盆や年末にしか開かれない「エネ庁の第13回多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」の報道【毎日・東京・NHK】

福島第1原発処理水「長期保管」も議論 7カ月半ぶり有識者小委、次回未定

https://mainichi.jp/articles/20190809/k00/00m/040/266000c
毎日新聞2019年8月9日 18時51分(最終更新 8月9日 19時41分)

東京電力福島第1原発の敷地内に林立する貯蔵タンク=本社ヘリから藤井達也撮影

東京電力福島第1原発で汚染水を処理した後にタンクにたまり続ける処理水について、処分方法を検討する政府の有識者小委員会が9日、東京都内で開かれた。処理水には除去が難しい放射性トリチウムなどが含まれており、小委は「海洋放出」を含む従来の五つの処分案に加え、タンクでの「長期保管」についても議論を始めた。

約7カ月半ぶりの会合。委員からは、長期保管で廃炉作業が遅れる影響を考えるべきだという意見が出された一方、風評被害対策の観点からタンクでの保管を継続する必要があるとの声も上がった。

日本原子力研究開発機構の山本徳洋理事は「永久に(タンクに)保管し続けるのは不合理だ。例えば海洋放出処分を前提に、風評被害対策の議論を進める間のつなぎとして、(タンクでの)貯蔵も考えられるのではないか」と主張。東京大大学院情報学環総合防災情報研究センターの関谷直也准教授は「地元の人の生活を犠牲に廃炉を進めるのは論理が破綻している」などと訴えた。

会合で東電の担当者は、敷地内の処理水の貯蔵タンクについて、2022年夏ごろまでに満杯となる見通しを説明。このままでは廃炉に必要な作業スペースが確保できないなどと懸念を伝えた。タンクに保管されている処理水は約115万トン。

委員からは、隣接地を取得して保管スペースを確保できないか質問も出た。東電側は「不可能ではない」としつつも、現在の敷地内で廃炉に取り組みたいとの意向を示した。

有識者小委の次回日程などは未定。【岩間理紀】

 

福島第一汚染水どう処分?政府の有識者会議7カ月ぶりに開催

https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1119
2019年08月10日【東京新聞・原発のない国へ】
東京電力福島第一原発で汚染水の浄化処理後も残るトリチウムなどの放射性物質を含む水の処分を検討する政府の有識者会議が8月9日、東京都内であり、水の長期保管が初めて議題となった。東電は敷地内の保管継続は困難という理由を列挙。だが、委員から東電の資料や説明が不十分と批判があり、7カ月ぶりに再開した会議は議論はほとんど進まず終わった。次回の開催時期も決まっていない。(渡辺聖子)

 

福島第一原発で増え続ける汚染水の処分方法を検討する政府の有識者会議=東京都港区で

東電主張に批判相次ぐ

浄化処理後の水の長期保管は、昨年8月に福島県と東京都で開いた公聴会で多くの参加者から意見が出たため、議題に追加した。これまでは海洋放出など五つの処分方法案を前提に、水の扱いを議論してきた。

東電は会合で、浄化処理後の水を保管するタンクの容量が、2022年夏ごろに限界を迎えるとした試算を説明。敷地をタンクで埋め尽くす状態では、1~3号機原子炉から取り出す予定の溶融核燃料(デブリ)を一時保管する施設が造れないなどとして、保管継続の難しさを強調した。

これに対し、消費生活アドバイザーの辰巳菊子委員が「初めから敷地がない、タンクが満杯という議論の仕方は違うのではないか」と指摘。今後の敷地の利用計画を示す資料も配布されなかったため、東電の松本純一廃炉推進室長が「相当不十分な点があり、申し訳ない」と謝罪した。

福島大教授の小山良太委員は、除染で出た土の中間貯蔵施設となった隣接地を取得してタンクを建設できないのかと質問。松本室長は「不可能ではないが、敷地内で廃炉をやり遂げたい」と答えるにとどめた。別の委員からは、保管の議論と並行して「処理方法の道筋をつけないと廃炉は進まない」との意見も出た。

7カ月ぶりの会合再開について、事務局の経済産業省資源エネルギー庁の担当者は「準備に時間がかかった」と釈明。次回について「もう少し早い間隔で進めたい」と話した。

タンクの水の扱いを巡っては、有識者会議の判断を参考に政府が方針を決める。ただ、地元漁業関係者を中心に海洋放出するような処分に強く反対している。

東電「タンクは22年夏ごろに限界」

東京電力は、福島第一原発で汚染水の浄化処理後も残るトリチウムなどの放射性物質を含む水について、タンクでの保管が2022年夏ごろに限界になると試算。タンクを大型にするなどして保管容量を増やすのは困難として、敷地内での長期保管には後ろ向きで、限界の期限を示して有識者会議に処分案の早期選定を促しているともいえる。

