市民のための自由なラジオ(2017/12​/21) 大阪市がサンフランシスコ市との友好関係を​慰安婦問題で解消してはいけない、このまま​では日本は国際社会で孤立すること、方清子​さんのお話&今中先生 伊方広島高裁差し止めは原子力マフィアに大​打撃!

永岡です、市民のための自由なラジオLight Up! 第91回、今週は新聞うずみ火代表でジャーナリスト、報道するラジオ準レギュラーの矢野宏さんの司会で放送されました。矢野宏の寄り添い通信、です。

矢野さん、大阪からの放送、60年前から姉妹都市提携のサンフランシスコ市に大阪市の吉村市長が絶縁宣言、慰安婦像の寄贈=日本の名誉を傷つけるのか、吉村市長と慰安婦像の件、60年間の友好都市関係の解消という暴挙について、日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク(HPは
http://www.ianfu-kansai-net.org/  ブログは http://ianfukansai.blog.fc2.com/  )の方清子(パン・ヨンジャ)さんのお話がありました。

方さん、大阪市生野区在住の在日2世、慰安婦問題について90年代前半から、日本政府に誠実な対応を求めるもの、水曜デモに取り組まれて、第27回反権力人権賞を2015年に受賞、そしてサンフランシスコ市のリー市長が亡くなられて、関西ネットワークで追悼のメッセージを送り、女性の人権のために尽力されたリー市長、まだ65歳であったのに、残念です。

前半のテーマはサンフランシスコ市慰安婦像設置の背景、方さん、経緯はサンフランシスコで2015年に、ここは韓国、日本などマイノリティーの多いところで、過去の歴史、女性の人権、人身取引などをなくすために、過去の歴史から学ぶために慰安婦像の建設を2015年に提出、議会で全会一致で可決であり、当時橋下市長は慰安婦像の設置を日本バッシングとして止めろとリー市長に公開書簡、姉妹都市の見直しの圧力をかけても無意味であり、橋下市長の後の吉村市長もこの問題に頑なであり、これほど、特に姉妹都市60年なのに、10月にはサンフランシスコ市の表敬訪問があった中で、慰安婦像の設置を巡り、今年チャイナタウンで出来たものをサンフランシスコ市に寄贈、これを公有化するなと吉村市長は5回も公開書簡でインネンをつけて、サンフランシスコ市の公有化を吉村市長は問題視、しかし2015/9のサンフランシスコ市の公聴会があり、この内容は、日本からも歴史改竄主義の連中が押し寄せて、アメリカに行ったものの、元慰安婦像の方が参加されて、次世代に正しい歴史を教えてほしいと語り、ところが歴史改竄主義者たちの、売春婦と罵詈雑言、しかし全会一致で可決、議員から日本の恥を知れと指導もあり、ところが吉村市長はなぜこんなにこだわるか、方さん、慰安婦問題は日本の加害の象徴、天皇の軍隊の性の奴隷のことを日本はなかった事にしたい、しかし事実を消すことはできず、被害者も韓国だけでなくアジア各地で名乗り出て、それを受け止めて、同じことを繰り返さないために歴史を刻み、継承すべき。

しかし、吉村市長や橋下氏は慰安婦は必要と言ってサンフランシスコ市に批判されて、2013年にサンフランシスコ市議会は全会一致で橋下市長に抗議、8月に橋下市長はサンフランシスコを視察に行く予定がキャンセルされて、後継者の吉村市長は橋下市長の振り上げた拳を下ろせない+橋下氏もそうで、安倍政権と近く、安倍総理の下で歴史認識の改竄、河野談話で日本の責任を認めているのに、これを安倍氏は否定したく、そのために国家予算)使い国際社会で歴史改竄を意図して、サンフランシスコ市の公聴会で歴史改竄主義者が押し寄せた背景に安倍政権の意図があり、国民の税金で歴史改竄。

慰安婦像は韓国の少女像と異なり、韓国とフィリピンの3人の像、最初に名乗り出たキム・ハクスンさんを模したもので、この像について、民間の団体は、元々市民が像を立てる原点の、女性の人権、戦時性暴力をなくす、このために事実を認めて、戦場の性暴力だけでなく、人身売買などもやってはいけないものであり、矢野さん、女性の人権、性暴力否定の慰安婦像と言われても、日本たたきと吉村市長は見るものの、もちろん異なり、方さん、サンフランシスコに限らず、ドイツでも過去の過ち、つらい歴史を見て繰り返さないために努力して、そのための記念碑であり、サンフランシスコにはそういう記念碑がたくさんあり、戦時中日系人もつらく、これを継承するためのもので、日本がヒステリックに記念碑=日本たたきと考えるのは、矢野さん後ろめたいからと言われて、矢野さん、慰安婦像の碑文に性奴隷数十万というものは日本政府の見解と違うと吉村氏はインネンをつけたが、方さん、日本政府は性奴隷はなかったと言っても、河野談話の件は性奴隷を認めないとならず、吉村市長は公娼制度が認知と言ったが、これは女性の人権否定、現社会で公娼制度を性奴隷と認めないのは国際的に認められず、人数に異議があるなら、これを日本政府は調査すべき、河野談話は93年に出て、それ以降日本政府は様々な資料が河野談話以降出ているのに一切調査せず、新たな資料も検証せず、否定するなら、日本政府に真相を究明しろであり、矢野さん、強制連行の証拠なしと吉村市長や安倍政権の言うことについて問われて、方さん、家で家族の説得で連れて行かれて、その先で強制されたものであり、本人の意志ではなく強制、縄で縛り連れて行かれて、広義の強制に当たり、これを否定する証拠を日本政府は出しておらず、アジア各国で女性がレイプされた事実は否定できないのです。

サンフランシスコ市との姉妹都市が吉村市長の一存で破壊、矢野さんは行き過ぎと言われて、方さん、民間の勾留、交換留学、互いに学びながらやっていたものを、市長が自分の考えと違うからと否定するのは、許しがたいこと、大阪市民はもっと怒るべきなのです。

Light Up! ジャーナルは広島高裁での伊方原発運転差し止め判決について、(元助教、現研究員)京都大学原子炉実験所の今中哲二先生がお話をされました。

四国電力伊方原発差し止め、広島市民他の申し立てに12/13に差し止め、高裁がストップは初で、これについて今中先生、予想していなかったので半分驚きであり、今中先生と小出先生他熊取6人組で伊方原発差し止めを日本初の原発差し止め訴訟を40年前にやり、安全審査取り消し訴訟をして、様々な皆さんがやって、論争に勝っても敗訴、しかし時代は変わり、裁判も時代の流れで変わった。

伊方原発差し止めの決め手はもちろん福島事故、止める理由について、判決要旨を今中先生ご覧になり、火山の問題、今中先生、阿蘇山、火山、裁判長は規制基準と照らし合わせて、どこで止めるか、火山をテーマにして止めて、しかし阿蘇山→伊方は160km、9万年前に噴火、火砕流が届き、「いつ起こるか分からない自然災害については対処すべきなのに(新規制基準で)、四国電力はちゃんとしていなかった」。

来年9月までの差し止めの意味、正直裁判長は社会的影響を小さくしたい、判決の論理では、四国電力の説明不十分、本裁判までの期限であり、それで9月末まで、しかし仮処分で止めないとならず、停止の効力があり、今は伊方は定期検査で止まり、来年1月の伊方再稼働はアウト、四国電力は仮処分の執行停止を求めて悪あがきするだろうと思われる。

判決の影響、「高裁での差し止めの影響は大きい」、裁判所、裁判官はお国、政府の顔色を窺っても、反骨精神の裁判官がいた、樋口裁判長、山本裁判長+伊方を止めたのは四国ではなく広島、100km離れたところの原告、事故で100km離れたところもアウトの原発はアカンと、そんなことまでして発電の意味はなく、矢野さん規制委員会はブレーキなしのアクセルばかりと指摘されると、今中先生、今回の判決は再稼働推進委員会への強烈なスペシウム光線であったと、今中先生締めくくられました。

ここで音楽、サンフランシスコの慰安婦像で姉妹都市解消、悲しみの色、上田正樹さんの悲しい色やね、です。これはYouTubeにありました。歌謡曲のことをあまり知らない私でも口ずさめる名曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=HwUdC6WqYE4

後半は、国際社会の中で孤立する日本、大阪市のことです。

方さん、関西ネットワークの皆さんが、12/7に吉村市長への抗議文を手渡した件、サンフランシスコの慰霊碑の件、抗議文は吉村市長に出すものでも、大阪市民に記念碑のできた意味を知ってほしく、サンフランシスコの対応について説明して、姉妹都市について、維新の会から議会に決議が出て吉村市長をバックアップ、しかし2回否決、リー市長の亡くなった日にすら出て、それでも姉妹都市解消は問題、背景の慰安婦問題についても吉村市長の考えは間違っており、慰安婦像を寄贈した市民団体、中国系が建てたとマスコミは報じたが、慰安婦世紀連帯、韓国、中国、サンフランシスコの連携でやっており。リーダーは裁判官、研究者であり、彼らが2015年に記念碑を建てる際に、橋下氏のインネンがあり、日本の市民の声を聞きたいというので、方さんはこの団体と交流を開始、ところが日本政府と吉村市長が関わるなとインネンをつけて、吉村市長への抗議+サンフランシスコの市議会への応援メッセージ、10月に賛同と集めて、メッセージも集めたもの。

決議は全会一致で通り、吉村市長はリー市長に拒否権行使を強要、方さんはリー市長にそんなことはしないでほしい、吉村市長の考えは日本市民のものと異なるとして、11/22に送り、リー市長に翻訳したものが送られて、リー市長は決議書にサイン、方さんの意見に賛同した。

12/7に、方さんは吉村市長に抗議書、ところが、日本人なら姉妹都市解消は当然と怒鳴ったバカがいて、慰安婦像の本質を日本国民は理解しておらず、方さん、国際社会での日本の意味、教科書で慰安婦問題は一社を除いて取り上げられず、慰安婦問題は歪められて伝えられて、サンフランシスコのことは中国の陰謀論、日本たたきと歪曲されたが、もちろん違うと、街頭で伝えている。

矢野さん、大阪市に、吉村市長への支持と批判は、1300通のメールの9割が吉村市長支持であり、慰安婦問題は日韓合意で解決したと一般市民は思う件を取り上げられて、方さん、日韓合意から2年、これで解決と一般市民は思いこんでいるものの、強制性、責任、謝罪は被害者には伝えられず、合意ではなく、合意の記者会見で岸田外相がいい、安倍晋三氏が朴槿恵氏に謝っても、当事者をバカにしたことであり、被害者無視の日韓合意、日本から10億出して、被害者の尊厳回復というものの、韓国の財団に丸投げ、被害者金を出して終わりで事業ではなく、日本政府は韓国に丸投げで何もしていない、これで被害者は納得せず、韓国政府は被害者、遺族に金を受け取れとして、多くの方が受け取ってももちろんこれで解決ではなく、金で解決というのは被害者への侮辱、慰安婦問題は金の問題と、被害者の尊厳を踏みにじるもの。

矢野さん、ドイツと日本の戦争責任、戦後教育について、ドイツはちゃんと反省しても、日本は旧日本軍のやったことの正当化を目指し、自虐史観とかいうものを取り上げられて、方さん、危機感を持ち、ドイツは首相が謝罪して終わりではなく、継承する努力、躓きの石を置いて世界にアピール、しかし、安倍総理は2015年の戦後70年代輪に、子孫の時代に負の歴史、謝罪をさせないと、日韓合意の直後に、日韓合意の決意は次世代に歴史を引き継がせない=謝罪、責任をここで断つ=太平洋戦争の愚行を繰り返すと国際社会で見られて、口先だけの謝罪を何万回しても相手は理解せず、実態を伴うもの、韓国がまた蒸し返すと言うがもちろん違い、「そもそも慰安婦問題は日韓問題ではなく、国連でも日本政府に慰安婦問題でちゃんとしろと言っており」、日韓だけの問題ではない。

矢野さん、日本政府は過去に向き合わず、過去を消し去ろうとしていると指摘されました。

今週の特集、サンフランシスコの慰安婦問題、大阪市の姉妹都市解消、被害者の悲惨な体験を考えるべきと矢野さん言われて、方さん、「日本は人身取引天国」、被害者に責任を押し付ける、被害者に沈黙を強いる社会は深刻で、慰安婦問題が解決しないのは、このような被害者に責任を押し付ける日本社会に問題、日本こそ慰安婦像を立てて、過去に学ぶべき、誰より学ぶべき日本で、性暴力野放し、日本こそ、女性の人権を尊重すべきと言われて、言うまでもなく、伊藤詩織さんの件も同一線上にあります。

私(永岡)の私見で、日本は島国であり、国際的に認められなくても、ムラ社会で認められたらいいという意識は、政治だけでなく企業、学術研究など根深くあり、これは80年代からあったものの、90年代不況で日本が内向きになる中で深刻化して、そして日本は関東大震災時の朝鮮人虐殺に見られるように、弱いものは徹底的に叩き、強いものには全く抵抗しない、安倍総理はトランプ大統領にひれ伏して、他方アジアに強硬姿勢であり、これは日本の、上みて暮らすなの志向があり、弱いものいじめを好む日本人の本質を変えないと、世界に認められず、そして戦争になります。方さん始めこの問題解決に尽力される皆さんに、敬意を表します、この内容、例によりいくらでも拡散してください、以上、今週の自由なラジオでした。

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12/21「核エネルギー制御不能」 外交文書 チェルノブイリ事故で旧ソ連外相【東京新聞・政治】

「核エネルギー制御不能」 外交文書 チェルノブイリ事故で旧ソ連外相

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201712/CK2017122102000128.html
2017年12月21日 朝刊【東京新聞・政治】

シェワルナゼ氏(ANSA・サン=共同)
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外務省は二十日、外交文書二十五冊を一般公開した。一九八六年四月にソ連(現ウクライナ)で起きたチェルノブイリ原発事故を巡り、翌五月の日ソ外相会談でシェワルナゼ外相が「平和な状況の下においても、核エネルギーは制御し得なくなった」と発言していたことが明らかになった。事故直後に東京で開催された先進国首脳会議(サミット)に向け、日本政府が国内の原発政策に影響するのを避けようと、推進の姿勢を鮮明にすべく動いていたことを示す記録もあった。 (大杉はるか)

チェルノブイリに関する記録は、外務省原子力課(現国際原子力協力室)が集約した約千五百ページ分。

四月二十六日の事故発生から約一カ月後の五月三十日、ソ連で行われた日ソ外相会談で、シェワルナゼ氏は安倍晋太郎外相に「チェルノブイリは全人類にとっての強い警告であると思う。事故は悲劇だった。人も死んだし、被ばくして病気になった人も出た。ただし破局は防止することができ、今のところ状況は安定している」と説明。こうしたやりとりが記された公文書が開示されたのは初めて。

日本政府が発生直後から、事故炉と国内原発の炉型の「違い」や国民への影響がないことを指摘している記録も複数あった。四月二十九日の科学技術庁の文書には「わが国に設置されている原子炉とは異なるものである」「放射能の影響はないと考えられる」と明記されている。

五月四~六日の東京サミットに向けた一日付の日本政府の「『ソ連原発事故』対処方針案」では、参加国が取るべき措置として「原発推進の必要性を再確認する」ことを挙げている。中曽根康弘首相用に作成されたサミット発言要領でも「事故の教訓を活(い)かし、今後とも安全確保に努めつつ原子力発電その他の原子力開発利用を推進することが肝要」と記されている。

日本が議長国を務めたサミットで出された声明は「原子力は将来ともますます広範に利用されるエネルギー源である」「われわれのいずれの国も、厳格な基準を満たしている」と強調。一方で、原案にあったチェルノブイリ事故に対する「懸念」の表現は消え、ソ連に迅速な情報提供を求めたのにとどまった。

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1986年 チェルノブイリ原発事故を巡る動き(「 」内が公開記録)

4月26日 事故発生

29日 科学技術庁原子力安全局「TMI(79年の米スリーマイルアイランド原発)事故と同等ないしはそれを上回ることも考えられる」「炉型は、わが国に設置されている原子炉とは異なる」「わが国に対する放射能の影響はないものと考えられる」

30日 外務省原子力課作成の対外応答要領「原子炉溶融については、わが国としての経験もなく、今回事故を起こした型の原子炉もない」

5月1日 東京サミットでのソ連原発事故対処方針案「原子力発電を推進することの必要性を再確認する」

5日 サミットで事故の影響に関する声明を発表

6日 資源エネルギー庁「声明は、原子力の重要性を指摘するとともに、安全確保に万全を期すべきことをうたっており、通産省としては、安全第一の考え方に立って原子力発電の推進を図っていく」

30日 安倍晋太郎外相との会談で、ソ連のシュワルナゼ外相「平和な状況の下においても核エネルギーは制御し得なくなった」

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◆自然エネルギー財団・大林事業局長 政府は本質見ず

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<脱原発を目指す団体「原子力資料情報室」の元スタッフで、自然エネルギー財団の大林ミカ事業局長=写真=の話> チェルノブイリ事故後、当時の政府は「国民に影響はない」との説明で片付けようとしたが、食品や母乳の汚染が明らかになり、脱原発運動が盛り上がった。政府は説明責任を果たさず、検査態勢もなかった。

チェルノブイリと日本の炉型は異なり、当時の政府が言うように「同じ事故」は起こらない。だが本質を見ないといけない。東京電力福島第一原発でも同じような事故が起きた。原因は全電源喪失。事故はさまざまな要因で起こり得る。

欧州では一九七〇年代末から、反原発運動が起き、九〇年代以降は原発をやめる国が続々と出た。

それでも、冷戦構造にしがみつく国は原発を推進した。日本政府は電力会社をつぶさないようにし、二〇〇〇年前後に起こった再生可能エネルギー普及運動への反発もあり、原発にブレーキを利かせず、アクセルをふかせてきた。

福島原発事故から七年近く経過する今、事故前と同じように原発は他と比べコストが一番かからないという宣伝もみられる。政治や教育の場で、もっと科学的な議論が必要だ。

カテゴリー: 放射能汚染 | タグ:

今日(12/21)退官発令-野々上友之裁判長【広島高裁】

広島高裁の野々上友之裁判長の誕生日は昭和27年12月21日なので、定年退官発令予定日は今日平成29年12月21日のようです。
12/13の伊方差し止め判決、ありがとうございました。

【幹部裁判官の定年予定日 – 弁護士山中理司】
https://www.yamanaka-law.jp/

カテゴリー: 裁判

12/20関電の原発重要設備に不正製品か 三菱マテ改ざん問題【京都新聞】

三菱マテ改ざんでは、この前六ヶ所村も新聞沙汰になっていたけれど、関電だけじゃなくて全ての原発も可能性大だと思う。
あの「のぞみ」にも使われていたに違いないと、誰しも思う。

