11/24原電、東海第二の延長申請 40年超原発、首都圏不安【東京新聞・社会】

原電、東海第二の延長申請 40年超原発、首都圏不安

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017112402000240.html
【東京新聞・社会】2017年11月24日 夕刊

運転期間延長を申請した東海第二原発(左)=茨城県東海村で、本社ヘリ「おおづる」から
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首都圏で唯一の原発で、来年十一月で四十年の運転期限を迎える東海第二原発(茨城県東海村)について、運営する日本原子力発電(原電)は二十四日、原子力規制委員会に最長二十年の運転延長を求める申請書を提出した。東海第二は事故を起こした東京電力福島第一の原子炉と同じ「沸騰水型」で、同型の延長申請は初。申請は全国で四基目で、東日本では初となる。

原電の石坂善弘常務執行役員がこの日、規制委を訪れ申請書類を手渡した。石坂氏は報道陣に「今回の申請はあくまで審査の一環。再稼働や廃炉の判断とは直接関係ない」と話した。防潮堤の建設など約千八百億円をかけて、二〇二一年三月までに対策工事を終えた上で、再稼働を目指す。

東海第二が再稼働するためには、規制委が運転延長を認めるほかにも、新規制基準に基づいた審査で「適合」と判断される必要がある。規制委はこれまでに想定される津波の高さなど、新基準に適合するかどうかの審査をほぼ終えており、年明けにも「適合」の判断が示される見通し。

原電は運転延長の申請のため、原子炉などの劣化状況を調べる点検を十月末までに終えていた。今月二十八日が期限だった。原発の運転期間を巡っては、福島第一の事故を受け、原子炉等規制法で原則四十年に制限された。ただし規制委が認めれば、一回に限り、最長二十年の運転延長が可能となる。これまでに、福井県の関西電力高浜1、2号機と美浜3号機の二原発三基が延長申請され、規制委は、いずれも認めている。

ただ、東海第二原発の三十キロ圏には約九十六万人が生活し、十四市町村が避難計画を作ることになっているが、いまだにまとまっていない。また、原電は再稼働する際、立地する県と村のほか、三十キロ圏の水戸や日立など五市の同意を取ると表明しており、ハードルがある。原電の村松衛(まもる)社長は二十一日、茨城県の大井川和彦知事と面会し、二十四日に延長申請する方針を伝達していた。

◆30キロ圏96万人どう避難

<解説> 東海第二の運転延長が申請されたことで、再稼働にまた一歩近づいた。だが、原発三十キロ圏には全国最多の約九十六万人が生活し、大事故が起きた時に、無事に逃げ切れるのかという問題を残したままだ。住民の不安を拭うことが、最も大切になる。

福島の事故では、放射性物質が広範囲に飛び散り、避難も大混乱した。その反省から、避難計画の策定対象が、原発三十キロ圏の市町村に、法で義務付けられた。

どの原発でも、避難計画が「机上」にとどまり、実際の事故で使えるのかが問われている。

茨城県が二〇一五年に作った案では、三十キロ圏の住民は、県内のほか、栃木、千葉、福島など周辺五県に避難する。だが、原発事故と、地震や津波が同時に起きる複合災害や、避難先が同時に被災するケースなどを想定していない。

自治体による避難の説明会では、住民から「高齢者や障害者が一人で逃げられない」「長期避難の生活が心配だ」と不安が漏れた。

避難計画は再稼働にかかわらず、原発がある限り必要で、今も住民は危険にさらされている。そもそも、百万人近い人を想定した避難計画を作るのは、無理ではないかとの疑問がある。

原電は再稼働前に立地する県や東海村のほか、水戸など五市も新たに同意を取る方針を示した。自治体側が、再稼働の是非を判断することになる。住民の安全を確保する最善の選択は何か。自治体側にボールは預けられた。 (山下葉月)

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====== 写真の図にかえて=========

東海第二原発を巡る主な動き

1978年11月28日 営業運転開始
2011年 3月11日 東日本大震災で自動停止。外部電源喪失で冷温停止3日
10月26日 圧力容器から放射性物質を含む水が漏れる
2012年7月31日 運転差し止めなどを基め周辺住民らが水戸地裁に提訴

2014年5月20日 原電が新規制基準に基づく審査を規制委に申請

2016年 6月2日 建屋内で高濃度の汚染水漏れ

2017年5月19日 原電が、運転延長の申請に必要な点検を開始(~10月末)
11月24日 原電が最長20年の運転延長を申請

2018年11月28日 この日までに運転延長が認められないと廃炉へ
2021年 3月末  対策工事完了予定

地元同意
(知事と東海村長に加え、原電は水戸など周辺5市長に拡大方針) →再稼働?

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11/23報告書 知事に提出 大飯再稼働/県専門委「対策確保できている」【県民福井】原子力安全専門委員会 報告書(平成29年11月22日 知事へ報告)

こんなのを提出したらしい。

原子力安全専門委員会 報告書(平成29年11月22日 知事へ報告)

●大飯発電所3、4号機の安全性向上対策等に係るこれまでの審議の取りまとめ
http://www.atom.pref.fukui.jp/senmon/report2017.pdf
[ PDF, 473KB ]

別添資料(これまでの委員会等において事業者から提出された資料)
http://www.atom.pref.fukui.jp/senmon/report2017-betten.pdf
[ PDF, 7126KB ]

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報告書 知事に提出 大飯再稼働

 県専門委「対策確保できている」

http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2017112302000214.html
【中日新聞・福井発】2017年11月23日

関西電力が年明けの再稼働を目指す大飯原発3、4号機(おおい町)の安全性を審議してきた同県の原子力安全専門委員会は二十二日、「必要な対策は確保できている」とする報告書を西川一誠知事に提出した。

中川英之委員長(福井大名誉教授)から報告を受けた西川知事は「現場を確認して、安全の問題に心積もりをしたい」と述べた。おおい町と県議会は既に再稼働に同意しており、西川知事は二十三日に現地を視察し、近く政府の姿勢などを確認した上で同意を最終的に判断するとみられる。

報告書はA4判四十八ページで、福島第一原発事故を踏まえた新規制基準に基づく対策が取られていることや、県専門委が独自に求めた予備電源の確保などを確認したことなどを記載した。

県専門委はこれまで、新基準施行前の二〇一二年に政治判断で二基が再稼働した際や、既に再稼働している高浜原発3、4号機(同県高浜町)に関しても報告書をまとめ、西川知事が判断材料にしていた。今回は大飯3、4号機が新基準への適合を認められた五月以降、四回の会合と現地視察で対策状況を確認した。 (中崎裕)

カテゴリー: 福井県原子力安全委員会, 関西電力

11/24座間事件 東尋坊で考える/本当に死にたい自殺志願者いない/NPO・茂さん絶壁を見回り「死ぬな」【東京新聞・こちら特報部】

上牧行動と福井をつないでくれているI氏は「命のレスキュー」の横断幕を携え、福井県庁前の反原発ランチタイムアピールと東尋坊でパトロールをなさっておられる。
だからこのブログにも茂幸雄さんの「心に響く文集・編集室」の記事がある。あとでリンクしておかなければ。

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座間事件 東尋坊で考える

 本当に死にたい自殺志願者いない

  NPO・茂さん絶壁を見回り「死ぬな」

【東京新聞・こちら特報部】2017年11月24日

「本当に死にたい人はいなかった」。神奈川県座間市のアパートから9人の遺体が見つかった事件で、殺人容疑で再逮捕された白石隆浩容疑者(27)は、取り調べに供述したという。なぜそんな人たちが自殺を考えるのか。身を投げようという人が訪れ、ボランティアらの活動で多くが思いとどまる福井県坂井市の東尋坊で、自殺志願者の思いと自殺の防止策を考えた。 (加藤裕治、中山洋子)

 

 

そそり立つ黒い岩の絶壁に日本海の波が当たり、白いしぶきが上がる。遠くに見える水平線に沈む夕日を背に、若者のグループがスマホを自分たちにかざし、笑顔で記念撮影をする。

東京から新幹線や特急、バスを乗り継いで約五時間の東尋坊。地名は、荒くれ者として嫌われ、絶壁から海に落とされた平安時代の僧侶の名に由来する。

柱が重なったように見える安山岩の柱状節理の絶壁が海岸線に約一キロ続く。絶景は国の天然記念物、名勝に指定されている。崖の上から二十五メートル下の海に身を投げる人が相次ぎ、「自殺の名所」としても知られるようになった。投身で亡くなる人は年間二十人前後、多い年で三十人に達した。

今年八月三十一日午後六時すぎ。茂幸雄さん(七三)は、薄暗くなり、人けのなくなった絶壁の上で、震えながら海をのぞき込む若い女性を見つけた。ピンと来た。「死ぬんじゃない」。声を掛けると、半ば強引に近くにあるNPO法人「心に響く文集・編集室」の事務所へと連れていった。

聞くと、女性は十七歳の高校二年生で、関西地方の有名な公立進学校に通っていた。勉強についていけず、学校を辞めて漫画家を目指したいと思っていた。しかし、両親が認めてくれず、死を決意したという。

茂さんが校長に電話をすると「うちは進学校で、今年もついて行けなかった二十人が退学している。彼女の親にも退学を勧めたが、親が無理に通わせている」。東尋坊に駆けつけた父親は、娘を見て「やっぱり」と声を漏らした。「あの様子なら、女性は学校を退学できたでしょう」。茂さんは振り返る。

茂さんは二00四年にこのNPOを設立。仲間とともに東尋坊のパトロールを続け、自殺しようと訪れた人を保護している。救った人は今年十一月までに六百九人。茂さんたちだけで志願者の四分の三が思いとどまった計算になる。六百九人のうち未成年は二十二人だった。「子どもたちが死のうと思う動機は、周囲に対する訴え、抗議なんです」と茂さんは語る。

二年前に保護した中国地方の高校二年男子は、わきがが理由でいじめに遭った。担任に相談すると「おまえにおうぞ、朝シャン(朝の洗髪)して学校に来い」と逆に注意された。

茂さんは「彼は朝シャンを毎日していた。自殺の背景は身体的な問題への無理解。八月の女性は退学を認めてくれない家庭。こういった問題が根にあった」と振り返る。

だから、問題さえ解決すれば自殺から救うことができる。「多くの自殺を決意した人と話をしてきたが、本当に死にたがっている人はいなかった」。茂さんは白石容疑者の供述と同じことを感じている。未成年ばかりでなく、大人も含めた全員がそうだった。

いじめ、人間関係・・・悩み解決で救える

 親身に相談に乗る機関不足

  家庭、学校、地域 総合的取り組みを

 

NPOを設立する前、茂さんは東尋坊を所管する三国署の副署長を務めていた。小さな警察署で、自殺者の検視は茂さんの仕事。「若い署員を見ていられなくなった」と、東尋坊で保護した人たちの応対もした。その中に、特に忘れられない老夫婦がいた。

借金苦で身を投げようとしていた。茂さんが見つけ、警察で保護した。生活保護を受けさせられると思い、行政に引き渡した。解決したと思っていたら、しばらくして遺書が届いた。「多くの役所でたらい回しにあった。せっかく助けてもらったが、死ぬしかない」。こんな内容が書かれていた。夫婦は日本海側の別の場所で身投げして死んだ。

「親身になって話を聞き、最後まで問題の解決に手を貸す。そんな人や機関が日本には少なすぎる」。あの夫婦は救えたのではないか。茂さんは自戒を込めて語気を強める。

そして「誰も聞いてくれない、助けてくれない」という思いを強くした自殺志願者の心を突いたのが、神奈川県座間市のアパートから九人の遺体が見つかった事件だったと感じている。

「白石容疑者は寂しく、孤立している人に『一緒に死のう』と声を掛けていた。わらをもつかむ心境の人には最高の言葉に聞こえる。同じ苦労しようと言ってくれているのだから」

こんな心の隙間を抱えた若者は、以前は夜の街をさまよい、今はネット上にもいる。「ネットを使うことで、言いなりにできる若者を捕まえやすくなったのだろう」。このような事件や自殺を防ぐには、やはりしかるべき組織が手を差し伸べる必要があるという。「自殺を止めるには、いじめ、借金といった根本的な問題を解決しなければならない。本来なら行政がやるべきだが、緊急避難的にフットワークの軽い司法書士が無料で法律的な問題を手助けする。寺や教会といった宗教団体も門戸を開くといい」

国内では一九九八年から十四年連続で自殺者が年間三万人を超え、二OO六年に自殺対策基本法が制定された。「社会の問題」として対策も始まり、昨年は約9%減の二万一千八百九十七人だった。

ただ、減ったというよりはバブル景気崩壊以前の水準に戻っただげ。中高年の自殺は半減したのに、二十代は三割そこそこの減少と高止まり。自殺対策白書(二O一七年版)は若者の自殺を「国際的に深刻な状況にある」と指摘する。

子どもの自殺問題に詳しい岐阜大大学院の橋本治教授は「自殺で最も多いのは四十~五十代。この間、行政を中心に一生懸命に取り組んできたのは、高齢者の見守りも含めた大人のうつ病対策だった。自殺者の総数が減ってきたのはその成果。ただ、子どもにうつ病はほとんどなく、この対策では若年層の自殺は減らせない」と指摘する。

特に子どもの自殺は、いじめや人間関係の悩みに起因しやすい。

橋本氏は「福井県で担任に厳しく叱られた男子中学生が自殺したが、発端は宿題ができなかったことだ。『学校が悪い』『教師が悪い』と切り捨てるのは簡単だが、必要だったのはこの子に合った指導方法だった。子どもの性絡をよく把握し、一人一人の心身の状況にあった教育や接し方が求められる」と指摘する。

座間九遺体事件の衝撃が続く今もなお、SNS上には自殺願望のつぶやきがあふれる。

橋本氏は「全国の『いのちの電話』には、三百六十五日電話が鳴らない日はない。救いを求める場所がSNSになっただけ。ネットを使った取り組みも必要だが、子どもの自殺予防で言えば、大事なのは学校と家庭に加え、地域のカも発揮して、総合的に取り組むことだ」と話した。

絶壁が続き、「自殺の名所」といわれる景勝地の東尋坊=福井県坂井市で

9人の遺体が見つかったアパート近くに供えられた花=神奈川県座間市で

(((デスクメモ)))
全国ワーストの自殺率に悩む秋田県では、自殺対策基本法以前から、県を挙げて自殺予防に取り組む。ピーク時から半減したが、吉岡尚文医師は楽観しない。秋田で深刻なのは農村部の高齢者の自殺だ。雑かを死にたくさせる社会は臨時にとっても住みにくい。自殺大国の根は存外深い。(洋) 2017・11・24

カテゴリー: 上牧行動, 中日東京新聞・特報

11/22東京新聞 東海第二延長申請の記事(一面・核心・社会)

東海第二延長 24日申請 原電が県に方針伝達

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017112202000122.html
【東京新聞・社会・一面】2017年11月22日 朝刊

東海第二原発(手前)=茨城県東海村で、本社ヘリ「おおづる」から(安江実撮影)

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首都圏唯一の原発で、二〇一八年十一月で四十年の運転期限を迎える東海第二原発(茨城県東海村)について、運営する日本原子力発電(原電)は二十一日、原子力規制委員会に最長二十年の運転延長を二十四日に申請することを明らかにした。東海第二は、事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ「沸騰水型」で、同型の延長申請は初。延長申請は全国で四基目で、東日本で最初になる。

