11/11雑誌『科学』編集長 田中太郎さん【北海道新聞・ひと2019】

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雑誌『科学』編集長 田中太郎さん

【北海道新聞・ひと2019】2019年11月11日

1931年(昭和6年)創刊の岩波書店の月刊誌「科学」。2011年1月号から、その編集長を務める。直後に起きた東京電力福島第一原発事故。「原発のなくし方」と題した同年7月号以降、3号に1回程度は原発関連の特集を組む。「今、科学に必要なのは原発の問題を考えることだと思っている」

奈良県出身。兄弟理学部と大学院で生物学を専攻し、00年に理工系の編集者として岩波書店に入った。3・11以前から、原発の耐震設計の目安となる基準地震動や活断層に関する議論に納得がいかなかった。「原発を巡る状況は、まともなものと、まともでないものが区別できないくらい、ゆがんでいる。原発のでたらめぶりは科学界全体に悪影響を及ぼす」と危惧する。

両論併記はしない。偏っている、とも言われるが「でたらめなものと、まともなものがあった時に、両方出すのは誠実な態度ではない」と言い切る。

特に力を入れるのが福島の甲状腺がんの取材。自ら県の検討委を傍聴し記者会見で質問する。200人を超す子供にがんやその疑いが見つかったが、検討委は「原発事故の影響とは考えにくい」との見解だ。「政治的な力学で『なかったこと』にしようとしている。非科学的で許せない。だから記録する」

最新の11月号の特集は「原発事故への視覚」。東電旧経営陣の責任を不問にした刑事裁判の問題点などを論じる。横浜市在住。47歳。      (関口裕士)

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