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関電の原発重要設備に不正製品か 三菱マテ改ざん問題

http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20171220000059
【京都新聞】2017年12月20日 12時11分

三菱マテリアル子会社の製品の検査データ改ざん問題で、原子力規制委員会の再稼働審査に合格した関西電力の高浜原発と大飯原発(いずれも福井県)の重要設備で、不正部品が使われている可能性があることが20日、分かった。関電は規制委に「点検などで製品の安全性を確認しており、原発に影響はない」と説明。規制委は調査を続けるよう指示した。

規制委によると、稼働中の高浜3、4号機の原子炉冷却用のポンプや、来年に再稼働が予定される大飯3、4号機の原子炉格納容器の電気ケーブルを通す貫通部の隙間をふさぐ部品などに使用されている疑いがあるという。

【 2017年12月20日 12時11分 】

カテゴリー: 関西電力

12/19(福井・大飯原発)運転差し止め訴訟控訴審 「火山灰十分審理を」 住民側、弁論再開申し立て /石川【毎日新聞・石川】

福井・大飯原発

運転差し止め訴訟控訴審 「火山灰十分審理を」 住民側、弁論再開申し立て /石川

https://mainichi.jp/articles/20171219/ddl/k17/040/213000c
【毎日新聞・石川】2017年12月19日 地方版

記者会見し弁論再開の申し立てについて説明する島田広・弁護団長(中央)ら=金沢市で、日向梓撮影

関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止め訴訟の控訴審で、住民側は18日、名古屋高裁金沢支部に対し「関西電力の火山灰濃度の想定は過少」などとして、慎重な審理を求め弁論再開の申し立てを行った。

同日、金沢市内で会見した住民側弁護団によると、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)に対する今月13日の広島高裁の運転差し止め決定を新たな証拠として提出。同高裁が「火山の影響による危険性について伊方原発が新規制基準に適合するとした原子力規制委の判断は不合理」と断じたことを受け、「大飯原発では、大山(鳥取県)が噴火した場合、関電の想定より多くの火山灰が降る可能性が高い。十分な審理が必要だ」と指摘した。

また、同原発ではデータ改ざんが明らかとなった神戸製鋼所製の部品が使用されており、「部品の強度不足は安全性に直結する重大な問題」と主張。さらに、関電側の地盤調査が不十分であるとする新たな意見書も提出した。

島田広・弁護団長は「(大飯原発が抱える危険性について)『見ざる、聞かざる』の裁判所はいらない。事実を解明し、司法の光を当てる役割を全うしてほしい」と述べた。【日向梓】

カテゴリー: 裁判

12/19伊方差し止め判断 地元ルポ 火山列島の原発に衝撃 朗報 亡き友に届け【東京新聞・こちら特報部】

上牧行動主催者(旦那さま)のノボリがとてもフォトジェニック。

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伊方差し止め判断 地元ルポ 火山列島の原発に衝撃 朗報 亡き友に届け

2017年12月19日【東京新聞・こちら特報部】

愛媛県の四国電力伊方原発から100キロ離れた広島高裁で、3号機の運転を差し止める決定がでた。阿蘇山噴火の被害を過小評価しているとの判断だ。地元で原発のリスクを訴え続けてきた人々は「涙が出るほどうれしい」と歓迎する。一方、火山被害を注視した判断に戸惑う住民も少なくない。突き付けられたのは、火山列島に生きる現実だ。火山の影響を免れない原発は伊方だけではない。 (佐藤大、加藤裕治)

伊方差し止め判断 地元ルポ

 朗報 亡き友に届け

  「地震や津波リスクは…」戸惑いも

伊方原発前で廃炉を訴えるマスク姿の故近藤誠さん(左) と座り込みを続ける斉間淳子さん=2012年2月、愛媛県伊方町で

阿蘇山噴火の影容が過小野価されているとされた四国電力伊方原発=18日、愛媛県伊方町で

広島高裁が四国電力伊方原発3号機の運転差し止めの決定をし、報告に喜ぶ住民側の支援者ら=13日、広島市で

「よくここまで書いてくれた」。伊方原発から半径十キロ圏内に入る愛媛県八幡浜市で、伊方原発への反対運動を続ける斉間淳子さん(七四)は、広島高裁の差し止め決定に感慨深げだ。

亡き失の満さんは、県紙「新愛媛」(廃刊)の記者だったが、正面から原発批判をするため退職、一九七五年に市域紙「南海日日新聞」を創刊した。同紙は原発に反対する人たちのよりどころとなってきた。淳子さんも「八幡浜・原発から子どもを守る女の会」代表として声を上げてきた。

脳梗塞を患った満さんは二OO六年に死去。同紙はO八年にやむなく休刊したが、最後の記者だった近藤誠さんが原発の危険性について警鐘を鳴らし続けた。近藤さんは「こちら特報部」でも一二年三月から「別冊南海日日新聞」を執筆。一五年に六十八歳で亡くなる直前まで、計五十六回にわたり、伊方原発の現状を報告した。「近藤君も満さんも、よう頑張った。地元の人間として原発はいらないと言い続けなければ、という決意でやってきた」

満さんや近藤さんは、全国で初めて国を原発裁判に引っ張り出し、本人訴訟でも法廷闘争を続けたが、敗訴が続いた。一緒に反対運動を続けた秦左子さん(六O)=同県新居浜市=も「二人は命を削るようにして裁判に取り組んできた。差し止め決定が出たこの日を一緒に迎えたかった」としのぶ。

ただ、火山被害のリスクのみを認めた決定に、不安も漏れる。近藤さんらが主に訴えたのは、原発近くの瀬戸内海を走る「中央構造線」の危険性。斉間さんも「地震や津波に対してどうすればいいかが具体的に示されていない。それが何とも不安定な感じ。覆される恐れもあり、安心はできない」と警戒する。

伊方原発のゲートには十八日も職員を乗せたバスが吸い込まれ、そばの「伊方ビジターズハウス」には、原発の有用性を強調する展示が並んでいた。人口九千六百人余の伊方町では復維な思いが交錯していた。

伊方原発の建設に携わったという男性(八O)は「火砕流が来とるんだったらとっくに来とる。電気がいらんというのやったら、原発やめればいいんや」とまくし立てた。タクシー運転手の男性(六一)は「原発が止まり、経済的にはみんな我慢してきた。それが続くと思うと、げっそりする」と肩を落とした。

町内に掲げられていた「伊方町避難所MAP」には、地震と津波を想定した注意があったが、火山についてのそれはない。町原子力政策室の担当者は「決定を厳粛に受け止めるが、正直なところ、重要度からすれば地震の方だと思っていた」と戸惑いを隠さない。避難計画を見直そうにも「何から手をつけたらいいのか」と途方に暮れる。

一方、六十代の自営業の女性は「いい判断だった。半島が狭いここには逃げ場がない。原発が絶対安全ではない、とはもう決着がついているじゃないですか。子どもたちの未来を考えると、廃炉にしてもらいたい」と声を潜めて語った。

 

火山列島の原発に衝撃

 国内すベて「160キロ圏内」

  各地訴訟に追い風「我々の主張も」

 

福島第一原発事故後、原発差し止めを求める訴えが全国で相次いでいる。愛媛県内の市民らも二O一一年十二月、伊方原発運転差し止め訴訟を松山地裁で起こした。近藤さんも原告の一人だった。残された仲間たちが「勝訴判決を墓前に供えたい」と現在も係争中だ。一六年五月には運転差し止めの仮処分申し立ても松山地裁に行い、今年七月に却下されたため、高松高裁に即時抗告している。

広島裁判と同様の主張を展開しているだけに、弁護団の薦田伸夫弁護士は「火山だけが理由なのは残念だが、高裁レベルでの差し止め決定を高く評価している。こちらにもそのまま当てはまる」と力を得る。

実際、火山列島の日本には、世界の7%にあたる百十一の活火山がある。原子力規制委員会が「火山影響評価ガイドライン」で調査を求めている「百六十キロ圏内の活火山」は、国内すべての原発にある。

中でも、九州電力玄海(佐賀県)、同川内(鹿児島県)、北海道電カ泊(北海道)、東北電力東通原発(青森県)、建設中の電源開発大間(同)の五原発と、日本原燃六ケ所再処理工場(同)は火山の影響が心配されている。九州や北海道、東北には、過去に巨大噴火を起こし「カルデラ」と呼ばれるくぼ地ができた火山が集中しているからだ。

事業者はいずれも「問題ない」という立場。規制委も火山を理由に「アウト」としたことはない。

しかし、伊方原発の仮処分で広島高裁は、約百三十キロ離れたカルデラ火山の阿蘇山が大噴火すれば、火砕流が原発に達しかねないと指摘。ガイドラインに違反し、原発を建ててはならない場所になるとした。

「鹿児島地裁に向かって行進しようとしていたところだった。拍手がわいた」。十三日、川内原発の運転差し止めを求める「原発なくそう!九州川内訴訟」はちょうど、法廷が開かれる日だった。直前に届いた伊方の決定の一報を、原告団長の森永明子さんが喜びとともに振り返る。川内原発がある九州南部は、国内でもとりわけ巨大カルデラが集中。訴訟の争点になっているからだ。

川内原発から約四十キロ離れた姶良-あいら-カルデラについて、九州電力は「巨大噴火の予兆を察知し、対応できる」と主張。規制委も認めている。一方、火山の専門家のほとんどは「予知はできない」と批判している。森永さんは「伊方の決定で、こちらにもいい風が吹いてほしい」と期待する。

ほかの差し止め訴訟の原告も追い風を感じる。

「泊原発の廃炉をめざす会」の共同代表で弁護団長の市川守弘弁護士は、仮処分について「火山の問題を慎重かつ丁寧に判断している点を高く評価したい」と語る。泊訴訟では規制委のガイドライン自体の問題点を指摘。「国際的な基準に照らし、不合理な内容だ」と述べた。

「国民の一人としてうれしい。それと同時に当たり前の決定が出たなと思う」。「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」代表の石丸初美さんは事ぶ。玄海原発を巡り四つの裁判を起こしている。「訴訟では地震の揺れが争点。廃炉を求める運動で火砕流の問題を訴える。伊方より玄海は阿蘇山に近い」と語った。

大間原発の凍結を求め、自治体として唯一原発訴松を続ける北海道函館市の担当者は「仮処分のニュースには注目していた。われわれの弁護団にも伊方とかかわっている人がいる。当然、向こうと連携していくことになるだろう」という。訴訟では、大間原発から約二十五キロの海底にある「銭亀カルデラ」が争点の一つ。市は「敷地に多量の火山灰が降る可能性がある」という趣旨の火山学者の陳述書を出している。

市民の立場から別の裁判で大間原発の阻止を目指す「大間原発訴訟の会」。結審し、今年度内の判決が予想される。事務局長の中森司さんは「銭亀以外にも、洞爺カルデラ、北海道駒ヶ岳などの火山がある。私たちはきちんと危険性を述べた。今回の仮処分のように主張を取り上げてもらいたい」と期待する。

(((デスクメモ)))
なぜ惨事が起きたのかを知りたくて、震災直後に「こちら特報部」は全国の原発を取材した。その連載「新日本原発紀行」の初回は伊方原発。斉間満さんがたった一人でつくった反原発の新聞があり、その遺志を継ぐ近藤誠さんがいた。未来を締めない人々がつないでくれた「今」を思う。(洋)
2017・12・19

カテゴリー: 裁判, 上牧行動, 中日東京新聞・特報

12/17NHKスペシャル「激変する世界ビジネス “脱炭素革命”の衝撃」[字]【Mediacrit】

NHKスペシャル「激変する世界ビジネス “脱炭素革命”の衝撃」[字] 2017.12.17

http://o.x0.com/m/643413

 

世界有数の産油国アラブ首長国連邦。
今ここで新たな革命が起きようとしている。
建設が進むのは世界最大の太陽光発電所だ。
300万枚の太陽光パネルで原発一基分に相当する電気を発電しようというのだ。
驚くべきはその安さだ。
価格は1キロワットアワーあたり2.6円
日本の石炭火力発電のコストのおよそ。      ←(ちたりた??????
劇的な価格破壊だ。

世界最大の二酸化炭素排出国中国も動き始めた。
(爆破音)老朽化した石炭火力発電所を停止。
100基の建設計画をストップした。
パンダをかたどった巨大な太陽光発電所も登場。
二酸化炭素を出すエネルギーからの脱却を図っている。
こうした流れのきっかけとなったのは2年前世界各国が合意したパリ協定だ。
地球温暖化が進めば異常気象が増え人類は最大のリスクに直面する。
これを避けるため二酸化炭素の排出量の削減にとどまらず今世紀後半に実質ゼロにする事。
脱炭素社会を目指す事で合意したのだ。
自国の経済に不利だとしてパリ協定からの脱退を表明したアメリカ。
しかしビジネスと一体となった脱炭素のうねりは誰にも止められない。
巨額の利益を見込んで投資家は脱炭素を掲げる企業に資金を注ぎ込んでいる。

ジャパン!
(ブーイング)だが日本は世界の潮流から取り残されようとしている。
先月開かれた国際会議。
日本は厳しい批判にさらされた。
日本企業は危機感を強めている。
18世紀石炭を燃やす事で始まった産業革命。
今起きている脱炭素への動きは世界をどう変えようとしているのか。
脱炭素革命の最前線を追った。