原電の村松衛社長が二十一日、県や村を訪れ、申請する方針を伝えた。約千八百億円かけて二一年三月までに対策工事を終え、再稼働を目指す。

三十キロ圏には、全国の原発で最多の約九十六万人が生活しているが、自治体による避難計画はまとまっていない。

原電は運転延長の申請に向け、原子炉などの劣化状況を把握するための点検を十月中に終了。今月二十八日が申請期限だった。

東海第二が再稼働するためには、規制委が運転延長を認めた上で、新規制基準に基づき「適合」と判断される必要がある。規制委による新基準の審査はほぼ終わり、年明けにも「適合」が出される見通し。

原発の運転期間を巡っては、福島第一の事故を受け、原子炉等規制法で原則四十年と制限した。規制委が認めれば一回に限り、最大二十年延長できる。これまでに福井県の関西電力高浜1、2号機、美浜3号機の二原発三基が延長申請し、規制委はいずれも認めている。

この日、村松社長は茨城県庁で大井川和彦知事と非公開で面談した。村松社長は面談後、「再稼働問題と切り離して、今後の規制委の審査に当たって、住民らにしっかり説明してほしいとの指示があった。しっかり取り組んでいきたい」と語った。大井川知事は「きちっとした審査を国に行っていただき、並行して県も安全性を審査し、そのトータルが東海第二の安全性を判断する基準の一つになる」と話した。

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 茨城に避難 福島県民憤り

     東海第二、運転20年延長申請へ

   廃炉選択できない原電

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2017112202000120.html
2017年11月22日【東京新聞・核心】

  株主は電力大手 再稼働急ぐ

    30キロ圏96万人避難計画ないまま

日本原子力発電(原電)が二十一日、東海第二(茨城県東海村)の再稼働に向け最長二十年の運転延長を申請することを表明した。原発三十キロ圏で暮らすのは九十六万人。避難計画づくりという難題が残る。再稼働を疑問視する声が根強い中で、廃炉を選択しなかった原電。ほかの事業者とは異なる原発専業という特殊な事情を抱えている。 (越田普之、山下葉月)

■支えは

「九電力会社と電源開発(Jパワー)が九割以上の株式を持つ。全社が原子力に取り組んでいる。十分な理解がある」。原電の村松衛社長は二十一日、約千八百億円に上る再稼働に向けた対策工事の調達について、こう強調した。
原電が現在、持っている原発は、東海第二と敦賀2号機(福井県)の二基。東海第二は二O一一年三月の東日本大震災で被災して停止、敦賀2号機も同年五月に一次冷却材の放射能濃度が上昇するトラブル以来、止まっている。原発二基の停止は、各電力会社への電力供給という主要な収入源を絶たれることになる。

だが、電力の販売先となる東京電力や中部電力など五社は毎年、供給量に関係なく一千億円規模の基本料金を支払い、原電の経営を支える。電力会社が多額の基本料金を負担し続けるのは、東海第二と敦賀2号機の再稼働が前提。原電が「廃炉」に踏み切ることのできない理由の一つだ。

■虎の子

東海第二の再稼働を急ぐ背景には、敦賀2号機の先行きが見通せないという事情もある。敦賀2号機は、一九八七年二月に運転を開始した比較的新しいプラントだが、原子力規制委員会の専門家会合で、建屋直下に活断層があると指摘され、結論が覆らない限り、再稼働できない。敦賀3、4号機の新設も計画するが、ハードルは高い。

東海第二の再稼働には対策工事で千八百億円もの費用がかかる。運転延長が認められでも、約三年かかる工期を考えると、運転期間は最長で十七年程度。原電は新たな収入源として、海外での原発プロジェクトや国内の廃炉支援事業を掲げるが、「種をまいた」(幹部)段階にすぎない。

■同意

再稼働に踏み切ろうとしている原電だが、地元の不安は消えていない。

原発事故が起これば、被害が広範囲に及ぶのは避けられない。地元の茨城県民を対象にした共同通信の調査では、六割が再稼働に反対している。

三十キロ圏で人口が最も多い水戸市など五市は、原電が協定で県と東海村に認めている地元同意の権限を五市にも拡大するよう求めている。地元同意の権限とは、自治体が同意しない限り再稼働しないという規定だ。

福島第一原発事故後、住民の避難計画の策定を義務付けられる対象が原発十キロ圏から三十キロ圏の自治体に拡大された。東海第二では避難計画が策定された自治体はまだない。そして、策定の義務は課されていても「再稼働にものを言う」権限がない。水戸市などは運転延長方針に伴い、権限拡大を原電に申し入れた。二十二日に原電が回答する。

 電力会社に大きく依存する日本原電

原電の株主 持ち株比率(%)
———————–
北海道電力   0.63
東北電力     6.12
東京電力    28.23
中郵電力 15.12
北陸電力 13.05
関西電力 18.54
中国電力 1.25
四国電力 0.61
九州電力 1.49
電源開発 5.37
その他 9.58

※2017年3月318現在
四捨五入のため100%にならない

(原電は毎年、この5社から電力供給契約に基づき、1000億円規績の基本料金を受け取っている)

 老朽原発を巡る3.11後の各者の判断(出力、万KW)

廃炉
—————–
原 電 敦賀1号機(35.7)
関 電 美浜1号機 (34)
2号機 (50)
大飯1号機(117.5)
2号機(117.5)
中国電 島根1号機 (46)
四国電 伊方1号機(56.6)
九 電  玄海1号機(55.9)

延長運転
——————
関 電  美浜3号機(82.6)
高浜1号機(82.6)
2号機(82.6)
原 電  東海第二(110)

廃炉になっているのは、比較的出力の小さい原発。出力の大きな大飯1、2号機は特殊構造のため、廃炉を検討中。

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東海第二延長申請ヘ 「第二の故郷失いたくない」

 茨城に避難 福島県民憤り

【東京新聞】2017年11月22日

日本原子力発電(原電)が二十一日、老朽原発の東海第二(茨城県東海村)の運転延長申請を表明したことで、再稼働が現実味を帯びてきた。東京電力福島第一原発事故から六年半余り。茨域県内には約三千五百人が避難し、今も不自由な生活を強いられている。故郷を追われ、「福島の事故は終わっていないのに」と、怒りや戸惑いの声が上がった。(山下葉月)=1面参照

「福島の事故の決着をつりる前に、再稼働を進めるのは順序が違う。そもそも、国がストップをかけるべきなのではないか」
福島県浪江町から鉾田市に避難している会社役員、菊地孝さん(七五)は疑問を投げ掛ける。

浪江町は今年三月三十一日に避難指示が解除された。しかし、二月に菊地さんの自宅周辺で放射線量を測定すると、国の除染基準に当たる毎時0・二三マイクロシーベルトを超えるところもあった。自宅はネズミに食い散らされていたこともあり、結局、取り壊した。

菊地さんは、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分場が決まっていないことにも触れ、「核のごみ問題が解決しない中で、再稼働させる事業者は無責任だ」と憤った。

復興庁などによると、五万人以上が全国で避難生活を続ける。福島県外の避難先では、茨城は、東京に次ぎ二番目に多い。

双葉町から避難した北茨城市の斉藤宗一さん(六八)は「電気は足りているのになぜ、再稼働をするのか。国の一方的なやり方には賛同できない」と話した。

東海村で暮らす浪江町の主婦(五五)は、家族四人暮らし。「茨城は私たちの第二のふるさとで、事故で失いたくない。これからも安心して暮らすためには、『動かさない』ということを決めてほしい」と訴えた。

住宅の密集地の先に、東海第二原発(左)と、廃炉中の東海原発が見える=東海村で

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11/21具と忖度、大盛り ファミマ「御膳」発売へ【東京新聞・経済】モリ・カケ蕎麦は?

具と忖度、大盛り ファミマ「御膳」発売へ

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201711/CK2017112102000119.html
【東京新聞・経済】2017年11月21日 朝刊

ファミリーマートが12月1日から発売する弁当「忖度御膳」

写真

ファミリーマートは二十日、今年の流行語である「忖度(そんたく)」をテーマにした和風弁当「忖度御膳」を十二月一日に八十万個限定で発売すると発表した。年の瀬にふさわしい話題性のある商品を開発する社内企画で誕生した。

あんかけのサツマイモや野菜のうま煮、キンメダイ、ノドグロなど八つのメニューに気持ちを推し量ってほしいメッセージを込めた。お品書きには、「この案件、うまくいくとめでたいです。金を目当てにするほど腹黒くはありませんが…」と書かれている。あんかけで「案件」、ノドグロで「腹黒く」を表現するなどしたという。

価格七百九十八円。十一月二十一日から店頭で予約開始。

カテゴリー: ちたりた

11/21運転是非あらためて判断へ 高裁支部、大飯原発控訴審が結審【中日新聞・福井】金沢のヒラメ裁判長「内藤正之」

上牧行動主催者の旦那様も昨日敦賀からバスで名古屋高裁金沢支部へ行かれた。

大飯原発差止訴訟、結審はにはまだまだ審理が尽くされていません。
フクシマを忘れ、島崎証言の審理追求も捨て去った結審はおかしい

http://takatukigomi.sblo.jp/article/181631833.html
大飯原発3、4号機差止訴訟結審 【高槻のゴミ焼却場のある地区で暮らすばあちゃんの日記】より

ここの内藤ヒラメ裁判長には呆れかえるしかないから、名誉ある上牧行動ノボリに名前を入れて貰えることはないだろう。

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運転是非あらためて判断へ 高裁支部、大飯原発控訴審が結審

http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20171121/CK2017112102000018.html
【中日新聞・福井】2017年11月21日

関西電力大飯原発3、4号機(おおい町)の運転差し止め訴訟控訴審の第十三回口頭弁論が二十日、名古屋高裁金沢支部であり、結審した。判決言い渡しの期日は追って指定される。

二〇一四年五月の一審・福井地裁は「大飯原発には一二六〇ガルを超える地震が到来する危険がある。(関電の地震対策に)構造的欠陥がある」として二基の運転差し止めを命じ、関電などが控訴した。関電による地震想定や安全対策の妥当性などを争点に、運転差し止めの是非があらためて判断される。

この日、原告の住民側は地質調査の専門家らの証人尋問を行うよう求め、内藤正之裁判長は「必要性はない」として却下。原告は不服として、内藤裁判長ら裁判官三人の忌避を申し立てた。以前も原告から三人への忌避申し立てがあり、最高裁が退ける決定を出していることを踏まえ、内藤裁判長は「忌避権の乱用であり、却下する。弁論を終結する」と述べた。

控訴審では今年四月、元原子力規制委員会委員長代理の島崎邦彦・東京大名誉教授が原告側証人として出廷。関電による地震想定を「過小評価の可能性がある。(算出方法に)大変な欠陥がある」と主張。原告側は地質調査の専門家らの証人尋問を通じて、原発の安全性を巡る審理をさらに尽くすべきだと訴えていた。

閉廷後の記者会見で、原告側の島田広弁護団長は「もはや裁判所は安全性に関して審査するつもりがないことを宣言したようなもの。国民に対する重大な裏切りだ」と内藤裁判長の訴訟指揮を批判。「住民側を勝たす気が少しでもあれば、(証人尋問などで)もっと調べようという方向で動くはず。裁判所の意向としては(住民側)敗訴の判決を書くつもりだろう」と見通しを語った。

関電は閉廷後「大飯原発3、4号機の安全性が確保されていることを裁判所に理解いただけるよう真摯(しんし)に対応してきた。一審判決を取り消し、運転差し止めの請求を棄却する判断をしてほしい」とのコメントを出した。

カテゴリー: 関西電力, 裁判, 上牧行動

11/20放射性物質拡散想定し避難訓練 県と長浜市【中日新聞・滋賀】

長浜・西浅井の知人が「仕事終えてから電車に乗ってあわら温泉で忘年会してきた」とか、いうてはった。
芦原温泉はずーっと先や、サンダーバードで福井の次くらい。
美浜はJR東美浜駅かと思うたら
-JR北陸本線「敦賀駅」よりタクシー約30分、JR北陸本線「敦賀駅」よりバス丹生行で「丹生大橋」下車、約45分- やねんて
http://www.iceee.jp/sisetudb/prev.php?id=581
ほんまに長浜のちょい先やないの!

美浜が原発事故を起こしたら、長浜だけやのうて琵琶湖(一千四百五十万人の飲み水)が汚染されるってこと、関西電力岩根社長は分かってんの?
分かってて事故起こしたらもう「想定外」なんて言われへんで。「確信犯」や。
それに、事故おこして復旧作業は関電の社員やのうて、どうせ関連会社の社員にさせるつもりなんやろ?
関電やのうて、動燃やったか1999年のJCO事故では「えっ自分らがやるのか?」と言うたそうやないか。
知ってんで!NHKの七沢潔さんが先週言うたはったわ。

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放射性物質拡散想定し避難訓練 県と長浜市

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20171120/CK2017112002000004.html
【中日新聞・滋賀】2017年11月20日

ゲート式の測定器で被ばく検査を受ける住民ら=長浜市の湖北体育館で
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関西電力美浜原発(福井県美浜町)の事故を想定し、県と長浜市は十九日、避難訓練をした。原発から三十キロ圏内にある同市西浅井地区の住民と、関係機関などの計約四百人が参加

し、外部被ばくを調べるスクリーニング検査や簡易除染などにあたった。

午前六時半に美浜原発3号機で事故が起こり、放射性物質が拡散したと想定。永原小学校区の住民約二百七十人が、一時集合場所の西浅井運動広場体育館に一時的に集合場所し、バ

スで避難中継所の湖北体育館に移動した。

同館内でのスクリーニング訓練で、県は初めて一人五秒で被ばくが判定できるゲート式の測定器を導入。人が器具を当てて調べると五分かかるのに対し、大幅に時間が短縮でき、列に並

んだ住民たちは次々と検査を受けていた。

参加した柳谷孝幸さん(56)は「必要な訓練だと思うが、実際の事故の際に本当に被ばくしないのか不安にもなった。人ごとでなく、原発についてよく勉強しなければ」と話していた。

訓練後には近くの湖北文化ホールで原子力防災講習会を開催。三日月大造知事は「訓練でできることも、本番ではできないかもしれないと考え、しっかり態勢を整えたい」と話した。

(鈴木智重)

カテゴリー: 関西電力, 再稼働, 放射能汚染

5/9原則軽視の高浜原発運転延長=高橋一隆(福井支局小浜通信部)【毎日新聞・記者の目】立地住民の不信、頂点 /「フクシマ」後、声を上げねば /「軽すぎる言葉」感情を逆なで

昨日の11/19大津で毎日新聞の高橋一隆記者の講演会があったはず。
聴きに行きたかったけれど、自堕落な安息日を過ごすも、こんな休日は一ヶ月ぶり。

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記者の目 原則軽視の高浜原発運転延長=高橋一隆

(福井支局小浜通信部)

https://mainichi.jp/articles/20170509/ddm/005/070/020000c
毎日新聞2017年5月9日 東京朝刊

「高浜原発運転延長反対」の看板やのぼりを立てる住民ら=福井県高浜町音海で2017年2月24日、高橋一隆撮影

立地住民の不信、頂点

福井県高浜町の関西電力高浜原発をめぐり、原発のすぐ隣に住む同町音海(おとみ)地区の住民が関電への不信感を募らせている。直接のきっかけは運転開始から40年を超える1、2号機の再稼働方針への反発だ。地区の総意として反対を表明した。関電は今月から来月にかけて3、4号機を順次再稼働しようと準備を進めているが、地元の信頼と理解を重視するのであれば、1、2号機の再稼働断念を含めた抜本的な対応をとるべきだ。

