54歳男性(ふくしま作業員日誌)

【東京新聞】2018年6月1日

新年度になった四月から、福島第一原発の大半の場所の作業で危険手当がほとんど出なくなった。俺らは高線量の原子炉建屋周りの作業だから、危険手当は下がらなかったけど、一日二万円出ているはずの危険手当は一万円しか渡されない。同じ作業をしている別の下請け会社の作業員は、三千円だと話していた。被ばくするのは俺らなのに、会社が大半を持って行く。

元請け会社の寮は、経費削減でガードマンが解雇された。食堂の食事がまずくなって苦情が殺到。それに有料になった。朝食が百四十円、夕食が四百三十円。それでも平日は会社が半分負担しているというが、作業が休みの土日の夜は、全額負担で八百六十円と言われた。有料だし、とにかくまずい。それで毎日、コンビニ飯になった。

初めて福島第一原発に来た六年半前が懐かしい。その時は食事も豚カツとか、カレーとかボリュームもあった。同僚と「太るな!」って言っていたら、作業時間が短かったこともあるが、本当に十キロ太った。

食事が有料になるのと同時に、電子レンジやポットを使うのも禁止に。ガスがダメなのは分かるが、電気機器は何でなのか。ブレーカーが落ちたというが、急に禁止になったのは、有料の食事を食えということじゃないのか。経費削減で、原発の外に事務所として借りていた施設も返した。

五月から携帯電話の持ち込みも駄目になった。写真の流出を防ぐらしい。カメラ機能を使えなくした携帯を許可制で、班で一、二人が持ち込む。何かあった時は携帯でというが、自分の携帯は持ち込めない。

いろいろ条件が悪化しているが、せめて同じ作業なら、もらう金は平等にしてほしい。俺なんかまだもらっている方。同じだけ被ばくしていることを考えると、切ない。(聞き手・片山夏子)

3号機の使用済み核燃料プールで、注水がうまくいかなくなった時のためのコンクリートポンプ車による注水訓練=福島県の東京電力福島第一原発で(東京電力提供)

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