先月6日ドイツで温暖化対策について話し合う国連の会議COP23が開幕した。
会議には世界197の国と地域の代表が参加。
パリ協定を実行するためのルール作りを行っていた。
だが会議場の外に目を向けるとこれまでとは全く違う光景が広がっていた。
そこにいたのは多くのビジネスマンたちだった。
ビジネスマンたちを突き動かすきっかけとなったのは2年前のパリ協定の採択だ。
パリ協定で合意されたのは地球の平均気温の上昇を産業革命前から2℃未満に抑える事。
これを実現するには今世紀後半に二酸化炭素の排出量を実質ゼロにしなければならない。
各国はそれに向けた対策を実施し5年ごとに進捗状況を報告する事が義務づけられた。
温暖化対策がもうけを生むと見定めた大勢のビジネスマンたち。
彼らが続々と向かったのはアメリカ企業が作った巨大なパビリオンだ。
トランプ大統領がパリ協定からの脱退を表明したにもかかわらず政財界の大物が集結。
熱気に包まれていた。
(拍手と歓声)そこには企業の活動を後押しする自治体の姿もあった。
(拍手と歓声)パリ協定への支持を表明したアメリカの企業や自治体は2,500を超える。
国内の排出量の35%を占める。
世界を代表する巨大企業コカ・コーラ。
マイクロソフトの姿もあった。
アメリカ政府の方針に反し二酸化炭素の排出をゼロにしていくと約束した。
なぜ今世界の企業は脱炭素に大きくかじを切ったのか。
28か国で1万店舗以上を展開する世界最大のスーパーマーケットウォルマート。
巨大ハリケーンによって店舗が浸水。
長期間閉鎖に追い込まれるなど年間平均で22億円の損害が出ている。
温暖化による異常気象が経営を圧迫しかねないという。
損害を防ぐには自ら率先して脱炭素化に取り組むしかない。
ウォルマートは対策に乗り出した。
店舗の屋上に太陽光パネルを設置。
店で使う電気を全て賄う計画だ。
今や太陽光による発電量はアメリカの事業者の中で第2位となっている。
このほか配送トラックのドライバー8,000人にエコドライブを徹底。
冷蔵設備を効率のよいものにするなどさまざまな対策を進めた。
この取り組みは驚くべき結果をもたらした。
エネルギーコストが劇的に下がり巨額の利益につながったのだ。
脱炭素の取り組みは金を生み出す。
ウォルマートをはじめ今世界の企業が再生可能エネルギーだけで事業を運営する事を目指し走りだしている。
この動きを加速させているのはマネーの流れの変化だ。
投資家の意識が大きく変わったのだ。
COP23の会場には金融界の大物たちが顔をそろえた。
大手金融機関がこぞって脱炭素を掲げる企業に大量の資金を振り向け始めた。
パリ協定が企業に対する評価を一変させたからだ。
パリ協定は今後世界で排出できる二酸化炭素の量に事実上の上限を設けた。
試算によれば現在のペースで化石燃料を使い続ければあと25年ほどで上限に達してしまう。
このため地中にある化石燃料の2/3は掘り出しても使えなくなるというのだ。
つまりその価値はないに等しい事になる。
化石燃料への依存度が企業の価値をはかる新たな物差しとなったのだ。
世界の投資家は石炭火力発電所などの化石燃料関連の事業から次々と投資を撤退し始めている。
およそ100兆円を運用するノルウェーの年金基金など撤退を表明したのは世界の機関投資家700に上るという。
投資先を再生可能エネルギーや脱炭素を表明した企業へと乗り換えている。
石油王と呼ばれたアメリカのロックフェラー一族もいち早く動いていた。
19世紀後半石油の採掘によって巨万の富を得たロックフェラー一族。
初代から数えて5代目にあたるジャスティン・ロックフェラーさん。
化石燃料関連の会社からの投資撤退を決断したのはその将来性に疑問を感じたからだという。
脱炭素という新たな基準で投資先を探し始めたロックフェラー。
目をつけた国がある。
世界最大の二酸化炭素の排出国中国だ。
この日ロックフェラーの担当者は中国の環境ビジネスの企業と面談を繰り返していた。
数年前まで「温暖化は先進国の責任だ」として二酸化炭素の削減に消極的だった中国。
しかし10月に開かれた中国共産党大会。
習近平国家主席が打ち出したのはエコ文明だった。
政策転換の背景にあるのは深刻な大気汚染だ。
中国政府は今年およそ100基の石炭火力発電所の計画をストップした。
ガソリン車の禁止も視野に電気自動車の普及を推進。
脱炭素に大胆にシフトしている。
充電スタンドの整備も急ピッチで進めている。
太陽光と風力の導入量はここ数年急増。
再生可能エネルギーの導入量はこの5年で4倍近くに上り世界最大となった。
COP23の中国パビリオン。
政府の呼びかけで企業のトップが集まり積極的に商談を繰り広げていた。
その中に世界に打って出ようとする太陽光発電会社のCEOがいた。
売りはこちら。
パンダをかたどった巨大な太陽光発電所だ。
かわいい見かけによらず発電量は50メガワットおよそ5万世帯分の電力を発電。
山西省などで地元の住民に安い電気を供給しているという。
今後5年で世界各地に100か所の発電所を作る計画だという。
温暖化による異常気象で企業が損失を被るリスク。
そして脱炭素が利益を生むと流れを変えたマネー。
更に大国中国の大胆な転換。
脱炭素の潮流はもはや誰にも止められない。
環境先進国を標榜してきた日本。
脱炭素を目指す企業が現れ始めている。
大手オフィス機器メーカーリコー。
国内の企業では環境対策のトップランナーだ。
その責任者加藤茂夫さん。
COP23への派遣を命じられた。
自分たちの取り組みが世界で通用するのか確かめるためだ。
コピー機の生産で世界トップクラスのシェアを誇るリコー。
工場で使う電力の一部に再生可能エネルギーを導入。
照明をLED化。
地道に省エネを積み重ねてきた実績をCOP23でアピールしようと考えていた。
今回リコーをはじめCOP23を訪れた日本企業12社。
いずれも日本では温暖化対策の取り組みで高い評価を受けている。
電機住宅流通などそれぞれの分野で世界の動向を探りに来た。
日本政府が設置したパビリオンでも日本企業の環境技術をアピールしていた。
ところが…。
ジャパン!
(ブーイング)COP23の会場では日本が脱炭素の流れに背を向けていると非難されていた。
この数日前日本政府がアメリカ政府と共に石炭火力発電所の輸出を推進する方針を表明したからだ。
この日日本企業は世界の企業に環境対策を助言するシンクタンクの代表を招いた。
しかし伝えられたのは日本への苦言だった。
日本政府は成長戦略の一環として官民を挙げてアジア各国への石炭火力発電所の輸出を進めている。
日本が輸出を進めるのは高効率の石炭火力発電所。
石炭の燃焼効率を高める事で二酸化炭素の排出量を従来のものより16%ほど削減できるという。
国際協力銀行など日本の公的機関からの石炭火力発電所などへの融資額は先進国の中で群を抜いている。
融資によって建設された発電所はこの5年でアジアを中心に13か所25基に上っている。
日本のこうした姿勢は脱炭素へ向かう世界のマネーの流れから取り残されようとしている。
50兆円を運用するイギリスの保険会社の投資責任者。
二酸化炭素を大量に出す企業からの投資撤退に踏み出した。
そこには国内外でおよそ20基の石炭火力発電所を運営する日本企業の名前もあった。
気候変動によって異常気象が頻発し保険金の払い出しが増えれば事業が立ち行かなくなるというのだ。
一度建設すれば通常30年以上の長期にわたって稼働し二酸化炭素を出し続ける石炭火力発電所。
脱炭素を求める投資家は受け入れられないというのだ。
ああいうところをはっきりおっしゃられると…脱炭素への取り組みを求められる日本企業。
しかし再生可能エネルギーへの転換は思うように進んでいない。
風力発電を手がけてきた戸田建設の技術者佐藤郁さん。
戸田建設は将来のビジネスの柱の一つに育てようと10年前から洋上風力発電に取り組んできた。
浮体式と呼ばれる海に浮かべるタイプ。
水深の深い海でも設置できるのが特徴だ。
佐藤さんはプロジェクトを立ち上げたメンバーの一人。
環境省や大学と実証事業を行ってきた。
台風でも倒れない高い技術力が売り物だ。
実用化に成功したのは世界でも2社しかないという。
しかし稼働しているのは1基だけ。
利益が出るには程遠い状況だ。
なぜ日本では再生可能エネルギーが思うように普及しないのか。
理由の一つは発電コストが高い事だ。
設置に適した広い土地が少なく人件費や設備の費用も下がっていない。
もう一つの理由は作った電気を自由に売れない事だ。
太陽光や風力による電気は気象に影響されやすく発電量が不安定だ。
このため大手電力会社は安定供給の妨げになるほか空き容量が不足しているなどとして送電網への接続を制限している。
再生可能エネルギーのビジネスが成り立ちにくい状態が続いている。
日本の電力の割合だ。
最も多いのが火力発電。
6年前の東日本大震災で原発が停止しその割合は増えた。
再生可能エネルギーは7.7%。
政府はこの割合を2030年度に13〜15%程度に引き上げる事を目標としている。
一方脱炭素を積極的に推し進めるヨーロッパ。
ドイツでは再生可能エネルギーの割合は27.7%に達している。
ドイツでは再生可能エネルギーで作った電気を優先的に送電網につなげる政策を実施。
それが普及を強く後押ししている。
佐藤さんたちが挑戦している洋上風力発電もタイプは違うものの次々と実用化が進んでいる。
北海周辺だけでも3,000基を超える風車が稼働している。
そして新たな環境大国を目指す中国。
今中国企業は積極的に海外のマーケットに乗り出している。
中東で進められている世界最大の太陽光発電プロジェクト。
2年後に完成すれば1キロワットアワーあたり2.6円という破格の安さで電力を供給する予定だ。
豊富な日射量と地元政府の優遇策で実現した。
必要な太陽光パネルは300万枚以上。
その全てを受注したのは中国のメーカージンコソーラーだ。
中国政府の優遇政策を受け積極的に海外進出。
世界シェアトップに躍り出た。
値段が安いだけでなく厳しい砂漠の環境にも耐えられる技術力が売りだという。
中国・上海にあるオペレーションルーム。
自社の太陽光パネルの稼働状況を監視している。
既に23か国で事業を展開しているという。
想像をはるかに超えるスピードで進む脱炭素社会への転換。
戸田建設の佐藤さんは日本企業に何が求められているのかヒントを得ようとしていた。
この日は企業の環境対策を評価し投資家にアドバイスしているシンクタンクの代表に話を聞いた。
日本には生き残れるだけの高い技術力がある。
ないのは「変わる勇気」だという。
一人の技術者として日本の技術に誇りを持ってきた戸田建設の佐藤さん。
突きつけられたのはその技術が世界から取り残されようとしている現実だった。
先ほど言われたように…。
悔し涙を流した戸田建設の佐藤さん。
ある行動を起こしていた。
巨額のマネーが再生可能エネルギーに流れ込んでいる事を実感し思い切ってある投資家に会いに行ったという。
ハハハ…。
だからもう本当にちょっとね…。
オフィス機器メーカーリコーの加藤さんも動き始めていた。
この日訪ねたのはリコーにとって最も重要な取引先の一つ宅配大手のDHL。
世界200以上の国と地域で事業を展開するグローバル企業だ。
DHLは2050年までに二酸化炭素の排出量をゼロにすると宣言。
投資を呼び込むために必要な経営戦略の一つとしている。
加藤さんが注目したのは配達に使う車。
それは電気自動車だ。
DHLでは全世界の配送車9万2,000台全てを電気自動車にかえる計画だという。
驚いたのはベンチャー企業を買収し自社で生産を始めていた事だった。
加藤さんはその後1時間DHLの経営幹部と今後の取り引きについて議論を重ねた。
伝えられた要望に強い危機感を感じたという。
脱炭素に取り組まなければ投資を受けられず取り引きもできない。
日本企業が目の当たりにしたのは世界のビジネスのルールが大きく変わろうとする現実だった。
日本に戻ったリコーの加藤さん。
企業の環境対策の担当者や投資家の前で講演を行っていた。
自ら感じた危機感を訴えた。
今変わらなければ生き残れない。
洋上風力発電に取り組む戸田建設の佐藤さん。
投資家が大きな関心を示してくれた事を報告。
アジアなど海外市場にも打って出るべきだと提言した。
更に佐藤さんは洋上風力発電を共に開発している大手メーカーと協議。
これまで培ってきた技術を更に高め世界と闘っていく決意だ。
気候変動のリスクが引き金となった脱炭素革命。
巨額のマネーが流れ込み新たなビジネスチャンスが広がっていた。
その果実を求めて走りだした世界。
日本はその姿を捉え追い抜く事ができるのか?残された時間は限られている。
2017/12/17(日) 21:15〜22:05
NHK総合1・神戸
NHKスペシャル「激変する世界ビジネス “脱炭素革命”の衝撃」[字]

二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする“脱炭素”社会に向けて大きく舵を切った世界。マネーの流れが大きく変わり、中国も“環境大国”を目指す中、日本は生き残れるのか?

詳細情報
番組内容
パリ協定をきっかけに、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする“脱炭素”社会に向けて大きくかじを切った世界。アメリカの協定からの脱退表明にも関わらず、巨大企業は“脱炭素”を掲げ、マネーの流れも大きく変わりはじめている。この動きを決定づけたのは、世界最大の二酸化炭素排出国、中国が“環境大国”を目指し始めたこと。これまで環境先進国を標ぼうしてきた日本、そして日本企業は生き残ることができるか?その最前線を描く
出演者
【語り】窪田等

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 報道特番

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カテゴリー: 新エネルギー

12/20滋賀・呼吸器外しで再審開始決定 大阪高裁【中日新聞の速報など】

先週から裁判の良いニュースが続く。
西山美香さんの冤罪はきっと晴れるに違いない。
世論に訴えてきた中日新聞(中日メディカル)の角記者、先月末テレビ番組(映像’17)製作の毎日放送の津村さん。 メディアの力も大きかったはず。

=========

滋賀・呼吸器外しで再審開始決定 大阪高裁

http://www.chunichi.co.jp/article/sokuhou/detail/index.html
【中日新聞・速報ニュース】2017年12月20日

滋賀県の病院で2003年、人工呼吸器を外して男性患者を殺害したとして殺人罪で有罪が確定し、服役を終えた元看護助手の女性が申し立てた第2次再審請求の即時抗告審で、大阪高裁は20日、再審開始を認める決定をした。

 

 

入院患者殺害事件 元看護助手女性の再審決定 大阪高裁

https://mainichi.jp/articles/20171220/k00/00e/040/325000c
【毎日新聞・社会』2017年12月20日 14時08分(最終更新 12月20日 14時12分)

滋賀県内の病院で2003年、人工呼吸器を外して男性患者(当時72歳)を殺害したとして、殺人罪で懲役12年が確定して服役した元看護助手の西山美香さん(37)=同県彦根市=の第2次再審請求で、大阪高裁(後藤真理子裁判長)は20日、請求を棄却した大津地裁決定(15年9月)を取り消し、再審を開始する決定をした。

西山さんが捜査段階で殺害を自白したことが唯一の直接証拠とされたが、弁護側は患者は病死で、自白は強要されたと争っていた。

大阪高検は最高裁に特別抗告するかどうか検討する。高裁決定が確定すれば、裁判をやり直す再審が大津地裁で開かれる。

03年5月、滋賀県東近江市の湖東記念病院で入院中の男性が死亡。当時、看護助手として当直勤務していた西山さんが県警の任意聴取に「人工呼吸器のチューブを外した」と自白したため、殺人容疑で逮捕された。

公判では「好意を抱いた警察官の気を引こうとして虚偽の自白をした」と否認に転じたが、捜査段階の自白調書が決め手となり、07年に最高裁で懲役12年が確定。確定判決では、看護助手が冷遇されているとの不満を晴らすために人工呼吸器を外し、低酸素状態により窒息死させたと認定した。

西山さんは服役中の10年、1度目の再審を請求し、11年に最高裁が棄却。12年に2度目の再審を請求したが、大津地裁が15年に棄却し、大阪高裁に即時抗告していた。西山さんは今年8月24日に刑期を終え、和歌山刑務所を出所した。

今回の再審請求審で、弁護側は解剖時の血液データから、「患者は致死性不整脈で病死した可能性が高い」とする医師の意見書を提出。捜査段階の自白は警察官の強要や誘導によるもので、任意性や信用性がないと主張した。

一方、検察側は「死因を低酸素状態による心停止とした解剖医の鑑定に問題はない」とする別の医師の意見書を提出。自白は自発的になされたもので信用性もあると反論していた。【原田啓之】
 

患者殺害、元看護助手の再審を決定 大阪高裁

【日本経済新聞】社会2017/12/20 14:04

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24854500Q7A221C1000000/

滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年、巡回中に男性患者(当時72)の人工呼吸器を外して殺害したとして、殺人罪で懲役12年が確定し服役を終えた元看護助手、西山美香さん(37)が裁判のやり直しを求めた第2次再審請求の即時抗告審で、大阪高裁(後藤真理子裁判長)は20日、再審開始の決定をした。

第2次請求は大津地裁が15年に棄却し、弁護側が即時抗告した。高裁では医師の意見書などを基に「患者の死因は致死性の不整脈だった可能性が高い」などと主張。これに対し、検察側は「死因を急性の低酸素状態とした解剖医の判断に問題はない」と反論していた。

西山さんは任意捜査の段階で殺害を認めたが、公判では無罪を主張した。大津地裁は05年に自白の任意性と信用性を認めて懲役12年を言い渡し、07年に最高裁で確定。今年8月に満期出所した。

弁護側は10年、「自白は取調官に誘導された虚偽の供述だった」として再審請求したが、地裁から最高裁まですべて退けられた。12年に申し立てた2度目の再審請求について大津地裁は15年、「自白の信用性に合理的な疑いが生じるとは言い難い」として棄却した。

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12/17原発MOX燃料が高騰 99年最安値から5倍に【東京新聞・経済】

ということはMOXは通常のウランの10倍の値段だから50倍相当になるわけだ。
(筒井先生の本に書いてあった)

原発MOX燃料が高騰 99年最安値から5倍に

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201712/CK2017121702000129.html
【東京新聞・経済】2017年12月17日 朝刊

===============

MOX燃料の輸入価格の推移

輸入年月   原発    単価(円)
—————————
1999年9月 福島第一 2億3443万
99年10月  高浜    5億3827万
2001年3月 柏崎刈羽 2億604万
09年5月   玄海    8億7273万
09年5月   伊方    8億8747万
09年5月   浜岡    3億3396万
10年6月   玄海    7億5413万
10年6月   高浜    8億8477万
13年6月   高浜    9億2569万
17年9月   高浜    10億568万

===============

原発で使うウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の価格が、一体当たり十億円を超え、国内で導入を始めた一九九九年の最も安かったケースに比べ約五倍に高騰していることが、財務省の貿易統計などから分かった。MOX燃料は毒性の強いプルトニウムを含み加工が難しいため、製造を海外メーカーに依存した結果、価格が高騰したとみられる。

国の核燃料サイクル政策では、原発の使用済み燃料は再処理し、取り出したプルトニウムをMOX燃料に加工して再利用する。プルトニウムは核兵器に転用可能なため、余剰分は持たないのが国際公約だが、消費手段は現状ではMOX燃料だけ。同政策の維持のためには価格が高騰しても一定量、使用する必要があり、電力利用者ら国民の負担となっている。

原発で通常のウラン燃料だけではなく、MOX燃料を燃やすプルサーマル発電は現在、関西電力高浜3、4号機(福井県)と四国電力伊方3号機(愛媛県)で実施。九州電力が来年に再稼働を見込む玄海3号機(佐賀県)でも予定されている。

貿易統計などによると、MOX燃料一体の価格は、九九年九月に東京電力が輸入した福島第一原発用が約二億三千万円だった。二〇一〇年六月に関西電力が輸入した高浜原発用は約八億八千万円に上昇。第一原発事故後、さらに値上がりし、関電が今年九月に輸入したのは一体十億円を超えた。

電力各社はMOX燃料の価格を公表せず、輸入した数のみを明らかにしている。関係者によると、価格には厳重な警備の費用や輸送料、保険料なども含まれている。

MOX燃料は、使用済み燃料をフランスのメーカーに委託して再処理後、輸入している。プルトニウムの加工などが必要なため価格はウラン燃料より数倍以上高いとされ、これまでも経済性が疑問視されてきた。電力関係者は「価格交渉の余地がなく、値上げされれば従うしかない」と説明する。日本原燃の再処理工場(青森県)は相次ぐトラブルで完成の見通しが立っていない。

MOX燃料は本来、エネルギーの自給自足を目指す核燃サイクルの軸となる高速増殖炉用の燃料だった。しかし、高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)は廃炉が決定。消費手段はプルサーマル発電しかないのが実情だ。

<プルサーマル発電> 原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムとウランを取り出し、混合酸化物(MOX)燃料に加工して再び原発で利用する発電方法。制御棒の効きが悪くなる懸念があるほか、使用済みMOX燃料の処分方法も未定など課題が多い。2009年に国内で初めて九州電力玄海3号機(佐賀県)で導入され、四国電力伊方3号機(愛媛県)、東京電力福島第一の3号機(福島県)などが続いた。

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新著案内『原発は終わった』筒井哲郎(著) -緑風出版

12/4に発売されたばかりの「原子力市民委員会の筒井哲郎規制部会長」の新著のご案内です。

カバーpdf→ カバー/原発は終わったcs5


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『原発は終わった』 筒井哲郎(著)

【緑風出版】
http://www.ryokufu.com/isbn978-4-8461-1721-4n.html

四六判並製/268頁/2400円
ISBN978-4-8461-1721-4 C0036

2017年3月、東芝は子会社のウェスチングハウスの連邦破産法11条を申請し、全社的に原発事業からの撤退を決定した。このことは原発の世界的な市場からの敗退と発電産業の世代交代を意味し、福島原発事故の帰結でもある。
本書はプラント技術者の視点から、原発産業を技術的・社会的側面から分析し、電力供給の一手段のために、甚大なリスクを冒して国土の半ばを不住の地にしかねない政策に固執する愚かさを明らかにする。(2017.11)

■内容構成
まえがき
第1章 発電産業の世代交代
1 原子力ルネッサンスから東芝解体へ
2 世界の原発産業の衰退
3 再生可能エネルギーへの潮流
4 ガラパゴスの原子力政策
第2章 平時の原子力開発は成り立たない
1 基本設計を輸入し続けた原発業界
2 日本の原子力開発の実例
3 高速増殖炉〈常陽〉の再稼働
4 マンハッタン計画に見る戦時原子力開発
5 原子力プラントの本質
第3章 遺伝子を痛める産業
1 逃げてはいけない被ばく労働者
2 被ばく現場の労働疎外
3 事故現場作業員の危険手当
4 有期・不定形・自傷労働の契約形態
5 「リクビダートル」が語るチェルノブイリの処遇
第4章 事故現場の後始末をどうするか
1 汚染水対策と凍土壁
2 「中長期ロードマップ」の現状
3 一〇〇年以上隔離保管後の後始末
4 廃炉のための「人材育成」はいらない
5 ゾンビ企業延命の弊害
第5章 迷惑産業と地域社会
1 迷惑産業の特異な性格
2 償いはどうしたら可能か
3 原発避難てんでんこ
4 被災者の生活再建
5 原発進出を断った町
第6章 定見のない原子力規制
1 自然災害における「想定外」の繰り返し
2 内部リスクの軽視
3 過酷事故の人間側シーケンス
4 武力攻撃・「テロ」対策と戦争の想定
5 「白抜き」「黒塗り」で守るガラパゴス技術
第7章 悲劇などなかったかのように
1 廃炉技術の意見募集
2 〈コミュタン福島〉の空虚
3 廃炉シンポジウムに見る現状肯定へのアピール
4 飯舘村の「復興」
5 被ばくと引き換えの町づくり
終章
謝辞
初出一覧