音海地区は若狭湾に面した内浦半島の中ほどにある約60世帯の集落で、半島の根元に高浜原発がある。

昨年12月、私は地区総会で1、2号機の運転延長に反対する意見書を関電などに提出する動議が出されるとの話を耳にした。原発は長年、交付金や税収、雇用を町にもたらした。表立った批判の声のなかった地区で動議は可決されるのか、疑問を抱きつつ取材を始めた。しかし、約50人が集まった総会で緊急動議が出されると、約1時間の議論で出たのは提出に賛同する声ばかり。「高浜原発の運転延長に強く反対する」との意見書がすんなり採択された。

毎日新聞が翌日朝刊で報じると、関係者に衝撃が走った。早朝から関電幹部が住民宅を訪ねて「説明する場を設けたい」と対応に追われた。住民によると、県警や海上保安庁の担当者も経緯を尋ねに来たという。野瀬豊町長は意見書を出した住民と直接面談。「交付金25億円で町道を整備する」などと提案して理解を求めたが、住民は「関電や行政の対応に不満があった。もう我慢ならない」と怒りをあらわにし、直後に「運転延長反対」の看板を設置した。

「フクシマ」後、声を上げねば

背景には2011年3月の東京電力福島第1原発事故がある。事故が起きれば、音海地区住民が避難できる陸路は原発脇を通る県道だけ。不安が広がっていた中で昨年6月、運転開始40年を迎える1、2号機の運転延長が原子力規制委員会の認可を受けた。福島での事故後の法改正で運転期間は原則40年と明記された。1回限り延長は可能だが、関電社員が地区に説明に来ることがないまま、県道には安全対策工事のトラックが行き交うようになり、不安は不信へと変わった。

住民にとって批判するには関電はあまりに大きい存在だったが、「声を上げなければ」との思いが強まった。動議に加わった貝取繁男さん(69)は東京の食品会社を定年退職し、8年前に帰郷した。「若い頃は家族で原発が話題になったことはなかったが、世代は代わった。福島の事故も起きた。なのに、おとなしくしていることに疑問を持った」と明かす。

吉岡斉・九州大教授(科学史)は地区の決断を「先見性を感じる」と評した上で、「原発を取り巻く環境は大きく変わった。地元といえども脱原発は避けられないことを見て取ったのではないか」と分析する。

「軽すぎる言葉」感情を逆なで

関電も対策を講じた。1月8日、地区の新年集会に高浜原発の副所長ら社員6人が初めて顔を出し、運転延長への理解を求めた。だが、「運転期間が原則40年の米国では60年への延長が認められ、現在は80年までの議論が進められている」と書かれた配布資料に住民は敏感に反応した。「言葉が軽すぎる」。厳しい声が相次いだ。集会後、住民の一人が打ち明けた。「なし崩し的に何度も延長されないか恐れているのに」。安心させるための説明が住民感情を逆なでした。

1月20日には2号機で工事用大型クレーンが倒壊する事故が発生。2週間以上たっても説明がない関電に業を煮やした住民は質問状を送り、説明会開催を要求。事故の約1カ月後にようやく開かれた。

関電の岩根茂樹社長は1月末、本店(大阪市)での記者会見で音海地区の動きについて「もう少し丁寧に説明していく必要がある」と述べた。

関電はその後、高浜原発で地域対応に当たる副所長を新たに置き、町出身者を抜てき。担当課長を3人増やす異例の対応を取った。4月には副所長2人が地区の花見会を訪問し、野瀬町長も改めて住民と懇談したが、どれも根本的な解決につながっていない。地区で旅館を営む児玉巧さん(69)は「原発を一番恐れないといけない私たちが声を上げてこなかった。反省している」と語る。

最初に意見書決定を報じた後、「関電や町から有利な条件を引き出すためではないか」とやゆする声も耳にした。しかし、取材を通して分かったのは、原発と共存してきた住民が悩み、考え抜いた末の行動だということだ。

40年超の運転延長は「例外中の例外」とされたが、同じ関電の美浜原発3号機(同県美浜町)を含め3基が認められた。再稼働間近の高浜原発3、4号機はあと8年ほどで40年を迎える。仮に高浜1、2号機が再稼働すれば、関電は3、4号機でも運転延長を求めるだろう。そうなれば原発事故を機にできたルールはますます骨抜きになる。

原則を曲げる決定が住民を不安に陥れ、不信を抱かせたことを関電や行政は認識すべきだ。いま一度立ち止まり、住民の声にしっかりと耳を傾けてほしい。

カテゴリー: 関西電力, 講演会, 再稼働

【11/18東京新聞・首都圏】原発事故が変えた日常 相馬市長が手記出版/今知る、震災市長のリーダーシップ【9/7BLOGOS】/ 『東日本大震災 震災市長の手記―平成23年3月11日14時

充デスクが土曜日に書いておられた書評。

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原発事故が変えた日常 相馬市長が手記出版

http://www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/list/201711/CK2017111802000161.html
【東京新聞・首都圏】2017年11月18日

出版された「東日本大震災震災市長の手記」=福島市で
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東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生時の被災自治体の対応ぶりを克明に記録した本が出版された。タイトルは「東日本大震災 震災市長の手記」。 (坂本充孝)

著者は事故を起こした原発から北約四十キロの位置にある福島県相馬市の立谷秀清市長。同市は強制避難の警戒区域の外側にあったが、自衛隊などから市民を避難させるよう求められた。当時の市内の様子や市長と職員の緊張感にあふれた会話などが「震災発生24時間」「震災発生2週間」「避難所」「仮設住宅」など六章に書き込まれている。

その後の六年間で、非日常の世界が少しずつ日常へ回復していく経過なども追っており、今後の災害対応へ深い教訓を残している。

二千円(税別)。問い合わせは、近代消防社=電03(3593)1401。

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今知る、震災市長のリーダーシップ

http://blogos.com/article/244881/
2017年09月07日 21:48【BLOGOS】

上昌広(医療ガバナンス研究所 理事長)

「上昌広と福島県浜通り便り」

【まとめ】

・福島県相馬市長立谷秀清氏が手記を上梓、震災直後の取り組みが明らかに。

・立谷市長は震災当日夜「仮設住宅の為の土地、双葉郡からの避難者の受け入れ」を迅速に指示した。

・医療では内部被曝検査、土壌汚染検査、住民健診など住民目線に立った施策も実施、外部移住者を増やした。

8月1日、立谷秀清・福島県相馬市長が『東日本大震災 震災市長の手記―平成23年3月11日14時46分発生』(近代消防社)という本を出版した。災害対策に関心がある方には、ご一読を勧めたい。

文中1
東日本大震災 震災市長の手記―平成23年3月11日14時46分発生 単行本 – 2017/8/1
立谷 秀清 (著)  近代消防社

立谷氏は医師だ。相馬市に生まれ、仙台一高を経て、福島医大に進んだ。昭和52年に同大を卒業後、東北大学の内科に入局。昭和58年に立谷内科医院を開業した。この医院は、後に相馬中央病院(一般49床、療養型48床)へと発展する。

文中2

▲写真:立谷秀清相馬市長 出典)相馬市HP

立谷氏の政治活動は平成7年に福島県議に当選したことに始まる。その後、落選。平成14年1月に相馬市長に当選する。現在、4期目だ。

私が、立谷氏と知り合ったのは、震災直後に仙谷由人・衆院議員(当時)に紹介されたのがきっかけだ。仙谷氏からは「相馬市の市長が助けを求めている。私が知る中で、もっとも能力が高い市長の一人だ」と言われた。立谷氏の携帯に電話して、少し話をしたら、仙谷氏の評価が正しいことがすぐにわかった。指示、依頼が具体的で適確だからだ。

後日、相馬市役所の職員から、「震災後の市長のリーダーシップは凄まじかった」と聞いた。震災当日の夜には「棺桶を確保すること」、「仮設住宅のための土地、双葉郡からの避難者を受け入れる住居を確保すること」と指示したそうだ。避難所や食料の確保など、災害時の市役所の通常業務に加え、先を見据えた対策を立てていたことになる。

このことが後日効いてくる。海と山に挟まれた浜通りは狭く、空き地が少ない。相馬市が多くの支援者を受け入れ、仮設・復興住宅を速やかに建設できたのは、立谷市長の英断に負うところが大きい。

文中3

▲写真:相馬市大野台第七応急仮設住宅  出典)福島県建築住宅課(復興住宅担当)HP

震災後、福島を訪問した上海の復旦大学の研究者は「中国では考えられない。大災害が起これば中央政府に「助けてくれ」と叫ぶだけだ。日本の実力は地方自治の強さにある」と感想を述べた。私も全く同感だ。

立谷市長は「本当に、この街を復興させたいと思えば、歯を食いしばっても前向きな発言をしなければならない」といい続けている。その理由として「銀行は晴れているときに傘を貸して、嵐が来たら取り返しに来る。人も同じだ」と言う。

東日本大震災や原発事故の被害を強調し、政府に援助を求めれば、確かに周囲は同情してくれるだろうが、「そんなに酷いなら、私もここを捨てて、他の土地に移住しよう」と思うだけだ。思惑と反対の結果を招く。

立谷氏は、その代わりに、地域住民の視点に立った多くの事業を主導した。医療に関して言えば、内部被曝検査、土壌汚染検査、住民健診だ。何れも地域住民に個別に対応した。厚労省や福島県が「県民健康調査」という調査研究事業を立ち上げたのとは対照的だ。立谷市長が主導した活動は住民を安心させ、外部からの移住者を増やした。一連の活動は、この本の中で紹介されている。

このような事業を支援した早野龍五・東大名誉教授(原子力物理)、渋谷健司・東大教授(国際保健)は、日本を代表する研究者へとプレゼンスを高めた。当研究室の関係者である坪倉正治医師、森田知宏医師、山本佳奈医師などは現地に移り住み、多くの実績を挙げた。彼らの活躍を見て、多くの若手医師や研究者が相馬地方に入っている。

立谷市長のイメージは、素朴で実直という東北人のイメージとはかけ離れている。私は大阪の商売人に近いものを感じる。なぜ、相馬の地に、このような人材が産まれたのだろう。

文中4

▲写真:相馬野馬追・本祭り 神旗争奪戦で神旗を持って羊腸の坂を駆け上がる騎馬武者 2005年

出典)Photo by PekePON

立谷姓は、福島県浜通りと宮城県南部に多い。ルーツは相馬郡立谷村だ。そして、その祖は桓武平氏の流れを汲む千葉氏に仕えたという。千葉氏は、常胤(1118-1201)の時代に躍進した。

石橋山の合戦で敗れ、安房に逃れた源頼朝に加勢し、鎌倉幕府の大御家人となったのだ。

その後、常胤(1118-1201年)の次男である師常(1139-1205)は、現在の千葉県松戸から我孫子にかけての相馬御厨(荘園)を相続し、相馬氏と称した。1323年、一族の相続争いに敗れた相馬重胤が一族郎党を引き連れ、源頼朝から領有を許されていた陸奥国行方郡(現在の相馬地方)に入った。これが陸奥相馬氏である。この頃、立谷一族も相馬地方に入っている。

立谷家をルーツとする人々の集まりを紹介する「立谷ファミリー」のホームページによると、「江戸時代、立谷家のご先祖様は、廻船問屋を営んでいました。分業して、『材木』『米』『雑貨』『海産物』およびその他の物資を江戸時代初期から、立谷一族が結束して商いをしていました。」という。立谷市長の実家は、相馬市原釜地区で醸造業を営んでおり、典型的な「立谷ファミリー」だ。

廻船問屋は物資とともに情報を流通する。上意下達では生き残れず、現状に即して、臨機応変に判断せざるを得ない。まさに、震災後の立谷市長の行動と被ってくる。

相馬地方は鎌倉時代以来、この地を治めた相馬氏の城下町だ。相馬氏は隣接する伊達氏と抗争を繰り返し、そして生き残った。それを支えたのは相馬氏の武力と、「立谷ファミリー」による情報力だ。

立谷市長は、このような伝統の中で育った。本稿では詳述しないが、東日本大震災後、相馬家は地域住民の精神的支柱としての役割を果たした。立谷市長は実務のリーダーとして獅子奮迅の働きをなした。この地域の伝統の力を感じざるを得ない。

『東日本大震災 震災市長の手記―平成23年3月11日14時46分発生』は、東日本大震災・原発事故から故郷を守った当事者による戦いの記録だ。一人でも多くの方にお読み頂きたい。

(この記事には複数の写真が載っています。サイトによっては全部の写真が見ることが出来ないことがあります。その場合はhttp://japan-indepth.jp/?p=35971にて記事をお読みください)

TOP画像:医療法人社団茶畑会相馬中央病院  提供)同上HP

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『東日本大震災 震災市長の手記』
http://www.ff-inc.co.jp/syuppan/bousai/bou_22_2017.html

相馬市長 立谷 秀清 著 近代消防社
A5判/ソフトカバー304頁 定価(本体2,000円+税) 送料324円

=主な目次=

■はじめに

■第1章 超急性期 震災発生24時間
(1)震災発生直後
(2)最初の系統的行動指針
(3)眼にした現実
(4)緊急医療体制
(5)友好自治体からの支援

■第2章 急性期 震災発生2週間
(1)原発事故の報道
(2)3月12日から3月14日までの相馬市公式記録(原文のまま)
(3)恐怖の体験
(4)3月15日から3月19日までの相馬市公式記録(原文のまま)
(5)市民への説得と食料物資不足
(6)3月21日から3月25日までの相馬市公式記録(原文のまま)
(7)医療
(8)ボランティアの活躍
(9)麻生太郎氏と三原じゅん子氏の激励
(10)「ろう城」(3月24日発行 震災後初のメルマガ)

■第3章 避難所(平成23年3月26日~6月27日の記録)
(1)精神科外来開設(3月29日)
(2)さいがいFM開局(3月30日)
(3)仮設住宅の着工(3月26日)
(4)学校再開と間仕切りパーティション
(5)無料法律相談(4月11日~)
(6)「原発さえなければ」
(7)避難所で栄養管理メニュー(給食制の導入 4月18日~)
(8)学校再開(4月18日)とPTSD(心的外傷後ストレス症候群)対策
(9)「震災孤児等支援金支給条例」
(10)最初の仮設住宅入居(4月30日)と対策本部の支援
(11)「両陛下のお気持ち」
(12)「新しい村」
(13)放射能対策と説明会(5月22日~)
(14)ヘドロ・粉じん対策(作業員の健康、飛散による市民生活への影響)
(15)「被災した子どもたちの将来のために」
(16)仮設住宅(相馬市分1,000戸)の完成と避難所閉鎖
(17)大元宏朗氏

■第4章 仮設住宅(平成23年6月18日~平成27年3月26日)
(1)仮設住宅の基本的運営方針
(2)夕食のおかず全世帯配給(平成23年6月18日~)
(3)相馬市復興会議と有識者による復興顧問会議(平成23年6月3日~)
(4)「相馬市復興計画」
(5)はらがま朝市クラブ
(6)「リヤカー」
(7)平成23年度相馬野馬追
(8)「彩音さんの決意」
(9)「相馬井戸端長屋」
(10)災害廃棄物中間処理業務の開始(平成23年10月28日~)
(11)「頑張る家族の肖像写真」
(12)「ブータン国王閣下」
(13)防災集団移転についての意向調査と被災住民との協議 (79回にわたる徹底協議)
(14)国連でのスピーチ(舞台劇HIKOBAEの国連公演)  (平成24年3月12日)
(15)「防災倉庫」
(16)「相馬寺子屋」
(17)「君の未来に万歳」
(18)「漁労倉庫」
(19)新市民会館の落成(平成25年10月7日)
(20)「郷土蔵」
(21)「義理と人情(支援自治体との友情)」
(22)災害廃棄物の仮設焼却炉の稼働(平成25年2月20日)
(23)「東京農大の支援」
(24)「農業法人「和田いちごファーム」
(25)「FIFAフットボールセンター整備にあたり」
(26)「PTSD対策とルイヴィトン社」
(27)「相馬観光復興御案内処と千客万来館」
(28)「骨太公園」
(29)「2014マニフェスト大賞グランプリ」(平成26年11月14日受賞)
(30)スポーツの力で子どもたちに笑顔に 『相馬こどもドーム』(平成26年12月18日)
(31)「東部再起の会(災害公営住宅全戸完成)」

