17/6/24(土) 第3回関電八木会長 原発やめて下さいパレードのお知らせ

チラシ → やめて下さいパレードvol3_170624

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第3回 関電八木会長

 原発やめてくださいパレード

日時 2017年24日(土)
午後2時集合 2時40分出発
場所 神内-こうない-かんなび公園(上牧駅近くの公園) 集合

当日は案内が阪急上牧駅に立ちます

神内かんなび公園からJR島本駅までパレード

(呼びかけ)
原発ゼロ上牧行動
脱原発高槻アクション
とめよう原発!!関西ネットワーク

(連絡先)
072-669-1120(坂元)
http://takatukigomi.sblo.jp/

カテゴリー: 関西電力, 高槻アクション, 上牧行動 | タグ:

6/28関西電力株主総会2017招集通知/高浜原発 再稼働中止求め株主 関電筆頭の大阪市に要望書【5/18毎日新聞・福井県】

明日6/28は関西電力の株主総会で、招集通知のpdfは下記の通り。
http://www.kepco.co.jp/ir/stockholder/meeting/93kai/__icsFiles/afieldfile/2017/05/25/93_syosyu.pdf

 

朝8時か8時半にワールド記念ホール前で抗議行動が行われるという。
雨も降っているだろうし、例年のようにうじゃうじゃいる関電の社員や公安が市民に乱暴を働くに違いない。いやーね。
全員の発言を取り上げるわけではないが、産経WESTが時々速報をWeb上にあげるだろう。
阪急高槻市駅を6時53分発の快速急行に乗ってポートライナー市民広場に8:02か8:07分とのこと。
遠いのなんのって、越境までして株主総会をするんだから、よっぽど世間に後ろめたいのだろうね。

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高浜原発 再稼働中止求め株主 関電筆頭の大阪市に要望書

【毎日新聞・福井県】2017年5月18日 01時45分(最終更新 5月18日 01時45分)
https://mainichi.jp/articles/20170518/k00/00m/040/209000c

関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)は17日、県や高浜町などの地元同意を得たとして再稼働した。

個人株主らで作る市民団体「脱原発へ!関電株主行動の会」が17日、関電の筆頭株主の大阪市に対し、再稼働の中止を関電や国に働きかけるよう求める要望書を提出した。

同会は、株主総会で脱原発に向けて提案する活動を続けている。メンバーの大阪市旭区の自営業、滝沢厚子さん(62)は「関電の安全管理はずさん。大阪市は筆頭株主として行動してほしい」と訴えた。大阪市環境局の担当者は「万全の安全対策など条件を満たさない限り再稼働すべきでないという立場は変わらない」と話した。

大阪市は関電株を8.92%保有。2012年以降、株主総会で脱原発に向けた提案をしている。【椋田佳代】
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カテゴリー: 関西電力, 上牧行動

【6/24東京新聞・特報】6.23「慰霊の日」沖縄の声を聞く 沖縄は復帰できたのか/「誓い~私達のおばあに寄せて」上原愛音さんの詩【沖縄タイムス】

慰霊の日の翌日(6/24)が上牧でのパレード。
残念ながら当日欠席された方々は、前日沖縄の集会に参加されていたから。

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6.23「慰霊の日」沖縄の声を聞く

 沖縄は復帰できたのか

  式典行かず「辺野古で考えたかった」

2017年6月24日【東京新聞・こちら特報部】

「フェンスを飛びこえて 締め殺されゆく大海を泳いで」。二十三日の沖縄全戦没者追悼式で高校三年生、上原愛音-ねね-さんが読んだ詩の一節だ。縄戦終結から七十二年、日本復帰から四十五年。本土の「捨て石」という沖縄の位置は、現在も変わっていない。日本は帰るべき祖国だったのか。現地に漂う疑問に、本土の私たちはどう向き合うのか。慰霊の日に沖縄を歩いた。(安藤恭子、橋本誠)

梅雨が明けた沖縄。名護市辺野古の米軍新基地の建設現場にも、早朝から強い日差しが照り付けた。

普段、抗議する市民には慰霊に出掛けた人が多かったが、おばを沖縄戦で亡くし読谷村議の国吉雅和さん(六四)は例年出席している県の式典に行かなかった。

「戦後七十二年というより戦前の状況に近い。通っている辺野古で、しっかり考えたかった。国防の負担の大半を負わされている沖縄は、日本国憲法の下に復帰できたと言えるのか」

前日まで砕石を重機で海に落とす作業が続いていた護岸工事現場も、この日は静かだった。工事車両の出入りこそなかったものの、隣接する米軍キャンプ・シュワブからは、迷彩服を着た米兵を乗せた軍用トラックが続々と出てきた。

この日、地元のへリ基地反対協議会の仲本興真事務局長(六九)=名護市=は、福岡県の労働組合OB団体の求めで見学船を出した。

仲本さんはおじが先の戦争で徴兵され、戦死している。「海上保安庁のゴムボートに向け、『今日は慰霊の日です。キャンプ・シュワブには今も収容されていない犠牲者の遺骨があるのに、工事をするのは死者への冒瀆-ぼうとく-だ』と呼び掛けた」

政府は四月、新基地建設のための埋め立ての第一段階となる護岸工事を強行した。地元関係者によると、工事車両は当初、一日三十~四十台だったが、六月からは百台を超えている。既成事実の積み重ねで「抗議の心」を折ろうという政府の意図がうかがえる。

さらに政府と対決姿勢を示してきた翁長雄志知事の求心力に、陰りが出てきたという指摘もある。一月に教員採用試験を巡る口利き疑惑で、基地問題を担当していた副知事が辞織。今年、宮古島、浦添、うるまの三市長選でいずれも翁長氏が支持する新人が敗れた。

だが、へリ基地反対協議会の安次富-あじとみ-治共同代表(七一)=名護市=は「埋め立てが始まっても抗議に集まる人数は減らず、誰も諦めてない。三つの市長選は私たちの運動不足。副知事の問題は個人の問題で、私たちの運動はつぶれていない」。

実際、琉球新報が実施した四月の県民世論調査では「翁長知事を支持する」は67%。30%台だった歴代知事と比べても、はるかに高い支持率を維持している。

安次富氏は「翁長知事は埋め立て処分を取り消すなど、約束を果たして頑張っている。親が沖縄戦を体験し、自ら遺骨収集も体験しているからだ」と語る。

一方、県民の民意を警察力も動員して押しつぶそうとする本土の政府に対し、「本土復帰」という四十五年前の選択自体を問い直す空気も漂い始めている。

琉球新報が今年元旦に報じた県民意識調査では「日本の一地域(県)のまま」としての沖縄を望む人が半数を割り、内政、外交面での権限強化を望む人が、計36%にも上っている。

 

犠牲強いられ 平和の願いかなわず

 私たちは「捨て石」のまま

    物言えぬ時代に戻りそうで怖い

沖縄戦の激戦地で「鉄の暴風」と称される米軍の猛攻を受け、多数の住民が亡くなった糸満市摩文仁の平和祈念公園。二十三日午前五時十分、沖縄を守備した第三二軍の牛島満司令官らがまつられている「黎明-れいめい-之塔」を、深緑の制服を着た陸上自衛隊第一五旅団の約二十人が訪れた。

市民らがじっと見守る中、代表の隊員らが花を手向け、無言で引き返した。

公園内の「平和の礎」。国籍や宗派を問わず、軍人と民間人の区別なく、沖縄戦の犠牲者二十四万人余の名が刻まれており、沖縄の鎮魂の祈りの象徴だ。

「これが、おじいちゃんのお母さんの名前だよ」。八重瀬町の徳元信益さん(八三)は、小学生から二歳までのひ孫五人と訪れ、亡くした両親やきょうだい四人の名前を指でなぞった。

摩文仁の南端の断崖で米軍の爆撃に遭い、両親を亡くした。「ここは特別な場所。自分が死んだ後も、ひ孫たちには知っていてほしいから」と願う。米軍基地問題に心を痛める。「住宅に近い米軍普天間飛行場だけでも早くなくしてほしいが、危険な基地を他に持っていくことになる・・・」

那覇市の沢岻-たくし-正喜さん(七八)は沖縄戦で祖父母や両親ら家族九人を亡くし、孤児になった。「摩文仁の海岸で投降した日もこんな晴れだった」と空を見上げた。

「本土復帰後、確かに経済や人権の面は向上した。でも、なぜ、二百年続くと言われる辺野古新基地を強権的に建設し、沖縄を再び戦場にしようとするか。これほど多くの犠牲を強いてなお、平和への沖縄の根源的な願いはかなわず、私たちは『捨て石』にされたままだ。悲しくて許せない」

園内には大小さまざまな碑が立ち並ぶ。午前十時、「鉄血勤皇隊」として動員され、犠牲となった沖縄師範学校の職員、生徒ら三百人余りがまつられている「沖縄師範健児の塔」で、慰霊祭が営まれた。平和の礎建立に尽力し、今月十二日に九十二歳で亡くなった元知事の大田昌秀氏も隊員の一人で「血にあがなわれた生」と自らを記した。

鉄血勤皇隊の三歳後輩で大田さんと寮で同室だった長田勝男さん(八九)は「厳しくもかわいがってくれた。あと二、三年は生きて、今年もこの地に来てほしかった」と悼んだ。

公園入り口にある交差点では、安倍首相の戦没者追悼式出席に抗議する数十人が、首相が乗っているとみられる車列に「帰れ」と横断幕を掲げ、一時騒然となった。式典が始まった会場の外でも、首相のあいさつ中に「戦争屋」と声を上げた男性(八四)が警官らに囲まれる場面もあった。

南部の防空壕-ごう-で母と死に別れた那覇市の金城光子さん(七八)は「戦争体験は私の世代で最後にしてほしい。慰霊の日に、安倍首相には来てほしくなかった」。

午後二時、糸満市伊原の「ひめゆりの塔」の慰霊祭には約四百人が訪れた。「もう七十二年になるけれど、思い浮かぶ貞ちゃんは今も十六歳のまま。夢も希望もあったのに」。那覇市の翁長安子さん(八七)は、同じ村の親友でひめゆり学徒隊の一員だった金城貞子さんを思い、涙をぬぐった。

貞子さんは塔のそばの地下壕で亡くなった。翁長さんも、かつて自ら郷土部隊に志願した「軍国少女」だった。「お国のために働くよう教育されていた。自分のために生き、個人の思いが尊重される世の中こそ、素晴らしいのに」

共謀罪の強行成立に「物言えぬ時代に戻りそうで怖い」と感じている。「私も生ある限り、悲惨な戦争を語り継いでいくよ。使命と思って頑張るから、貞ちゃんも『平和の守り神』として見守っていてください」

(((デスクメモ)))
米軍基地建設への抗議活動で逮捕、五カ月間拘束された山城博治さんは取り調べで「あなたガンなんでしょ。早く出たいんだったら、素直に取り調べを受けて罪を認めればいいじゃないか」と言われたという。この脅迫は基地と地域振興というアメとムチの政府の政策と酷似している。(牧) 2017・6・24

抗議のテント村で「埋め立てが始まっても、誰も諦めていない」と語る安次富浩さん=23日、沖縄県名護市辺野古で

(上)沖縄全戦没者追悼式で安倍首相のあいさつに抗議し、関係者に囲まれる男性
(中)「ひめゆりの塔」での慰霊祭に三課する翁長安子さん(中央)
(下)沖縄戦の犠牲者の名前が刻まれた「平和の礎」を訪れ、名前を指さす遺族ら=いずれも23日、沖縄県糸満市で

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誓い~私達のおばあに寄せて

 宮古高校3年 上原愛音

【沖縄タイムス】
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/101510

今日も朝が来た。

母の呼び声と、目玉焼きのいい香り。

いつも通りの

平和な朝が来た。

七十二年前

恐ろしいあの影が忍びよるその瞬間まで

おばあもこうして

朝を迎えたのだろうか。

おじいもこうして

食卓についたのだろうか。

爆音とともに

この大空が淀んだあの日。

おばあは

昨日まで隠れんぼをしていたウージの中を

友と歩いた砂利道を

裸足のまま走った。

三線の音色を乗せていた島風に

鉄の臭いが混じったあの日。

おじいはその風に

仲間の叫びを聞いた。

昨日まで温かかったはずの冷たい手を握り

生きたいと泣く

赤子の声を抑えつけたあの日。

そんなあの日の記憶が

熱い血潮の中に今も確かにある。

決して薄れさせてはいけない記憶が

私の中に

私達の中に

確かに刻まれている。

少女だったおばあの

瞳いっぱいにたまった涙を

まだ幼かったおじいの

両手いっぱいに握りしめたあの悔しさを

私達は確かに知っている。

広がりゆく豊穣の土に芽吹きが戻り

母なる海がまた

エメラルドグリーンに輝いて

古くから愛された

唄や踊りが息を吹き返した今日。

でも

勇ましいパーランク―と

心臓の拍動の中に

脈々と流れ続ける

確かな事実。

今日も一日が過ぎゆく。

あの日と同じ刻ときが過ぎゆく

フェンスを飛びこえて

締め殺されゆく大海を泳いで

癒えることのない

この島の痛み

忘れてはならない

民の祈り

今日響きわたる

神聖なサイレンの音に

「どうか穏やかな日々を」

先人達の願いが重なって聞こえる。

おばあ、大丈夫だよ。

今日、私達も祈っている。

尊い命のバトンを受けて

祈っている。

おじい、大丈夫だよ。

この島にはまた

笑顔が咲き誇っている。

私達は

貴方達の想いを

指先にまで流れるあの日の記憶を

いつまでも

紡ぎ続けることができる。

誓おう。

私達はこの澄んだ空を

二度と黒く染めたりしない。

誓おう。

私達はこの美しい大地を

二度と切り裂きはしない。

ここに誓おう。

私は、私達は、

この国は

この世界は

きっと愛しい人を守り抜くことができる。

この地から私達は

平和の使者になることができる。

六月二十三日。

銀の甘蔗(かんしょ)が清らかに揺れる今日。

おばあ達が見守る空の下

私達は誓う。

私達は今日を生かされている。

カテゴリー: 沖縄, 中日東京新聞・特報

6/24 第3回「関電八木会長、原発やめてくださいパレード」申し入れ書

この3年というもの、6月末は死にそうになっていて週末はふとんの中というていたらくであった。
でも、今年は私の冷房病やら電磁波・化学物質過敏症なんてものなんかメじゃないくらいの病人 (都市クリエイトの上牧での産廃焼却炉建設計画のせいでお倒れになってしまった上牧行動主催者の奥様)が頑張っておられるのだからと、 初めてこの関西電力への抗議パレードに参加した。
嬉しかったのは小さな坊やを連れたお母さんが上牧駅前で案内地図をお求めになったこと。それも産廃焼却炉関連ではないとのこと!やったねー。

案内係で残っていたら駅前はあんまり暑かったので、冷房病対策に最適だった。エチゴビールだけじゃなくてアイスクリームまで舐めてしまったくらい。
そうこうするうちに駅前で「ゲンパツハンタイ!」というよく通る女声が聴こえてきて、先導の警官の姿が見えてきた。
「そうかぁ上牧駅前を通過するのかぁ」と初めてルートが分かったわけで、通過するパレードに帽子を振りながらコールを返したりして、戻ってこられたターシャ夫人に拾ってもらってパレードの追っかけをしてJR島本駅前へ。
なんとな土地勘が出来たような気がして、これならパレード初めに脱落しても(しょっちゅう脱落)迷子にならないで済みそうだと、来年はちゃんと参加しようと決意。
JR島本駅前では缶ビールで乾杯したり、バナナボートの替え唄をならったりして解散。
関西電力が原発をやめない限り八木氏が相談役やら顧問になられたとしても、たとえ退職されたとしても”関電「元」会長原発やめてくださいパレード”として続くものと思われる。

6/24に参加して下さった30名の方々に感謝。
駅前交差点での私の声援だけではなく、沿道での声援がかなりあったとのこと。
「上牧産廃焼却炉反対の住民の方々じゃないだろうか」と。これもとても素敵なこと。

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   申し入れ書

関西電力株式会社 代表取締役会長 八木 誠 殿

 

貴社が所有するすべての原発の即時廃炉を決定してください。

私たちは、2011年の福島原発の事故を受けて、原発の危険性、怖さについて思い知らされました。

きっとあなたもそうであったに違いありません。あの福島の事故以後、国民・住民の大多数が脱原発を求めていることはご承知の通りです。

いうまでもなく事故というものは、想定外の状況で起こるものです。なぜなら想定内であれば事故は未然に防げるからです。福島の事故を含め、あらゆる事故は想定外が起こりうることを如実に示しています。

したがって今後原発を運転していくうえで貴殿に課せられた課題は、『たとえ過酷事故が起こったとしても、福島のような事態にはならない。』ことを保証するものでなければなりません。原子力規制委員会が定めた新基準も「安全を保障するものではない」という規制委員長の言葉の通りであります。

そしてこの間に下された、二度にわたる仮処分の内容は、「人格権を侵害してはならない」、「福島の経験から半径250㎞の人々は被害者である」、「関電は十分に説明責任を果たしていない」などが大きな理由です。

今般貴社は、高浜原発4号機と3号機を再稼働しました。この再稼働には大義がありません。電気料金を安くすることは二の次の問題です。第一に国民・住民の安全を担保することが求められています。今後、若狭の原発で福島級の過酷事故が起こったときの責任をあなたはとれますか。

いま原発をやめるとしても、使用済み核燃料の保管、処理の問題や廃炉の問題などがあります。10万年ともいわれる保管期間を保証できますか。こういった問題に対応することがあなたに求められています。