保管中の水は7月末時点で約115万トン。タンク容量は20年末までに敷地内に137万トン分を確保する計画だが、それ以降は白紙だ。汚染水を浄化処理した水は1日に150トン前後増えるペースが今後も続く。

東電は政府の有識者会議で、敷地内にあるタンク(1基1400トン)より大容量の10万トン級のタンクを造ったとしても、設置工事や整備でスペースが必要となり、保管容量の増加にはつながらないと説明。敷地外での保管は、移送が難しく周辺自治体の理解も必要となり、現実的ではないとしている。

また、今後取り出す溶融核燃料(デブリ)などを保管するのに最大約8万平方メートルの確保が望ましく、タンク38万トン分の敷地に相当。資機材保管場所も含めればさらにスペースが必要としている。

 

構内には高さ10メートルの巨大なタンクが立ち並び、高濃度汚染水を浄化処理した後の水など110万トン超を保管している(代表撮影)

福島第一原発の汚染水浄化処理後の水とは?

東京電力福島第一原発では、溶け落ちた核燃料がある1~3号機の建屋内に注ぐ冷却水と、流れ込んだ地下水が混ざって高濃度の放射性物質を含む汚染水となり、増え続けている。汚染水は多核種除去設備(ALPS)で浄化処理しているが、放射性物質のトリチウムは除去できず、他にもしきれない放射性物質が混ざっている。トリチウムは人体への影響が比較的小さいとされ、他の原発では希釈して海に放出している。

 

 

福島第一原発 トリチウムなど含む水 タンク増設で保管を検討

8月9日18時32分更新【NHK】
汚染水貯蔵タンク

福島第一原子力発電所にたまり続ける、トリチウムなどを含む水の扱いについて、国の有識者会議は、タンクを増設し長期に保管し続ける方法を、新たな選択肢として検討することになりました。海などへの放出に根強い反対の声がある中、現状の計画では3年後にタンクが満杯になるとの見通しを東京電力が示していて、国は今後、難しい判断を迫られることになります。

福島第一原発で出る汚染水を処理したあとの水には、取り除くのが難しいトリチウムなどの放射性物質が含まれ、これまで構内に1000基近くのタンクをつくり、およそ115万トンを保管していますが、今も毎日170トン前後増え続けています。

この水の扱いについて、国の有識者会議は9日、タンクを増設し長期に保管し続ける方法を、新たな選択肢として検討していくことを決めました。

国はこれまで、濃度を基準以下にして海や大気中など環境中に放出する5つの案を示してきましたが、住民参加の公聴会などで風評被害を心配する声が上がったためだということです。

一方、9日は、タンクによる長期保管については、8日に東京電力が示した見解についても議論されました。

東京電力は、現状の計画のままでは3年後にタンクが満杯になるほか、敷地内には今後、廃炉のための別の施設をつくる必要があり、タンクを増設する用地確保が厳しくなってくるとしています。

これに対し委員からは、「構内の工事で出た土砂をためている場所をタンクに使えるのではないか」とか、「敷地の外に用地を確保することを今後検討する必要がある」といった意見が出されていました。

国の有識者会議では、これから開催のペースを上げて議論を進めるとしていますが、いずれの方法も課題が示されていることから、国は今後、難しい判断を迫られることになります。

有識者会議 委員の1人は

国の有識者会議のメンバーで風評問題に詳しい、東京大学の関谷直也准教授は、東京電力が現在の計画では2022年夏ごろにタンクが満杯になるなどと説明したことについて、「東京電力の説明はわからなくはないが、原発構内のほかの敷地がなぜタンクに使えないのか。もう少し具体的に『こういう設備が必要なので、これくらいの敷地が必要だ』と明示してほしい。そうでないと、敷地が足りないから放出すべきという議論に終始してしまうおそれがある」と指摘しています。

そのうえで、議論の方向性について、「そもそも福島第一原発の事故による影響を受けた自治体の復興を最優先に考えるべき。水を処理をするために、地元の復興とか漁業や農業の再生が犠牲になってはいけない。その順番を間違えてはいけない」と話しています。