■第5章 復興期(平成27年3月27日~)
(1)災害市住宅の完成(平成27年3月26日に9地区410戸すべて完成)
(2)「復興と地方創生」
(3)住宅団地集会所 5地区完成
(4)東部子ども公民館(平成27年10月31日開館)
(5)沿岸部の雨水排水対策
(6)原釜共同集配施設(平成27年12月17日完成)
(7)「見廻り御用」
(8)磯部水産加工施設(平成28年2月18日完成)
(9)「キッチンカーに載せる市民の思い」
(10)「遥かな洲からのお便り」
(11)「井戸端長屋5年間と青年医師の示」
(12)原釜荷捌き施設・海水浄化施設(平成28年9月18日完成)
(13)相馬市役所新庁舎(平成28年10月5日完成)
(14)東北中央自動車道 阿武隈東道路開通(平成29年3月26日)
(15)「じい様は自転車に盛りだくさんの野菜を積んで」
(16)「花は咲く(市庁舎市民ギャラリー)」
(17)新市民プール(平成29年3月22日完成)
(18)西部子ども公民館(平成29年4月5日完成)

■第6章 放射能との闘い
(1)原発状態悪化の準備
(2)水道水対策
(3)放射線量の測定と情報開示
(4)国の表現のあいまいさとその影響
(5)市の対応の限界
(6)上昌広教授との出会い
(7)各地域での放射線と健康影響説明会(平成23年5月15日~)
(8)玉野小中学校 校庭の表土入れ替え(平成23年5月24日~27日)
(9)玉野地区での住民健康診断(平成23年5月28日、29日)
(10)市内全学校の詳細調査開始と表土入れ替え(平成23年6月16日~)
(11)玉野地区へ高圧洗浄機の配付と除染説明会(平成23年8月10日)
(12)食品汚染検査
(13)放射性ヨウ素対策
(14)市内全域の放射線量の系統的調査とその後の経過(平成23年6月18日~)
(15)学校での放射線教育の開始(平成23年5月~)
(16)市内児童生徒全員に対する外部被ばく調査とその対策
(17)ホールボディカウンター
(18)放射能教育の必要性
(19)国際シンポジウム(平成28年5月7日、8日)

■あとがき
■参考文献一覧

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11/18東海第二原発「再稼働の協議拒否を」 住民ら東海村長に要請書【東京新聞・茨城】

東海第二原発「再稼働の協議拒否を」 住民ら東海村長に要請書

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201711/CK2017111802000151.html
【東京新聞・茨城】2017年11月18日

山田修村長(左)に、要請書を手渡す村民ら=東海村役場で
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日本原子力発電(原電)東海第二原発(東海村)の再稼働への動きが進む中、村民や周辺自治体の住民約三十人が十七日、周辺の六市村でつくる「原子力所在地域首長懇談会」の座長の山田修東海村長と面会し、再稼働の反対などを求める要請書を手渡した。

要請書では、懇談会が原電と交渉している協定が改善しない限り、再稼働に関わる話し合いを受け入れないよう要望した。加えて、住民に協定の見直し協議の状況を説明し、広く意見を聴くことなどの四項目を求めている。

出席した日立市の男性は、自宅が原発から二・五キロにあり「日立が立地ではなく、隣接自治体だからといって、ものが言えないのはおかしい」と強調。那珂市の男性は「安全が第一で、命やふるさとが大切だ」と再稼働に反対した。

協定を巡っては、懇談会が今月八日、原電に対し、最長二十年の延長申請をする前までに、立地自治体の県と村だけではなく、三十キロ圏の五市の同意がなければ、再稼働できなくするよう権限の拡大を求め、見直すよう申し入れた。

要請書を受け取った山田村長は「考えは変わっていないが、状況をみながら判断したい」と話した。 (山下葉月)

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11/15原発核ごみ説明会に学生参加 謝礼約束39人動員/(夕刊)核ごみ説明会 学生動員 欠員補充で現金約束か【東京新聞】やらせのNUMOの記事

もうそろそろ5年になるが、上牧行動が神鷲皇國会という右翼に襲撃された「2013.2.26事件」を思い出す。
あの時もこれと同様のことが行われていたらしい。

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原発核ごみ説明会に学生参加 謝礼約束39人動員

2017年11月15日 朝刊【社会】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017111502000132.html

記者会見する原子力発電環境整備機構の中村稔専務理事(左)と宮沢宏之理事=14日午後、東京都港区で
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原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)を最終処分する候補地選定に向け、経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)が開いた住民向け意見交換会で、運営を委託した企業が、学生に「参加すると謝金がもらえる」などと伝え、計三十九人を参加させていたことが分かった。機構は動員や特定の発言を依頼していないとしているが、意見交換会の公正さへの信頼が大きく揺らいだ。 (宮尾幹成)

機構によると、問題が起きたのは、さいたま市で今月六日に開いた会。運営は広報事業などを手掛ける「地域力活性化研究室」(東京都港区)が受注し、若年層への広報は大学生マーケティングなどを主業務とする「オーシャナイズ」(同区)に再委託した。

八十六人(定員百人)の参加者のうち学生は十二人で、オ社の呼びかけに応じて参加していた。呼びかけ時に約一万円の謝礼を渡す約束をしていた。ただし、会場で謝礼を問題視する意見も出て、実際には支払われなかったという。

オ社は東京、愛知、大阪、兵庫でも四会場計二十七人の学生を集めていた。学生サークルを通じた呼びかけで、一人当たり五千円相当のサークルへの謝礼を約束していた。支払いの有無は確認できていない。このほか栃木、群馬、静岡、和歌山、奈良でも同様の呼びかけをしたが、学生が集まらなかったという。

機構の中村稔専務理事らが十四日夜、記者会見し「意見交換会全体の公正さに不信感を招きかねない。深くおわび申し上げる」と陳謝した。一方で、謝礼で参加者を集めないよう委託先に周知していたと強調した。

経産省は七月、最終処分場を建設できそうな地域を色分けした全国地図「科学的特性マップ」を公表。十月から福島県を除く四十六都道府県で意見交換会を開いている。

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核ごみ説明会 学生動員  欠員補充で現金約束か

2017年11月15日【東京新聞・夕刊】

原発のレベル放射性廃物(核のごみ)の最終処分場に関する意見交換会に謝礼を持ち掛けて学生らを参加させていた問題で、発覚のきっかけとなったさいたま市の会場で開催直前、参加予定者にキャンセルが出ていたことが、関係者への取材で分かった。

意見交換会は経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)が主催。広報業務を委託されたマーケティング企画会社「オーシャナイズ」(東京)が欠員を補充するため一人一万円の日当を約束し学生十二人を動員したとみられる。

関係者によると、今月六日、さいたま市で開かれた会には市民ら八十六人が参加した。オーシャナイズが当初依頼した学生が参加できなくなり、急いで欠員を補充するため、同社幹部が独断で、通常よりも高い日当を提示して参加を促したという。

十~十一月上旬に開かれた東京、愛知、大阪、兵庫での意見交換会では、学生サークル向けに活動場所や印刷物の提供など一人五千円相当の謝礼を約束し二十七人を動員していたが、現金の約束はなかった。

意見交換会は経産省が七月、最終処分場の候補地となり得る地域を示した日本地図「科学的特性マップ」を公表してから全国で開催。最終処分は核のごみを運び込み終えるまで百年を超える長期事業のため、次世代を担う学生などの若年層の参加者を増やすことが課題の一つだった。

経産省は十五日までに「問題が発覚した委託先以外で動員が行われていた事実はない」として、今後も意見交換会を継続する方針を確認。NUMOに内部規律の徹底など再発防止を指導した。

 核ごみ意見交換会運営の構図

【経済産業省】
原発を活用、核のごみ最終処分方針を策定
↓ 核ごみ事業の実施主体
【原子力発電環境整備機構(NUMO)】
最終処分に向け意見交換会を開催
↓  委託
【地域力活性化研究室】
意見交換会の運営
↓ 若者向け広報活動を再委託
【オーシャナイズ】
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カテゴリー: 最終処分場, 上牧行動

(京都)12・13 前川喜平さん(前文部科学事務次官)講演会​「これからの日本、これからの教育」

前川喜平さん(前文部科学事務次官)講演会「これからの日本、これからの教育」

 ―復古主義的なナショナリズムと、弱肉強食を放置する市場主義が勢いを増す中で、加計学園の問題は起きた。―

https://www.facebook.com/events/1695640437165705/

■会 場:キャンパスプラザ京都第一講義室(5F)
■日 時:2017年12月13日(水) 18:30~20:30
■主 催:前川喜平さん講演会実行委員会
■賛 同:ユナイトきょうと/ 自由と平和のための京大有志の会/ 市民環境研究所/ アジェンダ・プロジェクト/使い捨て時代を考える会/ 安全農産供給センター
■連絡先:京都大学教育学部駒込研究室
TEL & FAX 075-753-3034
■参加費:500円(院生含む学生、障がい者、生活困窮者無料)

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「あったものをなかったものにはできない」「行政がゆがめられた」加計学園に関し、官僚トップにいた人の証言は前代未聞で、衝撃的でした。前川さんは新著でこう言います。「権力の集中によって驕りが生じている。」「国民の税金を使って、一部の人をもうけさせるようなことを、「岩盤規制にドリルで穴をあける」とか「既得権益の打破」といって、それらしい言葉で説明しさえすれば、国民を納得させられると思いなしている。」

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前川喜平さんプロフィール
1955年生まれ。東京大学法学部卒業。79年、文部省(当時)へ入省。12年に官房長、13年に初等中等教育局長、16年に文部科学事務次官を歴任。17年、退官。現在、自主夜間中学のスタッフとして活動。
17年7月10日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐって衆院文部科学、内閣両委員会による閉会中審査に参考人として出席。

カテゴリー: 講演会 | タグ:

11/15(核心)原発攻撃は想定せず 福井で初のミサイル訓練/(福井発)ミサイル避難 県内初訓練 公立小中学 219校が参加/(福井)県内初のミサイル避難訓練 219小中校で【中日新聞】

一昨日行われた福井ミサイル訓練の中日新聞。
中日新聞は「特報」なしで「核心」に注力したような感じだった。

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原発攻撃は想定せず 福井で初のミサイル訓練

http://www.chunichi.co.jp/article/kakushin/list/CK2017111502000092.html
【中日新聞・核心】2017年11月15日

写真

Jアラートの一斉訓練に合わせ、全国最多の十五基の原発を抱える福井県が十四日、国と共同で、小中学生らを対象にした初めてのミサイル対応訓練を実施した。 北朝鮮情勢の緊迫化で「原発が攻撃されたら…」と地元住民の不安が高まる中、原発の防護策は示されず、専門家から疑問… (11月15日 紙面から)

[写真] 高浜原発3、4号機が見える集落にも訓練の警報音が鳴り響いた=14日、福井県高浜町音海で

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ミサイル避難 県内初訓練 公立小中学 219校が参加

http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2017111502000207.html
【日刊県民福井】2017年11月15日

北朝鮮からの弾道ミサイル発射を想定した避難訓練が十四日、県内各地の公立小中学校などであった。各市町では、全国瞬時警報システム「Jアラート」のミサイル用の警報音を初めて屋外スピーカーから一斉に流し、それを受けて児童・生徒らが爆風や破片に備えて身を隠した。一部警報音が流れないトラブルもあった。 (尾嶋隆宏、鈴木啓太)

教師の指示を受け、窓から離れた場所に避難する生徒たち=14日、福井市光陽中学校で(山田陽撮影)
写真

県危機対策防災課によると、ミサイル発射を想定した避難訓練は県内で初めて。国や県、市町、消防など三十七機関が参加した。

訓練は午前十一時三分から実施された。各市町のJアラートが起動し、「ミサイル発射 建物の中または地下に避難してください」という音声とともに、耳慣れない低い警報音を流した。同八分に「中部地方から太平洋へ通過した模様です」というアナウンスがあるまで警戒を続けた。

避難訓練は、十七市町の二百十九公立小中学校で行われた。このうち福井市の光陽中学校では、校外学習に出掛けた二年生を除く生徒三百人が参加。教室にいた生徒は窓のない渡り廊下や階段に移動する一方、体育館にいた生徒も壁際に集まって全員で身を低くした。

光陽中学校三年の森国琢人さん(15)は「ミサイル攻撃が身近に迫っていることを感じた」と話した。同校の訓練を視察した内閣官房の末永洋之参事官は「(ミサイルが通過または着弾するまで)避難に使える時間は五分ほど。発射がどういう方法で皆さんに伝達され、どういう行動を取ったらよいのかを知ってもらえたと思う」と述べた。

一方、県庁では職員ら七十人が参加した初動対応訓練を実施。総合防災センターに職員が集まり、市町や電力、鉄道といった各機関に被害状況などを確認。関係部局連絡会議も二回開き、ミサイルや被害状況などの情報を報告、共有した。

 

 

県内初のミサイル避難訓練 219小中校で

http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20171115/CK2017111502000047.html
【中日新聞・福井】2017年11月15日

窓から離れた場所に避難し、うずくまる生徒たち=福井市光陽中で

写真

北朝鮮からの弾道ミサイル発射を想定した避難訓練が十四日、県内でも各地の公立小中学校などであった。県危機対策防災課によると、ミサイル発射を想定した避難訓練は県内で初めて。国や県、市町、消防など三十七機関が参加。各市町が全国瞬時警報システム(Jアラート)のミサイル用の警報音を初めて屋外スピーカーから一斉に流し、児童生徒らが爆風や破片に備えて身を隠した。

訓練は午前十一時三分から始まった。各市町のJアラートが起動し、「ミサイル発射。建物の中または地下に避難してください」という音声とともに、低い警報音を流した。同八分に「中部地方から太平洋へ通過した模様です」というアナウンスが流れるまで警戒を続けた。

避難訓練は、十七市町の二百十九小中学校で行われた。このうち福井市光陽中では、校外学習に出掛けた二年生を除く生徒三百人が参加。教室にいた生徒は窓のない渡り廊下や階段に移動する一方、体育館にいた生徒も壁際に集まって全員で身を低くした。

三年の森国琢人さん(15)は「ミサイル攻撃が身近に迫っていることを感じた」と話した。同校の訓練を視察した内閣官房の末永洋之参事官は「(ミサイルの通過や着弾まで)避難に使える時間は五分ほど。発射がどういう方法で伝達され、どういう行動を取ったらよいのかを知ってもらえたと思う」と述べた。一方、県庁では職員ら七十人が初動対応訓練を実施。総合防災センターに集まり、市町や電力、鉄道といった各機関に被害状況などを確認した。

(尾嶋隆宏、鈴木啓太)