原発が人類の手におえない発電装置であることは、あなたもよくご存知のことと思います。

そして今や電力が余っていることもご存知の通りです。私たちの最低限の責務は子どもや孫たちに安心して暮らせる未来を保障し、残すことです。

私たちは、今稼働している高浜原発をただちに停止するとともに、貴社が所有するすべての原発の即時廃炉を決定されることを強く要望し、申し入れます。

2017年6月24日

6.24上牧行動:「関電八木会長、原発やめてくださいパレード」参加者一同
連絡先 高槻市前島1-11-13  坂元朋則

カテゴリー: 高槻アクション, 講演会, 上牧行動

6/23「高槻市廃棄物処理施設の設置に係る手続の特例に関する条例」【高槻市議会】と協議会への祝メール

前日からの冷房病で足首から冷えと絶え間ない頭痛でほぼ一日寝ていた先週の金曜日(6/23)、条例が通ったというのを協議会のHPで知って、さっそく管理人さんに祝メールをお送りした。

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協議会の管理人さま

おはようございます。ちたりたです。
昨日高槻市議会で条例がとおったとのこと!おめでとうございます。
都市クリエイトの社長やら会長らの脅しに屈することのなかった協議会の皆様に、拍手をお届けしたいものです。
前田会長は昨年度二千万円も高槻市に寄付されていましたが
それでソンタクする職員も議員もいなかった訳ですね。
協議会さんの活動は後世に語り継ぐべきものであり、記録としてまとめられて出版を念頭に置いて下さいませ。
こういうことは地元自治会が反体したら建設できないのだと知っておりますが、
業者がお金をバラまいて地域や家族を分断して、地元自治会の力をなし崩しにして建てられた日本全国の原子力発電所の事をつい考えてしまいます。
原発も産廃も同じですから。
・・・・(以下、翌日の上牧でのパレードのお誘い文なので省略)

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 可決された条例等(平成29年)
平成29年6月定例会
議決日:平成29年6月22日

高槻市廃棄物処理施設の設置に係る手続の特例に関する条例制定について 

(PDF:50.7KB)
http://www.city.takatsuki.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/6/H29.6zyourei.pdf

高槻市条例第 号

高槻市廃棄物処理施設の設置に係る手続の特例に関する条例

(目的)

第1条 この条例は、廃棄物処理施設が住民の生活環境に及ぼす影響の重要性に鑑み、廃棄物処理施設の設置に係る手続の特例を定めることにより、住民の生活環境の保全を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 廃棄物処理施設 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)第15条第1項に規定する産業廃棄物処理施設のうち、次に掲げるものをいう。

ア 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号。以下「令」という。)第7条第3号、第5号、第8号、第12号及び第13号の2に規定する焼却施設

イ 令第7条第11号の2に規定する溶融施設

ウ 令第7条第12号の2に規定する分解施設

エ 令第7条第13号に規定する洗浄施設又は分離施設

オ 令第7条第14号に規定する最終処分場

(2) 自治会 地方自治法(昭和22年法律第67号)第260条の2第1項に規定する地縁による団体をいう。

(住民の同意)

第3条 廃棄物処理施設を設置しようとする者(以下「事業者」という。)は、法第15条第2項の申請書又は廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則
(昭和46年厚生省令第35号)第12条の9第1項の申請書(以下「申請書」という。)を提出する前に、 当該廃棄物処理施設の敷地境界線からの水平距離が500メートル以内の区域にその区域を有する自治会(以下「同意対象自治会」という。)の総数の5分の4以上の自治会の代表者(同意対象自治会の代表者の全部又は一部がそのうちから総代を互選したときは、当該総代)から当該廃棄物処理施設の設置に係る同意を得なければならない。この場合において、当該5分の4以上の自治会を構成する世帯の合計数は、同意対象自治会を構成する世帯の合計数の5分の4以上でなければならない。

2 前項の同意を得ないことにつき正当な理由があるときは、同項の規定は、適用しない。

(同意書)

第4条 事業者は、前条第1項の同意を得たときは、当該同意に係る同意書を徴取するとともに、申請書に当該同意書の写しを添付しなければならない。

2 市長は、事業者が前項の規定による同意書の写しの添付をしないときは法第7条第5項第4号トに掲げるその業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者に該当するものとして、法第15条の2第1項(法第15条の2の6第2項において準用する場合を含む。)の規定により、法第15条第1項又は第15条の2の6第1項の許可(以下「許可」という。)をしてはならない。

附 則

この条例は、公布の日から施行し、同日以後に行われる許可の申請に係る手続について適用する。

カテゴリー: 上牧産業廃棄物焼却場問題

7/5横浜事件と共謀罪法について考える集いの「細川嘉六ふるさと研究会」と『米騒動とジャーナリズム 大正の米騒動から百年』(梧桐書院)

あと3日寝たら第3回「関電八木会長 原発やめてくださいパレード」の6/24(土)だというのに、最近は原発問題をあんまり拾ってきていない。

横浜事件のことは東京新聞の4月の記事で覚えていた。
まさに♪居酒屋でおしゃべりしていたら逮捕されたよ それはなぜ?♪じゃないかよー!と思ったものだ。

7/5の富山での集会記事を読んでいたら「細川嘉六ふるさと研究会」や「金澤敏子さん」というお名前に覚えがあった。
去年の平和・協同ジャーナリスト基金の受賞者だったんだ。

横浜事件は富山が発端で米騒動も富山からだったのだと今気が付いた。

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第22回基金賞受賞者のスピーチより

http://www.pcjf.net/

『奨励賞受賞』

金澤敏子さん

細川嘉六ふるさと研究会代表

民衆の側にいた新聞記者

5年前まで北日本放送で、アナウンサー、ディレクターをしていた。退職後、ディレクター時代に自分が取材したものを、今度は本という形で記録として残したいという思いがあり、調査してまとめたのが賞をいただいた『米騒動とジャーナリズム~大正の米騒動から百年~』です。

米騒動は、大正7年に起きた「越中の女一揆」として知られているが、富山県の漁師町で暮らすおかかたちが、米の価格が暴騰するのはおかしい、適正価格で売ってほしいと起こした抗議行動が発端で、全国に波及した。日本で最初の民衆運動とも新聞を巻き込んだ市民運動の原点とも言われる。

だったら、その米騒動を新聞はどんなふうに報道していたのか。4年かけて当時の新聞記事を6000点集めた。そこで分かったのは、当時の新聞記者たちはすごい情熱をもって書いていたということでした。おれたちの国には貧しい人がいっぱいいるぞ、こんなことで本当にいいのかと。そして、新聞記者たちのエネルギーが内閣を倒したのです。新聞が、あの当時はエネルギーを持っていたことを忘れてはいけない。

再来年は米騒動100年。私たち市民は今のままでいいのだろうか、米騒動のおかかたちのように連帯して行動を起こす時ではないか。ジャーナリズムは、いま自分たちの言いたいことを言っているだろうか、覚悟を込めて褌をきゅっと引っ張って発信しているだろうか。私は今、そう感じております。

 

『米騒動とジャーナリズム 大正の米騒動から百年』(梧桐書院)

https://www.amazon.co.jp/dp/4340402192

全国に吹き荒れた、住民運動の先駆けである「富山の米騒動」から1018年で100年。
詳細な資料を元に富山県が発火点となった米騒動を大正から更に遡り、明治の米騒動も含め明らかにする。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

金澤/敏子
1951(昭和26)年生まれ。細川嘉六ふるさと研究会代表。北日本放送アナウンサーを経て、テレビ・ラジオのドキュメンタリーを四〇本余り制作。主書『NPOが動く とやまが動く 市民社会これからのこと』(共著、桂書房、2012年)日本NPO学会審査委員会特別賞受賞。受賞番組:NNNドキュメント’96『赤紙配達人―ある兵事係の証言』1996・平成8年芸術祭賞放送部門優秀賞、芸術選奨文部大臣新人賞、アジアテレビ映像祭沖縄賞、民間放送連盟賞テレビ教養部門優秀賞、放送文化基金個人賞ほか

向井/嘉之
1943(昭和18)年生まれ。ジャーナリスト。とやまNPO研究会代表。イタイイタイ病を語り継ぐ会代表。元聖泉大学人間学部教授(メディア論)。日本NIE学会会員。日本NPO学会会員。主書『イタイイタイ病報道史』(共著、桂書房、2011年)平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞受賞。『NPOが動く とやまが動く 市民社会これからのこと』(共著、桂書房、2012年)日本NPO学会審査委員会特別賞受賞

阿部/不二子
1919(大正8)年生まれ。細川嘉六ふるさと研究会顧問。1947・昭和22年「泊演劇研究会」を夫・阿部順三ら仲間と結成。茶道裏千家の師範として1979・昭和54年より三二年間指導にあたる

瀬谷/實
1946(昭和21)年生まれ。ジャパン・プレス・サービス(JPS)代表取締役。翻訳、英文書籍の編集に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

単行本: 410ページ
出版社: 梧桐書院 (2016/8/24)
言語: 日本語
ISBN-10: 4340402192
ISBN-13: 978-4340402199
発売日: 2016/8/24

カテゴリー: 共謀罪 | タグ:

6/21「共謀罪」法 危険性知ろう 横浜事件発端の地から警鐘/来月5日 朝日町の旅館で集い【中日新聞・富山】

旅館「紋左」
〒939-0742富山県下新川郡朝日町沼保1184
交通アクセスJR 泊駅よりお車にて5分、徒歩にて13分
TEL 0765-82-0011
FAX 0765-82-2936

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「共謀罪」法 危険性知ろう 横浜事件発端の地から警鐘

【中日新聞・富山】2017年6月21日
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20170621/CK2017062102000041.html

昨年6月、細川嘉六の墓参りをする金沢敏子さん(左)と阿部不二子さん。集いでは横浜事件と共謀罪法について語る=朝日町の大安寺で
写真

来月5日 朝日町の旅館で集い

法律は成立しても、「共謀罪」法の恐ろしさを訴え続ける-。戦時中の治安維持法による言論弾圧「横浜事件」の発端の地となった朝日町沼保の旅館「紋左」で来月五日、横浜事件と共謀罪法について考える集いが開かれる。(伊東浩一)

共謀罪法は、治安維持法の再来と懸念されており、横浜事件を教材に共謀罪法がはらむ危険性を考え、風化させないことが狙い。事件を研究するグループ「細川嘉六ふるさと研究会」が企画した。

横浜事件は、同町出身の国際政治学者、細川嘉六が一九四二(昭和十七)年七月、親しい出版関係者らを故郷に招いて紋左に宿泊。この際、細川らが紋左で撮影した記念写真を根拠に、神奈川県警特高課は「共産党再建の準備会を開いた」と決め付け、治安維持法違反容疑で関係者六十人以上を芋づる式に逮捕した。

集いでは、研究会代表の金沢敏子さん(66)=入善町=らが、横浜事件と共謀罪法の関連性を解説。横浜事件では、紋左で撮影した一枚の記念写真で、戦争に否定的だった文化人らが次々と投獄された。共謀罪法も取り締まりの対象や、何が犯罪の準備行為に当たるのかがあいまいで、捜査機関が恣意的(しいてき)に捜査する懸念が消えないことなどを訴える。

生前の細川と家族のように付き合っていた同研究会の阿部不二子さん(97)=朝日町=も登壇。細川が逮捕された後、東京の細川の家を訪ねた際、自身も憲兵に尾行された経験から、治安維持法による息苦しかった時代を証言する。

集いは午前十一時から。金沢さんは「共謀罪法は東京五輪のためとか、テロ対策を口実に、十分な審議もないままに成立した。絶対に忘れず、その怖さを訴え続ける」と話している。(問)金沢さん0765(72)2565

 

「横浜事件」の発端、富山の旅館 「共謀罪」戒めの地に

2017年4月12日 夕刊【東京新聞・社会】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017041202000221.html

細川嘉六(後列中央)らが「紋左」の庭で撮った記念写真。この写真が横浜事件のきっかけとなった=1942年7月、平館道子さん提供
写真

新潟県との県境にある富山県朝日町の老舗旅館「紋左(もんざ)」は戦争中、治安維持法による言論弾圧「横浜事件」の発端の地となった。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案が国会で審議入りし、治安維持法の再来を懸念する声が強まる中、市民団体が訪れ、事件の教訓を学び取ろうとする動きが出ている。 (伊東浩一)

「これが危険を企てる秘密の会議に見えますか」

事件を研究している地元グループ代表の金沢敏子さん(65)=同県入善町=が、一枚の写真を見せながら問い掛けた。紋左の一室で耳を傾けるのは、金沢市の市民団体「石川県平和委員会」が募った「平和の旅」の一行二十八人。

写真の中で、朝日町出身の国際政治学者・細川嘉六(かろく)らが浴衣姿で穏やかな表情を浮かべる。だが、一九四二年に紋左で撮影されたこの集合写真を基に、神奈川県警特別高等課(特高)は細川らが共産党再建準備の会合を開いたとして、関係者を投獄していった。

「紋左に泊まった細川らは、船遊びをし、料亭に芸者を呼んで酒を飲んだ。そういう写真の中から警察は一枚の写真だけを問題にし、拷問で事件をでっち上げた」。金沢さんの言葉にも力がこもる。「治安維持法が拡大解釈され、少しでも戦争に批判的とみられる人たちが取り締まりの対象になった」と解説した。

金沢敏子さん(右)から横浜事件について説明を受ける参加者たち=富山県朝日町沼保の旅館「紋左」で
写真

石川県中能登町から参加した山下美子さん(70)は「仲間と政治の愚痴を言っただけで密告され、捕まる恐れがあるかと思うと寒けがする」。法政大名誉教授で同県白山市の須藤春夫さん(74)は「共謀罪も何が違反かを決めるのは捜査機関。逮捕されなくても、警察が調べに来るだけで市民は萎縮する。政府に批判的な動きを抑えるのが真の狙いでは」と警戒した。

紋左には八月に東京からツアーが見学に来る予定。経営者の柚木(ゆのき)哲秋さんは「近年、横浜事件を目的に訪れる人は途絶えていたが、再び関心が高まっている」と話している。

写真

横浜事件 1942年、細川嘉六(1888~1962年)が雑誌「改造」の掲載論文を「共産党の宣伝」と批判され、警視庁に治安維持法違反容疑で逮捕された。その後、神奈川県警特別高等課(特高)が押収した紋左の写真をもとに、細川らが共産党再建準備会を開いたとして、同容疑などで言論、出版関係者ら60人以上を投獄。拷問で4人獄死、30人余りが起訴される戦時下最大の言論弾圧事件となった。2010年2月、元被告5人の刑事補償を巡る横浜地裁決定は「共産党再建準備会の事実を認定する証拠はない」とし、「実質無罪」と認められた。

 

横浜事件 言論弾圧語る写真 元ディレクターが語り継ぐ

【毎日新聞】2017年5月2日 08時30分(最終更新 5月2日 08時57分)
https://mainichi.jp/articles/20170502/k00/00m/040/119000c.

細川嘉六(後列中央)らが旅館「紋左」で撮った記念写真を手に「横浜事件を知ってほしい」と話す金沢敏子さん=富山県朝日町で

戦時下最大の言論弾圧とされる「横浜事件」。その発端となった富山県朝日町の旅館で撮影された1枚の写真を手に、地元民放の元ディレクターが事件を語り継いでいる。「共謀罪」の成立要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が国会で審議される中、「権力による弾圧がいかに恐ろしいか。事件を知らない人に伝えるため全国で講演したい」と訴える。

元北日本放送ディレクターの金沢敏子さん(65)。横浜事件の中心人物で朝日町出身のジャーナリスト、細川嘉六(1888〜1962)研究会の代表者を務める。

金沢さんは、旅館の隣町、入善町在住だが2005年の再審開始決定まで、横浜事件発端の地だと知らなかった。取材を始め、07年にドキュメンタリーを制作する中で出合った1枚の写真から冤罪(えんざい)の恐ろしさを学んだ。

1942年7月、細川が出版編集者や研究者ら7人とともに旅館「紋左(もんざ)」で開いた慰労会で撮影された記念写真。特高警察はこれを「共産党再建準備会」の会合の証拠とした。金沢さんによると、船遊びなど旅行の様子が複数枚撮られていたが、警察はこの1枚を問題にした。「浴衣姿の写真を見て、危険を企てる秘密会議に見えますか」と金沢さん。料理旅館として営業を続ける紋左には今も事件を知ろうと訪れる人がおり、依頼を受ければ、写真を見せながら事件を語る。

治安維持法は1925年の成立後、改正で取り締まりの対象が広がり、思想や言論弾圧の手段となった。拷問が使われ、歯止めがきかなくなった歴史がある。

国会で審議中の「テロ等準備罪」について金沢さんは「お墨付きを一度与えてしまえば、治安維持法のように取り締まりの範囲が拡大される恐れがある」と強く反対する。フェイスブックやツイッターなどSNSが普及した今の社会を踏まえ、「写真の後ろに写った人物が共犯者と考えられるかもしれないし、何気なくつぶやいた中傷が拡大解釈されるかもしれない。冤罪によって日常生活がどう変わってしまうかを考えるきっかけとして横浜事件を語りたい。写真1枚を持ってどこへでも行きます」と語気を強めた。問い合わせは金沢さん(0765・72・2565)。【鶴見泰寿】

(毎日新聞)

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6/17<共謀罪>「べらぼうな悪法」警鐘鳴らす92歳【河北新報】

今日の東京新聞特報の左サイドにあったので後藤東陽さんのお名前で検索したら6/17の河北新報でWeb上に上がっていた。

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<共謀罪>「べらぼうな悪法」警鐘鳴らす92歳

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201706/20170617_13019.html
【河北新報】2017年06月17日

「共謀罪」法の成立で「市民運動はできなくなる」と懸念する後藤さん

◎自衛隊監視差し止め訴訟の原告団長 後藤東陽さん

仙台市宮城野区の写真家後藤東陽さん(92)は、15日に成立した「共謀罪」法に強い危機感を抱く。軍国主義下で少年時代を送り、近年は自衛隊に市民活動を監視されたとして、国を相手に法廷闘争を繰り広げてきた。後藤さんは同法を「べらぼうな悪法」と呼び、「国民は徹底的に監視され、民主主義が崩壊する」と警鐘を鳴らす。

<地獄絵が脳裏に>

「とうとうここまで来たか…」

15日朝、後藤さんは自宅で国会中継の様子を見詰め、嘆息した。委員会採決を飛ばし、本会議で早期の幕引きを図った巨大与党の力業。反対運動のかいもなく、徒労感に襲われた。

後藤さんは治安維持法が制定された1925年、宮城県岩切村(現仙台市宮城野区岩切)で生まれた。

「天皇陛下は神様じゃない」。10歳の男児の発言が教師を激怒させ、警察に連行されそうになった。拷問の恐ろしさを見聞きし、「連行されるなら死んだ方がいい」と鉄路に寝そべった。自殺するつもりだった。

「自由な思想は許さない。それが当たり前だった」と後藤さん。国は太平洋戦争へと突入し、19歳の時、召集令状が届いた。陸軍1等兵として迎えた45年7月の仙台空襲の地獄絵は今も脳裏に焼き付いている。

<監視の恐怖訴え>

二度と若者を戦地に送ってはならない-。自衛隊のイラク派遣が始まった2003年、平和運動を本格化させた。06年に市民団体を設立し、護憲を呼び掛けた。

自衛隊の情報保全隊が後藤さんらを「監視」し、個人情報を収集していると知ったのはその頃。「人権侵害だ」。07年5月、監視差し止めと損害賠償を国に求め、仙台地裁に提訴、原告団長を務めた。

後藤さんは監視による不安や恐怖を法廷で訴え続けた。原告1人にのみプライバシー侵害を認める一方、監視差し止めの訴えを退ける判決は16年10月、最高裁で確定した。「共謀罪」法で、権力による市民監視は強まると懸念する。

「今まで隠れてやっていた監視が、今後は堂々とできる。政府に都合の悪いことは何も言えなくなる。戦争を経験した世代の責任として、死ぬまで平和運動はやめない」。後藤さんは覚悟を決めている。(報道部・斉藤隼人)

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6/20「共謀罪」も米国追従? 大量監視社会到来か【東京新聞・特報】

「共謀罪」も米国追従?