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12/14伊方3号機 運転差し止め/人生で非常に画期的な日/地裁訴訟被爆者の原告団長【中日新聞】

伊方3号機 運転差し止め 

    人生で非常に画期的な日

               地裁訴訟被爆者の原告団長

【中日新聞】2017年12月14日

「原子力と人類は共存できない」。四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、仮処分と並行して広島地裁で争っている訴訟の原告団長堀江壮さん(七七)は、広島に投下されだ原爆の被爆者だ。放射線被害の恐ろしさを知る立場として、仮処分で運転差し止めを命じた広島高裁決定を「人生で非常に画期的な日だ」と喜んだ。

「このまま引き下がるわけにはいかない」。三月に広島地裁の決定で差し止めが認められず、悔しさを押し殺すように語ってからも諦めずに闘った九カ月だった。自身の訴訟だけでなく、各地で同様の裁判を続ける人々とも交流を続けてきた。

その間、七月には松山地裁も仮処分の申し立てを却下。「司法は一体どこを向いているのか」。やりきれない思いが胸をよぎることもあった。

広島市で被爆したのは四歳の時。遺体を焼く臭いが立ちこめる町を歩きまわり、黒い雨でシャツが真っ黒に染まった記憶は今も残る。五十五歳で甲状腺腫を発症して原爆症と認定され、薬は手放せない。放射線は七十二年余りを経た今なお日々の暮らしに影を落とす。

二O一一年の東京電力福島第一原発事故。故郷を奪い、目に見えない放射線と隣り合わせの恐怖を強いる悲惨さを目の当たりにした。「負の遺産を子や孫の世代に引き継がせたくない」。被爆者の責務として原発をなくすため、最も近くに存在する伊方原発を対象とした提訴に踏み切ったのは、福島の事故から五年後の一六年三月十一日だった。

決定後の記者会見では「これで次の世代に、一応われわれができることは頑張ったと申し開きができる」と笑顔で胸をなで下ろした。

高裁段階で初めて差し止め決定が出たことで、原発ありきの国のエネルギー施策も変わると信じている。「司法は自分の役割を忘れなかった。地裁での訴訟判決にも大いに期待したい」と語った。

四国電力伊方原発3号機の運転を差し止めた広島高裁決定後、記者会見する被爆者の堀江壮さん=13日午後、広島市で

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12/14三菱マテ系データ改ざんが波及 青森・六ケ所村の再処理工場【中日新聞・特報】

(写真)三菱マテリアル子会社のデータ改ざんをおわびする公式ホームページ
(http://www.mmc.co.jp/corporate/ja/

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三菱マテ系データ改ざんが波及 青森・六ケ所村の再処理工場

http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=511161&comment_sub_id=0&category_id=116&from=news&category_list=116
2017/12/14【中日新聞・特報】

 

日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)が、混迷を深めている。子会社による製品データの改ざんが発覚した三菱マテリアルが、同工場の主要部分に関わっているとして、安全上の影響がないか調査せざるを得なくなったためだ。識者は「現在、再処理の需要はないのだから、徹底的に調べるべきだ」と話す。 (大村歩)

 

青森・六ケ所村

「再処理におけるウランおよびプルトニウムの『分離』『精製』『脱硝・製品貯蔵』の工程で、当社が長年培ってきた金属製錬技術が活用されています」

三菱マテリアルのホームページ上で、こう仕事内容を紹介するのは同社エネルギー事業センター六ケ所事務所に勤務する社員だ。彼の紹介文を読む限り、三菱マテリアルが六ケ所再処理工場で担っている業務は、かなり重要な部門だ。

三菱マテのデータ改ざん問題は、同社傘下の三菱伸銅、三菱電線工業、三菱アルミニウムで起こっており、今のところ、三菱マテ本体の問題ではない。ただ、再処理工場の建設、運営にあたる日本原燃は「三菱マテ問題については、当社として自主的にデータ改ざんされた時期の製品が使われていないかどうかを調べている。これは、先にデータ改ざんが発覚した神戸製鋼所の件と同じ対応」と話す。調査終了はいつかと尋ねると「いつとは現時点では言えない」と答えた。

神鋼のデータ改ざん問題では、日本原燃のウラン濃縮工場の部品が、データ改ざんされたものだったことが判明。このときは神鋼側から日本原燃に報告があり発覚した格好だった。ただ、問題の広がりを受けて、神鋼や三菱マテなどからの報告がなくても調べることになったようだ。

規制庁「原燃は被害者」

それにしても、一連のデータ改ざん問題で、原子力規制委員会は、改ざんが発覚した企業からの電力各社や日本原燃への報告を、規制委にも報告せよという程度の対応しかしていない。規制委として自主的に問題解決しようという姿勢が見られないのだが、規制委事務局の原子力規制庁の担当者は「こちらが規制権限を行使して調べろという類いの話ではない。むしろ(電力や原燃は)被害者という側面がある」と説明した。

元大手プラントメーカー技術者で、現在は脱原発を訴える原子力市民委員会の筒井哲郎規制部会長は「もし素材の強度などが改ざんされていれば安全率が下がる。しかし、原発のプラントは放射能を帯びている部品も多く、実地の調査というものはかなり難しい」と懸念する。

一方、原子力資料情報室の伴英幸共同代表は、規制委の姿勢は問題とした上で、「そもそも稼働に向けて再処理工場を点検することに意味があるのか」と指摘する。

六日に高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉計画が規制委に提出されるなど、国策として進められてきた核燃料サイクル路線は破綻している。高速増殖炉の燃料として再処理工場でプルトニウムを取り出す流れが途絶えた以上、再処理工場の存在理由はほぼなくなった。すでに日本は原爆六千発分相当の四十七トンものプルトニウムを持っており、再処理工場でプルトニウムを増産することにも、諸外国から厳しい目線が向けられている。

「再処理工場はこれまでにも再三、技術的失敗があり、今でも克服できていない部分があって完成に至っていない。だが本格稼働させれば工場内は汚染され、撤去費用もかさむ。原発を稼働させるためのむちゃな再処理推進はやめるべきだ」

主要工程に技術、自主調査中

三菱マテリアル子会社のデータ改ざんをおわびする公式ホームページ

三菱マテリアルが重要な業務を担う青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場

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市民のための自由なラジオ(2017/12​/14) 次の世代にそっと渡したい、尾道向島の帆布​と藍のにおいが指し示す大事なこと、新里カ​オリさんのお話

新里さんが藍で風邪をひかなくなったというのは、漢方薬の板藍根(バンランコン)のことだろう。藍染というのは古来身体に良いものとされ、なぜモンペが藍染めなのかというとマムシや毒蛇から守ってくれたりして、インディゴブルーの薬効成分があるからなんだそうな。城下町で必ずお城に一番近いところが紺屋になっているのはお殿様を守っていたらしい。このブログのどこかに書いた覚えがある。

インフルエンザの予防接種はしたけれど「板藍茶」をまた買っておこう。以上「藍」の話

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永岡です、市民のための自由なラジオLight Up! 第90回、今回は詩人のアーサー・ビナードさん久々の司会で放送されました。アーサーのわかるラジオです。今週はFMたるみずを聞きました。

報道するラジオの案内であったジャーナリストの平野幸夫さん、映画「否定と肯定」と南京大虐殺について、ブログで書いておられます。
https://ameblo.jp/hirano-yukio/entry-12336207494.html?frm_id=v.mypage-checklist–article–blog—-hirano-yukio_12336207494

朝日放送のおはよう朝日です、にて、伊方原発の広島高裁差し止め仮処分、規制基準は火山から160kmを考慮すべきと言っても、社会通念で裁判所は認めて、大阪国際大学の谷口真由美さん、社会通念は一般の人の常識で、裁判所の言う社会通念は常識と逆と言われて、司会の岩本計介さん、野々上裁判長は定年の直前で(この判決を出せた)、谷口さん、裁判官の出世コースがあり、最高裁の裁判官を任命するのは内閣で、内閣の覚えが良くないと出世できず、岩本さん、三権分立に反すると言われて、谷口さん、司法の独立を担保するのには有権者のチェックが必要と言われました。

アーサーさん、自由な隅田川スタジオから放送、前回ドーム語りのことを放送されて、鈴木コージさんの後に誰を出すか、半年思索されて、今回のゲストは立花テキスタイル研究所(https://tachitex.com/ )代表の新里カオリさん、尾道向島で特産物の帆布を使ってバッグやファッション小物を作っておられて、これに関するお話です。

新里さんについてすぐわかるのは染色に詳しい方orRCCラジオのヘビーリスナー、帆布、天然の染料による、見たら欲しくなる尾道に根差した産業、自然と、一種の必然性、アーサーさん広島で新里さんに出会い、ラジオも聞いて、今回、上京された新里さんを自由な隅田川スタジオに招いての放送です。

その新里さんのお話、勝鬨に来られて、尾道は生まれ故郷ではなく、実家は埼玉県、新里さんの肩書は染色家、会社を立てて5年経っても肩書なし、尾道水道を挟み向島、12000人住んでいて、向島の名前は アーサーさんいいな、迎えに来てくれる、尾道からすぐ行ける、船が行き来する最高の環境と言われて、 新里さん、見たら斜めに流されて、最後は着地点に行き、向島行きのフェリーがあり、駅の近く、船はピストン、時刻表はないが、各地から渡し船があり、最初、船が動かずおかしいと思っていたら、大きな桟橋から旗を振ると船が来る、使う人が少なく、そうしているものであり、旗を振って下さいと書いてあったら待ちぼうけしなかったが、渡船料は70円だったり100円だったり、東京の地下鉄より安く、駅の近くには人と自転車の乗れるフェリー、さらに車の乗れるフェリー、安いフェリーは座礁、漂流があり、130円のフェリーを利用する。

みんな尾道に行きたくなるもので、新里さんの会社は1933年からある尾道帆布という会社があり、尾道に帆布工場は10社あり、ピットに船が入り、船を直す、船員で賑やかな町で、工場の一角を借りて、そこで布を染めて、帆布は真っ白、もともとは麻と綿の混紡が、綿100%、造船の町の工員さんのものを100%綿でやり、会社の一角に新里さんの会社があり、帆布を染めるのは、工業製品の帆布、大半ナイロンに代わり、鉄工所など地元にあり、材料、一般の方の廃棄物、鉄の粉、フルーツを剪定した枝、テーブルの端を染料にして、白い帆布を染めてバッグにしている。

味わい深いチャーコールブルー、鉄の粉と糊を混ぜて、船になる鉄板は表面に酸化膜があり、パイの生地みたいに浮いて爪で取れて、これを取り、鋼の球を当てて取る、そうしないと溶接できず、真っ黒い酸化鉄、安定して、鉄は安定した第二酸化鉄、これを布に塗り込み、職人さんが、左官屋さんが塗るようにやって、乾かして、木の棒に紙やすりをつけて磨き、ジーンズっぽくなり、布は染めると浸透するが、裏に行かないスピードで、表面に浸透させて乾かせて、最初は滲みでるのを、酸素と触れたら固まり、固まる→やすり、蒸す、熱を加えて、それで完成。

その後、洗ったりせず、材料は産業廃棄物、すすぎも少なく、柿渋は熱を加えず、水を少し使うのみ、染色というと煮るのを想像するが、柿渋は木になっている青い柿を絞り、液体を2年寝かせて、発酵して液体ができて、瓶や樽にためて、フルーツは成熟していないと青く、虫に食べられないように、虫に嫌がる味の酸味、タンニンを持ち、これを取り、帆布を柿渋に染めるのを30回、漬けては乾かし、これを繰り返して赤褐色にして、回数により濃さが変化して、紫外線に反応して色も変わり、秋、冬になると変わり、夏は28回、冬は35回繰り返して、良い色に、革製品の高級品にみえて、海外のユーザーも評価する、ブイトート、船を止めるブイにちなんだもの。

ガスも使わず、柿さえあったらやれて、途上国でもやれる染色技術、世界3大染色、アフリカの泥染めと、日本の藍染、柿染め、ジャパンブラウン。

他にも作品があり、どこか入っているベージュ、縞々のもの、綿の栽培を8年前からして、尾道の耕作放棄地、荒れていて、耕作放棄地を無償に高く借りて、綿を植えて、4年貯めた綿を糸にして、綿の茎は捨てられて、種は綿実油になるが茎は利用されず、染めたら柔らかいピンクベージュになり、煮詰めて、糸を染めるとむらが出て、それがきれい。

畑をやり、畝織トート、帆布の糸を手織りで、半分藍染、どちらが表でもOK、耕作放棄地で育てるもの、藍は農家に依頼して、昔の農家は農業以外の仕事を持ち、岩手の雫石、食べるために牛も飼い、冬は藁でくつを作っていたが、今の農家は忙しく、中国地方では畑に出て、売れる野菜は限られて、藍の栽培を委託して、買い取っていて、日本の藍染は特別、発酵させるものであり、地元の大工さんに風呂を作ってもらい、藍の葉を取り、茎を取り、発酵させる、温度チェックも大変、放置したら50度になるものです。

ここで音楽、新里さんの選曲、旅番組ではなく、新里さんと話すと尾道、向島の旅、加藤登紀子さんの知床旅情をリクエストされて、尾道→北海道の旅、これは私も良く知っている曲です。71年のライヴ映像がYouTubeにありました。

後半のお話、新里さんは尾道で帆布を使って、天然の染料による、優れたバッグなどを作られて、藍を扱うと風邪を引かなくなり、それまでよく引いていたものが、藍のためか、柿渋のためか、藍染で体調は良くなり、液化したもの、泡で自分の手も染まり、糖分をエサにするので、麦芽糖、PH、温度計で測るのを途中から止めて、数字を入れない方がよく、あれっと思うとにおいを見て、においで感じると、工場に来て元気ないと思うと、油膜ができて、動物も目を見て健康状態を見て、PHが低いと調節する、PHと糖度、温度で管理して、冬寒いのが苦手で、土の中に瓶を埋めて、いつも15度、様子を見て、毛布を掛けて温度調節して、においでわかるようになるまで、最近までかかった。

自分が、藍、微生物の体調を気にするようになったら体調も良くなり、ある程度便利で考えなくていいまで、においを感じるくせ、ごはんのにおいにも敏感になり、環境の気配に気がつくようになり、昔の人は測定器なしでやっていて、植物のにおい、日本だと大事にせず、ホメオパシーの文化もなく、今はアルマオイルも浸透したが、これを日本も取り入れるべき。

和食は基本冷たく、ソース、高音ではなく、においに結びついて、視覚に重点を置いており、そういう文化がある。

今は、先人の時代より鈍くなり、眠る→病気であり、敏感になったら、体調も変わる。

自分が染色の世界に入ったのは、母親が裁縫が好きで布にまみれて、シャツの布などで遊び、ミシン、貼箱もあり、学校から帰ったら縫物をして、大学も美術大学で布を勉強して、染める面白さ、子供の頃は朝顔を取って遊び、その延長、尾道は、旅行で行き、大学は東京、仕事も都内、尾道に行き帆布工場と出会い、ある方が、大学で美術をしていると知ると、尾道は旅行客、日本一リピーターが多く、染色を勉強していると言うと、帆布工場に連れて行ってもらい、大学院2年、出たらイタリアに留学しようとしていたのを止めて、日本にこんないいところがあると知り、帆布に関わり、尾道に行かなかったら、人生は変わっていた、イタリアに行っていた。

日本に魅力を感じず、ものがたくさんある中で、イタリアで勉強しようと思い、ファッション、インテリアを学ぼうと思っていたが、尾道の工場を見て、武骨な工業製品を見て、80年なぜ生き残ったか、疑問で、いろいろ勉強して、そして原点に立ち返り、自分を見つめ直している。

キャンパス、油絵の土台であり、航海のエネルギーを見るもので、自分が関わらなかったら、工場は潰れると思い、日本のこういう工芸は1日400社潰れており、自分の役割、まだ生き残る文化を残し、グレーゾーン世代、高度経済成長を支えた親から生まれて、戦争もなく育った世代の存在意義、ここで見つけて、自分より下の世代はもっとしんどくなり、下の世代は苦労して、グレーゾーン世代のやるべきことを見つけて、自分から大きなアクションを見つけるより、右から左へ引き継ぐものの、役割を見つけられた。

帆布工場、大学生に見てもらい、インターンでやってもらい、若い人に実習してもらい、これから立花テキスタイル、HPを見て、興味があると注文してもらい、さらに尾道、向島に来てほしい、

大元の帆布が必要で、工場で生きているうちに、見てもらい、帰って風景を思い出してもらったら、心の糧になるもので、帆布工場はもともと軍事産業、日露戦争で潤い、大日本帝国の注文で生き残り、そして今は本物の平和利用、廃棄物を有効利用する重要なものなのです。

今度は、工場を取材したいとアーサーさん言われて、製品に、鉄のにおいがあり、アーサーさんアメリカで妹たちに見せたいと締めくくられました。

今回の特集、市民のための自由なラジオ、新里さんに、尾道から来てもらい、においを伝えられるメディアはなく、そんなものができても偽物のにおいしか伝わらず、しかし環境、体調もにおいで分かり、においに敏感になると、メディアリテラシーになり、においを生活の情報源にすると、胡散臭い、マスコミ、政府からの情報や企業のPRを判別できるようになるとアーサーさん言われて、大きな収穫と締めくくられました。

自由なラジオは、大きなメディアの伝えないことをこれからも伝えます、以上、今週の自由なラジオでした。

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12/14伊方3号停止命令 住民歓喜「涙出そう」/原発訴訟「歴史的転換点」【東京新聞・社会】伊方原発、運転差し止め決定 「高裁判断 心強い」【東京新聞・茨城】

今朝の東京新聞「核心」によると、河合弁護士のピンク色のカーディガンは勝負服だそうな。
副業でこうして河合弁護士は頑張って下さっているのだから、都市クリエイトの本澄寺への嫌がらせ(恫喝)に本業の弁護士事務所が関わっていたというのは不問とすべきか。