カテゴリー: 中日東京新聞・特報

11/8第92回福井県原子力安全専門委員会の議事概要

第92 回原子力安全専門委員会 議事概要

http://www.atom.pref.fukui.jp/senmon/dai92kai/giji-zantei.pdf

(全ての発言者のコメントを踏まえた上で、後日、正式版を公開します)

1. 日 時 :平成29 年11 月8日(水) 15:30 ~ 17:37

2. 場 所 :福井県庁6階大会議室

3. 出席者 :
(委員)
中川委員長、三島委員、田島委員、山本委員、泉委員、望月委員、近藤委員、
鞍谷委員、釜江委員
(原子力規制庁)
地域原子力規制総括調整官(福井担当) 西村 正美
(関西電力㈱)
原子力事業本部 副事業本部長 大塚 茂樹
原子力安全部長 吉原 健介
原子力土木建築センター 所長 堀江 正人
調査グループ チーフマネジャー 吉永 英一
発電グループ マネジャー 濱田 裕幸
原子力企画グループ マネジャー 五味 俊一
電気設備グループ マネジャー 中田 誠一
大飯発電所 原子力安全統括 佐藤 拓
(事務局:福井県)
清水安全環境部部長、木村安全環境部危機対策監、坪川安全環境部企画幹、
野路安全環境部企画幹(原子力安全)、伊藤原子力安全対策課課長、山本主任

4. 会議次第:
(議題1)大飯発電所の現場確認(10/23)における委員からの質問に対する回答について
(議題2)これまでの審議の取りまとめ(報告書(案))について

5. 配付資料:
・会議次第
・出席者および説明者
・資料No.1
大飯発電所の現場確認(10/23)における委員からの質問に対する回答について
[関西電力㈱]

・資料No.2
大飯発電所3、4号機の安全性向上対策等に係るこれまでの審議の取りまとめ(案)
[福井県原子力安全専門委員会事務局(原子力安全対策課)]

6.概要

○関西電力より、資料No.1について説明

(田島委員)
• 前回の現場確認時に水素燃焼に対する対応訓練について説明を伺ったが、その際、2系統ある原子炉格納容器水素燃焼装置(イグナイタ)への電源がどちらもなくなった場合にどのように対応するかという訓練とのことであった。具体的な内容について聞きたい。
• イグナイタが作動しない場合にどのような対応があるのかを考えたが、イグナイタは絶えず電源を入れた状態で水素を燃やしている。イグナイタの電源が切れたら、水素濃度がどの程度溜まっているのか。特に局所的に13%溜まっているかなどは把握できない。そこで電源が復旧したからと言って、イグナイタを作動させると13%溜まっているところに引火した場合、水素爆発が起きる。
• そのようなことを考えると一度イグナイタの電源が切れたら、二度とイグナイタは使えないだろうと。要するに水素濃度の全面的な測定は不可能であり、そうなるとベントしかないと思うがどうか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• イグナイタが作動しない場合に水素濃度がどうなるかは、以前、この委員会の中で資料を出して説明している。その中で、局所的に一時的に水素濃度が13%を超えるということを説明した。この解析の図にはイグナイタの効果は入れておらず、イグナイタが作動していない状況での水素濃度になる。
• 従って、イグナイタが例えば電源が2系統とも作動しないという場合に、どこかに13%以上の濃度で蓄積し続けるわけではない。一時的には超えるが、その後、水素が混合していくことになる。
• 電源がない場合にどのような対応ができるかということだが、水素爆轟を起こさないためには、水蒸気の濃度が55%以上であれば爆轟は起きない。資料の右下に三元図があるが、この領域では水素濃度が55%以上存在すれば爆轟に至らないため、まず水蒸気の濃度をコントロールする。これは格納容器にスプレイすると水蒸気の濃度が下がるが、これをコントロールして濃度が下がらないようにする。
• 一方、その中で静的触媒式の水素再結合装置(PAR)があるため、これにより水素を徐々に処理していく。その場合、先程の図に示すように、水素濃度が徐々に下がっていく。
• 仮にイグナイタが作動しなくても、先ほどの解析で示したように、何処かで13%を超える濃度で滞留するわけではなく、これは一時的である。その区画で爆轟は起こらないと以前説明したが、イグナイタが作動しないからといって、ベントしなければならないということではない。

(田島委員)
• 水素濃度の確認を、実測に基づかずにシミュレーションに頼るというのは危険性を感じる。それならば最初からイグナイタは使わなくてもよいのではないかという気もする。もっと実測に沿って対策を立てていただきたいと思う。
• シミュレーションで全て済ませることは少し危険性があるのではないか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• 局所的な濃度ということについては、全ての場所の濃度を測れるわけではないが、当然、格納容器内の水素濃度は水素濃度計を設置し、実測で確認する。
• 測定した水素濃度に基づいて水蒸気濃度のコントロールを判断し、実際に爆轟に至るような状況なのかどうかについて、左側のグラフは平均的な格納容器の水素濃度になるが、このような平均的な濃度と実測した濃度を比較しながら判断ができると考えている。

(田島委員)
• 確認できないと思うが。

(中川委員長)
• 全ての領域で水素濃度を実測値として測定する…

(田島委員)
• イグナイタが必要なのかという話になる。

(中川委員長)
• イグナイタは必要ないのではないかということだが。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• 炉心中の全ジルコニウムの75%がジルコニウム-水反応によって水素が発生するということを想定しているが、これは非常に保守的な設定である。この場合、イグナイタがなくても平均水素濃度は12.8%が最高となり、局所的にも一部が(13%を)超える程度であり、なくてもよいというのはある意味その通りである。
• 当然、事象として不確実さがあるためイグナイタはあった方がよい。例えば、炉心が下部キャビティに落ちて、そこで更に追加で水素が発生するということまで考慮した場合にも問題がないようにイグナイタを付けており、想定される事故の範囲内では、ご指摘のとおりイグナイタがなくても爆轟に至らない領域にコントロールできると考えている。

(中川委員長)
• イグナイタを使わないというのは少し極端な話で、とにかく格納容器の中の水素濃度を減らすという役割はある。
• もう一つ確認しておきたいが、イグナイタが設置されている領域で13%を超えることは、シミュレーション上ではあり得るのか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• 水素濃度が13%を超える領域は、原子炉容器の周りの非常に狭い空間等、イグナイタが設置していない場所である。イグナイタがある箇所では、水素濃度が13%を超えた状態で点火するようなことはない。

(中川委員長)
• もうひとつは、以前の説明で、水素濃度が13%を超える領域であっても、一定の長さがないと爆轟は起こらないと聞いたが、その点についてはどうか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• スライドの5ページに示しているが、実際は、水素が燃えてその炎が伝わっていく時に加速していく状況で爆轟に遷移するものであり、例えば、水素濃度が30%とした前提の場合、細長い空間であり、助走距離が保守的に見ても15~30m 程度ないと爆轟に至らない。
• 今回、水素濃度が一時的に13%を超える箇所については、非常に助走距離を確保できないような短い空間であり、水素爆轟には至らないと考えている。

(中川委員長)
• 先程の話では、水素爆轟を防ぐため、もしくは、水素濃度が13%を超過する領域に入ることを防ぐために、水蒸気濃度をコントロールするとの話だったが、その手順は確立されているのか。
• 例えば、平均的な水素濃度は測定できるとのことであり、その挙動に応じて、格納容器スプレイを調節して爆轟領域に入ることがないように水蒸気濃度を調整するといった手順はあるのか。

(関西電力:濱田 発電グループマネジャー)
• 例えば、格納容器スプレイが作動している時に、最高使用圧力から50kPa 低下した時点でスプレイを停止する手順を定めている。
• あまり過度に圧力を下げる、つまり水蒸気を消すと水素濃度が上昇するため、ある程度の時点でスプレイや自然対流冷却を止める手順は整備している。

(三島委員)
• 17 ページの対応訓練について、このような水素燃焼が懸念される状況では、格納容器内の水素濃度が高いことに加え、非常に高温で放射線量も高いことが考えられるが、
その状況を考慮しても対応はとれるということなのか。
• 例えば、イグナイタの起動や格納容器内の水素濃度を確認する操作などは、格納容器内に作業員が入らなくても格納容器の外からできるという前提なのか。
• また、それらの測定器は、格納容器内の高温や高線量下において性能が低下することがないのかも考慮して、対応を検討したということか。

(関西電力:濱田 発電グループマネジャー)
• その通りである。一連の操作において、格納容器内での操作はなく、現場操作は一部あるがほとんどの操作が中央制御室で可能である。
• 中央制御室主体での運転操作や監視となるため、過酷状況下であっても定められた手順をもとに、訓練も繰り返し実施しており、対応は十分可能であると考えている。

(三島委員)
• つまり、高温等の過酷な状況においても測定器が性能を失わず、また、人が格納容器内に入らなくても、それらを確認、操作できると考えてよいか。
• 当然考えられていると思うが、この資料の対応手順だけではどこまで考えられているか分からなかったため確認した。
• 実際の訓練もこれから行うということで、その際に実際の事故状況を想定した訓練をやるということか。

(関西電力:濱田 発電グループマネジャー)
• ご指摘のとおりであり、訓練では臨場感のある対応操作訓練をしていきたいと考えている。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• 可搬型格納容器水素ガス濃度計の測定訓練等については、既に実施している。

(三島委員)
• 可搬型とは、具体的に格納容器の外から繋げて測定するという方法か。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• 格納容器内の水素測定装置については他にも通常の装置があるが、可搬型の装置の設置が規制基準で求められており、廃棄物処理建屋から原子炉周辺建屋に入る所に設置しており、その訓練を実施している。

(泉委員)
• 2点伺いたい。1点目、イグナイタへの電源が供給されない場合についての話があったが、イグナイタへの電源供給がされないと水素濃度も計測できないのではないかとの田島委員からの質問について、関西電力からの回答では否定も肯定もされなかったため、確認させていただきたい。
• 2点目は、回答の中にあったジルコニウム-水反応を前提に水素濃度を議論されているが、水の放射線分解による水素濃度上昇の寄与については考慮に入っているのか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• 水の放射線分解については、考慮に入れている。(発生する水素の)量がそれ程多くないため、それも含めてPAR により水素濃度が低下していくことを考慮して確認している。
• それから、1点目のイグナイタの電源がない場合に水素濃度が測れないのではないかという質問については、イグナイタの電源がない状況によるが、まず、多重の電源を用意しているため、全ての電源が失われることは考えていない。
• したがって、イグナイタの電源の供給ラインの何処かが故障した場合を想定して回答した。イグナイタの電源がないイコール格納容器内の水素濃度が測定できないということではない。

(泉委員)
• つまり、様々な非常用の電源によって速やかに復旧でき、計測は可能であるという理解でよいか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• そのとおりである。

(中川委員長)
• 計測系の電源とイグナイタの電源は全く別系統ということか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• 直流の計測系にはバッテリーがあるが、バッテリーが枯渇するところまで想定すると、最終的な供給源は一つになる。

(鞍谷委員)
• 9ページの体制について伺いたい。インシデントコマンドシステム(ICS)について、事業本部で導入され、明確にインシデントコマンダーを位置づけている。
• 先ほどの説明で初めて聞いたが、順次、発電所にも導入されるという説明であり、導入されたときには、発電所の方では、インシデントコマンダーに対応される方は誰になるのかということが1つ目の質問である。
• インシデントコマンダーは、日本語でいうと現場指揮者という日本語が対応するのではないかと思う。
• その場合に、この体制図をみると発電所の指揮者がインシデントコマンダーに対応するのではないか思うが、実際に現場でいうとおそらく、私は所長であると思ったりするが、そのあたりを明確に教えていただきたい。
• 2つ目の質問は、複数サイトが発災した場合には、サイト統括を置かれる。この時にも、情報の伝達は、インシデントコマンダーから各発電所に伝えられるという図になっているが、実際、各発電所に起こる問題というのは、それぞれ違うのではないかと思う。
• それを全てインシデントコマンダーが処理をして情報伝達することについて、実際はどうかと思うこともあり、そのあたりを教えていただきたい。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• まず1点目の発電所にICS の考え方を導入したときに、誰がインシデントコマンダーに該当するのかについては、訓練を踏まえて決めていく。
• しかし、やはり複数ユニット同時発災となれば、それぞれのユニットの指揮者がそれぞれの配下の指示をすることになるかと思う。
• この発電所と本店の対策本部の情報共有の件で、IC スタッフ(情報専任)を通じてというこの体制図ではそのように記載されているが、当然、各サイトにサイト統括がいるため、サイト統括が発電所対策本部の情報専任者(副所長)とのやり取りを行う。
• この体制図は少し記載が不足しているかもしれないが、インシデントコマンダーへの
発電所の情報という意味で、このような流れを書いている。
• それぞれのサイト統括にそれぞれの発電所の情報専任者の方からも情報が入るといったパスは、体制図に書いていないがそのような状況となっている。このあたりは訓練を通じて改善を図っていく。
• その意味では、この図には書き切れていないところがある。

(鞍谷委員)
• 発電所に関しては、今後訓練を行い、最終的にICS をどのように導入するかということを決定していくという理解でよいか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• そうである。

(山本委員)
• 2点ある。1点目、資料No.1 の参考9についてだが、設備設計の根拠の伝承として対応も書いてある。
• ドキュメント類を整備するということは当然必要であるが、このドキュメントと現場の状態とはどうしても切り離されがちである。
• 現場の状況を見た際に、何故そうなっているかを調べるために、事務所まで戻ってドキュメントを見るかというとなかなかその手間が大変なこともある。
• その意味では、例えばIT技術を用いて、もう少し現場で設備の設計根拠を確認できるなどができる時代になりつつあると思う。将来的に検討されてはどうかというコメントである。
• もう一つは、別添資料の89 ページに最新知見の反映の仕組みが書かれているが、様々なところから情報を網羅的に収集する仕組みを作っていると思う。一番右端に、予防処置と書いてあり、おそらく、ここから上がってくるものを全て予防処置するということではなく、取捨選択のプロセスがここに入ると思われる。
• この仕組みの中で、この取捨選択がおそらく一番難しい意思決定を含むところであり、その点について、関西電力の仕組みとしてどのような形で意思決定するのか補足説明いただきたい。

(関西電力:五味 原子力企画グループマネジャー)
• 1点目のコメントについては、現場実態と図書等とが整合していることを確認していくことが非常に重要な観点あり、参考にさせていただく。
• 2点目の予防処置の取捨選択のプロセスであるが、まず第一段目のスクリーニングとしては、担当している所属の者が当社の発電所あるいは関西電力の業務に反映する必要があるのかどうかを判断し、上申するといったプロセスがある。
• その上で、所属だけではなく、他の知見を持った他グループの者の目も通すという意味で、その判断が正しいかどうかも含め、様々な知見を持った人間で議論する場を設けている。反映が必要か不要かの判断が正しいかどうかを検討して、サイドチェックをするという仕組みを現在構築している。

(山本委員)
• そのような形で、取捨選択されるということであると思うが、例えば、場合によっては非常に大きな投資をする必要がある案件も出てくる可能性があり、その時にある程度の迅速さを持って対応するためには、もう少しトップマネジメントも含めたシステムも必要であると思うが、その点はどうか。

(関西電力:五味 原子力企画グループマネジャー)
• 事象にもよるが、非常に迅速な対応が必要なものについては、予防処置の仕組みもあるが、それ以外も当社の中では情報を入手し、対応方針の意思決定をして対応するという通常の業務プロセスもある。
• その流れもありながら対応していくことになるのではないかと考えている。