 拙速審議で来月にも施行

元CIAスノーデン氏証言が波紋

 「既に極秘システム提供」

2017年6月20日【東京新聞・こちら特報部】

 

成立した今も、多くの国民が理解できないでいる「共謀罪」法が七月に早くも施行される見通しだ。疑問は山積するが、とりわけ共謀罪による監視社会強化を懸念する声は強い。背後には、テロ対策名目で大量監視が進む米国の思惑も見え隠れする。明治以来の法体系をひっくりかえし、共謀罪は日本に何をもたらすのか。 (池田悌一、木村留美)

 

共謀罪法案が参院法務委員会で審議されていた今月初旬、共同通信が衝撃的なインタビューを報じた。

証言者は元CIA職員エドワード・スノーデン氏。亡命先のロシアで取材に応じたスノーデン氏は、米国家安全保障局(NSA)が極秘の情報監視システムを「日本側に供与していた」と明かした。

この情報監視システムは「XKEYSCORE(エックスキースコア)」と呼ばれるもの。メールや通話の内容、SNSの利用履歴などの情報を大量に収集するシステムで、ひとたびターゲットにされれば「私生活の完壁な記録を作ることができる」(スノーデン氏)とされる。

つまり日本政府も米政府と同様、個人のメールや通話などの大量監視が可能な状態にあるというわけだ。

スノーデン氏は、このような状況下で共謀罪まで新設されれば、「個人情報の大規模収集を公認することになる。日本における大量監視の始まりだ。政府と一般人の力関係が、支配者と家臣のような関係に近づくのは危険」と警告した。

インタビューを受け、民進党の逢坂誠二衆院議員は二日、エックスキースコア供与の有無などをただす質問主意書を政府に提出した。だが、政府が十三日に閣議決定した答弁書は「真偽不明の文書等に基づいた質問にお答えすることは差し控えたい」というものだった。逢坂氏は「事実上の無回答だ。米国は同盟国などを巻き込み、世界監視ネットワークを築こうとしている。スノーデン氏の証言通りなら、米国は日本語でのやりとりの解説は日本側に任せようと、エックスキースコアを供与したのだろう。共謀罪ができた今、このシステムの威力が発揮されかねない」と警戒する。

政府は共謀罪が必要な根拠として、「国連の国際組織犯罪防止条約批准のため」と訴えてきた。だが、国連で条約原案を審議していた一九九九年、当の政府が共謀罪や参加罪の導入は「日本の法体系になじまない」と異論を唱えていた。

なぜ方針転換したのか。共謀罪に詳しい海渡雄一弁護士は「二000年に米国やカナダと非公式会合を持った後、共謀罪にかじを切った。開示された議事録は黒塗りで中身は不明だが、米側から暗に促された可能性はある」と推察する。

スノーデン氏は昨年五月、ジャーナリスト小笠原みどり氏の取材に「米国は情報を国民の目から隠す立法を日本政府に提案していた。特定秘密保護法は米国がデザインしたものだ」と証言している。海渡氏はこのことからも「共謀罪も米国の存在抜きに語れない」と強調する。

元外務官僚の外交評論家天木直人氏は「米国はあらゆる情報を得ようとしているが、日本に関わる情報は日本政府を通した方が入手しやすいと考えているはずだ。日本政府があそこまで共謀罪に固執したのは、米国の意向がちらついていたからにほかならない」と指摘した。

「大量監視社会」到来か

 ・・・それでもテロは防げず

米 目立つ「適用拡大」

日本企業狙い撃ちも

実際、米政府は、日本の共謀罪創設を歓迎する姿勢を隠さない。共謀罪法案が再浮上していた昨年九月、米国のキャロライン・ケネディ前駐日大使は金田勝年法相に「大変勇気づけられた。米国としても協力する」と伝えている。

英米法には昔から共謀罪がある。だが、それでも米国は9・11の中枢同時テロを防げないでいる。

スノーデン氏のネットインタビューの翻訳にも携わった福田健治弁護士は「日本と米国ではそもそも法体系が違う。米国の共謀罪は本来、テロ対策と結びつくものではない。日本政府は多くの国民が説得力を持って受け取るから『テロ対策』を税明に使ってきたのだろう」と説明する。

米国では9・11をきっかりに大量監視が始まったという。この間、イスラム教徒への違法な監視捜査も発覚。およそテロとは関係ない人びとにも、米政府が監視の網を広げている実態の一端が明らかになっている。

福田氏は「共謀罪法をつくり、日本側が国内の情報を集めて米国に提供すれば、米国が集めている情報を受け取ることができると考えているのではないか」と推し量る。

一方、もともと米国の共謀罪は罪を認める代わりに、刑罰を軽くしてもらう司法取引によく利用される犯罪だ。米連邦刑事法などに詳しい荒井喜美弁護士は「近年、あらゆる犯罪に対し拡大されてきている」とみる。「米司法省にとって、申告で情報を得ることができる共謀罪での適用は人を割かずに処理件数を増やすことができる。起訴せずに司法取引することも多く、制裁金といった『成果』も得られるため、当局にはいいことずくめだ。だが、本来司法が判断することを法廷に持ち込む前に行政官が行っていることを問題視する声も出ている」

この「適用拡大」は企業犯罪に顕著で、日本企業が米司法当局から独占禁止法違反などで摘発されるケースも増えている。荒井氏は「二O一O年ごろから日本企業が狙い撃ちにされている印象は強い」と話す。自動車部品の「価格カルテル」に加わったとして、デンソーの米国法人が米FBIの捜査対象となるなどした。一一年にはブリヂストンが石油の搬出入などに用いる「マリンホース」の販売をめぐる国際的な価格カルテルに関与したとして二千八百万ドル(約二十一億円)の罰金を支払った。

カルテルの立件にはとりわけ「共謀罪が使いやすい」と指摘する。「共謀行為を立証するより、実行に及ばない、合意していない場合でも共謀罪なら成立させられる」とする。

日本企業の摘発が相次ぐ背景には、企業風土の違いもある。荒井氏は「もともと日本には談合を悪いと思わない、談合によって共存しようとする文化がある」と指摘する。「国と国の競争となっていて互いに処罰している部分もあるが、日本企業に罰金を科しているのは、日本企業が米国から撤退できないことを知っていて強気に出ている。難癖のようなものも見受けられる」とみる。このため、日本の大企業の企業風土も変わりつつあるという。

「日本の法体系にはなじまない」共謀罪への懸念は尽きない。

前出の天木氏は「『米国が情報監視システムを日本側に供与した』というスノーデン氏の証言は深刻だ。政府が『受け取った』と認めることはあり得ないだろうが、もっと追及されるべきだった。うやむやにしてしまえば、権力側が自分たちに都合のいい手段で国民を監視することが、正当化されかねない」と危ぶんだ上で、国民全体が問題意識を持つように促す。

「政府にとって共謀罪はもろ刃の剣でもある。もし行き過ぎた監視などの悪用が明るみに出れば、政府は転覆するだろう。メディアや市民が権力をしっかり監視することが大切だ」

(((デスクメモ)))
米国流の大量監視社会の到来は怖いが、中国商務に群しい弁議士は「共謀罪が暴走すると、日本は中国ですらなく一足飛びに北朝鮮になる怖さがある」。権力の怖さを知る中国人は、政府の猫なで声など無防備に信じないとか。「民主主義が成熟しているから心配無用」など論外か。(洋) 2017・6・20

モスクワで、大量監視システムの供与を示す書類を手に「この文書は本物」と説明するスノーデン氏=共同

トランプ政権の移民政策に抗議してデモ行進をする人たち=1日、ワシントンで(共同)

カテゴリー: 共謀罪, 中日東京新聞・特報

6/18「共謀罪」対象277罪 選び方に残る疑問/「一般人」にリスク/「公権力の腐敗」は除外/政治資金規正法も賄賂罪も【東京新聞・特報】

この酷い法案に対してまったく無頓着なヒトが多過ぎる!

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「共謀罪」対象277罪 選び方に残る疑問

 「一般人」にリスク

  商品開発や節税対策

   企業であり得る

    うっかりアウト

2017年6月18日【東京新聞・こちら特報部】

国民の理解を置き去りにしたまま「共謀罪」法が成立した。取り残された疑問は多いが、とりわけ対象犯罪の「線引き」の不可解さは深刻だ。金融商品取引法などビジネス関連の法律が含まれ、経済界に懸念がひろがる一方、政治資金規正法などは原案から削除された。恣意(しい)的な「線引き」への疑念はぬぐえていない。改めて問う。この法律は本当に必要なのか。 (鈴木伸幸、木村留美、中山洋子)

 

「なぜ、財界や業界の団体が『共謀罪』法に反対しないのか、理解できない」と企業法務に詳しい武井由起子弁護士(五0)は、ため息をついた。「『組織犯罪とは無縁』と考えているのだろうが、解釈一つで企業活動が共謀罪に間われる可能性がある。恣意的な運用をされたら、誰もが犯罪者とされてしまう危険性に気づくべきです」

商社に勤務経験がある武井さんが問題視するのは、「共謀罪」法にある二百七十七の処罰対象に会社法、金融商品取引法や法人税法、不正競争防止法など企業活動に直接、関わる法律が含まれていることだ。

企業は利益の最大化を優先する。もちろん合法活動が大前提だが、悪意なしにうっかりと違法行為を想定してしまうケースはある。

例えば、ある企業が新規事業を立ち上げるとする。暫定的にまとめた計画で、製品の輸出先にある国を見込む。ところが、その国には輸出規制があった。違法と気づいて計画を修正しても、その前の計画段階で罪に関われる可能性がある。国境をまたぐ経済取引を管理する外国為替及び外国貿易法も対象となっているためだ。

新商品の開発でも、計画段階ではさまざまな提案があり、その中には法的に問題のある提案が含まれることもある。法的適否を問わずに、自由な発想から新たな創造は生まれるものだが、これも計画段階で罪になりかねない。

そもそも、ビジネスの現場で合法、巡法の線引きは難しい。投資におけるインサイダー取引にしても、定義は曖昧だ。違法となる関係者とはどこまでなのか、株価に影響する重要情報とはどのレベルまでなのか、それぞれ個別に検討が必要だし、専門家によっても見解は異なる。

「どの企業も節税はやっているが、脱税との線引きは難しい。海外進出するとして、税制面や管理方法を.巡って現地法人を作るかどうかといった、活発な議論もできなくなる」

「共謀罪」法の怖さは、運用に、ほとんど歯止めがでないことだ。「準備行為」なしには処罰はないとされるが、何が「準備行為」に該当するか不明確。場合によっては、脱税が疑われる税務申告の原案を作成したでだけで準備行為とされかねない。

政府は「通常の経済活動は対象にならない」と説明してきたが、「一般人」を対象外とする説明同線、拡大解釈の懸念はぬぐえていない。

「いつ、誰が虎の尾を踏むか、分からない怖さがある。当局の気に入らない企策がターゲットになりかねない」

そうなると、微妙なグレーゾーンに抵触しそうな提案を排除していくのが企業心理だ。「法的に不適切な行為を、何げなく口に出せば罪につながりかねない法が施行されれば、健全な経済活動ができるはずがない。自由な経済活動が萎縮する」と武井さんは懸念する。

「公権力の腐敗」は除外

 政治資金規正法も賄賂罪も

  「恣意的 疑われても仕方なし」

    「自由な経済活動 萎縮させる」

 

税務の現場からも懸念の声が相次いでいる。

共謀罪法に反対する意見書を出すべく準備していたのは、国の税理士らでつくる税制の研究団体「税経新人会全国協議会」。十五日朝に急転直下で成立した経緯に、副理事長の米沢達治税理士は「あまりに早くて篤いた」と絶句する。今後も、何らかの形で反対の意思を政府に伝えることを検討しているという。

所得税法や法人税法などの違反も対象犯罪に含まれるが、米沢さんは「違法な脱税か法の範囲内の節税かは紙一重。節税の相談を受けることで、税理士が脱税計画の共謀相手ととられかねない」と危ぶむ。

例えば、企業の役員報酬の解釈は判断が分かれやすい。いくらに設定するか明確な基準はなく、高く設定すれば「経費」が増え利益が減るため、利益にかかる法人税は減少する。節税なのか脱税なのか、これまでは申告後に国税庁などの税務調査を経て判断されてきたのが実情だ。役員報酬に限らず何を経費とみなすかの解釈は非常に難しい。

税制研究団体「東京税財政研究センター」の副理事長で国税OBの小田川豊作税理士は「共謀罪が導入されれば、脱税捜査はがらりと変わるだろう」と指摘する。「税務署で勤務していた当時、会社をクビになった従業員が根拠もなく、勤務先の脱税をたれ込んでくることがあった。これまでなら、その企業の申告を受け、実際に不審な点がなければ捜査の対象にはならなかったが、計画段階を対象にする共謀罪では通報だけで踏み込むことができる。商売敵をつぶすために通報が悪用されることすら考えられる」と指摘する。加えて「所得税法も含まれてい
るので、企業だけではなくほとんどの国民にとっても無関係ではない」と危ぶむ。

しかし、これらのどこがテロ対策なのか。

政府は対象犯罪を原案の六百七十六から二百七十七に絞ったと強調するが、その選び方は不可解だ。

京都大の高山佳奈子教授(刑事法)は「そもそも原案は過失犯など、共謀できないものも含まれていて論理的に問題は多かった。でも二百七十七にした線引きもおかしい」と指摘する。

共謀罪導入の理由として、政府は国際組織犯罪防止条約を締結するのが「立法事実」(法を必要とする根拠)と繰り返してきた。

だが、この条約はマフィアの資金洗浄など経済犯罪を取り締まるのが目的だ。本来、テロは関係ない。

高山さんは「条約はマフィア対策として、公権力の腐敗も取り締まり対象にしている。でも、今回成立した法は、公権力の私物化を防ぐような政治資金規正法の犯罪や特別公務員職権濫用罪などを除外している。

会社法や金融商品取引法なども対象になっているが、不正に財産利益を得るような商業賄賂罪などは全部除外されている。条約締結のために本当に必要と言うなら賄賂罪が入っていないとおかしい」と説明する。

税法についても、所得税法などは対象だが、大企業が主に関係する石油石炭税や航空燃料税などは含まれていない。「個人の犯罪を対象にしておいて、組織的にしか行えないような犯罪を除外するのは筋が通らない」

実際、野党側からは、条約の趣旨に沿って精査するなら、二百七十七もの犯罪を共謀罪の対象にするまでもなく、人身売買とオレオレ詐欺のような組織的詐欺の予備罪を二つ加えればすむとの対案も出ていた。高山さんは「条約とは、全く別の考え方で作られたからこうなる。自分たちが対象になりたくない政治家が、恣意的に選別したとみられても仕方がない」と批判する。

多くの疑問を残したまま共謀罪が作られた今、お互いに疑心暗鬼を募らせる監視社会を危ぶむ声は高まる。前出の武井さんは訴える。「今、すぐに社会の変化を感じられなくとも、歴史を振り返れば、私たちが『まさか』と思うようなことを権力者はやってきた。それでも萎縮せずに行動し、声を上げ続けることが被害を最小化する。共謀罪の暴走を監視していくしかない」

(デスクメモ)
福井県で千二百年続く明通寺住職の中嶌哲演さんは、脱原発集会でよく坂村真民さんの詩を朗読する。〈あとからくる者のために田を耕し種を用意しておくのだ〉
「共謀罪」を未来に残すまいと、全国の路上で声を上げ続ける人びとに重なる。未来には信頼し合う社会を残したい。(洋) 2017・6・18

「一般企業も対象になりかねない」と警告する武井由起子弁護士=15日、東京都中央区で

15日未明、空が白み始める中、国会議事堂へ向け声を上げる人たち

カテゴリー: 共謀罪, 中日東京新聞・特報

6/15夕 全国各地での「共謀罪」成立で抗議活動【京都・東京・中日・琉球新報・朝日】昨日の草津と京都のハシゴ

18時からの草津駅東口デッキには40名~50名の「滋賀の怒れる人たち」が集まったのを見届けてから、19時京都市役所前からのデモへ向かった。
「共謀罪」成立に抗おうと京都に集まった人たちは千人はいたかと思ったが800人と京都新聞に載っていた。
それでも京都キンカンデモよりも倍以上だったとのこと。
歩くのだけを心掛け一切コールはしなかったが、道中呼吸困難で咳き込むことが多くて周囲から風邪ひきかと思われていたみたい。