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伊方3号停止命令 住民歓喜「涙出そう」

  原発訴訟「歴史的転換点」

【東京新聞・社会】2017年12月14日

広島高裁が四国電力伊方3号機の運転差し止めの決定をし、垂れ幕を掲げる住民側弁護士ら=13日午後

「歴史的転換点だ」。四国電力伊方原発3号機の運転を差し止めた十三日の広島高裁決定に、仮処分を申し立てた住民や詰め掛けた支援者ら約百十人からはどよめきが上がり、すぐに「やった」「涙が出そう」との歓びの歓声に変わった。=1面( http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201712/CK2017121402000109.html )参照

 

午後一時半ごろ弁護団の河合弘之弁護士がこわばった顔で裁判所を飛び出し、決定文を掲げながら「勝った」と声を張り上げた。

原発運転禁止を求める裁判は全国で敗訴が相次ぐ。河合弁護士が「流れを変えた。国と四国電は反省し、原発縮小に転換を」と言葉に力を込めると、大きな拍手が湧いた。

申立人で祖母が原爆に、遭った広島市中区の綱崎健太さん(三七)は「無差別な被ばくを終わらせる重要な一歩」と感慨深げ。「勇気のいる決断で、裁判官に敬意を表したい」と歓迎した。

松山市の小倉正さん(五八)も「司法の独立はないものと思っていた。良い意味で裏切られうれしい」とほほ笑んだ。

住民側弁護団の記者会見では、被爆者として核廃絶と脱原発を訴え、伊方原発の運転差し止め訴訟を広島地裁に起こしている原告団の副団長伊藤正雄さん(七六)もマイクを握り「肩の荷が下りた思い。成果が実るまで生きられるカ分からないが、頑張る」と話した。

弁護団は、決定が火山の影響を重視した点を評価し「全国の原発にも当てはまる問題だ。原発事故の被害が二度と生まれないよう、闘い続ける」との声明を読み上げた。

 

福島県内の避難者「素晴らしい決定」

伊肩原発3号機の運転を差し止めた広島高裁決定に関し、東京電力福島第一原発事故の影響が続く福島県内の避難者らは「差し止めは正当だ」「素晴らしい決定」と評価した。

「われわれのような犠牲者を二度と出さないためにも、差し止めは正当だ」。第一原発が立地する大熊町から同県会津若松市に避難する渡辺隆繁(たかしげ)さんは強い口調で語った。

自宅は放射線量が高い帰宅困難区域にある上、除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の予定地になっているため帰還はかなわない。「こんな苦しみは誰にも経験させたくない。(伊方原発も)廃炉にすべきだ」と訴えた。

いわき市の仮設住宅に避難している富岡町の女性(六五)は「より安全に配慮した裁判所の判断に賛成だ。原発はもうたくさん」と淡々と話した。

十月に福島地裁が原発事故を国と東電の責任と認めた訴訟の原告団長中島孝さん(六一)=相馬市=は「素晴らしい決定」と歓迎。「同様の仮処分や訴訟が争われている他の裁判所も今回の決定に立ち返り、勇気を持って判断してほしい」と各地への波及に期待を込めた。

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伊方原発、運転差し止め決定「高裁判断 心強い」

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201712/CK2017121402000145.html
【東京新聞・茨城】2017年12月14日

広島高裁が十三日、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転を差し止める決定を出したことを受け、東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発の再稼働阻止を訴える原告団の関係者からは「今後に弾みがつく」「勇気づけられる決定」と歓迎の声が上がった。 (酒井健、山下葉月)

 

東海第二の運転差し止め訴訟を巡っては、原告団二百六十六人が水戸地裁で争う。共同代表の元東海村議の相沢一正さんは「広島高裁は心強い判断をしてくれた。われわれの裁判にも非常に大きな影響を与える」と指摘した。

その上で、東海第二の周辺三十キロ圏に全国の原発で最多の九十六万人が暮らすことや、再処理工場が近くにあることなどを挙げ「東海第二は他の原発以上に立地に問題がある。勢いをつける上で大事な決定になった」と話した。

共同代表の一人の大石光伸さんは「原爆で被爆した広島市。二度と被ばく者を出さないという市民の思いを裁判長がくんでくれた重い決定だと思う」と評価した。

決定では、伊方原発から約百キロ離れた広島市民の原告を「放射性物質が放出されるような事故により、生命身体に直接的かつ重大な被害を受ける地域に居住する」とした。

東海第二から七十キロほどの守谷市に住み、原告団が事務局を置く団体「常総生活協同組合」の伊藤博久専務理事(34)は「勇気づけられる決定」と喜んだ。

伊藤さんの長男は東京電力福島第一原発事故の時、生後二カ月だったという。「事情が分からず、千葉県銚子市の妻の実家に息子を預けたら、そこも危ないと言われた。守谷市でも『窓を開けられない』といった声が多くあった。あんな不安な思いはもうしたくない」と訴えた。

東海第二は来年十一月に、四十年の運転期限を迎えるが、原電は原子力規制委員会に、最長二十年の運転延長を申請した。これを受け、原告団は伊方と同様に、運転差し止めに向け仮処分の申請を準備している。

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時論公論「伊方原発運転差し止め 高裁決定の意味」水野倫之解説委員[字] 2017.12.13【Mediacrit】

http://o.x0.com/m/640653

生字幕放送でお伝えします
こんばんは。
電力会社、そして政府にとって、再び大きな打撃となりました。
愛媛県にある四国電力伊方原発3号機について、広島高等裁判所はきょう、巨大噴火による影響が小さいとはいえないと指摘して、運転の停止を命じる、仮処分の決定を出しました。
仮処分は即効力が発生するため、伊方原発は来月検査が終わっても、事実上、再稼働できなくなりました。
司法が運転可能な原発を止めるのはこれが2回目。
しかも今回は高裁の判断で、国のエネルギー政策にも大きな影響があります。
今夜の時論公論は、予定を変更し、運転差し止めの意味を考えます。
解説のポイントです。
まずきょうの決定の内容について見ていきます。
そして司法の運転停止の判断の決め手はなんなのか。
さらに原子力政策への影響について、以上、3点から考えます。
まずきょうの決定を受けて、四国電力は極めて残念で、到底承服できない。
速やかに高裁に異議申し立てを行うとコメントしています。
伊方原発3号機は、原子力規制委員会の審査に合格後、去年8月に再稼働し、現在はいったん運転を止めて定期検査中で、来月、再稼働する計画だっただけに四国電力が受けた衝撃は大きいものがあります。
今回の仮処分で焦点となっていたのは、原発の新基準のうち地震の揺れの想定と火山の噴火の影響でした。
ただ、今回裁判所は決定の中で、地震の揺れの想定については問題点は指摘せず、噴火の影響を問題にしました。
福島の事故を受けて規制委は原発の基準を強化し、それまで問題にされていなかった噴火についても評価や対策を求め、原発の運転期間中に火砕流などが敷地に到達する可能性が十分に小さいこと、そして火山灰で非常用電源が機能を失わないことを求めています。
中でも影響が大きいのは、巨大噴火です。
巨大噴火は数万年に一回程度と、頻度は低いものの、マグマが通常の火山の噴火とは桁違いの規模で噴き出し、周辺に壊滅的な被害をもたらすもので、日本では過去12万年に、少なくとも10回起きたことが分かっています。
仮に火砕流が原発を襲えば、建屋は破壊され、放射性物質が広範囲に放出されるおそれがあります。
伊方原発の審査では130キロ離れた熊本県の阿蘇カルデラの巨大噴火が検討され、四国電力は地下にたまっているマグマの量などから、運転期間中に巨大噴火が起きる可能性は十分に低く、噴火しても火砕流は原発に到達しないと説明し、規制委も了承して、再稼働となった経緯があります。
これに対して広島高裁は、決定の中で、四国電力が行った火砕流のシミュレーションは、過去に実際に起きた火砕流とは異なる前提で行われており、原発に火砕流が到達していないと判断できないため、原発の立地自体が不適切だと指摘しました。
また火山灰についても四国電力の想定は少なすぎると指摘。
以上のような点を根拠に、新基準に適合するという規制委の判断は不合理で、住民の生命に対する具体的な危険が存在するとして、3号機の運転を認めない決定を出したわけです。
阿蘇カルデラがある九州と伊方原発がある愛媛県の間は、海で隔てられていますが、9万年前の巨大噴火では、火砕流が海を越えて、山口県まで達したほか、火山灰は日本の全土を覆ったことが分かっています。
専門家によりますと、火砕流は火山ガスや軽石などから出来ているため、水に沈まず、海面を時速100キロ以上で進むことがあるということで、裁判所は火砕流が原発に到達する可能性が小さいとは言えないと判断しました。
それにしても原発に対する司法の判断は分かれています。
事故以降、主なもので、これまでに5か所の原発について15件判断が示されていますが、このうち再稼働を認めない判断は、今回を含めて4件となりました。
判断が分かれるのは、福島の事故を受けて原発事故のリスクをどこまで許容するのか、裁判官の間で考え方に違いがあるからではないかと思います。
これまでに運転を認めた判断の多くは、新基準については最新の科学的な知見を踏まえて、専門家が十分に検討し、策定したもので、合理的だとしたうえで、原発に100%の安全はありえず、リスクは残るものの、社会通念上無視できるくらい小さければ、再稼働は認められるという考え方に立っています。
これに対して、おととし、高浜原発の運転を認めない決定を出した福井地裁は、新基準そのものが緩やかすぎて、安全性は確保されないと判断。
また同じく運転を認めなかった去年の大津地裁も、新基準は公共の安心、安全の基礎と考えるのはためらわざるをえないと指摘。
そして今回は、新基準への適合性をかなり厳しく見ています。
こうして見ていきますと、運転を認めない判断は、重大事故のリスクが少しでもあれば再稼働は認められないとする考え方に立っており、福島第一原発事故で明らかになった、原発の危険性をかなり重く見ていることが分かります。
福島の事故以前、司法は原発の基準は専門家が高度な知見をもとに作ったもので、専門家への信頼を前提に、くにのさいりょうをひろくみとめたはんだんを示してきました。
しかし、福島の甚大な被害を見て、安全性のハードルを上げて、積極的に判断しなければならないと感じている裁判官が増えているということではないでしょうか。
特に今回は、高裁の判断で、最高裁判所の判断のように、ほかの裁判所が従わなければならないほど強い影響力はありませんけれども、一定の重みがあり、今後の原発の再稼働や、原子力政策にも大きな影響を及ぼすと見られています。
しかし今回の決定について、原子力規制委員会は、当事者ではなく、コメントはできない。
私たちは状況にかかわらず、科学的、技術的な知見、理解をもとに判断していくだけで、審査への影響はないとコメントしています。
規制委が示した基準に適合している判断に対して、裁判所は不合理だとしているわけですから、不安に思う地元住民もいると思います。
やはり規制委として、今回の決定が指摘する点を詳細に分析、検証したうえで、基準に反映していくべき点がないのかどうか。
また今後、審査の方針に変更はないのか、考えを示す必要があると思います。
また政府も、菅官房長官が会見で、独立した規制委が専門的な見地から十分に時間をかけて世界最高水準の新基準に適合すると判断したものであり、政府としてその判断を尊重するという方針に変わりはないと述べるにとどまっています。
政府はエネルギー基本計画で、2030年の全電源のうち、原発の割合を20%から22%にする方針を掲げて、30基以上の原発の再稼働を目指しており、この夏から始めた計画の改定議論の中でも、この方針を維持する考えを示しています。
しかし、今回の決定で、稼働中の原発は1基減って4基にとどまることになります。
司法判断が原子力政策の根幹を揺るがしかねない状況になっているわけで、政府は今後のエネルギー政策をどうするのか、やはり今回の決定を分析したうえで、考え方を示してほしいと思います。
住民グループの弁護団によりますと、全国の裁判所に申し立てられた原発運転停止を求める仮処分や訴訟は、少なくとも37件に上っているということで、新たな申し立てもさらに増えると見られます。
今後もこうした司法の判断に注目していくのと同時に、政府や規制委、それに電力会社は、司法の判決や決定を真摯に受け止め、丁寧に応えていくことを求めたいと思います。
2017/12/13(水) 23:55〜00:05
NHK総合1・神戸
時論公論「伊方原発運転差し止め 高裁決定の意味」水野倫之解説委員[字]

愛媛県の伊方原発3号機について広島高裁は運転停止を命じる仮処分を決定した。高裁として初めての原発運転停止命令が持つ意味と原子力政策への影響について解説する。

詳細情報
番組内容
【出演】NHK解説委員…水野倫之
出演者
【出演】NHK解説委員…水野倫之

ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
ニュース/報道 – 定時・総合
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

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カテゴリー: 裁判 | タグ: ,

(写真/決定文/決定要旨リンクつき)12/14伊方原発運転差止広島裁判【高槻のゴミ焼却場のある地区で暮らすばあちゃんの日記】

写真は神戸新聞、朝日新聞、NHKより
https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201712/0010815303.shtml

http://digital.asahi.com/articles/ASKDF4WMNKDFPTIL01C.html?_requesturl=articles%2FASKDF4WMNKDFPTIL01C.html&rm=237

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171213/k10011257181000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001


 

伊方原発運転差止広島裁判

2017年12月14日【高槻のゴミ焼却場のある地区で暮らすばあちゃんの日記】

伊方原発運転差止広島裁判仮処分、勝ちました。
じいちゃんも行っていたので、嬉しさもひとしお。

うちは応援団ですが、原告や弁護団の先生方本当にご苦労様です。
弁護団長の河合弁護士が原発は裁判だけでは止められないとおしゃっていました。
河合弁護士に言われるとますます私たちの運動が大事になります。

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決定文(A4版406頁)※当事者目録除く

決定要旨(A4版6頁)

カテゴリー: 裁判, 上牧行動

12/14「伊方原発差し止め」の各新聞社説

中国新聞・山陽新聞・高知新聞・愛媛新聞・徳島新聞・佐賀新聞・南日本新聞・神戸新聞・京都新聞・信濃毎日新聞・茨城新聞・新潟日報・河北新報・東京新聞(中日と同じ)・毎日新聞・産経新聞・日経新聞。あぁつかれた。

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伊方原発差し止め決定 リスクの想定考え直せ

http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=395391&comment_sub_id=0&category_id=142
【中国新聞・社説】2017/12/14

火山大国の日本て炉原発を線働する限り、絶対的な安全はあり得ない。そのことを、私たちは改めて認識さねばならない。

広島高裁がきのう、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を禁じる決定を下した.広島市と松山市の住民が置転差し止めの仮処分を申し立てた即時抗告審である.東京電力福島第1原発の事的後、原発の運転を禁じた司法判断は、高裁では初めてであり画期的だ。

決定は約130キロ離れた阿麓山(熊本県)が過去最大級の噴火をした場合、原発が影響を受けないとはいえないとした。火山噴火を含めた多様なリスクを想定し、万がであっても住民に危険が及ぶ恐れがあれば、原発を運転すべきではないということだろう。評価したい。

伊方原発は瀬戸内海を狭んで広島市から約100キロの距離にある。そ のすぐ近くの海底には、国内最大規模の活断層「中央構造線断層帯」が走る。地震による過酷事故や、その場合の瀬戸内海ヘ影響などがかねて不安視されてきた。

今回の決定は原子力規制委員会の新規制基準に基づき、四電が示した最大の揺れや津波の想定の合理性は認めたものの、火山噴火の影響評価を問題視している。

事故後規制委は安全性審査の内規「火山影響評価ガイド」を定めた。活動の可能性が否定できない火山が原発から160キロ圏内にある場合、火砕流や火山灰などの影響を評価して、必要に応じた対策を求めている。

規制委は阿蘇山が大規模な噴火をした際でも火砕流が原発に到達する可能性は十分に小さいとみて、2015年に3号機の再稼働に道を開いた。

高裁が過去最大規模として検討したのは約9万年前の噴火である。つまり何万年かに1度であってもリスクがある以上は被害を前提にすべきだという考えに立っているといえよう。

決定は、四電による火山灰や火砕流の想定は過少とし、伊方原発町立地は不適で、認められないとした。その上で規制委の判断を「不合理である」と断じ、「住民らの生命、身体に対する具体的な危険の恐れ」を認めている。原発再稼働の動きが加速する中、周辺の住民たちが抱く不安を、司法が受け止めたのだろう。

福島の事故を受け、安全対策に「想定外」があってはならないと、国も電力会社も胸に刻んだはずである。ひとたび原発事故が起これば被害は甚大なだけに、わずかな確率であってもリスクには対応策を講じなくてはならない。人命を第一に考えれば当然のことである。

伊方原発3号機は定期検査のため10月から停止中で、四電は来年1月に発送電を再開し、2月の営業運転を目指していた。しかし今後決定を覆す司法判断が出るか、決定が差し止め期間とした来年9月末を過ぎるまでは動かすことができない。

原発再稼働にかじを切った政府や電力会社にとっては大きな打撃だろう。四電は異議申し立ての手続きを取る方針を明らかにしている。

だが今すべきは、再稼働を急ぐことではない。決定に誠実に向き合うことだ。地震や火山噴火がしばしば起こるこの国で、原発を推し進める政策を問い直す機会にしてほしい。

 

伊方原発差し止め 上級審が発した重い警告

http://www.sanyonews.jp/article/641270/1/?rct=shasetsu
【山陽新聞・社説】(2017年12月14日 08時00分 更新)

福島原発事故後、高裁段階で初の、原発の運転を止める厳しい司法判断である。

広島市の住民らが、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、広島高裁がきのう訴えを認める決定をした。一審の広島地裁が却下し、原告側が即時抗告していた。

現在、原発は定期検査で停止中だが、来年9月30日まで再稼働を禁じた。

決定は、熊本県・阿蘇カルデラで大規模噴火が起きた際に約130キロの距離に原発がある点を重視し、「火砕流が到達する可能性が小さいとはいえない」とした。火山が運転に影響を与える可能性があり、立地には適さないというわけである。

この火山の影響を、原子力規制委員会が新規制基準に適合すると判断したことは不合理であり、「住民らの生命、身体に対する具体的な危険の恐れが推定される」と結論づけた。

一方で、火山以外については新基準は合理的で、基準に適合するとした規制委の判断は合理的とした。

上級審での今回の判断を、再稼働を進めてきた電力会社や安倍政権は重く受け止めるべきではないか。

伊方原発は数々の懸念が指摘されてきた。細長い佐田岬半島の付け根にあるため、事故が起これば西側の約5千人が孤立する恐れがある。近くには国内最大級の活断層「中央構造線断層帯」が通り、熊本地震で活発化しないか心配されている。今回の決定を受け、住民の不安は増していることだろう。

福島原発事故後、再稼働する各地の原発に対しては、住民らから訴えが次々と起こされている。2014年には福井地裁で関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の運転を認めない判決が、15年には同地裁で高浜原発(同)3、4号機の運転を禁止する決定が出た。

