10/8福島事故後に受領急増 元助役から関電 「震災特需」背景か【日刊県民福井】

福島事故後に受領急増 元助役から関電 「震災特需」背景か

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2019年10月8日【日刊県民福井】

夕方、工事関係者の車で渋滞する高浜原発近くの県道=高浜町で
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関西電力の役員らが高浜原発のある高浜町の元助役森山栄治氏(故人)から受領していた金品は、東日本大震災の福島第一原発事故後に急増していた。森山氏に三億円を渡していた高浜町の建設会社「吉田開発」の売り上げも、軌を一にして急増。原発再稼働のため関電が新規制基準に適合させようとさまざまな工事を進めた時期で、「震災特需」を背景に両者は関係を深めたとみられる。(今井智文)

平日の午後五時、人口一万人ほどの高浜町の県道は高浜原発から帰宅する作業員らの車で渋滞が始まる。1、2号機は運転開始から四十年超の延長運転を目指して新規制基準に基づく安全対策工事が行われ、再稼働済みの3、4号機もテロ対策などの特定重大事故等対処施設(特重施設)の工事が進む。

関電が原子力規制委員会に申請した安全対策工事費の総額は今年五月末で一兆二百五十四億円。うち高浜原発は五割超の五千四百五十七億円。高浜町の建設業者は「福島の事故後に工事が増え、助かっている」。

吉田開発は最も恩恵を受けた。関電は二〇一四年九月から一七年末まで同社に対し、直接またはゼネコンなどを通じた間接を合わせ百二十一件もの工事を発注した。同社の関電からの工事受注は一四年度の七億円から、ピークの一七年度には二十二億円まで拡大。売上高は一三年八月期の三億五千万円から一八年八月期の二十一億八千万円と六倍に増えた。

関電によると、役員六人が受領した現金、商品券、スーツ仕立券などの合計金額は一二年に三百五十万円だったのが徐々に増え、一四年が二千五百九十万円、一五年が四千八百二十五万円、一六年が三千三百三十万円、一七年が九千五百六十万円だった。八木誠会長も二日の会見で、近年金品受領が増えたことを「再稼働に向けた工事が非常に増えたことが背景にある」と認めた。龍谷大の大島堅一教授(環境経済学)は「関電は再稼働を急ぐあまり、地元に抑えが利く森山氏のような人物との関係を強固にした。強い権限を持つ国の調査委員会で経営内部まで調査し、地元との不透明な関係を見直させる必要がある」と話している。

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