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民主主義破壊に負けない 「共謀罪」成立で抗議活動

【京都新聞】2017年06月15日 23時25分配信
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20170615000174

「共謀罪」の成立を受け、デモ行進で反対の声を上げる市民ら(15日午後7時16分、京都市中京区・河原町通蛸薬師交差点付近)

「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が成立した15日、京滋の各地で同法への抗議活動が繰り広げられた。京都市中京区の市役所前で開かれた集会には約800人(主催者発表)が参加し、参院法務委員会の採決を省略する異例の手を使った与党の姿勢に、「強行採決は許せない」「国民をばかにしている」と声を上げた。

集会は「共謀罪を4度目も廃案にさせるALL京都」など4団体の主催。京都大の高山佳奈子教授(刑法)が「テロ等準備罪という名前にも関わらず、テロ対策の内容は含まれていない。民主主義を破壊する勢力に負けてはいけない」と訴えた。集会後、参加者は横断幕やプラカードを手に河原町通をデモ行進した。

立命館大大学院の酒井麻依子さん(27)=左京区=は「与党は説明を放棄していて国民を軽視しているとしか思えない。今反対の声を上げないと大変なことになる」と話し、建設業竹内豊さん(39)=伏見区=は「おかしいことをおかしいと言えなくなる世の中が来るかもしれないと思うと恐ろしい」と嘆いた。

父親が戦時中に治安維持法で逮捕された会社員白坂有子さん(60)=東山区=は「亡き父が今の状況を見たら悲しむと思う。黙らずに今後も声を上げ続ける」と訴えた。

滋賀県でもJRの主要駅3カ所で市民団体が抗議活動を展開した。計約100人が参加し、チラシを配り同法の問題点を訴えた。

2017年06月15日 23時25分配信

 

 

「共謀罪」法成立 廃止あきらめない 採決強行、来月施行へ

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017061602000113.html
【東京新聞・政治】2017年6月16日 朝刊

「共謀罪」法の成立に抗議の声を上げる人たち=15日午後、東京・永田町で(安江実撮影)
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犯罪の合意を処罰する「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法は十五日朝の参院本会議で、自民、公明の与党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。参院法務委員会での採決を省略し、本会議で「中間報告」を行う異例の手法で、十四日から徹夜の攻防が続いた後、与党が野党を押し切った。施行日は七月十一日の見通し。

採決の結果は、賛成一六五、反対七〇。参院で自民党と統一会派を組む日本のこころも賛成した。民進、共産、自由の各党は反対し、自由党の森裕子氏、社民党の福島瑞穂、又市征治両氏の計三人は採決を引き延ばす「牛歩戦術」をして、時間切れとみなされ「投票せず」とされた。

安倍晋三首相は成立を受け「適切、効果的に法律を運用していきたい」と官邸で記者団に強調。民進党の蓮舫代表は、採決に先立つ討論で「究極の強行採決に強く抗議する」と批判。成立後、廃止を目指す考えを表明した。共産党の志位和夫委員長は「法案は審議するほど矛盾点が噴き出し、加計(かけ)学園疑惑でも行政がゆがめられているのでは、との事実が出てくる。追い詰められての暴挙だ」と語った。

民進など野党四党は成立阻止を目指し、十四日夜に安倍内閣不信任決議案を出したが、衆院本会議で十五日未明に与党などの反対多数で否決。これを受け同三時半ごろ、参院本会議で秋野公造法務委員長(公明)が中間報告を実施。朝になって採決が行われた。

与党は十八日までの会期を延長せず、国会を閉会する方針。

 

 

「まさか、こんな手順で」 「共謀罪」採決強行に驚きの声

http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20170616/CK2017061602000055.html
【中日新聞・愛知】2017年6月16日

「共謀罪」法の成立に、抗議の声を上げる人たち=名古屋・名駅で
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「まさか、重要法案を、こんな手順で-」。「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法が、委員会での採決を省略し、参院本会議で成立した十五日、県内でも驚きが広がった。異例の手法で採決を強行した与党に対し、さらに議論と説明を求める声も上がる。

「正直、驚いた。歴代の自民党政権はもっと議論を尽くしてきたのに」

安倍政権が改正法案を閣議決定した三月下旬以降、一貫して慎重な審議や説明を求めてきた大村秀章知事は十五日午前、記者団に囲まれて語った。

政府与党は説明を尽くしていないと批判した上で、「まだ終わってはいない。法学者や法曹界を交え、この法律を使えるようにするのか、本当に必要かも含め、引き続き議論を」とくぎを刺した。

全国の地方議会では、法案の廃案や慎重な審議を求める意見書の可決が相次いだ。県内でも、岩倉市と豊明市がいずれも保守系議員を含む全会一致で可決した。

岩倉市議会の自民系会派「創政会」の伊藤隆信会長は「法律は必要だが、もう少し時間をかけて議論した方が良かったかもしれない」とこぼした。

豊明市議会の毛受(めんじょう)明宏市議(無所属)は「引き続き、どのように運用していくのかを丁寧に説明し、国民の理解を得る努力を続ける必要がある」と話した。

日韓の学生交流などに力を入れている名古屋大大学院三年、鈴木健介さん(26)は「一般人は処罰対象ではないと言うが、そもそも一般人の定義自体できない。この法律がどう使われるのか、見えないことに危機感がある」と不安を隠さない。

市民団体代表、西英子さん(80)=名古屋市天白区=は「法務大臣が答弁に立っても、野党の質問をはぐらかし、全く説明不足だった。共謀罪の内容を理解していない国民がまだたくさんいる。戦争中のように、政権を批判する人が監視され、弾圧される世の中になってしまうのではないかと恐怖を感じる」と語った。

法案の廃案を求めて国会前のデモに参加してきた近藤昭一衆院議員(愛知3区、民進)は、委員会採決を省略した強引な運営に、怒りに震えた。

「委員会で採決を拒否したり、法案に反対したりする機会が与えられなかった。国民の代表の議員を無視するのは、国民を無視するのと同じだ」

◆県弁護士会、抗議の声明

「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の成立を受け、県弁護士会は十五日、池田桂子会長名で抗議の声明を出した。声明では、「対象となる罪に、テロとは関係がない罪が多数含まれているのではないかなどについて、十分な説明がされていない」などと指摘。法の成立は「警察による社会の監視が日常化し、市民や企業、団体の活動に重大な萎縮をもたらす」などと批判している。

(今村太郎、相坂穣)

 

 

抗議の声、岐阜でも 「共謀罪」法成立

http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20170616/CK2017061602000028.html
【中日新聞・岐阜】 2017年6月16日

「共謀罪」法の強行成立に抗議の意を表す参加者=名鉄岐阜駅前で
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「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法が十五日朝に成立したことを受け、県内では同日、採決強行に踏み切った政府・与党に抗議する人たちが街へ出て怒りの声を上げた。

名鉄岐阜駅前では正午から一時間余り、憲法九条を守る県共同センターや岐阜・九条の会の約五十人が、「共謀罪反対」などと書かれたカードを掲げた。参加者は代わる代わるマイクを握り、参院法務委員会の採決を省略した与党のやり方を「加計学園問題を隠そうとするかのよう。許されない」「議会制民主主義を壊す」と批判した。

共謀罪の中身にも「何をしたら罪に問われるかがあいまい。密告を奨励する監視社会になる」などと、不安視する声が相次いだ。センターの竹中美喜夫事務局長(69)は「最初は『一般人は対象外』と言っているが、後から適用範囲が拡大していくだろう。廃止に向けて行動し続けたい」と話した。

各務原市では夕方、「九条の会・各務原」が緊急集会とデモを開いた。約六十人が「共謀罪、絶対廃止」「言論統制、人間不信の共謀罪」などと声を上げながら市役所周辺の三・二キロを練り歩いた。

集会では、原田実代表(74)が「憤りを感じるが、悲観はしていない。共謀罪を行使させないよう、これからも戦っていかなければならない」と呼び掛けた。

(木下大資、下條大樹)

 

 

県議会、怒りと安堵交錯 「共謀罪」法成立

http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20170616/CK2017061602000020.html
【中日新聞・三重】 2017年6月16日

共謀罪の構成要件を含んだ改正組織犯罪処罰法が成立した十五日、県政界で怒りと安堵(あんど)の声が入り交じった。

県議会は十二日、法案への抗議を表明する意見書を可決したばかり。民進系会派・新政みえ代表の三谷哲央議員は、法務委員会採決を省略しての成立を「残念を通り越してあきれ果てる。参議院の自殺行為だ」と批判。県議会の意見書で慎重な審議を求めたことに触れ「意見書は住民の願いを届ける重いもの。全く無視した乱暴な国会運営に憤りを覚える」と話した。

自民党県連幹事長の中森博文議員は「ようやくテロ対策に必要な法案が成立したことに安堵している」と評価した。与党が採決を急いだことには「他にも審議が必要な法案がある中で会期末が迫り、順序よく審議するため必要だった」と説明。意見書には「提出の際の新政みえの県議会運営が強引だった」と改めて批判した。

一方、鈴木英敬知事は県庁で会見し、「国際的なテロ情勢を勘案し、東京五輪を控える日本として対策が必要」と理解。政府に「テロ対策に万全を期してほしい」と語った。法律への国民の理解が十分ではないとして「国はしっかりと説明を。警察は法と証拠にもとづいた適正な運用をしてほしい」と求めた。

与党が委員会採決を省略した異例の運営には「国会の進め方にコメントすることは控えたい」。県議会が意見書を二回首相に送ったことにも「議会で出した意見書に私がコメントするものではない」と表明を避けた。

(森耕一)

 

 

「共謀罪」法成立 浜松でも抗議の声

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20170616/CK2017061602000071.html
【中日新聞・静岡】 2017年6月16日

街行く市民を前に、「共謀罪」法強行採決の抗議行動をする人たち=浜松市中区のJR浜松駅北口で
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このまま、監視社会になるのか。参院本会議で「共謀罪」法が成立した十五日、全国各地ですぐさま、反発する集会やデモが開かれた。参加者が口にしたのは、採決を強行した与党への怒りや、自由を制限されるかもしれない将来への不安-。説明が不十分なまま重要な方針転換が進む日本の現状に、「おかしい」との声がこだました。

浜松市中区のJR浜松駅前では十五日夜、市民約五十人が「共謀罪」法の参院可決、成立に抗議の声を上げた。

参加者は「NO! 共謀罪」「許せない強行採決」「6・15 忘れないぞ」と書かれた横断幕やプラカードを持ち、駅利用者らにアピール。全員で「共謀罪は人権侵害」「心の自由を萎縮させない」などと声を合わせた。

参加した磐田市東新町の会社員神田一男さん(66)は「国民に十分な説明をしないまま、採決された」と怒りが収まらない様子。「私たちの心まで監視されてしまう。国民一人一人が共謀罪の問題点を考えていかないといけない」と話した。

集会は、市民らでつくる「戦争させない・9条壊すな! 浜松総がかり行動」が呼び掛けた。

デモ参加者以外にも、今回の与党の強行採決のやり方に疑問の声を上げる市民は少なくない。

「われわれの手が届かないところで決まってしまった感じ」とあぜんとするのは、同市浜北区の看護師沢木和子さん(49)。参院での委員会採決を省略する形で本会議で成立したのを出勤途中に知り、会員制交流サイト(SNS)に「可決」の二文字を投稿して驚きを表現。「法律が変わっても生活に影響がなく思え、忘れてしまうことが怖い。(議員を)選んだのは国民で自分事なので、関心を持ち続けたい」と見据える。

「共謀罪」法について考えるイベントを十一日に同区で企画した地元の主婦川嶋弘美さん(46)も「丁寧に議論しなければならない立場の大人が採決を急ぎ、見ていて怒りを通り越して恥ずかしかった」。成立後については「政治や法律について語ることを変に萎縮せず、むしろそれが普通だと考えて行動しようと思う」と受け止める。

◆県弁護士会が廃止求め声明

静岡県弁護士会(近藤浩志会長)は十五日、「共謀罪」法の成立に対し、抗議と法律の廃止を求める声明を発表した。

声明では「重大な人権侵害の危険性があり、国内外から問題が指摘されている法律」と強調。政府が参院法務委員会での採決を省略し、本会議で強行採決に踏み切ったことを「議会制民主主義の否定にほかならない」と批判し、「政府の暴挙に対して強く抗議し、法律の廃止を強く求める」と訴えた。

 

「共謀罪」法成立 浜松でデモ続ける水戸さん

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20170616/CK2017061602000070.html
【中日新聞・静岡】 2017年6月16日

◆監視社会、恐れず反対

遠州教会を前に、毅然と反戦を訴えた松本美実牧師について語る水戸潔共同代表=浜松市中区で
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「共謀罪」法の成立を受け、浜松市内で毎月、護憲と共謀罪反対を訴えるデモ行進を続ける「浜松市憲法を守る会」の水戸潔共同代表(75)=同市中区=は「良心に従い、おかしいものには、従うべきではない」と、監視社会になろうとも萎縮せずに反対を訴え続ける覚悟だ。

キリスト教徒の水戸さんにとって、共謀罪は宗教弾圧の根拠となった戦前の治安維持法をほうふつとさせる。同法を巡っては戦前から戦中にかけ、「天皇制国家と相いれない」などとして、キリスト教の指導者が数多く逮捕され、獄死も相次いだ。

一九四一年には、国による宗教団体の統制を目的とした「宗教団体法」で、国内のプロテスタント諸教派が「日本基督教団」に統一された。教団が生き残るためには、国家から『いい教団』と思われることが必要になった。四三年には教団が国に忖度(そんたく)し、自主的に資金を出し、軍に飛行機を献納した。

そんな中、遠州教会(同市中区)の元牧師で、戦後に「浜松市憲法を守る会」を立ち上げた故・松本美実(よしみ)さんは、「教会らしい方法があるはずだ」と戦争への加担に反対。当時の教団トップの統理に「今の時代に、それでは困る」と問題視されても、資金を軍には献納せず戦争被害者に送り続けた。全国の教会にも「戦争反対声明」の檄文(げきぶん)を送付し続けた。

戦時中の自由に物を言えない空気は、信仰をゆがめた。「共謀罪」法が成立し、また世の中が、息苦しくなると予測する水戸さん。「大政翼賛会的な雰囲気を乗り越えてきた人たちが浜松にもいた。私たちは先人の毅然(きぜん)とした態度を見習わなければならない」と感じている。

松本牧師は戦後たった一人で護憲平和を訴えるデモを始め、守る会はその意思を継ぎ行進を続けてきた。毎月第二日曜日、浜松市役所から浜松駅まで歩き続け、今年二月には行進は六百回に達した。水戸さんは「これからも胸を張り、行進を続けたい」と話している。

(小沢慧一)

 

「共謀罪」法成立「認められない」 市民団体などが抗議

http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20170616/CK2017061602000017.html
【中日新聞・長野】2017年6月16日

「強行採決」と抗議のデモ行進をする人たち=長野市で
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「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法が十五日朝の参院本会議で可決したことを受け、民進党県連、共産党県委員会、社民党県連の野党三党や市民団体のメンバーらが同日夕、JR長野駅前で街頭演説やデモ行進などの抗議活動をした。

民進党県連の倉田竜彦副代表は、参院法務委員会での採決を省略する異例の手法で与党が採決を強行したと批判。「与党は奇策と言うが、議会制民主主義を破壊するものだ。内心の自由を奪う法案であり、認めるわけにはいかない」と訴えた。

連合長野の中山千弘会長は、採決後に加計学園問題で文部科学省が「総理の意向」などと記された文書の発表をしたことに触れ「加計学園問題が共謀罪法案に利用された。数の力で強行する政治は一日でも早く止めさせるべきだ」と強調した。

同じ時刻に街頭演説した共産党県委員会の鮎沢聡委員長は「共謀罪を廃止するため、野党と市民の共闘を発展させ新しい政治をつくっていく」と主張した。

県憲法擁護連合など市民団体が企画した抗議集会には、市民百五十人が詰め掛け、野党三党の関係者も参加した。市民らは「民主主義を壊すな」などと声を張り上げ、JR長野駅周辺をデモ行進した。

(沢田佳孝)

◆松本駅前でも緊急集会

「共謀罪」の趣旨を盛り込む改正組織犯罪処罰法が参院本会議で可決、成立したことを受け、松本地域の市民団体などは十五日、JR松本駅前広場で緊急集会を開き、松本市中心部をデモ行進して抗議の声を上げた。

「憲法九条を守り広げる松本地域連絡会」や「戦争をさせない1000人委員会・まつもと」などが主催し、集会には約百五十人(主催者発表)が参加した。

「強行採決 抗議!」などと書かれた紙を手に行進する参加者ら=松本市で

 

市民監視に懸念、沖縄怒る 「共謀罪」の廃止訴え、那覇でデモ

2017年6月16日 07:30【琉球新報・社会】
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-515774.html

「共謀罪」法廃止を求めてガンバロー三唱をする人たち=15日夕、沖縄県那覇市

委員会採決を省略するという強引な手法で「共謀罪」法が15日の参院本会議で可決、成立した。沖縄県那覇市で開かれた抗議集会では、基地反対運動に対する捜査権限の乱用を懸念する声が上がった。戦前の治安維持法の再来との危機感も根強い。「良識の府」であるはずの参院の存在意義を問う声も飛び交った。捜査機関から尾行・監視された経験がある元労組幹部は「一般人にも『共謀罪』法は適用される」と危惧している。

「共謀罪」法の成立に反対する「共謀罪NO! 沖縄実行委員会」は15日、那覇市泉崎の県民広場で集会を開いた。300人以上(主催者発表)の市民が集まり、「共謀罪法反対」と抗議の声を上げた。