しかし、大飯原発は控訴審中で、高浜原発の決定は別の裁判長による異議審で取り消された。伊方を含むその他の原発では住民側の訴えが地裁で退けられる判断が続いている。一連の流れに、高裁決定は大きな警鐘を鳴らしたといえよう。

伊方原発を巡っては広島のほか、地元の愛媛や大分、山口県でも争われているのが特徴である。事故となれば、県境を越える広域被害が発生するからだ。瀬戸内海の深刻な汚染も心配され、岡山、香川県沖へも放射性物質が拡散する可能性はある。健康被害や漁業、環境への影響は計り知れないものがあろう。

同様に、再稼働中の九州電力川内原発(鹿児島県)でも火山による危険性が拭えていない。十分な安全確保が原発を動かす大前提である。少しでも不安のある原発には厳しい目を向けたい。あらためて原発再稼働は慎重な上にも慎重な検討が必要だ。

(2017年12月14日 08時00分 更新)

 

【伊方原発】運転差し止め決定は重い

https://www.kochinews.co.jp/article/145907/
2017.12.14 08:00【高知新聞・社説】

原発の安全性について、あまり注目されてこなかった角度から司法が疑問を呈した。

広島の住民らが四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で広島高裁は、来年9月末まで運転停止を命じる決定をした。

最大の理由は、阿蘇の巨大噴火の危険性だ。火砕流が到達する可能性が十分小さいとは言えないとして、立地を不適とした。

3号機は昨年8月に再稼働し、ことし10月から定期検査のため停止している。来年1月に運転を再開する四電の計画は事実上不可能になったといってよい。

原発の再稼働を巡っては、伊方を含め、各地で運転差し止めの仮処分申請が相次いでいる。地裁段階では判断が分かれているが、高裁が運転停止を命じたのは初めてだ。

火山は全国各地に存在する。大きな課題を突き付ける、重い決定といえよう。政府や電力企業、安全審査を担う原子力規制委員会も深く受け止める必要がある。

決定で広島高裁は、約9万年前に阿蘇で発生した「カルデラ噴火」に触れ、四電の火砕流シミュレーションの甘さを指摘した。研究では、この時の噴火は火砕流が100キロ先まで到達し、山口県に達したことも分かっている。

阿蘇の火砕流が海を越えて伊方に到達する危険性は、簡単に想像できるものではない。違和感を持つ人もいるだろう。

思い返したいのは東京電力福島第1原発事故だ。大津波の襲来を過小評価し、悲劇を招いた。自然の脅威を謙虚に受け止めることが大きな教訓である。火山の影響も軽んじることはできない。

だが、原発回帰は進んでいる。規制委トップが新規制基準に適合しても「絶対安全とは言わない」と主張している中で、だ。決定はこうした現状に改めて疑問を投げ掛けるものでもあろう。

広島高裁は他方で、地震や津波など火山被害以外の新規制基準、四電の想定は「合理的」とした。

伊方原発は北側に巨大活断層の中央構造線が走る。原告は、四電が耐震設計の目安となる基準地震動を過小評価しており、新規制基準の実効性の不十分さも主張してきた。

決定は、地震と火山とでは明らかに判断が異なっている。大きな疑問を残したといえよう。

伊方3号機の運転差し止めを求める仮処分を巡っては、今後も司法判断が続く見込みだ。松山地裁の却下決定を受けた高松高裁の即時抗告審のほか、大分地裁、山口地裁岩国支部でも審理が続いている。

四電は広島高裁に対し、早急に異議申し立ての手続きを取る方針だ。裁判長は近く定年退官するため、新裁判長による審理が注目される。

福島第1原発事故のような惨劇を繰り返してはならない。安全を求める住民の当然の権利に対し、司法の責任は重い。

 

伊方3号機差し止め 噴火の危険重視した司法の警告

https://www.ehime-np.co.jp/online/editorial/
2017年12月14日(木)【愛媛新聞・社説】

危険性の評価に不十分な点がある限り、原発を動かしてはならない―。高裁の全国初の差し止め決定が発した「警告」は、極めて重い。

松山市と広島市の住民が四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁は火山の及ぼす危険性を重く見て、運転を差し止める決定をした。

3月の広島地裁決定は、原発には「極めて高度な安全性」は求められておらず、最新の科学的知見を基にした災害予測で安全を確保すれば「社会が容認する」とした。ある程度の安全で許されるといった、住民の不安に向き合わない乱暴な論理は決して容認できない。7月の松山地裁決定でもその論を踏襲、司法の独立性が危惧されていた。流れを変え、命を守る司法の責務を果たす決定を評価する。

判断の焦点は、火山の危険性だった。野々上友之裁判長は、熊本県・阿蘇カルデラで大規模噴火が起きた際に「火砕流が到達する可能性が小さいとは評価できず、立地には適さない」と判断。四電の想定を過小と指摘し「原子力規制委員会の判断は不合理」で「住民らの生命、身体に対する具体的な危険の恐れが推定される」と断じた。

規制委の火山影響評価が不合理だという点については、昨年の九州電力川内1、2号機差し止め仮処分を巡る福岡高裁宮崎支部の決定でも示されていた。火山灰が及ぼす危険についても九電玄海3、4号機など各地の原発で指摘されている。安全性が立証されない以上、運転を差し止めると踏み込んだことで、他の原発にも多大な影響を及ぼそう。

決定は、予測不可能な自然災害に対しても可能な限りの安全策を求めたもので、基本姿勢を問うたと言える。国や電力会社は指摘を肝に銘じ、つぶさに検証し直さなければならない。

また、原発から約100㌔離れた広島市の住民にも広域被害の恐れを認めた点も意義深い。関西電力高浜3、4号機に関して昨年、大津地裁が半径70㌔圏に当たる滋賀県の住民の申し立てを認めた決定より、さらに範囲が拡大した。立地自治体以外でも事故の当事者であることは東京電力福島第1原発事故で明らかになっており、「地元」の同意があれば再稼働できる仕組みや避難計画も早急に再検討する必要がある。

伊方原発に関しては愛媛、香川、大分、山口の4県の地裁や高裁で仮処分申請や訴訟を審理中だ。丁寧に審理し、全国の原発をも見直す契機にしたい。

福島の取り返しのつかない事故で「想定外の事態」という言い訳が通用しないことを思い知って、6年9カ月。原点に立ち返るべき時機である。被爆地広島で、放射性物質に苦しむ人々をこれ以上出さないための判断が下された。その重みを、国と電力会社は胸に刻み、原発ありきのエネルギー政策を根本から転換しなければならない。

 

 

12月14日付  伊方原発差し止め  安全性を重視した判断だ

http://www.topics.or.jp/editorial.html
【徳島新聞・社説】2017年12月14日

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁が運転を差し止める決定を下した。

東京電力福島第1原発の事故後、高裁が原発の再稼働や運転を禁じる判断を示したのは初めてである。

これにより、定期検査後の来年1月に運転を再開させる四電の計画は、事実上不可能となった。

原発の再稼働に積極的な政府は、司法の判断を重く受け止めなければならない。

争点となったのは、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)の合理性や、原子力規制委員会が策定した新規制基準による審査の在り方、火山が噴火した際の危険性などである。

高裁は、基準地震動や審査の在り方については、一審の広島地裁と同じく、合理的だと認めた。

特筆されるのは、火山の影響による危険性が否定できず、伊方は原発の立地に適さないと断じたことだ。

規制委は、火山活動に関する安全性を審査するに際して、「火山ガイド」という内規を定めている。

それによると、電力会社は原発から160キロ以内にある活火山が、原発の運転期間中(原則40年)に噴火する可能性が十分に小さいかどうかを判断しなければならない。

判断できない場合は、運転期間中に発生する噴火の規模を推定し、それもできなければ、過去最大の噴火規模を想定して、火砕流が到達する可能性が十分に小さいかどうかを評価するとしている。

決定は、伊方原発から約130キロの阿蘇カルデラについて、現在の火山学では、運転中に噴火する可能性も噴火規模の推定もできないと指摘。その上で、約9万年前に起きた噴火規模で火砕流が到達するかどうか検討する必要があるのに、四電の地質調査やシミュレーションでは、可能性が十分に小さいとは評価できないと結論付けた。

広島地裁は、破局的噴火が発生する可能性が「相応の根拠で示されたとは言えない」として、住民の訴えを退けた。それとは逆に、高裁は、危険性が小さいと判断できなければ立地は認められないとしたわけだ。

原発は、過酷事故がひとたび起きれば取り返しのつかない事態になる。火山ガイドを厳格に適用し、安全性をより重視した判断は理解できる。

今回の決定は、近くに桜島がある九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)などの安全性にも、疑問を投げ掛けたと言える。

火山の影響は「十分に小さい」として、再稼働に「合格」を出した規制委の判断も改めて問われよう。

伊方原発を巡っては、高松高裁と大分地裁、山口地裁岩国支部でも、運転差し止めの仮処分が争われている。安全重視の決定が続くのか、注目したい。

 

 

伊方原発差し止め決定 再稼働政策見直しの契機に

http://www.saga-s.co.jp/articles/-/159510
2017/12/14 5:00【佐賀新聞・論説】

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大事故の危険があるとして広島市の住民らが、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めて申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁が運転差し止めの決定を下した。

東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めてだ。

事故から間もなく7年、国や電力会社がここへきて加速させている原発の再稼働路線に対し、司法が周辺住民の意見をくみ上げ、厳しい判断を突きつけたことを政策決定者らは深刻に受け止める必要がある。

決定は、九州・阿蘇山の大噴火が伊方原発に与える影響について原子力規制委員会や四国電力が行った評価の不十分さを指摘しており、九州電力をはじめとする他地域の原発の安全性評価にも反省を迫る内容となった。

東電の事故後、規制委は、活動する可能性が否定できない火山が原発から半径160キロ以内にある場合、火砕流や火山灰などの影響を評価し、必要に応じて対策を求める「火山影響評価ガイド」を定めた。

規制委は、ガイドに基づいて、伊方原発から約130キロの場所にある九州の阿蘇カルデラが大規模な噴火をした際でも、火砕流が原発に到達する可能性は十分に小さいと評価。2015年7月、3号機が「原発の新規制基準を満たしている」と結論付け、再稼働に道を開いた。

これに対し、3号機が再稼働した昨年8月以降、周辺の4地裁・地裁支部で住民らが運転停止の仮処分を申請。差し止めを認めなかった今年3月の広島地裁決定に対し、住民側が高裁に即時抗告していた。

高裁は決定の中で、火山噴出物の量や火山降下物の厚さなどに関する四国電力の想定が「過小である」と認定。「伊方原発が新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は不合理」だと断じた。

「まるで福島原発事故などなかったかのように、原発を再稼働させる動きが加速している」とする住民の危機感を司法が受け止め「生命、身体に対する具体的危険の存在」を認めた形だ。

国のエネルギー政策について、今回の決定が持つ含意は大きい。

経済産業省は現在、14年に定めた国のエネルギー基本計画の見直し作業を進めている。

現在の原発を取り巻く状況を見れば「30年度に電力供給の20~22%を原子力で賄う」との目標達成が困難だと指摘する識者は多いが、経産省はこの目標を見直さない方針を早々に表明。それどころか次期計画の中で、原発の新設や立て替えの重要性に言及することを検討、原発の経済性をアピールし再生可能エネルギーの問題点を指摘する情報をホームページに掲載するなど、原発への傾斜を強めている。

来年に予定していた再稼働が困難になり、経営状況が悪化するとの懸念から四国電力の株価は暴落した。今回の決定は、規制委のお墨付きを得た原発でさえ、大きな「司法のリスク」を抱えていることも示した。

経産省などの政策決定者も電力会社の経営者も、今回の決定を、既得権益を重視する旧態依然としたエネルギー政策とその決定手法を見直し、市民の意見や世論を反映させたエネルギー政策を日本で実現するための契機とすべきだ。(共同通信・井田徹治)

 

[伊方差し止め] 火山を巡る議論に一石

http://373news.com/_column/syasetu.php
【南日本新聞・社説】12月 14日 木曜日

( 12/14 付 )

東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の判断は初めてである。四国電力と政府は、上級審の決定を重く受け止めるべきだ。

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で広島高裁は、運転を差し止める決定をした。

期間は来年9月30日までで、現在定期検査中の3号機が来年1月に再開する計画は、事実上不可能となった。

福島原発事故の原因解明が十分とは言えない中、住民の不安を受け止め、原発再稼働に前のめりな政府の方針にも疑問を突きつけた司法判断といえる。

注目は、火山と原発の立地を巡る議論に一石を投じたことだ。

野々上友之裁判長は、熊本県・阿蘇カルデラで大規模噴火が起きた際に約130キロの距離にあることを重視し「火砕流が到達する可能性が小さいとは評価できず、立地には適さない」と判断した。

その上で、原子力規制委員会が新規制基準に適合するとしたのは不合理で「住民らの生命、身体に対する具体的な危険の恐れが推定される」と結論づけた。

火山以外は新基準や規制委の適合性判断に合理性があるとした。

火山噴火は、九州電力川内原発の近隣住民も共通して抱く懸念材料である。高裁は、原発の火山対策について規制委に再考を求めたといえよう。

伊方3号機の運転差し止めを求める仮処分の申し立ては、立地する愛媛県にとどまらず、広島、大分、山口県にも広がった。

背景にあるのは、稼働中の関西電力高浜3、4号機を停止させた大津地裁決定だ。その後、大阪高裁で取り消されたが、広域被害の恐れを指摘したことで、立地県外の住民の主張でも認められることが広く知られた。

福島原発事故を顧みれば、広い地域の住民が事故時の影響を心配する声を上げるのは当然だろう。

伊方原発周辺では、南海トラフ巨大地震や、長大な活断層「中央構造線断層帯」が近くを通っていることを懸念する声もある。

さらに、細長い半島の付け根に原発が立地し、事故時の避難計画の実効性への不安も根強い。

松山地裁の却下決定を受けた高松高裁の即時抗告審と大分地裁、山口地裁岩国支部が今後どんな決定を下すか、注目される。

四国電は広島高裁に異議申し立ての手続きを取る方針だ。だが、決定を軽視することなく、住民の疑念とあらためて誠実に向き合うところから始めるべきだ。

 

伊方原発仮処分/住民の不安を受け止めた

https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201712/0010815928.shtml
【神戸新聞・社説】2017年12月14日

原子力発電所で事故が起きれば、広い範囲で人々の命や暮らしが脅かされる。各地で上がる不安の声を受け止める判断がきのう、広島高裁で示された。

愛媛県伊方町の四国電力伊方原発3号機について、高裁は運転を禁じる仮処分決定を出した。原発の再稼働や運転を巡っては福井と大津の地裁が差し止めを命じたが、いずれも高裁の段階で覆っている。

その高裁が今回、初めて運転を禁じた。新たな規制基準に照らして合格させた原子力規制委員会に対し、火山の影響を重く見て「不合理」と断じた。重い決定である。今後の司法判断に与える影響は大きいだろう。

仮処分は直ちに効力を発揮し、停止期間は来年9月末までとした。3号機は定期検査のため停止中で来年1月に再稼働を予定していたが、不可能となった。四国電力は異議を申し立てることを明らかにした。

決定の根拠となったのは、阿蘇カルデラの大規模噴火の危険性だ。伊方原発から海を挟んで約130キロ離れるが、原発敷地内の地質調査やシミュレーションの結果から「約9万年前の噴火で火砕流が到達した可能性は小さくない」とした。

原発が火砕流に襲われたらどうなるかは容易に想像できる。高裁は「住民の生命、身体への具体的な危険が推定される」とした上で「原発の立地に適さない」との結論を導き出した。

伊方原発は近くに中央構造線断層帯が走り、南海トラフ大地震の影響も危惧される。

日本列島では、大きな地震や火山活動が各世紀に4~6回は起きてきた。多くの地球物理学者は「大災害はいつ起きても当たり前と認識すべき」と指摘する。それを考慮すれば、今回の決定はもっともな判断だ。

広島高裁は火山以外では、新基準や規制委の適合性判断に合理性を認めた。ただ、専門性や行政の裁量にとらわれず、率直に疑問をただした高裁の姿勢は評価できる。

伊方原発を巡る仮処分は、高松高裁や大分地裁、山口地裁岩国支部でも争われている。一つの原発に対し、どれだけ広い地域の住民が危機感を募らせているか。国と電力会社はその訴えに、真摯(しんし)に向き合うべきだ。

福島の事故では避難途中に亡くなった高齢者もいたのに、十分に検証されていない。そもそも事故原因さえ分かっていない。にもかかわらず、国は原発利用に固執し、電力大手は利益優先で再稼働に前のめりになっている。

生命を守り生活を維持する利益は人格権の根幹であり、人格権を超える価値は見いだせない―。大飯原発の運転を差し止めた3年前の福井地裁の判決を思い出す。脱原発への道筋をはっきりと打ち出す時に来ている。

(12月14日)

 

 伊方原発抗告審  懸念踏まえた差し止め

http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/index.html
【京都新聞・社説】2017年12月14日

 

四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転禁止を求め広島市の住民らが申し立てた仮処分抗告審で、広島高裁は運転を差し止める決定を出した。

差し止め理由の柱は、火山噴火が原発に与える危険性である。

広島高裁は、阿蘇カルデラ(熊本県)が噴火すれば火砕流が原発を直撃する可能性が小さいとはいえない、と指摘した。

根拠として、約9万年前の最大級の噴火で火砕流が原発敷地内に届いていた可能性を挙げ、原発の立地として不適格とした。

さらに、火山の危険性について新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断を「不合理」と断定した。

約130キロ離れた阿蘇カルデラの火砕流が直撃するとの想定には「奇異である」という指摘もあるが、万が一、という住民の懸念を踏まえての判断ではないか。

東京電力福島第1原発の事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の判断は初めてだ。

福島原発事故の原因はいまだ解明されていない。国は原発の再稼働にかじを切ったが、多くの国民は懸念を持っている。9万年前の噴火を根拠にしたのは、住民のわずかな不安にも政府や電力会社は応えるべきという意味だろう。

事故時に危険性が住民に及ぶかどうかの立証責任は電力会社側にある、とした点も重視したい。

過去の原発裁判では、原告・住民側が主に立証責任を求められてきたが、情報を独占している側の責任を重視するのは、製造物責任の観点からも当然だ。

原発から約100キロも離れた広島市の住民が訴える被害可能性を認めたことも注目すべきだろう。大津地裁が昨年3月に認めた約70キロ圏を上回る広さだ。原発から離れた自治体も被害想定や避難計画の策定が必要と読み取れよう。