(山本委員)
• 今後の対応を拝見させていただく。

(釜江委員)
• 15 ページの地震発生時の原子炉停止の判断基準について、確認させていただく。
• 新規制基準の関係により想定する外部ハザードが増えており、それぞれの事象に対するしきい値のような値が書かれているが、事前に行う対応としては非常にリーズナブルなものであると思う。
• 参考10 ページの記載であるが、当初の申請時から書いていたと思うが、私の理解ではS1、S2 等があった時に、自動停止するのはS1 レベル程度か、その何割だったかと記憶しているが、今もそれが基本になっているのか。
• 今回、Ss が大きくなったことに伴って(以前のS1 に相当する)Sd も大きくなっているが設定値そのものは変わっていないという理解でよいか。

(関西電力:濱田 発電グループマネジャー)
• 設定値については、従前と変わっていない。

(釜江委員)
• 申請書をみれば書いてあると思うが、定量的に分かれば教えていただきたい。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• 大飯3、4号機は、地震加速度、水平方向が26m 高さで390 ガルである。保安規定は440 ガルと記載しているが、安全側に390 ガルとしている。
• 3.5m のところ、保安規定160 ガル、これは一般に我々は地震水平の加速度(トリップ加速度)と言っているが、実際の設定値は145 ガルとしている。
• 鉛直方向は80 ガルを保安規定値としており、これは80 ガルでトリップすると申し上げているが、実際の設定値は、72 ガルとなっている。

(釜江委員)
• 以前と変わっていないということか。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• その通りである。

(田島委員)
• 14 ページに「噴火から約10 分後に降灰予報を受信し、「降灰予報(多量)」がおおい町に発表された場合、原子炉を手動停止し、改良型フィルタの設置や仮設中圧ポンプ等の準備を開始する。」と書いてあるが、誰が降灰予報を発信して誰が受信するのか。

(関西電力:吉永 調査グループチーフマネジャー)
• 降灰予報は気象庁が発表して、その後、気象協会から大飯3,4号機の中央制御室にFAX で直接連絡がくる。

(中川委員長)
• 降灰予報は気象庁が出すということか。

(関西電力:吉永 調査グループチーフマネジャー)
• そうである。

(中川委員長)
• 参考資料に「降灰予報(多量)」とは1mm の降灰が予報される場合だと記載があるがどのような場合か。

(関西電力:吉永 調査グループチーフマネジャー)
• 気象庁は、降灰予報として、エリアごとの火山灰の堆積量を発表している。大飯3、4号機については、おおい町で「多量(堆積量1mm 以上)」の予報が出た場合、中央制御室にFAX 連絡が届き、その情報に基づき、原子炉の停止や火山灰対応手順の開始を判断する。

(鞍谷委員)
• 緊急時対策所について伺いたい。柏崎刈羽発電所の訓練では、所長を含めた数名がガラス張りの部屋で指揮命令を行っていた。
• 例えば、大学の教室などでも騒音レベルを50 デシベル以下にする必要があるが、少し大きな声を出すと60~70 デシベル程度となってしまい、そのような状況では会話が成り立たなくなる。
• 別室を用意するより、人の表情が見えるガラス張りの部屋で、かつ、不要な情報が入らないことで騒音や音を小さくするようなエリアを設置することが望ましいのではないかと思う。
• 現在、大飯発電所は緊急時対策所を建設中だが、騒音についてどのように検討しているのか。

(関西電力:吉原 原子力安全部長)
• 現在、大飯発電所で設置工事中の緊急時対策所については、騒々しい環境から離れて意思決定や戦略を練るために別室の設置は計画している。
• ただし、顔が見えるかということまでは詳細に検討しておらず、別室から外部や事故対策本部の様子が見えた方がいいというのであれば、ガラス張りやカメラを設置するのかまでは具体的には検討していない。

(鞍谷委員)
• どちらがいいかという点も訓練を通して検討していただきたい。

(中川委員長)
• この前の訓練では、発電所の所長以下が打ち合わせる部屋は、ある程度正常に保たれていたと思うが、事業本部ではかなり様々な話が出ており、その中にインシデントコマンダーが入っていた。我々が見ていた後に本部長が来たと思うが、その場所で正確に情報処理ができるのかと疑問がある。
• このことについて関西電力は今後検討していくとのことであるが、インシデントコマンダーでの情報収集、情報処理、命令が非常に重要になるため、同じ部屋で一緒にやることについては、冷静な判断をしていく段階では問題があると思う。是非検討していただきたい。

(三島委員)
• 5ページの注水の系統図を見ると、炉心注水と格納容器スプレイの配管がつながっているため、例えば、事故のフェーズにより炉心注水が必要な場合に、炉心に注水したつもりが格納容器スプレイに注水してしまい、炉心には水が行かないおそれがある。実際、福島第一原子力発電所の事故でもそのようなことがあったと聞いている。
• それを防ぐためにバルブの開閉の手順などを決めていると思うが、どのように確認しているのか。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• 手順はきちんと定めており、流量が出たかどうかは流量計で見ることが基本原則であり、そのように確認する。当然、常日頃の事故対応の訓練の中で、流量が入ったことをユニット指揮者まで報告している。

(三島委員)
• 緊急時は情報が錯綜するため、誰から誰へのコミュニケーションなのか、あるいは指揮命令なのかがはっきりしないと、どのバルブを開けてどのバルブを閉めるのかが正確に伝わらない場合がある。
• また、バルブがどこにあり、どのバルブを閉じるとどの配管が通じるのかなど、複雑な配管系に対する現場知識が要ると思う。
• そのあたりが正確に通じないと、予想外の場所に水が行ってしまうということもあり、指揮命令、現場知識のことも踏まえて、思ったように通水されるかどうかを実際に現場で確認する必要があると思う。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• ご指摘のとおり、コミュニケーションのエラーは非常に危険で、例えばSIA-001B を開ける指示をしたときに、SIA-001C を開けてしまうということがある。
• 特にDとBが間違えやすく、東北電力の女川発電所がそのようなミスをしたため、そのようなことが起こらないように、特にアルファベットに関しては、フォネティックコードを使っている。A,B,C,Dとは言わずに、アルファ,ブラボー,チャーリー,デルタと言うようにしている。
• それから、3way コミュニケーションとして、特に大飯の場合、Aのバルブを開ける指示をするときに、どこのAのバルブといった感じで少しひねりを入れた3way コミュニケーションをする活動をしている。
• コミュニケーションをなるべく正しく、かつ迅速にやる努力を今後も訓練を通じて培っていく。
○事務局より、資料No.2について説明

(田島委員)
• 中川委員長から言われたように、この審議案については私も読んで意見を出しており、報告書案にも反映されている。
• 毎回報告書案がまとまると知事に報告されて、知事が再稼働の判断をするということになるため、この委員会が大飯3、4号機の再稼働の最後の委員会になると思い、少しこのまとめ案にも関連して意見を述べたい。
• 今、事務局から報告されたように、安全性の向上対策は確かに審議の取りまとめの報告にもあるように、二重三重となる部分等は全部対応されて、原発停止時点と比べて安全性はかなり向上していると私も思う。
• 炉心溶融を起こす過酷事故に至らない体制が最も重要だが、新規制基準で要求されている過酷事故対策の制圧体制、これがほとんどのこの委員会の議題になったと思うが、私もある程度準備はできていると言えるかもしれない。これは断言はできない。準備は出来ていると言えるかもしれない。できるだけ準備をしているということである。
• しかし、私が残念なのは、安全対策の基礎である基準地震動の策定に疑問が残ることである。この報告書の29 ページに書いてもらったが、元原子力規制委員長代理の島崎氏から856 ガルが過少評価の可能性があるという指摘があった。これに対して未だにこれを真っ向から否定する学者もいない。私は、島崎氏の指摘をもっと真摯に受け止めて基準地震動の見直しを検討すべきではなかったのかと思う。
• 次は使用済核燃料のことだが、10 月30 日のNHK のクローズアップ現代「プルトニウム大国日本~世界に広がる懸念~」でも取り上げられた使用済核燃料の蓄積の問題がある。これも運転するとどんどん増えていくが、20 年、30 年以内に処理方法が見つかるという兆しもないと、廃炉で出ている汚染された廃材ですら現場の保管建屋に残されたりしているというのが現状である。東電のトリチウムを含んだ処理水も800 万トンぐらいあるが、海へ放出しないと無理だと更田規制委員長は言っている。このように使用済核燃料がこれ以上どんどん増えていく、処理する場所もないままで良いのだろうかということが次の問題である。
• 新規制基準にテロ対策が含まれている。航空機テロに対処できる準備はできていると前の規制委員長は言っていたが、ミサイル、核ミサイルに対してはどうだろうか。これは10 月2日の週刊現代に書かれていて読まれた方も多いと思うが、我々は日本の原発を狙うという記事が載り、一番危ないのは15 基の原発を抱える福井であるとさえ書かれている。稼働中の原子炉をミサイル攻撃から守る対策はできているのだろうか。
• 最後に避難訓練の問題である。これも前に紹介したように9月19 日のNHK ナビゲーション「検証 原発避難計画」の中で、大飯発電所の避難計画が検証されている。そこでは現在の計画は実効性が低いと結論付けている。昨年8月25 日に西川知事が、全国知事会で求めた原子力発電所の安全対策及び防災対策に対する提言書を規制委員会等に提出し、これらの問題を更に国へ訴えている。しかし、今日まで使用済核燃料の蓄積の問題、テロ対策には有望な対策は示されておらず、避難訓練についても実効性が向上したというような進展がない。
• そこで、先ほども言ったように、この会議の後、この報告をもって委員長が知事に報告をすると思うが、その際、再稼働の判断を発表する時に、使用済燃料とミサイル、避難訓練、これらの3つの問題についても同時に意見を述べていただくということを知事に要請していただきたい。

(中川委員長)
• まず、我々のスタンスは工学的安全性ということで、それをベースにして、報告するということになった場合は、まずはそのような報告をする。
• 基準地震動に対する問題に関しては、規制庁から地震対応の担当者に2回ほど来てもらって説明を受け、我々の認識としては、熊本地震の問題がいわゆる基準地震動を決定する方法に関して影響するものではないことが示されたと考えている。

(田島委員)
• 書いてあるので結構である。

(中川委員長)
• そのようなことがあるため、これを今、もう一度取り上げるのかという問題がある。
• 使用済核燃料の問題は、これは知事もよく考えられていることだと思うが、これは大きな問題である。少しこの委員会の取扱い範囲からは外れるが、国や関西電力に対して、知事も非常に強く要求し続けており、問題点ということで報告できるだろうと思う。
• テロ対策に関しては、我々では対応しきれないが、知事も対応しきれないと思う。そのあたりの問題も話ができればという程度に思っていただきたい。
• 避難訓練や避難体制に関しては、高浜、大飯については、一通り周辺自治体も含めてできあがっていると私は見ている。この委員会の議論対象ではないが、そのあたりを確認するということは、あっても良いかと思う。
• この報告書案ができたのは本日の委員会の直前ではあるが、それまでに様々な意見を委員から出していただき、取りまとめてきている。その他に何か特別なことがあれば出していただきたい。

(釜江委員)
• コメントが1点。田島委員からも話があった地震の話であるが、このサイトは断層に非常に近く、高浜発電所とは違う。その意味でも、審査会合の時から非常に厳しい審査が行われてきたと思っているが、それとともに熊本地震も踏まえた上でということで、様々なことが検討された。
• 震源の話は別として、一番クリアにできる可能性がある部分は伝播特性になるかと思う。今回、美浜、大飯、高浜の3つのサイトにおいて、大深度地震計による観測を実施するとしている。これらについては若狭湾を囲む形で観測が行われ、この地域における伝播特性を議論する上で貴重なデータとなり得ると思う。今後、大飯発電所の基準地震動の策定時にはサイトデータに基づいていないような、例えば、減衰定数等に関するデータが小さな地震記録でも得られる可能性もあり、結果として、基準地震動の信頼性はもとより、裕度に言及できる可能性が出てくると思う。
• このため、確実に観測、分析を行うことが重要であり、本店と事業本部の役割分担を
明確にして、また、連携をしながら進めていくと思うが、アカデミックな話と日々の保守管理の両方に同じように資源を配分して、基準地震動が信頼できるものであり、また、裕度をもったものであるということを県民の方々を含め共有していくことが大事である。
• 報告書の中にも指摘事項としてまとめており、積極的に対応していただくようお願いする。

(中川委員長)
• 大飯発電所においては、来年度から大深度地震計による観測も始まるが、他サイトにおいては、すでに、最近の小さな地震によるデータも取れているということであり、そのようなデータを十分に解析して活用していただきたい。

(関西電力:堀江 原子力土木建築センター所長)
• 来年4月から大飯発電所を含めて、3サイトによる地震観測が開始できるため、そこで得られたデータを基に地盤の応答性状等の解析もできると考えており、新たな知見が得られた場合、反映すべきところは反映していく。

(望月委員)
• 報告書の内容自体に関しては、事前に確認させていただいており、これまでの審議の取りまとめを適切かつ的確にまとめていると思う。その上で、報告書の2-3にある「事業者に求める事項」の中に、「発電所の設備全般を熟知し、プラントシステム全体を俯瞰できる人材を計画的に育成するとともに、想定する運転期間中の人的資源等を確保するための方策を構築すること」との記載がある。
• この場でお願いすることではないかもしれないが、専門委員会は、それぞれの専門の立場できっちりと見ていくのは言わずもがなであるが、事務局としても是非「全体を俯瞰できる」、「想定する運転期間中の人的資源等を確保する」、このあたりについて県の方にも見ていただきたいということを強く感じているところである。
• ちょうど先々週、IAEA の国際会議に出席してきたが、各国の規制事情などは異なるものの様々なステークホルダーの方々が集まっていた。平均年齢でいうと、日本が一番高かったのではないかという気もしている。
• やはり事務局あっての委員会というと言い過ぎかもしれないが、事務局の人も全体を俯瞰でき、ある程度議論に参加できるという立場を常に維持していくということが重要だと考えており、委員長から知事に報告するのがよいかは別として、少なくとも議事録には残しておいていただきたい。

(中川委員長)
• 福井県には、原子力安全対策課があり、原子力発電に関する様々な基礎知識を持った人を配置して原子力発電所の安全性の監視を常に行ってきているが、ご指摘のように、今後も全体を把握していくことができるような若手の人材を県としても育成することが重要だということは加えていきたいと思う。

(福井県 山本主任)
• 昨年11 月にIAEA のナレッジマネジメントの国際会合に出席し知識伝承等に関する講演を行ったが、各国、各組織とも、知見、技術を次の世代につなげていくことが重要ということで、様々な取組みが紹介された。
• 私自身も20 年目になるが、若手職員も入っており、人材育成も含め組織として知識レベルを維持していく方策等について検討していきたい。

(中川委員長)
• 関西電力に1点確認したい。送水車を配備したことにより、それまで使用していた消防ポンプはどのような扱いになったのか。消防ポンプは、給水設備が使えなくなった場合に人が運んでその場で使えるという意味で、非常に重要な機器だと考えている。
• かなりの数を確保していたと思うが、今はどのような状況になっているのか。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• 当初配備したものはすべて残っている。具体的な台数としては153 台ある。

(中川委員長)
• 機能も維持できる状態で保管しているのか。

(関西電力:佐藤 大飯発電所原子力安全統括)
• リース契約を結んでおり、機能が発揮できる状況で維持している。今後とも様々なシチュエーションが考えられるため、活用していきたいと考えている。