集会では、沖縄平和運動センターの大城悟事務局長が「共謀罪法を廃止に追い込むために、沖縄からまた声を上げていこう」と呼び掛けた。県統一連の中村司代表幹事は「共謀罪法は紛れもなく治安維持法そのものだ。平和憲法を真っ向から踏みにじる共謀罪法は認められない」と批判した。

2人の子どもを連れて参加した西江はづきさん(28)=八重瀬町=は「私たちの気持ちを無視したまま成立させるのは許せない」と憤る。国策に異議を申し立てる県民の声が、「共謀罪」法によって萎縮しないかと不安を感じている。「祖父母に聞いた戦前・戦中の雰囲気に近づいているのではないか」と危惧した。

市民らは集会後、国際通りを牧志公園までデモ行進した。「市民が監視される」と書かれた大きな紙を持って行進したうるま市の60代女性は、日頃から安慶名十字路で立て看板を手に行き交う車の運転手に「共謀罪」法の危険性を訴えている。「政府の説明はうそばかりで、一般の人は、『テロ防止なので良い』と思っている。抵抗を示していくのが大事だ」と話した。

 

沈黙しない 「適用に歯止め必要」 「共謀罪」法、徹夜で採決

2017年6月16日05時00分【朝日新聞デジタル】
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12989880.html

写真・図版
国会前で「共謀罪」法に抗議の声を上げる人たち=15日午後7時49分、東京都千代田区、柴田悠貴撮影

徹夜での国会での攻防、採決強行を経て「共謀罪」法が成立した15日、各地で反対や不安の声がうずまいた。

「間違いなく社会が萎縮する」。大分県別府市の男性(50)は危機感を抱く。

昨夏の参院選。大分県警別府署が、労働組合「連合大分」の支部が入る建物の敷地内に選挙違反の摘発を目的に隠しカメラを設置し、出入りする人を撮影した。この男性も労組のメンバーとして建物を利用していた。

隠しカメラの設置が明らかになると、男性のもとには仲間から不安の声が続々と寄せられた。「私も映っているのか」「警察の取り締まりを受けるのか」「この前の活動は違法ではないですよね」……。男性は「共謀罪の成立で監視対象が広がり、声を上げたくても沈黙する人が増えるのではないか」と話す。

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事に対する抗議活動が続く沖縄県。県庁前では採決強行に抗議の声があがった。沖縄平和運動センター事務局長の大城悟さんは「人権抑圧につながる恐れがある。強引な安倍政権のやり方にはノーを突きつけよう」と呼びかけた。沖縄市の宮里節子さん(59)は「今後、辺野古での抗議活動での逮捕者がさらに増えないだろうか。沖縄の反戦平和運動がどうなるのか、声が上げにくくなるのではないか心配だ」。

東京の国会周辺には、夕方から多くの人が集まり、抗議の声を上げた。

相模原市の女性(85)は、朝の採決強行のニュースを見て抗議に来た。「私には孫もひ孫もいる。自分には何もできないかもしれないが、みんなが黙ったままの方が怖い」。東京都小平市の末次浩一郎さん(70)は「自分の思ったことを伝えて、何かを成し遂げるのが政治家。安倍首相の答弁を聴いていても誠意が感じられない」と話す。

参院議員会館では、弁護士や法学者らが集会を開いた。反対運動の中心だった海渡雄一弁護士は採決の手法を「だまし討ちだ」と批判。「共謀罪の成立の要件は極めてあいまいで、捜査当局による乱用の恐れがある。適用に歯止めをかけることが必要だ」と訴えた。参加した埼玉県川口市の団体職員、小野民外里(みどり)さん(42)は「これから監視が強まるのではと不安。萎縮せずに声を上げたい」と話した。

京都市中心部でも抗議するデモがあった。市内の大学生、徳泉翔平さん(22)は「国会審議のプロセスがめちゃくちゃで、国民の方を向いていない」と批判した。

 ■映画監督らが反対声明発表

「共謀罪」法の成立を受け、抗議や反対の声明を発表する団体が相次いだ。

映画監督の大林宣彦氏や山田洋次氏らでつくる「自由と生命を守る映画監督の会」(東京都)は「内心の自由、思想の自由、ひいては表現の自由を侵害するということであって、明確な憲法違反であり、かつての治安維持法と何ら変わるところがありません」と懸念を示した。

日本消費者連盟と消費者・生活者9条の会は連名で、「権力や大資本の前では圧倒的弱者である『ただの人』、普通の市民団体が寄り集まれば、どれだけ大きな力になるか私たちは知っている」とした。他に全日本教職員組合などが声明を発表した。

 ■対象犯罪、選び方が恣意的 高山佳奈子・京都大教授(刑法)

国民に説明する姿勢が、政府には最初から最後まで欠けていた。今後の「共謀罪」の運用を注視すべきだし、適用されれば違憲訴訟も起きるだろう。改めて問題点を指摘しておきたい。

まず、「五輪を開くため必要な法律」という説明は、国民をだますための後付けだ。また、単独テロや単発的な集団テロはカバーできず、これでは「テロ対策」と言えない。一方で「組織的テロ」は現行法で十分に対応できる。

政府は「予備罪では不十分」と言うが、予備罪などの対象範囲は広い。「共謀共同正犯」と組み合わせると、犯罪の前段階で広範囲の処罰が可能だ。こうした法体系の下で、「共謀罪」を作らずに国際組織犯罪防止条約を締結できた。

政府答弁からは、一般人も対象になるのは明らかになっていたのに、国会審議はこの問題ばかりに時間が費やされた。より実質的な議論に進まず、残念だ。

例えば277の対象犯罪のおかしさ。条約の目的はマフィア犯罪の取り締まり。公権力に違法な影響力を及ぼす犯罪が典型的だ。ところが公職選挙法や政治資金規正法などが抜けており、選び方が極めて恣意(しい)的だ。欠陥だらけだからこそ、政府は最後までコソコソしたのだろう。

 ■リスクがない法律はない 井田良(まこと)・中央大院教授(刑法)

異例の採決は残念だが、一面的な議論や現実離れの抽象論ばかりで、出口が見えない中でやむをえない面もあった。

組織犯罪には一般市民の刑法とは違う原理が当てはまることは、もはや否定できない。特殊な原理が、一般社会を侵食しないよう囲い込むことが重要だ。その点、「共謀罪」は囲い込む工夫がされている。

条文だけ見てあいまいと言う人が多いが、組織的犯罪処罰法の改正という点を認識すべきだ。同法は、対象の「団体」につき「指揮命令系統、継続的・反復的な行動」などを要求する。その上で、目的が「重大な犯罪の実行」の場合に限定しており、諸外国に例を見ないほど十分な縛りだ。

誤った捜査が行われる可能性はある。しかし、リスクがない法律などあり得ない。必要なのは、有効性とリスクをはかりにかけて合格か見極めることだ。

「共謀罪」でなく、現行の予備罪で十分という意見もあるが、無責任。国際組織犯罪防止条約が、共謀罪か参加罪を求めている意味を軽視すべきでない。

諸外国は、処罰の早期化をもっと進めている。この程度の早期化でうろたえている日本は、法治国家と言えるのだろうか。

(聞き手はいずれも後藤遼太)

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安藤雅樹弁護士や安曇野ちひろ美術館常任顧問の松本猛さんらがマイクを握り、安藤弁護士は「この法律での逮捕者は世間が忘れたころに出てくるだろう。その時は一般人でなく『組織的犯罪集団』として報じられる。運用が抑制的になるかどうかは、市民が声を上げるかどうかにかかっている」と訴えた。

集会後、「戦争反対も言えなくなる共謀罪」などと書いた横断幕を掲げ、約一キロをデモ行進した。

参加した市内の会社員中島大希さん(30)は「こういう活動も捜査対象になる不安がある。声を上げるのが大事だ」と語った。

(川添智史)

 

県内出版業界「自主規制」を懸念 「共謀罪」法成立

http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170616/KT170615FTI090044000.php
【信濃毎日新聞】2017年6月16日

川辺書林が発行した憲法や安全保障関連法に関する書籍。久保田代表は「仕事がしにくい時代がくるかもしれない」と懸念した=15日、須坂市

「共謀罪」法が成立した15日、小規模ながら郷土誌出版など独自の表現活動を続けてきた県内の出版社や編集者に、今後の活動への不安が広がった。同法を巡っては、国民の自由な表現活動を萎縮させるとの指摘があり、業界が自主規制に走る―との懸念もくすぶる。ただ、長年にわたって地域の言論活動を支えてきただけに、「萎縮せず取り組む」と問題意識を世に問い続ける決意を口にする関係者もいる。

川辺書林(須坂市)を1人で営む代表の久保田稔さん(57)は朝、事務所を構える自宅で可決、成立を伝えるニュースを見ながら、「仕事がしにくい時代がくるかもしれない」と話した。

「批判的に物事を見るのが出版人の役割」と考え、安倍政権の姿勢を疑問視する県民の声をまとめた「アベコベな壊憲(かいけん)、戦争はヤダね!」を2014年に出版するなど、政府や国策に「もの申す書籍」も積極的に企画してきた。

同法を巡っては、犯罪の実行前の「計画や準備行為」が取り締まり対象となるため捜査機関が市民監視を強め、表現活動の萎縮を招くとの指摘がある。久保田さんは「政府批判を含んだ書籍の出版や市民活動が停滞するんじゃないか」と想像する。

ただ、「国の意向を無風で是認するような社会にしてはならない」との思いも強い。出版不況も続くが、「政府の姿勢や施策に問題があれば赤字覚悟で必要な本は出す方針は変えない」とする。

一方、「(法で)処罰される範囲が明確でない」とし、業界の萎縮を懸念する声は根強い。国策により犠牲を生んだ戦時中の満州(現中国東北部)の絵本を出しているしなのき書房(長野市)社長の林佳孝さん(51)は「国の都合の悪いことに触れない方が良いのではないかと考え、歴史の本などが出しにくくなるのではないか」と心配する。

県内18の出版社でつくる県出版協会の代表を務める酒井春人さん(68)=長野市=も、表現に携わる人に自主規制が広がることを懸念。「大正デモクラシーの自由な雰囲気が治安維持法によっていつの間にか失われ、国民が戦争に駆り出されたのはわずか70〜80年前だった」と振り返る。

上伊那地方の歴史や自然をテーマにした月刊誌「伊那路」の編集主任、山口通之さん(75)=伊那市=は、県内の教員らが治安維持法違反で大量摘発された1933(昭和8)年の「2・4事件」など、地元で起きた戦前の弾圧事件も取り上げてきた。

「負の歴史を語って現代に教訓を得ようとする活動も目を付けられ、萎縮するんじゃないか」と懸念しつつ、「多面性、創造性が保障されなければ良い雑誌を作ることはできない。自由に意見を交わす編集姿勢を貫きたい」と力を込めた。

(6月16日)

カテゴリー: 共謀罪

6/16「共謀罪」の社説【中日新聞・琉球新報・沖縄タイムス・朝日新聞・毎日新聞・信濃毎日新聞】

自由と人権はどこへ 論説主幹 深田実

【中日新聞・一面】2017年6月16日 朝刊
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2017061602000065.html

いわゆる「共謀罪」の導入で、私たちは何を得て何を失うのだろうか。

得るもの。テロ防止に少しは役立つのかもしれない。政府の言う通りなら外国からテロ関連情報も来るかもしれない。もちろん想定上の話で具体的に示されているわけではない。イスラムテロを防ぐのなら貧困や失業の対策など本を絶つ方が効果的にも思われる。

では失うものは。

一番は自由ではないか。日本ペンクラブの集会などでは、内心の自由、表現の自由への侵害の恐れが口々に唱えられた。それらの自由なくして闊達(かったつ)な社会はありえず、おそらく豊かさや繁栄まで奪われてしまうだろう。

もう一つ恐れるのは人権が脅かされることである。起きてもいない犯罪を防ごうとすれば、捜査の網は必然的に広く深くなりプライバシーは密(ひそ)かに侵され、誤認逮捕や冤罪(えんざい)は不可避となるだろう。

アメリカで9・11テロが起きたころ、ニューヨークの街でランチに出れば、三十回以上監視カメラに撮影されると話題になった。カメラは役立ちもするが、最近では米政府が巨大電算施設を使って国民のメールなどを「盗聴」していたと内部告発で明らかになった。

通信や検索技術の発達は社会には利便を、権力には監視社会への誘惑を与えたともいえる。

日本がアメリカのようになるとは言わないが、国家監視の恐れは消えない。

見えざる恐れの中で、自由と人権が縮減するのなら私たちの社会の最も大切な共通価値である民主主義が後退してしまう。共謀罪の是非とは健全な民主主義の成否にも等しいのである。

失われたのなら取り戻さねばならない。取り戻す力はそれでも民主主義であり、権力監視であり、国民の良識である。

 

「私」への侵入を恐れる 「共謀罪」法が成立

【中日新聞・社説】2017年6月16日
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2017061602000109.html

「共謀罪」が与党の数の力で成立した。日本の刑事法の原則が覆る。まるで人の心の中を取り締まるようだ。「私」の領域への「公」の侵入を恐れる。

心の中で犯罪を考える-。これは倫理的にはよくない。不道徳である。でも何を考えても自由である。大金を盗んでやりたい。殴ってやりたい-。

もちろん空想の世界で殺人犯であろうと大泥棒であろうと、罪に問われることはありえない。それは誰がどんな空想をしているか、わからないから。空想を他人に話しても、犯罪行為が存在しないから処罰するのは不可能である。

犯罪の「行為」がないと

心の中で犯罪を考えただけでは処罰されないのは、根本的な人権である「思想・良心の自由」からもいえる。何といっても行為が必要であり、そこには罪を犯す意思が潜んでいなければならない。刑法三八条にはこう定めている。

<罪を犯す意思がない行為は、罰しない>

そして、刑罰法規では犯罪となる内容や、その刑罰も明示しておかねばならない。刑事法のルールである。では、どんな「行為」まで含むのであろうか。

例えばこんなケースがある。暴力団の組長が「目配せ」をした。組員はそれが「拳銃を持て」というサインだとわかった。同じ目の動きでも「まばたき」はたんなる生理現象にすぎないが、「目配せ」は「拳銃を持て」という意思の伝達行為である。

目の動きが「行為」にあたるわけだ。実際にあった事件で最高裁でも有罪になっている。「黙示の共謀」とも呼ばれている。ただ、この場合は拳銃所持という「既遂」の犯罪行為である。

そもそも日本では「既遂」が基本で「未遂」は例外。犯罪の着手前にあたる「予備」はさらに例外になる。もっと前段階の「共謀」は例外中の例外である。

市民活動が萎縮する

だから「共謀罪」は刑事法の原則を変えるのだ。

「共謀(計画)」と「準備行為」で逮捕できるということは、何の事件も起きていないという意味である。つまり「既遂」にあたる行為がないのだ。今までの事件のイメージはまるで変わる。

金田勝年法相は「保安林でキノコを採ったらテロ組織の資金に想定される」との趣旨を述べた。キノコ採りは盗みと同時に共謀罪の準備行為となりうる。こんな共謀罪の対象犯罪は実に二百七十七もある。全国の警察が共謀罪を武器にして誰かを、どの団体かをマークして捜査をし始めると、果たしてブレーキは利くのだろうか。暴走し始めないだろうか。

身に覚えのないことで警察に呼ばれたり、家宅捜索を受けたり、事情聴取を受けたり…。そのような不審な出来事が起きはしないだろうか。冤罪(えんざい)が起きはしないだろうか。そんな社会になってしまわないか。それを危ぶむ。何しろ犯罪の実行行為がないのだから…。

準備行為の判断基準については、金田法相はこうも述べた。

「花見であればビールや弁当を持っているのに対し、(犯行場所の)下見であれば地図や双眼鏡、メモ帳などを持っているという外形的事情がありうる」

スマートフォンの機能には地図もカメラのズームもメモ帳もある。つまりは取り調べで「内心の自由」に踏み込むしかないのだ。警察の恣意(しい)的判断がいくらでも入り込むということだ。

だから、反政府活動も判断次第でテロの準備行為とみなされる余地が出てくる。市民活動の萎縮を招くだろう。こんな法律を強引に成立させたのだ。廃止を求めるが、乱用をチェックするために運用状況を政府・警察は逐一、国民に報告すべきである。

ロシアに亡命中の米中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン氏が共同通信と会見し、米国家安全保障局(NSA)が極秘の情報監視システムを日本側に供与していたと証言した。これは日本政府が個人のメールや通話などの大量監視を可能にする状態にあることを指摘するものだ。「共謀罪」についても「個人情報の大規模収集を公認することになる」と警鐘を鳴らした。「日本にこれまで存在していなかった監視文化が日常のものになる」とも。

大量監視の始まりなら、憲法の保障する通信の秘密の壁は打ち破られ、「私」の領域に「公」が侵入してくることを意味する。

異変は気づかぬうちに?