一方で広島高裁は、四国電が算出した地震の揺れ(基準地震動)の信頼性や避難計画、新規制基準による審査については合理性があると判断した。

伊方原発は「日本一細長い」という佐田岬半島の付け根にある。中央構造線断層帯が近くを走り、南海トラフ巨大地震の震源域に入る。阿蘇の噴火が断層に影響するという指摘もある。

計画では内陸に向かうか船で大分県に避難する。だが訓練は想定通りに進まなかった。各地でも避難計画の有効性が問われる実態があるが、政府や電力会社は改善に後ろ向きだ。高裁はこうした現実にも言及してほしかった。

[京都新聞 2017年12月14日掲載]

伊方差し止め 原発ありきに重い一石

【信濃毎日新聞・社説】
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20171214/KT171213ETI090010000.php

広島高裁が、愛媛県の四国電力伊方原発3号機の運転を差し止める決定を出した。

福島第1原発の事故後、同様の訴訟や仮処分の申し立てが各地で起きている。福井地裁と大津地裁が運転を差し止めた例があるが、高裁が禁じたのは初めてだ。

政府と電力大手は、設備面の適合性を見るだけの原発の新規制基準を唯一のよりどころにし、避難計画は自治体に丸投げ。住民の理解を得る責任も十分に果たしていない。再稼働ありきの姿勢を改めなければならない。

伊方3号機の仮処分は、松山地裁、広島地裁、大分地裁、山口地裁岩国支部で申し立てられた。広島地裁が今年3月、差し止めを認めない決定をしたため、住民側が即時抗告していた。

火山噴火の危険性が焦点の一つになった。

住民側は、近隣の火山が噴火した際の降灰や火砕流の影響を過小評価していると主張。広島高裁の裁判長は、伊方原発敷地内の地質調査などに基づき、熊本県の阿蘇カルデラで大規模な噴火が起きた場合、「(伊方に)火砕流が到達する可能性が小さいとは評価できず、原発の立地には適さない」と指摘している。

広島地裁は「破局的噴火の発生可能性が相応の根拠で示されたとは言えない」として退けていた。火山被害の評価については、当の専門家が、噴火の予知が困難なこと、前兆現象で噴火規模はつかめないことを認めている。

高裁は、中央構造線断層帯や南海トラフ巨大地震の影響評価も過小だ、とした住民側の訴えは認めず、規制基準や規制委の審査に合理性があると判断した。

災害時の影響が想定内に収まるとの確証があるわけではない。

避難計画にも不安がある。瀬戸内海の離島の住民は「逃げ場がない」と危機感を募らせる。伊方原発は佐田岬半島の付け根にあるが、半島の先端側に住む5千人に孤立の恐れがあるという。

 

【論説】伊方原発差し止め決定 再稼働政策見直しの契機に

http://ibarakinews.jp/hp/hpdetail.php?elem=ronsetu
【茨城新聞】2017年12月14日(木)

大事故の危険があるとして広島市の住民らが、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めて申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁が運転差し止めの決定を下した。

東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めてだ。

事故から間もなく7年、国や電力会社がここへきて加速させている原発の再稼働路線に対し、司法が周辺住民の意見をくみ上げ、厳しい判断を突きつけたことを政策決定者らは深刻に受け止める必要がある。

決定は、九州・阿蘇山の大噴火が伊方原発に与える影響について原子力規制委員会や四国電力が行った評価の不十分さを指摘しており、九州電力をはじめとする他地域の原発の安全性評価にも反省を迫る内容となった。

東電の事故後、規制委は、活動する可能性が否定できない火山が原発から半径160キロ以内にある場合、火砕流や火山灰などの影響を評価し、必要に応じて対策を求める「火山影響評価ガイド」を定めた。

規制委は、ガイドに基づいて、伊方原発から約130キロの場所にある九州の阿蘇カルデラが大規模な噴火をした際でも、火砕流が原発に到達する可能性は十分に小さいと評価。2015年7月、3号機が「原発の新規制基準を満たしている」と結論付け、再稼働に道を開いた。これに対し、3号機が再稼働した昨年8月以降、周辺の4地裁・地裁支部で住民らが運転停止の仮処分を申請。差し止めを認めなかった今年3月の広島地裁決定に対し、住民側が高裁に即時抗告していた。

高裁は決定の中で、火山噴出物の量や火山降下物の厚さなどに関する四国電力の想定が「過小である」と認定。「伊方原発が新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は不合理」だと断じた。

「まるで福島原発事故などなかったかのように、原発を再稼働させる動きが加速している」とする住民の危機感を司法が受け止め「生命、身体に対する具体的危険の存在」を認めた形だ。

国のエネルギー政策について、今回の決定が持つ含意は大きい。

経済産業省は現在、14年に定めた国のエネルギー基本計画の見直し作業を進めている。

現在の原発を取り巻く状況を見れば「30年度に電力供給の20〜22%を原子力で賄う」との目標達成が困難だと指摘する識者は多いが、経産省はこの目標を見直さない方針を早々に表明。それどころか次期計画の中で、原発の新設や建て替えの重要性に言及することを検討、原発の経済性をアピールし再生可能エネルギーの問題点を指摘する情報をホームページに掲載するなど、原発への傾斜を強めている。

来年に予定していた再稼働が困難になり、経営状況が悪化するとの懸念から四国電力の株価は暴落した。今回の決定は、規制委のお墨付きを得た原発でさえ、大きな「司法のリスク」を抱えていることも示した。

経産省などの政策決定者も電力会社の経営者も、今回の決定を、既得権益を重視する旧態依然としたエネルギー政策とその決定手法を見直し、市民の意見や世論を反映させたエネルギー政策を日本で実現するための契機とすべきだ。

 

伊方差し止め 福島事故風化への警鐘だ

http://www.niigata-nippo.co.jp/opinion/editorial/20171214362985.html
【新潟日報・社説】2017年12月14日

住民の命や暮らしを守るためには、どのような「想定外」も許されない。それが、東京電力福島第1原発事故が突き付けた教訓である。

福島事故の風化が懸念される中、原発の安全確保の徹底を求め、安易な再稼働を戒める重みのある司法の判断といえよう。国や電力会社は真摯(しんし)に受け止めなければならない。

広島高裁は、愛媛県伊方町にある四国電力伊方原発3号機について運転を差し止める仮処分を決定した。

決定は直ちに効力を持つ。対象期間は来年9月30日までだ。3号機は定期検査中で来年1月の稼働再開を目指していたが、事実上不可能となった。四国電力は異議申し立てなどを行う。

仮処分は広島市の住民らが申し立てたものだ。広島地裁はことし3月に仮処分を認めない決定を下し、住民側が高裁へ即時抗告していた。地裁の決定が覆ったことになる。

注目したいのは、福島事故以降、高裁段階で原発の再稼働や運転を禁じる初めての司法判断が示されたことである。その意味でも、今回の決定が持つ意義は大きい。

主な争点は、原発の耐震設計の目安となる基準地震動で電力側が出した結果の合理性、福島事故後に原子力規制委員会が策定した新規制基準による審査の在り方、近隣の火山噴火による危険性などだった。

野々上友之裁判長は、原発が熊本県の阿蘇カルデラから130キロに立地していることを重視し、「火砕流が到達する可能性が小さいとは評価できず、立地には適さない」とした。

火山の危険性に関して新規制基準に適合するとした規制委の判断は不合理と指摘し、「住民らの生命、身体に対する具体的な危険の恐れが推定される」と結論付けた。

火山以外については新基準の合理性などを認めた適合性判断も妥当としたものの、「火山噴火と原発」の問題が改めてクローズアップされたといえる。

伊方3号機の運転差し止めでもう一つ注視したいのは、立地県から離れた広島市の住民が申し立てたことだ。

伊方原発3号機の仮処分は、広島地裁に加え、大分地裁、山口地裁岩国支部と立地県以外でも申し立てられた。事故による広域被害への心配から起こされたものだ。

福井県高浜町の関西電力高浜原発3、4号機の運転を禁じた昨年3月の大津地裁決定も広域被害の恐れを指摘し、立地県外の住民の主張を認めた。

福島事故は、原発の過酷事故が広域的な混乱を生み、風評被害など立地地域や立地県以外にも大きな影響を及ぼすことを明らかにした。

それを踏まえれば広域被害への懸念は当然だ。国や電力会社は、不安にきちんと向き合うことが不可欠である。

来春、未曽有の原発事故から7年になる。「福島」を風化させない-。その大切さを、もう一度胸に刻みたい。【社説】 2017/12/14

伊方原発差し止め決定/高裁も立地に厳格な判断

http://www.kahoku.co.jp/editorial/20171214_01.html
【河北新報・社説】2017年12月14日

四国電力伊方原発(愛媛県)の3号機を巡って、広島高裁がきのう、火山の噴火による影響を理由に運転を差し止める決定を行った。

これまで原発の運転差し止めは地裁の判決や仮処分決定で認められたケースはあったものの、上級審の高裁では初の差し止め判断。全国の高裁はこれまで「行政追認」が目立ち、地裁判断を覆してきたが、福島第1原発事故後の新規制基準を厳格に適用して、差し止めの結論を導いた。

過酷な原発事故に見舞われた以上、司法も事故以前のように漫然と国などの言い分を認めることはできないはず。安全性の実質を可能な限り追い求める責任は極めて重くなっている。

伊方3号機については、広島県の住民らが運転差し止めの仮処分を申し立てた。広島地裁はことし3月に却下。住民側は広島高裁に即時抗告していた。

争点になったのは津波や噴火の影響。地裁は「原子力規制委員会の判断に不合理な点はない」と追認したのに対して、高裁は一転、九州の阿蘇カルデラの噴火による影響を指摘して差し止めを認めた。

伊方原発は九州に近い四国の西端にあり、阿蘇までの距離は約130キロ。今回の決定によると、新規制基準では原発から160キロ以内の火山を対象に、3段構えで影響を評価しなければならない。

まず、原発の稼働期間(約40年)で火山活動の可能性を見積もる。十分小さいと判断できない場合は噴火規模を推定する。それも不可能なら過去最大の噴火を想定し、火砕流が到達する可能性が十分小さくなければ、立地は認められない。

阿蘇は約9万年前に起きた巨大噴火を想定することになり、そのケースだと「火砕流が伊方に到達する可能性は、十分小さいと評価できない」と判断された。

四国電力にとっては厳しい想定かもしれないが、広島地裁は「『限定解釈』をして、判断基準の枠組みを変更」したというのが高裁の立場。結局、新規制基準適合という原子力規制委員会の判断は不合理と結論づけた。

原発と自然災害との関わりは、さまざまな議論があるだろう。どこまでの規模を想定するかが焦点になるが、こと原子力に対しては、考え得る限り最大の災害にも備えるという発想が不可欠。重大な原発事故は、とてつもない影響を及ぼすからだ。

福島の事故後、原子力に厳しい見方を示す司法判断が目立ち始め、関西電力の大飯、高浜両原発(いずれも福井県)でも、地裁で差し止め判決などが出されている。

「高裁の壁」は厚く、差し止めが確定したケースはまだない。ただ、法律や基準を厳密に評価するのは、司法の最低限の役割。安全性の確かな手応えのためには、さらに深く追究する姿勢が必要だ。

伊方差し止め 火山国の怖さを説いた

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017121402000141.html
【東京新聞・社説】2017年12月14日

阿蘇山の巨大噴火が起きたら、火砕流が到達する可能性が否定できない-。広島高裁は四国電力の伊方原発の運転差し止めを命じた。自然の脅威を甘く見る風潮こそ、3・11は戒めていたが。

「火山ガイド」と呼ばれる原子力規制委員会が策定した安全性審査の内規がある。例えば、原発から半径百六十キロ以内に位置し、将来、活動の可能性がある火山については、その活動が小さいかどうか調査する。

小さいと判断できないときは、噴火規模を推定する。推定できない場合は、過去最大の噴火規模を想定し、設計対応不可能な火砕流が原発に到達する可能性が小さいかどうかを評価する。

その可能性が小さいと評価できない場合は原発の立地は不適となり、原発を立地することは認められない-。以上がガイドだ。当たり前のことが書いてある。

火山である阿蘇山(熊本)から、伊方原発(愛媛)までの距離は約百三十キロであり、同ガイドの範囲内である。だから過去最大の噴火を想定し、火砕流が原発まで達する可能性も評価せねばならない。広島高裁はいう。

<火砕流が伊方原発敷地に到達する可能性が十分小さいと評価することはできないから、原発の立地は不適であり、原発を立地することは認められない>

最大級の噴火でない場合も点検している。その場合でも大量の火山灰が降り積もることになり、やはり原発を動かすことも、そもそも立地も不可となる。何と明快な論法であろうか。

だが、同じ火山ガイドをテーブルに置いて、同じ問題意識を持ちながら、正反対の結論になってしまった裁判所がある。昨年四月の福岡高裁宮崎支部である。

九州電力・川内原発(鹿児島県)の運転差し止めの求めを退けた。巨大噴火の時期や規模はだれも予測することはできない。だが火山ガイドに従って論理展開せず、同支部は原発政策を「社会通念」で認めてしまった。

火山国であるゆえに、今回の決定は広がりを持つ。火砕流を伴う噴火は九州、東北、北海道でありうる。火山灰であれば、全国どの原発でもありうる。

福島第一原発の事故後、初めてとなる高裁レベルの原発運転差し止めの司法判断だ。理詰めの決定ではあるが、思い知らされるのは、われわれが世界有数の地震国、火山国に住んでいるということだ。

 

社説  伊方原発差し止め命令 噴火リスクへの重い警告

https://mainichi.jp/articles/20171214/ddm/005/070/106000c?fm=mnm
【毎日新聞・東京朝刊】2017年12月14日

原発の安全性への疑問が、司法界に広がっていることの証しだ。国や電力会社は重く受け止めるべきだ。

昨年再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)について、広島高裁が運転差し止めを命じる仮処分決定を出した。高裁では初となる。

伊方原発から約130キロ西に阿蘇がある。四電は噴火で約15センチの火山灰が積もると想定したが、決定はこの想定を過少だと判断した。

そのうえで、伊方原発を安全審査で合格させた原子力規制委員会の判断は不合理だと結論付けた。

世界有数の火山国である日本は、原発と共存することができるのか。そんな根本的な問いかけが、司法からなされたと言えよう。

東京電力福島第1原発事故を受けて定められた新規制基準に基づき、電力会社は、原発から160キロ圏の火山の影響調査を義務づけられた。原発の運用期間中に噴火が起きて、火砕流や溶岩流が到達する恐れがあると評価されれば、立地不適格で原発は稼働できない。

阿蘇は約9万年前に巨大噴火(破局的噴火)を起こし、世界最大級の陥没地形(カルデラ)ができた。

四電は、より小規模の噴火を想定し、火砕流などが阿蘇から到達する可能性は十分に低いと評価した。規制委も認めた。

一方、広島高裁は、現在の火山学には限界があり、過去最大規模の噴火を想定すべきだと指摘。原発の敷地に火砕流が到達する可能性は低いとは評価できない、と判断した。

この決定に従えば、現在稼働中の九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)も停止の対象となるだろう。

周辺には、阿蘇のほか鹿児島湾など、複数のカルデラがあり、巨大噴火の影響を受ける危険性が全国の原発の中で最も高いとされる。九電は四電と同様に、運用期間中にそうした噴火が起きる可能性は十分低いと評価し、規制委も了承していた。

日本で巨大噴火が起きるのは1万年に1回程度とされている。だが、頻度が低いからといって対策を先送りすれば、大きなしっぺ返しを受けることを、私たちは福島第1原発事故で学んだはずだ。

政府や電力会社は、原発の火山対策について、さらに議論を深めていく必要がある。

 

伊方停止の決定 阿蘇の大噴火が理由とは

http://www.sankei.com/column/news/171214/clm1712140002-n1.html
【産経新聞・主張】2017.12.14 05:03更新

四国電力伊方原発。(右上から反時計回りに)1号機、2号機、3号機=愛媛県伊方町(本社ヘリから)

再稼働済みの四国電力伊方原子力発電所3号機(愛媛県伊方町)に対し、広島高等裁判所が運転停止を命じた。

広島地方裁判所は、地元住民から出された運転差し止めの仮処分申請を3月に却下していた。高裁判断は、これを逆転させたものである。

同高裁は、運転を認めない理由として、伊方原発から130キロの位置にある阿蘇山の巨大噴火を挙げた。

9万年前の破局的噴火の規模なら、火砕流が到達する可能性は否定できないとした。

あまりに極端だ。そうした噴火が起きれば、原発以前に九州全体が灰燼(かいじん)に帰するではないか。

高裁は、逆転決定の理由の中で、想定したレベルの破局的噴火の発生確率が「日本の火山全体で1万年に1回程度」であることを認めている。

また、その種のリスクを、無視し得るものとして容認するという社会通念が、国内に定着しているという常識論も述べている。

その一方で、原子力規制委員会が策定した火山事象の安全審査の内規に、破局的噴火の火砕流が含まれていることを、運転差し止めの根拠とした。

全体に強引さと言い訳めいた論理展開が目立ち、説得力の乏しい決定といえる。

しかも、広島地裁で審理中の本訴訟の行方をながめ、異なる判断がなされる可能性もあるとして、運転停止期間を「来年9月30日まで」と限定する自信のなさだ。

仮処分の決定なので、四国電力は現在、定期検査中の3号機の運転ができなくなった。

同社は「到底、承服できるものではない」として異議申し立てを表明した。電力の安定供給を担う事業者の立場では当然である。

原発の再稼働とともに、運転差し止めを求める仮処分の申請が各地裁などで相次いでいる。その結果は分かれているが、抗告審での高裁判断は、耐震強化などの対策を施した原発の安全性を認めたものとなっていた。

今回の広島高裁の決定は、こうした大勢に水を差す対応に他ならない。規制委の安全審査に合格した原発への仮処分自体、そもそも不適切ではないか。

高裁の判断は、今後の各地裁でのよりどころとなるべきであるにもかかわらず、混乱を助長するものとなった。極めて残念だ。

原発の火山対策への警鐘だ

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO24607700T11C17A2EA1000/
【日本経済新聞・社説】 2017/12/14付

四国電力の伊方原子力発電所3号機(愛媛県)について、広島高裁は来年9月末までの運転差し止めを命じる仮処分を下した。

同原発は原子力規制委員会の安全審査に合格し、昨年8月に再稼働していた。東京電力福島第1原発事故後にできた規制基準に適合した原発に対し、高裁が差し止めを命じたのは初めてだ。