(山本委員)
• 規制庁の西村総括にお願いがあるが、報告書案の45 ページに「規制庁に求める事項」が何点かあるが、これらの点については、是非、規制委員会の方にお伝えいただき、必要に応じて対応を検討いただきたいと思っている。
• 特に、検査制度の見直しについて、最後の方に記載しているが、これについては、「規制委員会に求める事項」の最初の項目と非常に密接に関係しており、来年度から新たな検査制度が試行されると思うが、適当な時期に実際にどのように進んでいるのかなどについて説明を受ける機会を設けていただきたいと考えている。

(原子力規制庁:西村 地域原子力規制総括調整官)
• 承知した。本件については、報告書案を読み、本庁に伝えなければと思っていたところである。また、改めて検査制度の見直しについて説明させていただく。

(中川委員長)
• 本日は、関西電力から、先日の大飯発電所の現場確認において委員から出た様々な意見に関して説明を受けた。
• その中で、数点重要な問題があり、水素爆発に関する問題については、水素濃度を適切にコントロールする必要があり、その方法等について関西電力から説明を受けた。
• 新たに導入されたICS は、これから発展していくシステムであると思う。現在までの訓練における様々な反省等を踏まえて、良いシステムにしていただきたい。指揮命令系統を明確にすること、権限をどのように委譲していくのか、どこまでの権限を委譲して、どこまでをトップで把握するのかということを明確にしていただきたい。
• これまでに各種事象に関するドキュメントの取りまとめを行っているが、これが現場で使えるような形にすることは、現在の技術、特に通信技術を使うことで可能なのではないのか。事故現場などでなくても、一般的には既に使われていると思う。いわゆる事故対応ドキュメントを現場で、例えば、タブレットなどを使って出すといったことができると思うため、是非検討していただきたい。
• 海外も含めた様々な知見を収集しているが、その取捨選択も重要な問題であり、そこにトップマネジメントをどのように関連させていくか、最終的には品質保証などの問題が絡むため、トップマネジメントをどのように関連させていくかということを検討していく必要がある。
• 原子炉停止の所則が数点示されたが、地震に関しては、3.5m 地点での水平方向の地震動145 ガルで原子炉が自動停止するということである。その他にも数字が示されたが、地震以外のものに関しては、それぞれの現場の長が判断していく際の判断基準が示されたと思う。
• 火山灰に関しては、気象庁が発表する降灰予報で多量(約1㎜以上の降灰量)となった際には原子炉を手動停止して、安全性を確保しつつ、降灰に対する様々な対策を取っていくという手順が明確に示されたと思う。
• 審議の取りまとめ(報告書)に関しては、この結果を受けて知事は再稼働の判断をすることになるので、報告時に委員からこのような意見があったということを付け加えて欲しいことが何点か挙げられた。それは考慮したいと思う。
• 地震観測はこれから続いていくが、それを解析し、現在の基準地震動が持っている裕度を常に意識して、新しい知見が出てきた時にはそれを耐震関係に反映していくといったことをしっかり行って欲しい。
• 人材の問題は、全体を俯瞰した人材を養成していくことが事業者にとって非常に重要であるが、委員からの意見では、それを見ていく県の職員の方も、そのような人材育成を是非進めてほしいという意見があった。
• 規制庁への要望事項は規制庁(本庁)の方へ伝えていただき、それが活きてくるような配慮をしていただきたい。
• こうした意見をこの取りまとめの中にどのように反映していくか、この取りまとめを完成させていく段階で、また委員との間で様々な対応があると思うが、その方法に関しては私に任せていただきたい。よろしいでしょうか。

(委員からの意見なし)
• それでは、本日の委員会は終了する。

以上

カテゴリー: 福井県原子力安全委員会

【11/19滋賀と兵庫の集会】大飯原発うごかすな!滋賀集会/森友・加計事件 政治の私物化はあかん!兵庫県集会

来週の日曜。
滋賀県人権センターは行ったことがない。どっちかというとドイツ料理のヴュルツブルグの近くだしあそこのドイツビールを飲んでから13:30に間に合わせるという手もある。
などと考えていたら同じ11/19は兵庫県でもデモがあるらしい。
だけど10月末の台風が過ぎてからというもの、土曜日は11/4以外全部出勤で、11/3お泊り時代劇鑑賞会を開催して、11/5はもんじゅ勝利宣言で福井へ行った。
その後は仕事が忙しくて11/11は昼まで働いて彦根からひかりで東京へ向かい曙橋と永田町で2晩飲み続けて今週も仕事がやっとピークを越え11/18も出勤で…。
行くとしたら定期があるから滋賀の方だけど、多分11/19の日曜日は寝込んでいると思う。ごめんなさい。

http://nonukesiga.exblog.jp/26107985/

◆◆大飯原発うごかすな!滋賀集会◆◆

日時:2017年11月19日(日)
14:00~16:15(開場:13:30)

場所:解放県民センター ホール(滋賀県人権センター)
滋賀県大津市におの浜四丁目1-14

講演:原発にたよらない町づくりを目指して
社会の潮目は変わったか? …原発現地よりのレポート
講師 高橋一隆さん(毎日新聞記者,小浜通信部長)

☆集会後、関電滋賀を一周して元大津パルコ前までパレード
(17:00終了)

主催 さいなら原発・びわこネットワーク
協賛 戦争をさせない1000人委員会・しが

 

《会場アクセス》

JR膳所駅・京阪膳所駅より北東へ約1km
近江バス・京阪バス 馬場一丁目バス停より北東へ約250m

チラシ
https://www.dropbox.com/s/6eltws5sdi29kgt/171119%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7.pdf?dl=0

 

森友・加計事件 政治の私物化はあかん!兵庫県集会

11月19日(日)13:30~16:45

あすてっぷKOBEセミナー室(JR神戸駅北歩5分)
http://www.city.kobe.lg.jp/life/community/cooperation/asuteppu/

講演「国政の私物化と憲法が定める公務員の使命」
醍醐聰さん(森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会)

講演「森友学園事件追求で明らかになった安倍政治の本質」(仮)
木村真さん(豊中市会議員)

取組みアピール NHK問題を考える会兵庫
参加費 500円(学生・低所得者300円、高校生以下無料)

終了後元町駅までのデモ行進をおこないます。

醍醐 聰(だいご さとし)さんプロフィール
1946年兵庫県生まれ。現在東京大学名誉教授。主な社会活動「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表(2007年2月~)

木村真さんプロフィール
1964年箕面市生まれ。2007年、豊中市議選に無所属で立候補し初当選。 議員活動を展開。2017年2月、森友学園国有地払下げ疑惑を追及し、一躍「時の人」に。

安倍政権は選挙に勝ちましたが、森友・加計学園事件はリセットどころか安倍政権の最大のアキレス腱になっています。
文科省の大学設置審議会は9日に加計学園の獣医学部「認可」の結論を出しましたが、学生卒業時に多くの教員が高齢のため退職しているなどの問題があきらかになり、そもそも政府自身が設定した「4条件」を審議しておらず不当なものです。
森友学園においても、会計検査院が財務省の値引きは最大6億円過大であったことを指摘しました。
幕引きどころか問題がどんどん明らかになっています。

森友・加計事件の真相究明で活躍されるお二人の講演を聞き、アベ政治を追い詰める方法をいっしょに考えましょう。

主催 こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO

問合せ先 高橋 090-3652-8652 saltshop@kobe.zaq.jp

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11/12世界の核災害に開する研究成果報告会(動画)第1部~第3部

20171112 UPLAN【第1部】世界の核災害に開する研究成果報告会


20171112 UPLAN【第2部】世界の核災害に開する研究成果報告会
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201711112 UPLAN【第3部】世界の核災害に開する研究成果報告会

カテゴリー: 放射能汚染, 最終処分場, 今中哲二

11/26私は殺してない~元看助手・呼吸器外し事件の真実(仮)【毎日放送・映像’17】

MBSディレクター津村健夫さんの作品。

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私は殺してない~元看助手・呼吸器外し事件の真実(仮)

http://www.mbs.jp/eizou/
2017年11月26日深夜0時50分から放送

 

2017年8月24日の朝、和歌山刑務所から一人の女性が出所した。元看護助手の西山美香さん、37歳。2005年に滋賀県の病院で、男性患者の人工呼吸器を外し死亡させたとして逮捕され、殺人罪で懲役12年の判決が確定。この日、満期出所した美香さんは、ほっとした様子でこう語った。

「私は殺していません、無実です。再審が認められるまで、頑張ります」。

 

警察の取り調べの過程で美香さんは、警察の都合に合わせて“自白”させられた。裁判で無罪を訴えても、自白は信用できるとして実刑判決を受けた。判決に納得いかない美香さんは、第一次再審請求を申し立てたが、再審開始への道は開かれなかった。しかし、12年に申し立てた第二次再審請求で、弁護団は死亡した男性患者は、他殺ではなく病死の可能性があることを指摘した。早ければ年内にも再審開始の可否の判断が出る。

番組では、美香さんの出所前から取材を開始、出所後の美香さんのインタビューも含め、12年間の人生を棒に振った一人の女性の思いに迫る。

カテゴリー: ちたりた | タグ: ,

11/9<夫婦別姓訴訟>「生き方選ばせてほしい」サイボウズ社長【毎日新聞】がんばれ!青野社長

<夫婦別姓訴訟>「生き方選ばせてほしい」サイボウズ社長

https://www.excite.co.jp/News/society_g/20171109/Mainichi_20171109k0000e040275000c.html
毎日新聞社 2017年11月9日 12時33分 (2017年11月9日 14時15分 更新)

サイボウズの青野慶久社長=鈴木敦子撮影
[拡大写真]

日本人同士の結婚だと同姓か別姓かを選択できないのは「法の下の平等」を定めた憲法に反するとして、ソフトウエア開発会社「サイボウズ」(東京都中央区)の青野慶久社長(46)ら2人が、国に計220万円の損害賠償を求め、来春にも東京地裁に提訴する方針を固めた。

青野さんは2001年、結婚する際に「名前が二つあったら面白い。人がやらないことをやってみよう」と、妻の姓を選んだ。

妻の希望もあり、ベンチャー精神で決めたが、改姓して初めて、戸籍名と通称を使い分けることの不便さを痛感。社会に向けて選択的夫婦別姓制度の導入を求める発言を繰り返してきた。

社員から「結婚式に呼ぶとき、案内状の宛名はどう書けばいいですか」と聞かれる度に「青野で」と説明しなければならない。取引先が海外のホテルを「青野」で予約していたため、フロントでパスポートを提示した際に「予約はない」と言われ、トラブルになった経験も。さらに、姓が違うという理由で宅配業者に荷物を持ち帰られたこともある。

青野さんは「夫婦げんかの度に『俺は姓を変えたのに』と思ってしまう。どんな名前で生きていくのかを選ばせてほしいだけ。これからの日本は多様性を認めていくことが大事だ」と力説する。

もう一人の原告女性は、全国的に珍しい姓に愛着を持って育った。結婚で姓を失ったときに感じたのは「この世界に自分はもう存在しない」という絶望感。今も思い出しては涙が出る。「古い世間体や、男性が改姓すると働きづらくなる事情から、9割の女性が夫の姓を選択している。夫婦同姓は形を変えた性差別と感じる」と話す。

旧姓で築いたキャリアや信頼を失うことを恐れる人や、愛着のある旧姓を名乗れず苦痛を感じる人は増えている。毎日新聞の15年の全国世論調査では、夫婦別姓を選べる制度に「賛成」は51%で、「反対」の36%を上回った。

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11/9県専門委、再稼働へ了承 大飯3、4号機/傍聴席、疑問の声【中日新聞・福井】中川委員長は関電のまわしものか?

県専門委、再稼働へ了承 大飯3、4号機

2017年11月9日【中日新聞・福井】
http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20171109/CK2017110902000026.html

関西電力が年明けの再稼働を目指す大飯原発3、4号機(おおい町)について、有識者でつくる県原子力安全専門委員会は八日、県庁で開いた会合で「ハード、ソフト両面で改善が図られており、必要な対策は確保できている」とする報告書案を大筋で了承した。欠席した委員らの意見を聞いた上で中川英之委員長(福井大名誉教授)が最終的に取りまとめ、西川一誠知事に提出する。

中川委員長は会合後、記者団に個人的な見解と断った上で「(事故を制圧する)工学的安全性は確保されていると思っている」と述べた。詰めの調整があるため知事への提出時期は未定としているが、専門委が関電の対策に事実上のお墨付きを与えたことで、再稼働へのハードルは西川知事の同意だけとなった。

専門委は大飯3、4号機が新規制基準への適合を認められた今年五月以降、四回の会合と現場確認を実施。

福島第一原発事故を踏まえた新規制基準での要求事項に加え、独自に求めた核燃料を冷やすのに必要な電源設備や事故時に備えた通信設備の多重化、訓練の充実化などを求め、取り組み状況を確認した。

大飯原発を巡っては、原子力規制委員会の元委員から地震の揺れの想定が過小と指摘されているが、専門委は規制委の判断を追認。

独自の検証を求めていた田島俊彦委員(県立大名誉教授)はこの日も「指摘をもっと真摯(しんし)に受け止め、見直しを検討すべきだったと思う」と苦言を呈した。

(中崎裕)

◆傍聴席、疑問の声

県原子力安全専門委員会を傍聴した市民からは「地震想定や住民避難の議論は不十分だ。予定調和の結論」と批判する声が聞かれた。

「地震想定は前原子力規制委員長代理の島崎邦彦氏を呼んで、一緒に議論すべきだった」。会合後、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会代表の小山英之さん(77)=大阪市=は憤った。

島崎氏は昨年、大飯3、4号機を襲うと想定される地震の最大の揺れ「八五六ガル」を「過小評価」と指摘。専門委でも触れてきたものの、規制委が出した「合理性がなく、見直す必要はない」との判断を確認する作業にとどまった。住民避難計画についても、専門委は「工学的な安全性を検証する」(中川英之委員長)とのスタンスを理由にほとんど議論しなかった。

小山さんは「福井県、滋賀県の各避難計画をみると、それぞれ同じ道路を使って逃げる箇所もある」と原発事故時の混乱を心配した。福井市の女性(61)は「議論しないといけない問題を置き去りにして再稼働に進んでいく」と表情を曇らせていた。この日の傍聴者は十一人だった。

(尾嶋隆宏)

カテゴリー: ちたりた

鬼平料理 池波正太郎が描いた江戸の食~猫どのと作る鬼平料理~鰯のなめろう・深川飯・軍鶏(しゃも)鍋【時代劇専門チャンネル・時代劇寺小屋シリーズ・其の参 】

今年の5月は悲しかった。
3日の憲法の日に泥さんが亡くなり、13日に能村庸一プロデューサーが亡くなられたからだ。
「もう護憲も鬼平も終わった」と16日に父の墓前でつぶやいたものだ。

秋ならデザートで「柿の味醂がけ」をちょいちょい作る。鬼平に出て来る料理のひとつ。
軍鶏鍋は作れないけど、なめろうは11/3の「上牧行動・時代劇を見る会」でトライしてみた。
イワシではなく鮒ずしの頭の部分とご飯の部分で。『琵琶湖八珍』のレシピによる大葉と茗荷と白味噌だけだとミキサーにかからなかったので、邪道だけどお酢を入れたら正解だった。
もうすでに「なめろう」ではなく「鮒ずしペースト」になり果てたが、胡桃につけたら「ひこ孫」の燗酒が進んで困ったものだ。

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平成22年6月20日・27日 開催(場所:東京京橋 明治屋クッキングスクール)鬼平料理 池波正太郎が描いた江戸の食~猫どのと作る鬼平料理~

https://www.jidaigeki.com/forum/special/terakoya/num3/report1.html
【時代劇専門チャンネル・時代劇寺小屋シリーズ・其の参 】

前半 鬼平料理番・猫どの、語る

『鬼平犯科帳』に絶対欠かせないキャラクターの一人、猫どの。その猫どのこと同心・村松忠之進役を演じる沼田爆と、プロデューサー能村庸一が語った”ドラマ制作現場の鬼平料理”。当日の講義の、ほんの一部だけをレポートします!