そうなると、変化が起きる。プライバシーを握られた「私」は、「公」の支配を受ける関係になるのである。監視社会とは国家による国民支配の方法なのだ。おそらく国民には日常生活に異変は感じられないかもしれない。だが気付かぬうちに、個人の自由は着実に侵食されていく恐れはある。

 

 

<社説>「共謀罪」法成立 民主主義の破壊許さず

【琉球新報】2017年6月16日 06:01
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-515734.html

数の力を借りた議会制民主主義の破壊は許されない。

犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」法が参院本会議で成立した。自民、公明両党が参院法務委員会での審議を省略する「中間報告」と呼ばれる手続きで採決を強行し、与党と日本維新の会などの賛成多数で可決した。

この法律は監視社会を招き、憲法が保障する「内心の自由」を侵害する。捜査機関の権限を大幅に拡大し、表現の自由、集会・結社の自由に重大な影響を及ぼす。

衆院は十分な論議もなく法案を強行採決した。「良識の府」であるはずの参院も20時間足らずの審議で同様の暴挙を繰り返したことに強く抗議する。法案の成立は認められない。もはや国民に信を問うしかない。

中間報告は国会法が定める手続きだが、共謀罪法は熟議が必要であり、一方的に質疑を打ち切るのは国会軽視である。学校法人「加計学園」問題の追及を避けるためだとしたら本末転倒だ。

政府は共謀罪法の必要性をテロ対策強化と説明し、罪名を「テロ等準備罪」に変更した。テロ対策を掲げて世論の賛同を得ようとしたが、同法なくしては批准できないとする国際組織犯罪防止条約(TOC条約)は、テロ対策を目的としていない。

TOC条約の「立法ガイド」を執筆した米国の大学教授は「条約はテロ対策が目的ではない」と明言している。政府が強調する根拠は崩れている。

日本政府は共謀罪法を巡り、国連人権理事会のプライバシーの権利に関する特別報告者からも「プライバシーや表現の自由を制約する恐れがある」と指摘されている。だが、理事国である日本政府は国際社会の懸念に対して真剣に向き合っていない。

共謀罪法は日本の刑法体系を大きく転換し、犯罪を計画した疑いがあれば捜査できるようになる。政府は当初「組織的犯罪集団」のみが対象であり一般人には関係がないと強調してきた。しかし参院で「組織的犯罪集団と関わりがある周辺者が処罰されることもあり得る」と答弁した。周辺者を入れれば一般人を含めて対象は拡大する。

さらに人権団体、環境団体であっても当局の判断によって捜査の対象になると言い出した。辺野古新基地建設や原発再稼働、憲法改正に反対する市民団体などが日常的に監視される可能性がある。

かつてナチス・ドイツは国会で全権委任法を成立させ、当時最も民主的と言われたワイマール憲法を葬った。戦前戦中に監視社会を招いた治安維持法も、議会制民主主義の下で成立した。

共謀罪法は論議すればするほどほころびが出ていた。強行採決によって幕引きしたのは「言論の府」の責任放棄である。過去の過ちを繰り返した先にある独裁政治を許してはならない。

 

(社説)権力の病弊 「共謀罪」市民が監視を

2017年6月16日05時00分【朝日新聞デジタル】
http://www.asahi.com/articles/DA3S12989724.html

「共謀罪」法が成立した。

委員会での審議・採決を飛ばして本会議でいきなり決着させるという、国会の歴史に重大な汚点を残しての制定である。

捜査や刑事裁判にかかわる法案はしばしば深刻な対立を引きおこす。「治安の維持、安全の確保」という要請と、「市民の自由や権利、プライバシーの擁護」という要請とが、真っ向から衝突するからだ。

二つの価値をどう両立させ、バランスをどこに求めるか。

その際大切なのは、見解の異なる人の話も聞き、事実に即して意見を交わし、合意形成をめざす姿勢だ。どの法律もそうだが、とりわけ刑事立法の場合、独善と強権からは多くの理解を得られるものは生まれない。

その観点からふり返った時、共謀罪法案で見せた政府の姿勢はあまりにも問題が多かった。277もの犯罪について、実行されなくても計画段階から処罰できるようにするという、刑事法の原則の転換につながる法案であるにもかかわらずだ。

マフィアなどによる金銭目的の国際犯罪の防止をめざす条約に加わるための立法なのに、政府はテロ対策に必要だと訴え、首相は「この法案がなければ五輪は開けない」とまで述べた。まやかしを指摘されても態度を変えることはなかった。

処罰対象になるのは「組織的犯罪集団」に限られると言っていたのに、最終盤になって「周辺の者」も加わった。条約加盟国の法整備状況について調査を求められても、外務省は詳しい説明を拒み、警察庁は市民活動の監視は「正当な業務」と開き直った。これに金田法相のお粗末な答弁が重なった。

「独善と強権」を後押ししたのが自民、公明の与党だ。

政治家同士の議論を活発にしようという国会の合意を踏みにじり、官僚を政府参考人として委員会に出席させることを数の力で決めた。審議の中身を論じずに時間だけを数え、最後に仕掛けたのが本会議での直接採決という禁じ手だった。国民は最後まで置き去りにされた。

権力の乱用が懸念される共謀罪法案が、むき出しの権力の行使によって成立したことは、この国に大きな傷を残した。

きょうからただちに息苦しい毎日に転換するわけではない。だが、謙抑を欠き、「何でもあり」の政権が産み落としたこの法律は、市民の自由と権利を蚕食する危険をはらむ。

日本を監視社会にしない。そのためには、市民の側が法の運用をしっかり監視し、異議を唱え続けなければならない。

 

 

社説[「共謀罪」採決強行]極まった暴挙 信を問え

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/102693
2017年6月16日 07:30【沖縄タイムス】

「再考の府」参院の自殺行為に等しい。

「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が参院本会議で成立した。審議中だった参院法務委員会の採決を飛び越し、本会議で採決するという「禁じ手」を使った上での異例の採決強行だ。

いわゆる「中間報告」と呼ばれる国会の運営手法で、過去に衆院で4回、参院で18回使われた。しかし大抵は、野党が委員長を務めることによる審議停滞解消を目的としてきた。直近2009年の改正臓器移植法成立時も、与野党から相次いで修正案が出されるなど、曲がりなりにも活発な審議の末の行使だった。

だが今回はどうか。自公が圧倒的多数を占める国会で、審議停滞の懸念は全く見当たらず、早期成立の必要性もない。逆に、各社の世論調査では、法案の徹底した審議を求める声が根強くあった。

必要のない「中間報告」の行使は、国会での議論を一方的に封じ込める暴力にほかならない。

「共謀罪」の参院での審議は20時間に満たず、自公が目安としてきた衆院法務委員会の30時間にも遠く及ばない。審議不足の同法が、テロ対策を口実に国民の監視強化を招く危惧は深まっている。

「共謀罪」成立を受け安倍晋三首相は「東京五輪・パラリンピックを3年後に控えている。一日も早く国際組織犯罪防止条約(TOC条約)を締結し、テロを未然に防ぐため国際社会としっかり連携していきたい。そのための法律が成立したと考えている」と発言した。

■    ■

しかし首相のこの言葉こそが、審議の未成熟さと異常さを露呈している。

首相が同法成立の目的とするTOC条約は、マフィアなどの経済犯罪が対象だ。条約の「立法ガイド」を執筆した米国の大学教授ニコス・パッサス氏も「テロ対策が目的ではない」と切り捨てる。

こうした条約締結とテロ対策の必要性の「すり替え」は、早くから国会内外で指摘されてきたが、政府は同法の通称を「テロ等準備罪」とするなど、見解を改めるどころか前面に打ち出した。

首相は衆院代表質問で「条約を締結できなければ東京五輪を開催できないと言っても過言ではない」とも明言。だがそれが事実なら、そもそも五輪招致などできないはずで、答弁には疑問符が付く。

あからさまな矛盾でさえ、今国会では修正されることもなかった。

それどころか、二転三転する答弁で厳しい批判を浴びた金田勝年法相の挙手を、首相や副大臣が制止。代わって法務省刑事局長が説明に立つなど、これまでの国会では見たことがない醜態をさらした。

結果として審議は一向に深まらず、逆に審議するほど同法への疑念が新たに湧いてきた。当初「組織的犯罪集団に限定」と説明した対象者についても、審議終盤で「環境保護団体」や「周辺者」も対象とするなど、捜査機関による恣意(しい)的運用への疑念はますます高まっている。

異なる意見に耳を貸さない。「印象操作」や「レッテル貼り」などの発言を繰り返し質疑に正面から答えない-。参院審議では、これまでもあった安倍政権の特異な国会対応がさらに際立った。

■    ■

今回の採決は、横暴とも言えるこうした政権の本質を表しているといえよう。首相が矢面に立たされている「加計(かけ)学園」や「森友学園」問題の早期の幕引きと、都議選を念頭に置いた党利党略にほかならない。

異例の「禁じ手」が断行された15日、松野博一文科相は、これまで「確認できない」と突っぱねてきた「総理のご意向」文書の存在を一転認めた。

奇妙なタイミングの一致に「国会が閉会すれば追及もされまい」との「安倍1強」のおごりが透けて見える。

「特定秘密保護法」「安保法」など、数を盾に「違憲立法」の採決を次々と断行してきた安倍政権の強行姿勢は、ついにここまできた。行政府・内閣をチェックするはずの立法府・国会がその役割を放棄するなら、ただすのは国民しかいない。

安倍首相は選挙で国民に信を問うべきである。

 

 

(社説)「共謀罪」法の成立 一層募った乱用への懸念

【毎日新聞・社説】2017年6月16日 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20170616/ddm/005/070/030000c?fm=mnm

テロなどを防ぐ治安上の必要性を認めるにしても、こんな乱暴な手法で成立させた政府を容易に信用することはできない。

「共謀罪」の構成要件を改め、テロ等準備罪を新設する改正組織犯罪処罰法がきのう成立した。与党側は、参院法務委員会の採決を省略するという異例の方法をとった。

警察などの捜査機関が権限を乱用し、国民への監視を強めるのではないか。そこがこの法律の最大の懸念材料だった。

しかし、政府・与党は懸念解消どころか増幅させる振る舞いに終始した。法律への不安は一層深まった。

組織犯罪の封じ込めは必要だ。ただし、こうした活動はあくまで広範な国民の同意の下でなされなければならない。そのため、私たちは、大幅な対象犯罪の絞り込みと、捜査権乱用の歯止め策を求めてきた。

組織的犯罪集団が法の適用対象だ。それでも、一般人が捜査対象になるかどうかが、法案審議では一貫して焦点になってきた。

参院段階では、政府から「周辺者」も適用対象との説明が新たにあった。これでは、一般人とは、警察の捜査対象から外れた人に過ぎなくなる。重大な疑問として残った。

法は来月にも施行される見通しだ。法務省刑事局長は国会答弁で「犯罪の嫌疑が生じていないのに尾行や張り込みをすることは許されない」と述べた。国民の信頼を損ねない法の運用を重ねて警察に求める。

仮に強制捜査が行われる場合、令状の審査に当たる裁判所の責任が重いことは言うまでもない。

捜査機関が捜査を名目に行き過ぎた監視に走る可能性があることは、これまでの例をみても明らかだ。

2010年、警視庁の国際テロ捜査に関する内部文書がインターネット上に漏えいした事件があった。そこには、テロとは無縁とみられる在日イスラム教徒らの個人情報が多数含まれていた。「共謀罪」法によって、こうした監視が今後、社会に網の目のように張り巡らされていく危険性は否定できない。

政治的な活動を含めて国民の行動が警察権力によって脅かされてはならない。監視しようとする側をどう監視するか。国民の側の心構えも必要になってくる。
 

(社説)共謀罪法成立 民主主義の土台が崩れる

【信濃毎日新聞】2017年6月16日
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170616/KT170615ETI090005000.php

議会制民主主義を破壊しかねないやり方で共謀罪法が成立した。参院法務委員会での審議を与党が一方的に打ち切り、本会議での採決に持ち込んだ。

加計学園問題での追及を避けるため、会期は延長しない。共謀罪法案は何としても成立させる―。政権の意向に従い、「中間報告」という奇策で委員会採決を省く強硬手段に出た。

国会議員は、主権者である国民を代表する。数の力に頼んで反対意見を封じる姿勢は、立法府の存在意義を根本から損ない、国民をないがしろにするものだ。

情報統制と監視強化

どう洗い出したのかはっきりしない277もの犯罪について、計画に合意しただけで処罰を可能にする。実行行為を罰する刑法の基本原則を覆し、刑罰の枠組みそのものを押し広げる。

内心の自由や表現の自由を脅かし、民主主義の土台を揺るがす立法だ。個人の尊厳と人権を重んじる憲法と相いれない。

戦時下、思想・言論を弾圧した治安維持法に通じる危うさをはらんでいる。政治権力によって異論や抵抗が抑え込まれていく、息苦しい社会を再び招き寄せないか。懸念が膨らむ。

政府が持つ広範な情報を隠し、漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法、固有の番号で個人情報を管理するマイナンバー制度…。情報を管理・統制し、監視を強化する法整備が安倍晋三政権の下で次々と進められてきた。

改定された通信傍受法は、対象犯罪を拡大し、捜査機関への縛りを大幅に緩めた。憲法が「通信の秘密」を保障しているにもかかわらず、電話などの傍受(盗聴)が市民の活動や生活に広く及びかねない状況になっている。

そして共謀罪によって、監視国家化は一段と進むだろう。

弾圧が強まる怖さ

まだ起きていない犯罪を取り締まるには、「危険」とみなした組織や個人の動向を常日頃からつかんでおくことが欠かせない。通信傍受のほか、室内に盗聴器を置く「会話傍受」の導入を求める動きが強まりそうだ。

ひそかに市民の情報を収集して思想信条を調べる、協力者を送り込んで組織の内情を探る、といった公安警察的な活動を正当化する根拠にもなる。その実態を把握する仕組みはない。

公安警察による人権侵害はこれまでも度々表面化してきた。2010年には、イスラム教徒を広範に監視していたことを示す内部資料が流出している。

岐阜では14年、風力発電施設の建設に反対する住民らの情報を集め、事業者と対応を協議していたことが明るみに出た。警察庁は国会で「通常の業務の一環」と答弁している。住民を見張ることが警察の仕事なのか。

市民運動を敵視するような警察の姿勢も目につく。沖縄では、米軍基地反対運動のリーダーが器物損壊などの疑いで逮捕、起訴され、5カ月も勾留された。現場で抗議行動に参加する人たちの強制排除も繰り返されている。

共謀罪は、市民運動へのさらに厳しい弾圧につながりかねない。適用対象の「組織的犯罪集団」とは何か。何をもって合意したと判断するのか。核心部分はぼやけ、裁量の余地は広い。警察権限が歯止めなく拡大する恐れがある。

誰か1人でも「準備行為」をすれば、合意した全員を一網打尽にできる。何が準備行為にあたるのかも曖昧だ。資金・物品の手配や下見を例示しているが、日常の行為とどう見分けるのか。

基地建設を阻もうと座り込みを計画した人たちが、組織的な威力業務妨害の共謀罪で一掃されることさえ起こり得る。原発再稼働や公共事業への抗議を含め、政府の方針に反対する人たちが標的にされる心配がある。

廃止を見据えつつ

密告を促す規定も人を疑心暗鬼にさせるだろう。目をつけられないようにしようと人々が縮こまり、口をつぐめば、民主主義は窒息してしまう。

共謀罪法案は2000年代に3度、廃案になっている。政府は今回、「東京五輪に向けたテロ対策」を前面に出したが、法案にその実体はない。五輪、テロという“錦の御旗”の陰で、国民を監視下に置く体制の強化が進む。

テロを防ぐためなら仕方ない、と思い込んで、監視が強まっていくことへの警戒を怠れば、権力の暴走は止められなくなる。プライバシーの不当な侵害は、個の尊厳を脅かす。

共謀罪が民主主義と両立しないことは明らかだ。廃止を見据えつつ、人権侵害や市民運動の弾圧につながらないよう、運用に目を光らせることが欠かせない。

安倍首相は、9条に自衛隊を明記することを含め、20年までに改憲を目指すと表明した。権力の強化は憲法を空洞化するとともに、改憲に結びついている。政権の動きに厳しい目を注いでいかなければならない。

(6月16日)

 

1925年「虎狩りの殿様」の警鐘-「共謀罪」という虎に、言論という武器を使い続けることができるか。

http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2017061602000108.html
【中日新聞・中日春秋】2017年6月16日

幕末の傑物・松平春嶽(しゅんがく)の実子にして、尾張徳川家の十九代目当主・徳川義親(よしちか)氏は、「虎狩りの殿様」と呼ばれた。マレー半島で野生の虎に襲われそうになりつつ、ひるまずに仕留めたという武勇伝のためだ

▼そんな「殿様」が言葉を武器に時の政権に挑んだのは、一九二五年三月十九日のことだ。その日、貴族院本会議では、治安維持法案の採決が行われようとしていた

▼衆院への法案提出から、わずか一カ月。大臣の発言は脱線続きで、官僚が釈明に追われた。言論や思想の自由を脅かしかねぬものとして世論の反対は強く、衆院で可決された時は「満天下の非難をよそに、生まれ出(い)づる悪法案、多数の力でひた押しに遂(つい)に衆院を通過す」と報じられた

▼貴族院での審議時間は、ごくわずか。そういう状況での採決に、侯爵・義親氏は「特権階級中の特権階級である我々がこの法案に賛成せぬのは、勇気がいること」と断りつつ、反対意見を述べた

▼治安維持というが貧困という根を絶たねば、過激思想という葉も枯れぬ。政府は言論弾圧など乱用を許す曖昧な点はないと言うがとても信じられぬ。ひとたび誤用されたならば、その結果は極めて恐ろしいものになる、と

▼そんな「殿様」の警鐘が九十年余の時を経て、生々しく響く。「共謀罪」という虎が放たれた今、ひるまずに、言論という武器を使い続けることができるか。

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6/16「現代の治安維持法」の異名 「共謀罪」成立で失ったもの【東京新聞・特報】

映画『共謀罪、その後』第1話

映画『共謀罪、その後』第2話

茶色の朝』は4年前に載せていたようだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「現代の治安維持法」の異名

「共謀罪」成立で失ったもの

 民意を代表する 議会の権威 喪失

  先進国から逸脱 海外の評価 喪失

  国民的合意なく 法への信頼 喪失

   密告社会による 人間の品位 喪失

 

2017年6月16日【東京新聞・こちら特報部】

 

「現代の治安維持法」の異名を持つ共謀罪が十五日朝、成立した。日本版「茶色の朝(ファシズムの到来を描いたフランスのベストセラー)」の再来か。与党や警察官僚は大喜びだろうが、同法の成立でこの国は多くのものを失うだろう。それは国会の権威であり、海外からの評価であり、人びとの能動的な順法精神であり、密告のまん延による社会の「品」だ。それらの喪失は容易には取り戻せない。(橋本誠、三沢典丈)

 

衆参両院の政治倫理綱領(一九八五年)には、議員 は「主権者たる国民から国政に関する権能を信託された代表」で、「国民の信頼に値する高い倫理的義務に徹し」「政治不信を招く公私混淆-こんこう-を」断つことが課せられているとある。