いまは定期検査のため停止中で、四国電は来年1月に運転再開を予定していた。だが仮処分は直ちに効力をもつため、当面の運転再開は見通せなくなった。

原発の差し止めを求める申請は各地で起きているが、広島高裁の判断は時限措置がつく点を含め、変則的といえる。

高裁は差し止めを命じた根拠として、火山の大規模噴火に対する四国電の想定が甘く、規制委の審査も不十分だと指摘した。

伊方原発の約130キロ西には阿蘇山がある。ここで最大級の噴火が起きた場合、火砕流が原発の敷地に到達する恐れがあり、立地自体が不適切とした。

ただ、この問題は広島地裁で審理中の訴訟で争点になっている。地裁での判断を待つために、高裁は運転差し止めに期限をつけた。

四国電や規制委は、高裁が噴火対策に憂慮を示した点は重く受けとめるべきだ。差し止め期間を、噴火対策を改めて点検する猶予期間とみなし、広島地裁の訴訟などで説明を尽くす必要がある。

一方で、広島高裁は規制基準や安全審査の妥当性をめぐっては、規制委が専門的・技術的知見から総合的に判断しており、「合理的と認められる」とした。

原発の差し止め申請ではこれまでも国の安全審査の妥当性や、安全性を立証する責任は誰にあるか、住民の避難計画は適切かなどが争点になってきた。だが、裁判所が正反対の決定を下すこともあり、判断の根拠もまちまちだ。

仮処分で原発が即座に止まれば電力供給に及ぼす影響は大きい。判例を重ねて、司法判断に一定の目安ができるのが望ましい。

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600メートル沖に活断層か 愛媛大元学長らが見解 伊方原発【9/6大分合同新聞】

600メートル沖に活断層か 愛媛大元学長らが見解 伊方原発

https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/09/06/JD0056121114
2017年9月6日【大分合同新聞】

 

伊方原発の600メートル沖に中央構造線の「本体」があると指摘する愛媛大学元学長の小松正幸氏

【大分合同・愛媛伊方特別支局】四国電力伊方原発(愛媛県)のわずか600メートル沖に活断層がある―。小松正幸・愛媛大学元学長(地質学)らの研究者グループがこんな見解を発表している。四国電は地震対策で原発から約8キロ沖の「中央構造線断層帯」を重視するが、小松氏らは「沿岸の活断層が動き、付随してできた断層にすぎない」と指摘。四国電の地震想定は不十分だとして一帯の詳細な調査を求めている。

伊方原発沖には紀伊半島から伊予灘まで長さ360キロに及ぶ活断層帯の中央構造線断層帯が走っている。

これとルートがほぼ重なる形で、地質境界の断層である中央構造線が存在する。関東から九州まで、長さは1000キロに達する。

伊予灘ではこれまで、大きな地震を起こす可能性のある活断層は中央構造線断層帯だと注目された。四国電も地震想定で最も影響がある断層としてきた。

小松氏らは原子力規制委員会に提出された四国電の資料などを検討。原発から約600メートルの近さにある地質境界の方が、約300万年前以降に活動を続けてきた「本体」だと推定する。

小松氏らによると、中央構造線がずれ動いた際に「ハーフグラーベン」(半地溝)と呼ばれるへこみが生じ、そこに堆積物が蓄積。その後も断層運動が繰り返され、堆積層に多数の副次的断層が形成された。伊予灘の中央構造線断層帯はそれらの副次的断層で、深部には達しておらず、大地震を起こす断層ではないという。

こうした見解は昨年9月、東京で開かれた日本地質学会の学術大会で発表した。山口地裁岩国支部で審理されている伊方3号機の運転差し止め仮処分申請で主要な争点になっている。同支部は住民側の申請を踏まえ、小松氏の尋問を実施するか検討している。

小松氏は「本来の活断層を無視して安全性を議論するわけにはいかない」と強調する。

一方、四国電は「発電所周辺の詳細な地質調査をしており、指摘された海域に活断層がないのを確認している。地震動の評価は新規制基準適合性審査で妥当性が確認されており、影響を与えるものではない」とコメント。小松氏らの見解は誤りだとする主張書面を同支部に提出している。

小松正幸(こまつ・まさゆき) 1941年、長野県生まれ。地質学者。新潟大学に就職後、45歳の時に愛媛大へ移り、2003~09年に学長。日本地質学会長も務めた。現在は同大名誉教授。愛媛県砥部町在住。76歳。
※この記事は、2017年9月6日【大分合同新聞】朝刊19ページに掲載されています。

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伊方原発 運転差し止めの号外(大分合同新聞・高知新聞)

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12/13伊方3号機 差し止めの号外や記事【高知新聞など】

伊方3号機 差し止め 二審段階で初判断

  広島高裁 来年9月末まで

2017.12.13【高知新聞の号外】

高知新聞PDF号外
https://www.kochinews.co.jp/pdf/article/3e97ac7210782fe4c467e0a692adfa93.pdf

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を差し止める決定をした。対象期間は来年9月30日まで。四電が3号機の稼働を定期検査後の来年1月に再開する計画は事実上不可能となり、政府や電力会社の原発再稼働方針には再び大きな打撃となった。四電は高裁に異議申し立ての手続きを取る方針。東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めて。

伊方3号機の昨年8月の再稼働前後に周辺の4地裁・地裁支部で始まった仮処分のうち、初の高裁判断。差し止めを認めなかった今年3月の広島地裁決定に対し、住民側が即時抗告していた。

原発の耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)
に関して四電側が算出した結果の合理性や、東京電力福島第1原発事故後に原子力規制委員会が策定した新規制基準による審査の在り方、事故時の広域被害の恐れや近隣の火山が噴火した際の危険性が主な争点だった。

住民側は地裁での審理と同様、四電は基準地震動の算出に当たって南海トラフ巨大地震や原発近くを通る中央構造線断層帯の影響を過小評価していると主張。新規制基準は福島事故の原因解明が十分ではない中で策定され、原発の安全性確保の目的を果たしておらず、事故や災害時は広範囲で大きな被害が及ぶと訴えた。四電側は「安全を確保しており、危険性はない」と反論していた。

四国電力伊方原発。(右上から反時計回りに)号機、2号機、3号機=愛媛県伊方町

 

 

伊方原発運転差し止め=「火砕流、到達の可能性」-3号機仮処分・広島高裁

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017121300147&g=soc
【時事ドットコム】2017/12/13-15:32

伊方原発3号機の運転差し止めを命じた仮処分決定を、支援者らに伝える河合弘之弁護士(右)=13日午後、広島市中区の同高裁前

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町、定期検査中)の運転差し止めを広島市の住民らが求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁は13日、運転差し止めを命じる決定を出した。野々上友之裁判長は「阿蘇の過去の噴火で火砕流が到達した可能性は十分小さいと言えず、原発の立地は認められない」と判断し、伊方3号機の運転差し止めを命じた。決定は直ちに効力が生じるため、四国電は決定が覆らない限り、運転を再開できない。四国電は異議を申し立てる方針。

〔写真特集〕東日本大震災 100枚の記録~堤防を乗り越える大津波~

野々上裁判長は、仮処分は証拠調べの手続きに制約があり、差し止め訴訟が係争中の広島地裁が異なる判断をする可能性もあるとして、運転停止期間は来年9月30日までとした。

広島地裁は3月、原子力規制委員会が定めた新規制基準は「不合理とは言えない」と判断し、住民側の差し止め申請を却下していた。
即時抗告審でも住民側は、伊方原発で想定される地震の最大の揺れ(基準地震動)について、「四国電が想定する数値は過小評価だ」と主張。四国電は「複数の評価式を用いており、十分安全な評価だ」と反論した。
伊方原発は瀬戸内海を挟んで広島市から約100キロの距離にある。3号機は昨年8月に再稼働し、定期検査のため今年10月に停止。四国電は来年1月22日の発送電再開を目指していた。(2017/12/13-15:32)

 

 

伊方3号機の運転差し止め、広島 高裁段階で初判断、原発に再打撃

https://www.kochinews.co.jp/article/145761/
2017.12.13 14:25【高知新聞】

四国電力伊方原発。(右上から反時計回りに)1号機、2号機、3号機=愛媛県伊方町

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を差し止める決定をした。対象期間は来年9月30日まで。四国電が3号機の稼働を定期検査後の来年1月に再開する計画は事実上不可能となり、政府や電力会社の原発再稼働方針には再び大きな打撃となった。東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めて。四国電は高裁に異議申し立ての手続きを取る方針。

伊方3号機の昨年8月の再稼働前後に周辺の4地裁・地裁支部で始まった仮処分で、初の高裁判断。

 

 

伊方原発3号機、運転差し止め 高裁段階で初判断 原発政策、再び打撃、定期検査後も稼働不可 広島高裁

http://www.sankei.com/west/news/171213/wst1712130056-n1.html
【産経WEST】2017.12.13 13:41更新
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四国電力伊方原発。(右上から反時計回りに)1号機、2号機、3号機=愛媛県伊方町(本社ヘリから)

【産経新聞号外】伊方原発差し止め[PDF]

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を差し止める決定をした。対象期間は来年9月30日まで。四国電が3号機の稼働を定期検査後の来年1月に再開する計画は事実上不可能となり、政府や電力会社の原発再稼働方針には再び大きな打撃となった。四国電は高裁に異議申し立ての手続きを取る方針。伊方3号機の昨年8月の再稼働前後に周辺の4地裁・地裁支部で始まった仮処分のうち、初の高裁判断。差し止めを認めなかった今年3月の広島地裁決定に対し、住民側が即時抗告していた。

原発の耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)に関して四国電側が算出した結果の合理性や、東京電力福島第1原発事故後に原子力規制委員会が策定した新規制基準による審査の在り方、事故時の広域被害の恐れや近隣の火山が噴火した際の危険性が主な争点だった。

住民側は地裁での審理と同様、四国電は基準地震動の算出に当たって南海トラフ巨大地震や原発近くを通る中央構造線断層帯の影響を過小評価していると主張。新規制基準は福島事故の原因解明が十分ではない中で策定され、原発の安全性確保の目的を果たしておらず、事故や災害時は広範囲で大きな被害が及ぶと訴えた。

四国電側は「安全を確保しており、危険性はない」と反論していた。

広島地裁決定は新規制基準や四国電の地震、津波想定などには合理性があると判断。「住民側が事故に伴う放射線被ばくで重大な被害を受ける具体的な危険はない」と申し立てを却下していた。

伊方3号機は昨年8月に再稼働し、現在は定期検査中で停止している。来年1月22日に送電を再開、同2月20日に営業運転に入る見通しだった。

即時抗告したのは広島市と松山市の計4人。伊方3号機に対する同様の仮処分は松山地裁の却下決定を受けた高松高裁での即時抗告審のほか、大分地裁と山口地裁岩国支部で争われている。

 

 

伊方3号機の運転差し止め、広島

 高裁段階で初判断、原発に再打撃

http://www.saga-s.co.jp/articles/-/159306
【佐賀新聞】2017年12月13日

四国電力伊方原発3号機の運転差し止めが決定し、垂れ幕を掲げる住民側=13日午後、広島高裁前

四国電力伊方原発。(右上から反時計回りに)1号機、2号機、3号機=愛媛県伊方町
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四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を差し止める決定をした。対象期間は来年9月30日まで。四国電が3号機の稼働を定期検査後の来年1月に再開する計画は事実上不可能となり、政府や電力会社の原発再稼働方針には再び大きな打撃となった。東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めて。四国電は高裁に異議申し立ての手続きを取る方針。

伊方3号機の昨年8月の再稼働前後に周辺の4地裁・地裁支部で始まった仮処分で、初の高裁判断。

 

 

伊方原発 運転差し止め、高裁レベル初判断 広島高裁

https://mainichi.jp/articles/20171213/k00/00e/040/311000c
毎日新聞2017年12月13日 13時46分(最終更新 12月13日 14時05分)

四国電力伊方原発3号機=愛媛県伊方町で、本社ヘリから梅田麻衣子撮影

四国電力伊方原発3号機の運転差し止めが認められ、「命令下る」などと書かれた垂れ幕を掲げる弁護士ら=広島市中区で2017年12月13日午後1時33分、山田尚弘撮影

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを広島、愛媛両県の住民が求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、申し立てを却下した今年3月の広島地裁の判断を取り消し、四電に運転差し止めを命じる決定を出した。差し止め期限は来年9月末まで。高裁レベルの差し止め判断は初めて。仮処分はただちに効力が生じ、今後の司法手続きで決定が覆らない限り運転できない。

伊方3号機は定期検査のため今年10月に停止。四電は来年2月の営業運転再開を目指していたが、差し止め決定で稼働スケジュールに影響が出ることは避けられない。四電は決定の取り消しを求める保全異議や、仮処分の執行停止の申し立てを広島高裁に行う方針。

伊方3号機は2015年7月、原子力規制委員会が東日本大震災後に作成した新規制基準による安全審査に合格し、昨年8月に再稼働した。住民側は、四電の安全対策は不十分で、事故で住民の生命や生活に深刻な被害が起きるなどとして広島地裁に仮処分を申請。地裁は今年3月に申し立てを却下し、住民側が即時抗告していた。

高裁の審理では、基準地震動(想定する最大の揺れ)の妥当性や火山の危険性などが争点となった。四電は基準地震動について、原発近くの中央構造線断層帯などが延長約480キロにわたって連動した場合などを想定し、最大650ガル(ガルは加速度の単位)と設定。「詳細な調査で原発への地震の影響を把握している」としていた。

これに対し、住民側は「過去の地震記録が乏しく、専門家の間でも統一見解はない」として、想定外の揺れが起きる可能性を指摘。さらに「地滑りや津波などリスクが同時多発的に表面化しかねない。新基準の審査は不十分」と主張した。火山対策についても、降灰時に非常用発電機が壊れる可能性などを指摘していた。

東日本大震災後、差し止めを命じた判決・決定は、関西電力高浜原発3、4号機(福井県、3号機は当時稼働中)を巡る昨年3月の大津地裁の仮処分など4例。いずれも地裁の判断だった。【東久保逸夫】
 

伊方3号機の運転差し止め、広島

https://jp.reuters.com/article/alabama-election-jones-idJPKBN1E70B5
【共同通信】2017年12月13日 / 13:40

国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を差し止める決定をした。対象期間は来年9月30日まで。四国電が3号機の稼働を定期検査後の来年1月に再開する計画は事実上不可能となり、政府や電力会社の原発再稼働方針には再び大きな打撃となった。東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めて。四国電は高裁に異議申し立ての手続きを取る方針。

伊方3号機の昨年8月の再稼働前後に周辺の4地裁・地裁支部で始まった仮処分で、初の高裁判断。

 

 

 

伊方原発3号機、運転差し止めの仮処分決定 広島高裁

http://www.asahi.com/articles/photo/AS20171213002662.html
【朝日新聞デジタル・小林圭】2017年12月13日13時44分

写真・図版
伊方原発3号機に運転差し止めの仮処分決定が出され、旗を掲げる弁護士たち=13日午後1時32分、広島市中区、上田幸一撮影

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を禁じる仮処分決定を出した。運転を禁じた司法判断は、高裁では初めて。東京電力福島第一原発事故から6年9カ月たち、再稼働へかじを切った国の原発政策に影響を与えそうだ。

仮処分はただちに法的な拘束力を持つため、今後の司法手続きで覆らない限り、再稼働できない。四電は広島高裁に保全異議申し立てと仮処分の執行停止の申し立てをする方針。伊方原発3号機はすでに再稼働ずみで、今年10月から定期検査のため停止中だった。

仮処分を申し立てたのは広島市と松山市の住民計4人。高裁での抗告審で主な争点となったのは、福島原発事故後に定められた原子力規制委員会の新規制基準の合理性▽想定される最大の揺れである基準地震動の合理性▽火山灰が原発に与える影響の評価、だった。

広島地裁は今年3月の決定で、新規制基準を「不合理とはいえない」と評価。基準地震動の想定や火山灰の影響についても、新規制基準に適合するとした原子力規制委の判断に不合理な点はないとし、「安全性が十分でなく、それに起因する事故が発生する危険性がある」とした住民側の申し立てを退けていた。

原発に対する仮処分申し立てをめぐっては、福井地裁が2015年4月、大津地裁が16年3月、いずれも関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを決定したが、その後の異議審や抗告審で取り消されている。(小林圭)

四国電力は、広島高裁(野々上友之裁判長)が13日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を禁じる仮処分決定を出したことに対し、「当社の主張が認められなかったことは、極めて残念であり、到底承服できるものではありません」とのコメントを出した。速やかに異議申し立ての手続きをするという。

伊方原発の運転差し止め 広島高裁が仮処分

 18年9月まで

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24575630T11C17A2AM1000/

地域総合 社会2017/12/13 13:39【日本経済新聞】

 

四国電力伊方原子力発電所3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めた広島市民らによる仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、2018年9月30日まで運転を差し止める決定をした。3号機は16年8月に再稼働し、現在は定期検査で停止している。仮処分決定は直ちに効力が生じるため、18年1月に予定する再稼働は見通せなくなった。

伊方原子力発電所の2号機(右)と3号機(愛媛県伊方町)

原子力規制委員会が福島第1原発事故後に定めた新規制基準に基づく審査で運転を認めた原発について、高裁レベルで差し止めを命じたのは初めて。住民側の申し立てを退けた3月の広島地裁と正反対の司法判断となり、原発の再稼働を進める国のエネルギー政策や電力会社の経営計画に大きく影響しそうだ。

住民側は即時抗告審で、伊方原発が国内最大級の活断層である中央構造線断層帯に近く、南海トラフ地震の震源域にあるとして「四国電は耐震設計の目安となる基準地震動を過小評価している」と指摘。「重大な事故が起きた場合、住民も甚大な健康被害を受ける」と訴えた。

四国電側は新規制基準に沿って地震などのリスクを評価し、施設の設計に反映したと強調。「原発事故を踏まえた安全確保策を講じている。住民らに健康被害が出る具体的な危険性は存在しない」などと主張した。

原発の再稼働を巡っては大津地裁が16年3月、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)について運転差し止めを命じる仮処分決定を下して以降、新規制基準の合理性を認めて運転を容認する司法判断が続いていた。高浜原発についても、大阪高裁が今年3月、大津地裁の決定を取り消し、4号機は5月、3号機は6月に再稼働した。

伊方原発は四国電が所有する唯一の原発で全部で3基。1号機は廃炉を決め、2号機は再稼働か廃炉の判断を留保している。3号機は15年7月に国の安全審査に合格し、16年8月に再稼働した。定期検査のため今年10月に停止し、18年1月下旬に再稼働する予定だった。

3号機の仮処分は広島のほかに、松山地裁での却下決定を受けた高松高裁の即時抗告審と大分地裁、山口地裁岩国支部での審理が続いている。

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