今改めて思う池波ワールドの魅力

「猫どの」という名前の由来は?

小料理屋の親父がきっかけで生まれたシーン

食のことなら、長官だって譲らない

猫どのの料理講釈には、苦労がいっぱい

リアルな料理シーンのために

鬼平にとっての「猫どの」とは
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今改めて思う池波ワールドの魅力

能村庸一(以下、能村):今年は池波正太郎先生が亡くなってちょうど20年、中村吉右衛門さん主演のドラマ『鬼平犯科帳』が始まりましたのは、さらに1年前の1989(平成元)年からですから、ほんとにずいぶん長いことやらせていただいてます。あの年に生まれた方はもう成人しているんだと思うと、なんとも言えない気分になりますけど。従ってわたしのほうも歳を取りましたし、出演者もね、大分歳取りました(笑)。でも「老けたね」って言われながらも、それでも見てくれてる、この辺がファンの有り難いところだと思っております。

ところで『鬼平』が、こんなに長く続いた所以は? と自分たちでも考えるんですが、まあ、いろんな楽しみ方があるということじゃないでしょうか。

池波ワールドの楽しさというのもありましょうし、吉右衛門さんを始めとする演技陣、またそのキャラクターのおもしろさ、いろいろな見方があろうかと思います。中には、エンディングのジプシー・キングスの曲が好きだからという方も。まあ、その中にあって、やはりお料理というのも大きな要因ではないかと思います。

池波先生は江戸情緒というか、季節感というものを出すには、やはり料理であるとおっしゃってました。昔は、そのとき採れるものしか食べられなかった。旬だとか名残だとか、お料理の中にそういう季節感を表現されたんでしょう。それをドラマの中でどういうふうに出そうかという中から生まれたキャラクターがございます。それが他でもない村松忠之進という同心でして。俗に猫どのという。ではここで猫どのこと沼田爆さんにご登場願います。

「猫どの」という名前の由来は?

能村:猫どのというのは、どっからきた名前でしたかね(笑)。

沼田爆(以下、沼田):私が演じさせていただている村松忠之進というのは原作ではあんまり出てこないんですね。池波さんが猫を飼っておりまして、その猫が何でも食べると。それでプロデューサーの市川久夫さんと、脚本の野上龍雄さんが、この猫どのに食のこと、食べることを担わせて登場させたら面白いんじゃないかと、ということから、この猫どのという役ができたんですね。

能村:なるほど。そんなわけで今日はね、ドラマの中で猫どのがいろいろ料理作りましたけれども、その中から三つ、「鰯のなめろう」「深川飯」、それと五鉄でも有名な「軍鶏鍋」この三つを皆さんに作っていただくわけですね。

小料理屋の親父がきっかけで生まれたシーン
撮影 / 岡松健二 (写真提供:株式会社アウェイク)
能村:この中の一品『鰯のなめろう』は役宅のシーン(第2シリーズ19話「春の淡雪」)でしたね。

沼田:『鬼平』は脚本家が何人かいらっしゃるんですけど、猫どのが登場する食のシーンは大体、野上龍雄さんが書いてくださる。その野上さんとプロデューサーの能村さんが、昔フジテレビがあった河田町の近くの飲み屋に行ったときに、次どういう題材でやろうかっていう話に。

能村:そのときです。

沼田:そのとき「なめろう」が出てきたんですか。

能村:そこのオヤジさんが非常に池波さんのファンで、前にも池波さんの本に出てくるのでレシピ作ってみんなに食べさせてなんて、そういう人だった。それで盛り上がっちゃいましてね。野上さんも「じゃあその話いただく」とそこでメモ取り始めて。そのときの店の名前が、猫どののセリフ「<小さが>という小料理屋の親父の直伝の料理」にも出てくるだったんですね。

食のことなら、長官だって譲らない

沼田:「深川飯」の醤油味、味噌味で長官(おかしら)と一歩も引かないやり取りをした(第1シリーズ23話「用心棒」)こともありましたね。

能村:とにかく譲らないんですよね。

沼田:譲らないんですね(笑)。

能村:この人にはそういう常識というのがないんでね(笑)
なにしろ長官にもね、この道だけはほんとに譲らない。

猫どのの料理講釈には、苦労がいっぱい

能村:それにしても、ドラマの中で見てると、猫どのも気楽そうに楽しそうにやってるけども、現実にはご苦労も多いと思うんですよね。

沼田:監督も何人かいらっしゃるんですけど、大概わたくしが料理を講釈をするところはワンカメでカットをしないんです。ずうっともう話し出したら、回しっばなしなわけですよ。だから覚えるの大変。それもね、割と流ちょうに言わなきゃいけない。

能村:旨そうに聞かせるためには、流ちょうに話さなくちゃ。

沼田:これが訥々(とつとつ)と言ったなら、そんなに旨そうに感じないですよ。

能村:猫どののシーンになるとね、他の役者やスタッフがなんとなくこう、関係ない人たちまで寄ってきてギャラリーになって見てるんですよ(笑)。

沼田:大体ぼくは1回でできないんですよね、NGを多く出す。そうすると、そろそろ猫どのの出番だよって、ぼくのNGを見たくて人が大勢になるんですよ。それでまた余計緊張しちゃう。そういう繰り返しです。

能村:なんか噺家の修行してるみたいですね(笑)。

リアルな料理シーンのために

能村:確か、猫どの『鬼平』初登場のお話(第1シリーズ3話「蛇の眼」)では、蕎麦をなかなか見事に食べてましたね。

沼田:忠吾(尾美としのり)がですね、てんぷら蕎麦が最近流行っててあれが旨い、というので「よし、じゃあ実際に食べに行こう」と蕎麦屋に来て、そこで猫どのは「絶対に盛りだ」と。

能村:ここは上手く食べなくちゃ。

沼田:蕎麦って噛んじゃいけないんですよ、猫どのに言わせると。スルッと喉に入れなきゃいけない。でも、スタッフが用意してくれたのが田舎風のお蕎麦で太くて。更科みたいな細い蕎麦じゃないから、食べてて大変なんですよ。汁をね、ちょっとつけるかつけないかぐらいでズルッとこう、それも1回じゃないでしょ。苦しいのなんのって、大変でしたね。

能村:そういう意味で言うと、大根ひとつ切るのも大変でしたよね。

沼田:お熊婆さんの『笹や』のシーン(第4シリーズ15話「女密偵・女賊」)だったと思いますが、始め手元、大根と包丁と手がアップになってるんですね。そこは京都の板前さんが来てくれて(笑)
それから今度は引くわけですね。引くと、手前にザルがあって大根と包丁が見えないんです。手の甲だけしか見えないんです。だから、まな板をトントントンって、包丁が当たる音だけでやってたら、音声さんが「ダメ、爆さん」。やっぱり、包丁が大根を通過して”サクトンサクトン”音がしないとダメだって。
もうそれで今度大根ほんとに切らなきゃ、「サクトン、サクトンかよ」って、そっちが気になって、もうセリフがねえ。こういうのも苦労しましたね。
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鬼平にとっての「猫どの」とは

能村:この猫どのという役を演じるにあたって、爆さんがいつも心掛けてることはありますか。

沼田:そうですね。「見張りの見張り」(第7シリーズ15話)という話の中で、老盗が息子殺しの敵を討とうと思って逆に捕まってしまう。で、冬の冷たい牢屋に入れられるんですが、長官が「猫どの、なんか作ってあげてくれ」と。それで猫どのは、しじみ汁を作るんですね。
そして、この寒~い牢屋に持っていくわけですが、湯気がふわ~っとこう立って、そうするとこの湯気が旨そうに見えるだけじゃなくて、長官の心遣いと老盗賊の心を開けるというか和ます。
あの老盗にも善の心があるという、殺伐とした中にホッとした、緊張の中の緩和というんですかね、そういうのが鬼平とこの猫どのとの、すごく好きなところです。

能村:よく爆さんが「この役は箸休めなんだ」って言うけど、非常に大切ですよね。

沼田:ちょっとしたこの箸休め、それがまた緊張したシーンに繋がると、そういう風にいつも思ってやってます。

能村:やはり時として『鬼平』のテーマにも重要に絡んでくる。そういう意味では大変大切で、また楽しいシーンですよね。苛烈なドラマの中にふっとこの猫どのが登場すると、なんか全体の雰囲気が柔らかくなるという。

沼田:ほんとに食っていうのは、ほんとにちょっとで心を和ませるんですよね。そういう意味での箸休めっていうのは、すごく大事なもんだと僕は思います。

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其の参 平成22年6月20日・27日 開催(場所:東京京橋 明治屋クッキングスクール)鬼平料理 池波正太郎が描いた江戸の食~猫どのと作る鬼平料理~
https://www.jidaigeki.com/forum/special/terakoya/num3/report2.html

後半 みんなで作った鬼平料理

トークショーのあとは、日本料理研究会師範・亀山佳幸先生によるデモンストレーションに。実際に参加者が調理していく「鰯のなめろう」「深川飯」「軍鶏鍋」の作り方を、手順を追って分かりやすく披露。江戸期の庶民の料理事情を交えながら、解説していただきました。
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それから各班に分かれて実習に。その日「初めまして」の初対面同士でも“池波ファン”“鬼平ファン”の名のもとに協力して、一品ずつチャレンジ。実習中には猫どのが各調理台を回って参加者と触れ合う、という嬉しいサプライズもあって、いよいよ完成。待望のお食事タイムでは「ドラマで見ていた、あの料理を作れるなんて!」などなど、参加者の皆さんの笑顔が、とても印象的でした。
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鰯のなめろう(『鬼平犯科帳』第2シリーズ第19話「春の淡雪」より)
深川飯(『鬼平犯科帳』第1シリーズ第23話「用心棒」より)
軍鶏(しゃも)鍋(『鬼平犯科帳』第8シリーズ第2話「瓶割り小僧」より)
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鰯のなめろう (『鬼平犯科帳』第2シリーズ第19話「春の淡雪」より)

調理レポート

材料 4人分

鰯(刺身用)(小)
4本
信州味噌
大さじ2

生姜(微塵切り)
1片
卸しにんにく
小さじ1

★薬味

青葱
4本
新玉葱(小)
1/8ケ

大葉
4枚
茗荷
4本

貝割
1P

★お好みで

煎り胡麻(白)
大さじ1
レモン
1/2ケ

生姜(卸し)
1片
醤油
お好みで

作り方
1.鮮度の良い鰯のウロコを引き、頭と内臓をとり、水洗いして手開きする
2.皮を引き2本の庖丁でリズムをつけ叩き
味噌を加え更に良く刃叩きする
生姜の微塵切りと卸しにんにくを加え、板ずりし粘りを出す
3.手の平に取って丸く転がし、氷水に塩を入れて浸し、身をしめ、くさみをぬく。水気をしっかりおさえる
4.器に盛り薬味をあしらう。醤油を添えてもよい

*氷水をかけると「水なます」あるいは「氷なます」と呼ばれ美味
これをご飯にかければ「なめろうの水飯」

亀山先生のワンポイント!

「鰯は“魚偏に弱い”と書くほど、身が傷みやすい。
ですから、できるだけ素早く丁寧に調理してください。
刺身で食べるには、今が一番いい時期ですね」

深川飯 (『鬼平犯科帳』第1シリーズ第23話「用心棒」より)

調理レポート

材料 4人分

浅蜊(剥き身)
300~400g
ごはん
4杯分

油揚
1本
信州味噌
大さじ3
* 当時は江戸甘味噌と仙台味噌が人気を二分しました。

長葱
1束

ニラ(又は小松菜)
2~3本
生姜
1片(千切り)

焼のり
1/2枚

作り方
1.むき浅蜊は0.5%の塩水で洗い、酒少々ふり臭みをぬく
2.油揚はサッと湯に通し、細めの短冊切りにする
3.長葱は6cmくらいを薬味用に洗い葱にし、残りを8mmくらいの小口切りとする(ブツ切り)
ニラは3cm位に切る
4.生姜は針生姜とし、焼のりは揉み海苔にする(共にトッピング用)
5.水2 1/2カップに酒大さじ3、味醂大さじ1を加え、浅蜊を入れて火にかけ、ひと煮立ちさせ、浅蜊がプックリしてきたら取り出す
6.油揚を加え2分煮てから、長葱を加え1分煮る
味噌を溶き入れ調味する
7.ニラを散らし浅蜊を戻す
8.炊きたての御飯を茶碗によそい、煮えばなの汁をかけ、洗い葱と揉み海苔をのせる
七味を添え供する

* 通常は醤油味。味噌仕立てを深川丼といいます。

亀山先生のワンポイント!

「アサリは江戸時代、剥き身で売られることが多かったようです。江戸は、男性が女性の三倍くらい、いて。多くの男性は、昼は家に帰らず外食。忙しい時に殻つきのものなんて、食べられなかったわけです」
「この深川飯を食べる時は、ご飯をいっぱい盛らずに、軽く一口に。面倒くさいですが、何度も盛ってはかけて食べた方が美味しく召し上がれますよ」

軍鶏(しゃも)鍋 (『鬼平犯科帳』第8シリーズ第2話「瓶割り小僧」より)

調理レポート

材料 4人分

軍鶏
胸肉、股肉
肝、ハツ、砂肝
一羽分(小さめ)
焼豆腐
1/2丁

新牛蒡(細目)
1本
七味唐辛子

三ツ葉
1束
大根
長葱の青葉
少々
少々

糸こんにゃく
100g

★割下

ガラスープ
550cc
濃口醤油
120cc

味醂
210cc
砂糖
小さじ1


120cc

作り方
1.軍鶏のガラを水洗いして汚れを除き、熱湯で霜振りする
にごっている水が透明になるくらいに水を替えさらす
新たに水2リットルを注ぎ強火にかける
2.沸騰したら火を少し弱めてアクを引く (だんだんアクが白っぽくなってくる)
3.きれいにアクが引けたら火を弱めて、大根(皮付の端材)と葱の青葉を加え1~2時間焚く(1.5リットルのスープとれる)
(水面はポコッポコッとする位が理想の火加減) *プロは5~8時間

4.割下用の味醂と酒を鍋に入れ温め、軽く煮切り砂糖を溶かす
ガラスープと濃口醤油を合わせ火を止め冷ます
5.軍鶏肉は厚さ1cm弱で一口大に切り、肝、ハツも食べやすく切る
砂肝は白筋を除き開いてよく洗う 。食べやすく切る
6.牛蒡は良く洗い、頭の方から荒目の笹がきにする、さっと洗う(水で洗うだけで、さらさない)
7.三つ葉も食べやすく切る(4cm)
8.糸こんにゃくは食べやすい長さに切り(4cm) しっかり下茹でしアクを抜く
9.土鍋(又は鉄鍋)に2.~5.の具材を決め、割下を張り火にかけ
煮えた順に食べていただく(好みで七味をかけると味が〆まる)

亀山先生のワンポイント!

「ドラマでは、“おい、煮すぎやしねえか”と平蔵から言われた猫どのが“まだまだ……まだまだまだ”と制していますが…鶏というのは、火が入った瞬間は、実は美味しくないし、噛みづらい。火が入って、ちょっと経つと味が出るんです」

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