先月二十、二十一日に実施した共同通信社の世論調査では、共謀罪法案の政府説明が十分とは思わないとの回答が77・2%。にもかかわらず、与党による強行採決は綱領の「建前」と、それに基づく国会の権威を完膚なきまでに砕いた。

端的だったのは委員会採決を飛ばし、本会議で中間報告という手法で採決したことだ。神戸学院大の上脇博之教授(憲法)は「本来、中間報告は緊急時に委委員会を経ずに本会議で議決できる極めて例外的な規定。『緊急の場合』を、多数派の恣意的な判断で行えば、常に数のカで決められることになってしまう。今回は会期の延長もしておらず、緊急の場合とは言えない。極めて異常だ」と憤る。

元参院議員の平野貞夫氏は「現憲法下では、委員会で細かい実質的な議論をする委員会中心主義が不文律となってきた」と、中間報告の適用は国会が議論の場としての体裁をかなぐり捨てたと指摘。「戦時体制の総仕上げとなる共謀罪を成立させた国会運営は崩懐している。憲政の常道から外れている」と批判した。

安倍政権に対する欧米メディアの批判は、歴史認識問題から特定秘密保護法、新安保法制、共謀罪制定への動きを通じ、加速してきた。論調の核は先進国が共有する「民主主義」からの逸脱だ。戦前の全体主義への回帰を案じるニュアンスが込められている。

とりわけ共謀罪をめぐっては、日本政府の「脊髄反射」が驚きを呼んだ。国連の特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏が、首相宛てに送った懸念と見解を求める公開書簡に対し、自本政府が説明でなく、抗議文を送るという対応をした件だ。

カナダ出身で、元日本外国特派員協会会長のアンドリュー・ホルバート氏は「ケナタッチ氏の指摘は妥当だろう。既に日本には警察にとって便利な法律がたくさんあって、共謀罪はいらない。日本は秘密保護法でも国連の特別報告者に待ったを掛けている。言論の自由が脅かされていると国連に指摘されるのは、国連を重視する模範国家のあるべき姿ではない」と案じる。

ホルバート氏は共謀罪などの制定で、民主主義国に不可欠な市民的自由が保てるのか、疑問を呈した。

国際NGOの国境なき記者団が発表する「報道の自由度ランキング」で、日本は年々ランクを落とし、今年は主要七カ国で最低の七十二位。自由の面で「先進国」という海外の評価は次第に溶解しつつある。

 

法は国民的合意の上にしか成り立たない。だが、今回の成立過程は、国民の法への信頼さえも失わせた。これは今後、人びとの順法精神を侵食しかねない。

日本大の岩井奉信教授(政治学)は「共謀罪は人権にかかわる問題が多い。本来、二百七十七の適用犯罪全てについて、具体的な質疑をするべきだった。それなら議事録が一定のガイドラインになる。だが、現状はどう運用されるか、白紙に近い」と懸念する。

政府を代表する金田勝年法相の答弁が二転三転したことも、不信に拍車を掛けた。岩井教授は「あえて答弁能力のない大臣を起用して解釈をあいまいにし、捜査当局が使い勝手のよい法律にしようとしたのではと勘繰りたくなる」と批判する。「国民の多くが共謀罪を『怖い』と感じている。安倍政権がよろいをむき出しにしてきた印象だ」

共謀罪は戦前、戦中の思想弾圧の中核を担った治安維持法と酷似している。同法違反に関われたプロレタリア作家・小林多喜二は警察の拷問で虐殺された。

だが、金田法相は二日の衆院法務委で、同法を「適法に制定され、刑の執行も適法」と肯定している。

京都大の高山佳奈子教授(刑事法)は「強引に成立させたのは、加計学園の疑惑隠しではない。人員過多になった警察官の仕事を増やしたいのと、米中央情報局の元職員スノーデン氏が語るように、個人の電子メールを監視する米国に捜査情報を提供する狙いではないか」と指摘する。

国民的な合意抜きの治安法の成立。その運用が一方的に警察権力に委ねられる以上、共存のために法を尊重しようという国民の順法精神も毀損-きそん-されかねない。

高山教授は「日本は権力が拘束される法治国家のはずだったが、国家権力が国民の生活を統制する警察国家に取って代わられようとしている」と危ぶむ。

短編映画「共謀罪、その後」(二OO六年。ユーチューブで一、ニ話を公開中)は共謀罪によって、市民による密告が常態化した監視社会を描いている。

首相を批判する漫画を掲載した週刊誌の編集部が舞台。首相側から公に抗議されていたが、編集幹部は「首相は公人」と連載続行を決定。だが、編集部員が警察に密告し、編集幹部二人は組織的に首相の信用を損ねた共謀容疑で逮捕。編集部の注文に従った社外のイラストレーターは主犯として逮捕される。編集幹部が警察の誘導で「イラストレーターが犯行を主導した」と、事実と異なる供述をした経緯が明かされる。

「共謀罪に反対する表現者たちの会」の作品で、脚本を書いたのはジャーナリスト寺沢有氏。公開後、「大げさでは」と指摘されたというが、「何か問題が起きると、出版社が社員ではなく、外部ライターに全責任を負わせるケースはよく見てきた。大半は実体験に基づいている」と語る。

寺沢氏は警察と暴力団の癒着を取材していた際、警察に尾行された。裁判を起こすと、警察側は理由を「オウム真理教捜査の一環」と回答し、裁判所も事実と認定したという。「こうしたでっちあげは共謀罪を使えば、一段と容易になる。共謀罪で、最初に目を付けられるのは反権力のジャーナリストなどだろう」

寺沢氏は共謀罪が市民社会に及ぼす影響を「会社で顔を合わせる同僚すら信用できず、警察の介入を受けると、みんな雪崩を打って保身に走る」と警告する。

密告のまん延と相互不信の増殖。それが法の名で正当化される。そうした現象は社会が歴史的に培ってきた道理や人情という不文律を破壊する。失われるのは社会や人の「品格」だ。

(デスクメモ)
共謀罪導入を警察官僚は夢見てきた。集団的自衛権行使は自衛隊官僚の願望だった。現政権は警察と自衛隊の「野心」を満たしてきた。頼みの綱を「暴力と威嚇」に求めるゆえだろう。それにひるむ人、こびを売る人はいよう。しかし、理想主義者は貪欲だ。その欲深さを追求したい。(牧) 2017・6・16

参院本会議で共謀罪法案の採決の投票を終えて、自席に戻る民進党の蓮紡代表(右下)。左上は金田法相=15日、国会で

治安維持法体制下の1933年、警察の拷問で虐殺された小林多喜二の遺体を囲む作家仲間ら=伊藤純さん提供

密告社会をテーマにした映画「共謀罪、その後」の一場面=動画投稿サイト「ユーチューブ」から

カテゴリー: 共謀罪, 中日東京新聞・特報

6/14夜「共謀罪 」強行採決反対抗議行動の記事【毎日・朝日・東京新聞】

文字おこしをしたら著作権違反でややこしくなるというから、東京新聞の記事は載せないけれど、世界平和アピール七人委員会の「国会が死にかけている」 は朝いちばんに拡散した。

昨日6/14、阪急電車水無瀬駅前では戦争させない高槻・島本実行委員会の方々が抗議行動をされていた。.
とうとう「茶色の朝」を迎えた今朝は、JR高槻駅で共産党の宮原たけし議員さんがチラシを配っておられた。

国会前に行きたいけれど、煙草すっているヒトや化粧の臭いヒトがいたら一緒に座り込みすらできやしない。

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「自由がいい」静かな叫び 横浜駅西口で「共謀罪」法案反対アピール

2017年6月15日【東京新聞・神奈川】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201706/CK2017061502000147.html

横浜駅西口で「共謀罪NO!!」と呼び掛ける人たち=横浜市西区で
写真

「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案の廃案を求める街頭活動は十四日夕、横浜駅西口でも行われた。参加者は「手順を飛ばして採決しようとしている。おかしい」と声を上げた。

「共謀罪」に反対する「かながわ憲法フォーラム」(横浜市西区)のメンバー十五人は、午後五時から一時間にわたり「自由がいいね」などと書いたカードを持ち、西口に立った。声は出さない「スタンディング」という手法。毎月活動してきたが、永田千里子事務局長(58)は「いつもより通行人の反応がいい」と話した。

県内の労働組合や法曹関係者でつくる「緊急デモ実行委員会」のメンバーら百人も、午後五時半から集結。こちらはマイクを握り「共謀罪を強引に採決するのは許さない」と主張。「これから国会に行きます。みなさんも向かいましょう」と一時間ほど呼び掛けた。

実行委の活動に加わったユーコープ労働組合(横浜市中区)の安部栄子さん(56)は「社会運動にも規制がかかるのかと思うと嫌だ。これまで否決されてきたので、今回もと願っているが…」と心配そうだった。

駅西口の横浜高島屋の玄関で、様子を見ていた市内の主婦横田静子さん(82)は「戦前、子どもごころに、隣組で監視し合うのが怖いと思った。最近の動きは戦前に似ている。政治がすごくおかしい」と語った。 (梅野光春)

 

 

共謀罪 列島に渦巻く怒り

https://mainichi.jp/articles/20170615/k00/00m/040/129000c
【毎日新聞】2017年6月14日 23時17分(最終更新 6月14日 23時38分)

大通公園で「共謀罪」の採決強行に反対する人たち=札幌市中央区で2017年6月14日午後6時2分、梅村直承撮影

国会会期末を前に、与党が採決を急ぐ「共謀罪」法案。性急とも言える国会運営に、違和感を抱く人も多い。

札 幌

札幌市中央区の大通公園では14日夕方、国会の動きを受けて市民団体「戦争をさせない北海道委員会」が緊急集会を開き、学生や弁護士、労働組合のメンバーなど約200人が参加した。

札幌市南区の会社員、中辻稔さん(34)は「テロ対策なら、空港や税関の対策をもっと強化した方がいい。いつ自分が監視されるか不安になる」と話す。同市北区の大学院生の女性(22)は「一般人は対象にならないと言っているが、どこまでが一般人なのかはっきりしない」と不安を語った。

大 阪

大阪市中心部の阪急梅田駅前。兵庫県尼崎市の無職、野嶋太一さん(38)は「国民を監視する法律にしか思えず、成立してしまったら不安しかない。法案を無理やり成立させようとする政権の姿勢には疑問を感じる」。大阪市の会社員、津村薫さん(54)は「テロ対策の部分は薄く、国民の自由を奪う法律にしか思えない。国会軽視は民主主義を危うくしていると思う」と指摘した。

奈 良

奈良市中心部で観光用人力車を引いている谷内秀康さん(41)は「さまざまな外国人と接するが『国際テロの防止』と言われても現実味がない。可決を前提にシナリオ通りの審議をし、多数決で押し切るのは良くない」。同市の主婦、面田澄子さん(68)は「戦前のような政治体制に戻るのではないかと危惧している」と語った。

広 島

法案に反対する市民団体の呼びかけに応じ、広島市中心部で署名活動やビラ配りをしていた同市の保育士、石川幸枝さん(70)は「法案への理解がないのに決めてしまうやり方は国民をばかにしている。言論、表現の自由は何より大事。何とか採決を止めなければ」。同市の専門学校生、近松直子さん(27)は「一般人も疑いをかけられ、メールなどをのぞかれる不安がある。説明を尽くさない政府答弁を見ていると、乱用されないとは思えない」と憤った。

鹿児島

鹿児島市のJR鹿児島中央駅前では市民団体主催の緊急集会があり、約500人(主催者発表)が法案への反対を訴えた。午後6時から始まった集会には、親子連れやサラリーマンらが参加。「市民監視の共謀罪NO!」などと書かれた横断幕が掲げられた。飯田泰雄・鹿児島大名誉教授は「時間をつぶすだけでここに至り、本会議で強行採決する。こんなバカげた審議はない」と批判した。

小学4年の長男(10)と次男(6)がいる鹿児島市の看護師、本田あゆみさん(36)は「(共謀罪成立で)監視社会となり、インターネットでの発言で逮捕されたりするのではないか」と危惧した。

博 多

福岡市博多区のJR博多駅前でも午後5時半から急きょ、福岡地区労働組合総連合や市民団体のメンバーら約30人が街頭宣伝行動を実施。「日本の将来が大きく変えられかねない」とマイクで呼びかけ、反対のビラを配った。福岡市東区の西田真奈美さん(46)は「自由にものを言えない戦前のような世の中になるかもしれない。政府は国民の声をもっと聞いてほしい」と訴えた。
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「物言わぬ国民作る法律」相次ぐ反対の声

【毎日新聞】2017年6月14日 22時34分(最終更新 6月14日 23時42分)
https://mainichi.jp/articles/20170615/k00/00m/040/122000c

組織犯罪処罰法改正案への反対集会で声を上げる人たち=東京都千代田区で2017年6月14日午後8時7分、宮間俊樹撮影

「共謀罪」法案を巡っては、法曹界や文壇など業種を問わず反対を表明する団体が相次いでいた。

日本弁護士連合会(中本和洋会長)は3月の会長声明で「監視社会化を招き、人権や自由を広く侵害するおそれが強い」として法案の国会上程に反対した。衆院本会議で可決された5月にも声明を発表。対象となる277の罪には著作権法違反など組織犯罪やテロ犯罪とは関わりがない犯罪が含まれるとして、「一般市民も捜査の対象となり得る懸念は払拭(ふっしょく)できない」と批判していた。

日本ペンクラブ(浅田次郎会長)は、2月に反対声明を出した。法案を「事前に相談すると見なされただけで…残り658文字(全文934文字)

 

 

「説明、手順めちゃくちゃ」 「共謀罪」各地で抗議

小林孝也、根津弥 杉浦幹治、斉藤寛子、小早川遥平 編集委員・伊藤智章、高木智子

2017年6月15日00時29分【朝日新聞デジタル】
http://digital.asahi.com/articles/ASK6G5VSYK6GUTIL036.html?rm=1278

【動画】国会周辺には、「共謀罪」法案に抗議の声を上げる人たちが集まった=恵原弘太郎撮影

写真・図版
ラップのテンポでシュプレヒコールをするデモの参加者=14日午後11時1分、東京・永田町、角野貴之撮影

多くの懸念が出され、賛否が割れる法案を、法務委員会での審議を打ち切ってまで成立させてしまうのか。「共謀罪」法案を巡る与野党の攻防が参議院で続いた14日。国会周辺で、全国各地で、人々は深夜まで抗議の声を上げ続けた。

特集:「共謀罪」

14日午後8時過ぎ、参院本会議。法務委員会での「共謀罪」法案の審議打ち切りを決める「中間報告」動議の採決が始まった。

名前を呼ばれた議員が順番に、議長席前の演台まで歩き、票を投じていく。約10分後、伊達忠一議長が投票結果を読み上げ、宣言した。「本動議は可決されました」

与党議員の拍手に、野党議員のやじが交錯する。「議長、まったく説明がないじゃないか」「参院なんかなくなりますよ」「議長は与党と官邸の下請けか」

国会会期末を控え、与党はこの日、「共謀罪」法案を本会議で直接採決する異例の「中間報告」を野党側に提案。野党側は対抗措置として、金田勝年法相の問責決議案を出し、午後6時半過ぎに参院本会議で、その趣旨説明が始まった。

「我が国の民主主義の歴史に惨禍を残す」「なぜ強引に(『共謀罪』)法案を成立させようとするのか」「審議は尽くされていない」――。福山哲郎議員(民進)や山添拓議員(共産)ら野党議員が決議案の提案理由を説明しつつ、政府の国会運営について、時に声を荒らげて批判する。

法案成立を急ぐ政府の姿は、プライバシー権に関する国連の特別報告者ジョセフ・カナタチ氏からも批判を浴びていた。

だが、伊達議長は淡々と、「時間がありません」「早くしてください」。何度も演説の打ち切りを促した。午後8時、問責決議案が否決されると、与党議員から一斉に拍手が起きた。

「中間報告」の動議が採決された後、仁比聡平議員(共産)は議場の外で言った。「委員会から審議を取り上げるという前代未聞の国会だ。審議をするのが国会議員の本来の姿なのに、国会を壊して『中間報告』に向かう。こんな本会議は国会とは言えない」(小林孝也、根津弥)

■「民主主義の崩壊だ」

国会周辺にはこの日、夕方から人が集まり始めた。「共謀罪NO!」「テロ対策とウソつくな」といったメッセージを掲げ、抗議の声を上げた。

千葉県市川市の小田喜代八さん(72)は「共謀罪」に反対するメッセージを書いた紙を国会前の道路で静かに掲げた。福島県郡山市出身で、原発に反対するデモに参加したのをきっかけに政府に疑問を持つことが増えた。「与党は自分たちの都合の良いことばかりで議論はめちゃくちゃだった。今までで一番ひどい」

劇団に所属する仙石貴久江さん(27)は、沖縄戦をテーマにした演劇の稽古をするうち、仲間と「共謀罪」の話をするようになったという。「政府の方針に反対したらアウトになりそうな雰囲気。法律ができれば、こうした劇もしづらくなるのでは」と話した。

ただ、声を上げる人たちは、次第に減っていった。横浜市のパート女性(57)は、自身も参加した安全保障法制反対のデモに比べ、この日の参加者が圧倒的に少なく感じた。「国民が政治に無関心では民主主義は崩壊してしまう」と話した。

東京・有楽町。駅前では午後6時半から野党の街頭演説会があり、仕事や買い物帰りの人たちが耳を傾けた。

神奈川県藤沢市の会社員、佐々木智美さん(51)は、国会質疑を声に出して読む「コッカイオンドク!」の活動に3回参加した。安倍晋三首相や金田勝年法相の答弁を口に出して読んだが、「全然理解できない」。東京都葛飾区の大学職員、森修一さん(38)は、ツイッターで委員会審議を打ち切って参院本会議で直接採決されるという書き込みを見て、職場から駆けつけた。「国民の意見は割れている。会期を延長すればよかったのに」と、反対のメッセージを掲げた。