双葉町長「国が責任を持ち判断を」

福島第一原発が立地する双葉町の伊澤史朗町長は、トリチウムを含んだ水を長期保管する案の検討が始まったことについて、「いずれタンクの保管容量がひっ迫することは明らかで、水の扱いについては、国と東京電力が国民の理解を得られるよう説明を尽くしたうえで責任を持ち、判断すべきである」とするコメントを発表しました。

漁業者「現場に来て話を聞いて」

福島県沖でヒラメやカレイなどを取っている、福島県新地町の漁業者、小野春雄さんは、去年8月、トリチウムを含む水の処分をめぐる公聴会に参加し、基準以下に薄めて海に放出する案に反対しました。
小野さんは「きのうも水揚げしたカレイが震災前より高い値段で買い取られるなど、徐々に風評被害がなくなってきていると感じる。そこでトリチウムを含む水が海に放出されれば、風評被害がまた広がり、今まで積み上げてきたものがすべて台なしになる。福島の子どもたちに豊かな海を引き継ぐためにも、タンクへの保管など海への放出という選択肢以外の対応をとってほしい」と話していました。

また、トリチウムを含んだ水の海への放出に反対している、福島県のいわき市漁業協同組合の江川章組合長は、東京電力が水を保管するタンクが3年後には満杯になる見通しを明らかにしたことについて、「ただ3年後にタンクがいっぱいになるからと言われても、海に放出することは到底納得できない」と話しています。

福島県沖では震災の次の年から試験的な漁が再開され、今では原発事故の前とほぼ変わらない魚種が漁獲の対象になっていますが、失われた販路の回復や風評被害への対策が進んでおらず、去年1年間の水揚げ量は震災前の15.5%にとどまっています。

江川組合長は、こうした状況への対策がなく、保管の限界だけを議論しても意味がないと指摘し、「風評被害が最も懸念され、解消されるにはまだ時間がかかると思う。小委員会には現場に来てもらって、漁業者や流通関係者の話も聞いたうえで、消費者にも理解をえられる対応を議論してもらいたい」と話していました。

 

 

どうする汚染水 保管に東電難色、海洋放出は地元が反対

【朝日新聞・有料記事】川田俊男 柳沼広幸 2019年8月12日13時00分
東京電力福島第一原発でため続けている汚染水のタンクが、約3年後には満杯になるとの見通しを東電が示した。新たに選択肢に加わる長期保管を含めて保管を続けることに、東電は課題が多いと難色を示す。期限が区切られた中で、今後、処分ありきの議論になりかねない。

汚染水タンク、あと3年で満杯 福島第一原発の敷地飽和

専門家でつくる経済産業省の小委員会は2016年以降、大部分の放射性物質を取り除いた汚染水について、海洋や大気への放出など五つの処分方法について議論を続けてきた。

通常の原発では、除去が困難なトリチウム(三重水素)を含む水は濃度が基準値以下であれば海に流している。福島第一原発で海洋放出となれば、すべてを処分するには長年にわたって海に出し続けることになる。昨年8月、小委員会が地元で開いた公聴会では、保管を続けるべきだという意見が相次いだ。風評被害による漁業などへの打撃が懸念されるためだ。直前にタンクの水に取り除くべき放射性物質が排出基準を超えて残っていたことが発覚、不信に拍車をかけた。小委員会は7カ月開かれなかった。

意見をふまえ、経産省は敷地外などでの長期保管も選択肢に加える必要があると判断、9日の小委員会に示す。だが、東電は長期保管は難しいという考えだ。時間がたてば放射能量が減る一方、汚染水が1日に約150トンずつ増え続けることから「廃炉の終わりにタンクが残る」などと説明。タンクがあることで廃炉作業に必要な施設が設置できなくなるか遅れるといったデメリットを挙げる。

また、公聴会で保管容量を増やす案として出た、10万トン級の大型タンクや地中タンクなどに置き換える方法も採用は難しいとの見解だ。既存のタンクで保管できる容量から増えず、破損した際、漏洩(ろうえい)量が膨大になることなどが理由だ。敷地外での保管は東電が懸念する敷地の制約はないが、保管場所などの自治体の理解を得る必要があり、移送手段もないとして、国や東電は否定的だ。

長期間保管を続けても、処分をするにしても、許認可手続きや工事などに年単位の準備期間が必要という。東電は満杯になるのは3年後とするが、対応の結論を出すまでの時間は限られる。「期間内には決めていかないといけない」と経産省の担当者は話す。

一方で、東電は使える敷地の面…

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