政府は2020年東京五輪・パラリンピックのテロ対策として「共謀罪」の必要性を強調してきた。メインスタジアムの新国立競技場は建設工事が進む。この日、競技場に隣接する神宮球場に長男(8)とプロ野球観戦に訪れた東京都三鷹市の会社員、長谷川哲(あきら)さん(47)は、政府の説明に「取って付けたよう。東京でもテロが起きないとはいえないが、新たに法律を作る必要はない」と話す。「国民の多くが理解していない。熟議をしてほしかった」(杉浦幹治、斉藤寛子、小早川遥平)

■仕事帰り、街頭へ

大阪・京橋の街頭には14日夜、急きょ30人ほどが集まった。

SNSで抗議の輪を広げてきた大阪市の中野里佳さん(46)は、仕事の後に駆けつけた。「権力の暴走で暴挙。説明もめちゃくちゃで、民主主義の崩壊。内容も、こんな決め方も、許せない」。大阪市の会社員、湊隆介さん(34)は「多数をとることが白紙委任ではない。市民生活に大きな影響を及ぼす法案なのに、異例の手段で成立させようとしていることが腹立たしい」と憤った。

風力発電施設反対運動をめぐり岐阜県警から業者に個人情報を漏らされていた同県大垣市上石津町の住職、松島勢至さん(65)は「むちゃくちゃ。これだけやられても野党は抵抗できないのか」と話す。

「共謀罪」に反対する集会で「共謀罪の先取りで、現状でもここまで警察に監視されているんですよ」と訴えてきた。だが、集会でつい、冗談めかして「この中の誰かが監視しているのかも」と話してしまう。寺での会合でも「見張られとるかもな」という声が出る。「これも萎縮。冗談のようで、すでに声を出しにくくされている表れ」

それでも集会に袈裟(けさ)を着て出かけ、発言を続けるつもりだ。「みんながいきいきと生きる社会が仏の願い。坊さんはむしろ、どんどん言わなきゃいかんのだ」(編集委員・伊藤智章、高木智子)

 

「強行反対」数千人が訴え=国会前、「共謀罪」採決で

2017年6月14日【時事通信】
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017061401295&g=soc

国会議事堂前で「共謀罪」法案に反対する人々=14日夜、東京都千代田区

「共謀罪」の構成要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が参院で成立する見通しとなった14日夜、東京・永田町の国会議事堂前には、法案に反対する数千人の人々が集まった。夜を徹して与野党の攻防が続く「良識の府」に向けて、「強行採決、絶対反対」「説明責任果たせ」と声を上げ続けた。

「数の力を利用した卑屈なやり方」と憤るのは東京都板橋区のパート高橋フミ子さん(67)。「与党のやり方は立憲主義を無視している。密告社会になってしまうような共謀罪は許せない」と力を込めた。

議事堂前では午後7時ごろから、学生団体「SEALDs(シールズ)」元メンバーらが設立した「未来のための公共」の呼び掛けで、若者らが「共謀罪NO」などと書かれたプラカードを掲げ、反対行動を展開した。同団体によると、参加者は午後8時半現在で5000人に上った。

世田谷区の会社員金宣希さん(28)は友人と参加。「強行で法案を通すことができる国会の体制自体がおかしい。官僚たちの暴走だけでなく、無関心な有権者が招いた事態だ」と危機感を募らせた。(2017/06/14-21:48)

 

 

 

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「共謀罪」大逆事件と共通項 市民の内心監視を危惧 前橋の研究者・石山幸弘さん

【東京新聞・群馬】2017年6月15日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201706/CK2017061502000166.html

大逆事件と「共謀罪」の共通性を語る石山幸弘さん=前橋市で
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「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案の成立が目前となる中、県内の関係者も捜査された明治末期の思想弾圧事件「大逆事件」の研究者が懸念を深めている。事件では、捜査された県内の約十人のうち、三人が皇室に対する「不敬罪」で服役したが、残る人々は逮捕に至らなかった。この研究者は「共謀罪では、一般市民が捜査に巻き込まれる危惧が指摘されるが、大逆事件には改正案が成立した場合の現代社会に通じるものがあるのではないか」と指摘している。(菅原洋)

この研究者は県立土屋文明記念文学館(高崎市)の元学芸員で、県立女子大(玉村町)と茨城大で非常勤講師を務める前橋市富士見町の石山幸弘さん(69)。

石山さんは学芸員時代、寄贈されて同文学館にあった旧勢多郡(現前橋市など)の富農、阿部米太郎(一八八三~一九七四年)の書簡を研究するうちに事件に関心を持ち、現在はライフワークにしている。

阿部は一九〇八(明治四十一)年、高崎市で発刊された社会主義系の新聞「東北評論」に資金を援助。新聞への協力を通じ、事件で明治天皇の暗殺を計画したとして「大逆罪」で処刑された長野県出身の新村忠雄(一八八七~一九一一年)と知り合った。新村は実際、計画に関与していたとみられる。

新村が阿部に宛てた書簡は約二十通。その中には、新村との交流を外部に知られないように求めた内容などがあった。

ただ、書簡を精査した石山さんは「阿部は新村にただならぬ気配は感じていたとは思うが、計画は打ち明けられていなかった」と分析している。

しかし、阿部は事件によって自宅が家宅捜索を受け、警察に数日間拘束されて任意で事情聴取された。刑事処分はなかった。

阿部の他にも、県内では東北評論の関係者などが事件に関連し、家宅捜索を受けて事情を聴かれたが、服役したのは結局三人にとどまった。

石山さんは「現代社会でも、たまたま知り合いが危険な考え方を持っていても、分からないことがある。大逆事件も、共謀罪も、治安当局が市民の内心に踏み込み、監視するという共通項があるのではないか。監視社会に追い込まれると、民主主義は育たない」と危惧している。

<大逆事件> 1910(明治43)年、数百人とされる社会主義者や無政府主義者らが一斉に検挙された。翌年に明治天皇の暗殺を計画したとして「大逆罪」で24人が死刑判決を受け、このうち幸徳秋水ら12人が処刑された。多くが冤罪(えんざい)だったとみられている。

 

============= 気になる記事 =========================

マンション反対「もう声出せぬ」 住環境守る団体代表「共謀罪」危惧

【東京新聞・社会】2017年5月18日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201705/CK2017051802000124.html

「市民が声を上げられなくなってしまう」と共謀罪への危機感を口にする奥田恭正さん=名古屋市瑞穂区で
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犯罪に合意したことを処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の審議は、衆院法務委員会で大詰めを迎えている。金田勝年法相は「一般市民が捜査対象になることは百パーセントない」と強調するが、拡大解釈の懸念は残る。名古屋市で昨年秋、マンション建設に反対し、逮捕された住民団体代表で薬剤師の奥田恭正(やすまさ)さん(60)は「共謀罪ができることで、市民が声を上げることすらできなくなってしまう」と訴える。 (山田祐一郎)

昨年十月七日朝、奥田さんは自宅(名古屋市瑞穂区)の向かい側の十五階建てマンション建設現場で、現場監督の男性を暴行したとして、現行犯逮捕された。十四日間の勾留後に起訴され、保釈になった。現在、公判中だ。

マンションの建設計画は一昨年秋に突然、地域住民に知らされた。低層の民家や商店ばかりの住宅街。日照が遮られる恐れもあり、奥田さんを中心に住民約二十人が「住環境を守る会」を発足させ、計画見直しを求めて名古屋市に調停を申し立てるなどしたが、話し合いはまとまらなかった。

本格的な工事が始まった昨年夏ごろ、奥田さんは車両出入り口付近にコーン標識を設置したことで警察に呼び出され、「これ以上は威力業務妨害になる」と指摘された。建設業者側からは十回以上、一一〇番されていた。

現在は数人の住民が朝、現場で抗議ののぼりや横断幕を掲げているだけだ。

奥田さんは、現場監督との接触を禁じられているため、これまでのように抗議行動に参加できず、事実上、活動が制限された状態だ。

奥田さんはこれまで政治活動にも住民運動にも関わったことはないが、弁護人の中谷雄二弁護士は「警察が威力業務妨害と発言したことを考えると、警察は事件前から奥田さんらを秩序を乱す団体と見ていた」と指摘する。

共謀罪の対象犯罪には組織的威力業務妨害が含まれており、中谷弁護士は「共謀罪ができたら、警察が『犯罪をする前に捕まえなければ』と、奥田さんらを一網打尽にする危険性がある」と話す。

奥田さんは言う。「市民が声を上げることすらできなくなるかもしれない。人ごとではないというのを知ってもらいたい」

カテゴリー: 共謀罪

6/15【共謀罪法案参院強行採決糾弾!怒りの市民​デモ 京都市役所前に集まって抗議の意思表示を!​】 「共謀罪は廃案」連続デモ@京都

共謀罪法案参院強行採決糾弾!怒りの市民デモ

京都市役所前に集まって抗議の意思表示を!

「共謀罪は廃案」連続デモ@京都
https://www.facebook.com/events/1325624830885398/

■場所:京都市役所前(御池通り側歩道)

■日程:6月15日(木)
午後6時半~7時:スピーチ
7時:デモ出発(京都市役所~四条河原町まで)

■主催:安保法制の廃止をめざす市民アクション@きょうと
共謀罪を4度目も廃案にさせるAll京都
戦争させない1000人委員会京都連絡会
平和憲法を守り生かす京都共同センター

■連絡先:090-5166-1251
(戦争させない1000人委員会京都連絡会・寺田)
075-801-2308
(平和憲法を守り生かす京都共同センター/京都総評内・梶川)
http://counter-constitutionalamendment.com/index.html

カテゴリー: 共謀罪

15日18時半~ヨドバシカメラ梅田前【共謀罪あかんやろ!オール大阪】

この暴挙が政権の命取りになるように、大きな声を上げて、安倍政権を追い込んで行きましょう!

みなさん、お集まりください。

●6月15日(木) 18:30~ヨドバシカメラ梅田前

現代の治安維持法「共謀罪」を許すな!
主催:共謀罪あかんやろ!オール大阪

※17:30~18:30 ヨドバシ前で詩織さん応援スタンディングアクションがあるため、いつもより30分遅れて開始します。
※19:30~ナビオ前で有志による座り込み

カテゴリー: 共謀罪

6/10国会が死にかけている【世界平和アピール七人委員会】

2017 125J

国会が死にかけている

2017年6月10日【世界平和アピール七人委員会】
http://worldpeace7.jp/?p=1009

アピール WP7 No.125J
2017年6月10日
世界平和アピール七人委員会
武者小路公秀 土山秀夫 大石芳野 小沼通二 池内了 池辺晋一郎 髙村薫

かつてここまで国民と国会が軽んじられた時代があっただろうか。

戦後の日本社会を一変させる「共謀罪」法案が上程されている国会では、法案をほとんど理解できていない法務大臣が答弁を二転三転させ、まともな審議にならない。安倍首相も、もっぱら質問をはぐらかすばかりで、真摯に審議に向き合う姿勢はない。聞くに耐えない軽口と強弁と脱線がくりかえされるなかで野党の追及は空回りし、それもこれもすべて審議時間にカウントされて、最後は数に勝る与党が採決を強行する。これは、特定秘密保護法や安全保障関連法でも繰り返された光景である。

いまや首相も国会議員も官僚も、国会での自身の発言の一言一句が記録されて公の歴史史料になることを歯牙にもかけない。政府も官庁も、都合の悪い資料は公文書であっても平気で破棄し、公開しても多くは黒塗りで、黒を白と言い、有るものを無いと言い、批判や異論を封じ、問題を追及するメディアを恫喝する。

こんな民主主義国家がどこにあるだろうか。これでは「共謀罪」法案について国内だけでなく、国連関係者や国際ペンクラブから深刻な懸念が表明されるのも無理はない。そして、それらに対しても政府はヒステリックな反応をするだけである。

しかも、国際組織犯罪防止条約の批准に「共謀罪」法が不可欠とする政府の主張は正しくない上に、そもそも同条約はテロ対策とは関係がない。政府は国会で、あえて不正確な説明をして国民を欺いているのである。

政府と政権与党のこの現状は、もはや一般国民が許容できる範囲を超えている。安倍政権によって私物化されたこの国の政治状況はファシズムそのものであり、こんな政権が現行憲法の改変をもくろむのは、国民にとって悪夢以外の何ものでもない。

「共謀罪」法案についての政府の説明が、まさしく嘘と不正確さで固められている事実を通して、この政権が「共謀罪」法で何をしようとしているのかが見えてくる。この政権はまさしく国会を殺し、自由と多様性を殺し、メディアを殺し、民主主義を殺そうとしているのである。

カテゴリー: 共謀罪

【転送歓迎】6-15-18-全国一斉コッ​カイオンドク-リターンズ

【転送歓迎】
https://www.facebook.com/events/320839235018371/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
https://believe-j.jimdo.com/6-15-18-全国一斉コッカイオンドク-リターンズ/

組織的犯罪処罰法改正案。
共謀罪法案として知られるこの法案をめぐる国会審議をもっとよく知るために、
審議を音読してみようというところから始まったコッカイオンドク!。

6/11には、準備段階から一週間しかなかったにもかかわらず、
距離や立場を超えた多くの人たちが、ノウハウをシェアし合い、
さまざまな場所で、様々なアイデア満載のオンドク!が繰り広げられ
最終的には全国22都道府県、44箇所という広域で開催されました。

この様子は全国的に様々なメディアで取り上げられたので、
それをご覧になった方も多くいらっしゃると思います。

一方で、実際の記録に基づく国会審議の様子を音読した人々からは、

「政府の説明、何を言っているのかさっぱりわからない」
「この答弁には答えようという意思を感じない」
「こんな審議で、法律が決められてしまうなんて・・」
「どうしてこんな酷いことになっているの?」

など、驚きの声が続出しています。

にもかかわらず、いまこの法案が与党の数の力で強行採決されようとしています。

でも、ちょっと待ってください。

どうして政府は、国民と誠実に向き合おうとしないのでしょう?
きちんと法案の中味を説明して欲しいのに、
どうして十分な説明もないまま、なぜこんなに急いで「成立を(勝手に)決めて」しまうのでしょう?
国会は一体どこを向いて審議を行っているのでしょう?

いまの国会審議を再現してみることで、もう一度、考えてみませんか?

この国の主権を持っているのは誰なんでしょう?
国会は誰のものなんでしょう?
わたしたちの未来を決めるのは誰なんでしょう?

6月15日(木)~ 6月18日(日)、
もう一度、全国一斉コッカイオンドク!を呼びかけます。

自分に出来る範囲で、お家で、カフェで、居酒屋さんで、職場で、
そして街に出て、国会を再現してみましょう!

「家族でコッカイオンドク」
「職場でコッカイオンドク」
「抗議行動の前座でコッカイオンドク!」

もちろん、「傍聴」(ギャラリー)でもOK!
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カテゴリー: 共謀罪

6/14福島第1原発事故 古里の情景、原発に奪われ 青田さん布絵30点を展示 京都・山科 /滋賀【毎日新聞】

あの「拝啓 関西電力様」の詩で有名な青田恵子さんの個展が山科で開催されます。
http://nonukesiga.exblog.jp/17457061/

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福島第1原発事故 古里の情景、原発に奪われ 青田さん布絵30点を展示 京都・山科 /滋賀

2017年6月14日【毎日新聞・滋賀】
https://mainichi.jp/articles/20170614/ddl/k25/040/534000c

原発事故で奪われた古里を描いた布絵作品を展示する青田恵子さん(右)と、主催する坂岡隆司さん=京都市山科区勧修寺東出町のカフェ・トライアングルで、太田裕之撮影

福島から大津に避難

東京電力福島第1原発事故で福島県南相馬市から大津市に避難した布絵作家、青田恵子さん(67)の作品展「原発に故郷を奪われて」が、京都市山科区勧修寺東出町の障害者施設「からしだね館」に併設のカフェ・トライアングルで14日から開かれる。入場無料で22日まで。

穏やかだった古里の風景や暮らしを描いた布絵約30点を展示。それらを奪った原発への怒りと悲しみをつづった詩や短歌が添えられている。関西電力高浜原発(福井県高浜町)の3、4号機が、京都と滋賀の両府県の知事や住民らの懸念をよそに再稼動したばかりで、「再稼動のたんびに心が冷える」などの言葉が胸に響く。

2017年4月、東日本大震災について復興相が「まだ東北だったから良かった」と発言して辞任した問題を受け、青田さんが描いた作品

施設を運営する社会福祉法人ミッションからしだねの理事長、坂岡隆司さんが、昨秋知り合った青田さんの作品展が今年3月に大津市で開かれたことを毎日新聞の記事で知り、同カフェでの開催を依頼した。坂岡さんは「福島を忘れないでという叫び。福井の原発銀座に近く、他人事ではない京滋の人たちに、古里を追われるとはどういうことか、見て聞いてほしい」と来場を呼びかける。

青田さんは「事故から6年が過ぎて原発への関心が遠のき、福島も復興ムードに傾くことに危機感を持っていた。そんな中で展示を企画していただき、感謝している。作品を見た人に原発の恐ろしさを知ってもらう入り口になれば」と話している。

カフェの営業時間と同じ午前11時~午後5時。15、18日は休館。17日午後2時から、ハープの生演奏と共に青田さんが相馬弁で詩を朗読したり、体験を話したりする「フクシマを語る会」がある。問い合わせは同カフェ(075・574・4455)。【太田裕之】

カテゴリー: ちたりた | タグ:

6/14 もの言える時代守れ 大津の島田さん「共謀罪」廃案訴え【中日新聞・滋賀】

島田さんの琵琶湖の映画の記事
https://mainichi.jp/articles/20160414/ddl/k25/040/580000c

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もの言える時代守れ 大津の島田さん「共謀罪」廃案訴え

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20170614/CK2017061402000039.html
2017年6月14日【中日新聞・滋賀】

治安維持法の下での経験を話す島田さん=大津市のJR大津駅前で
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犯罪の合意を処罰する「共謀罪」の趣旨を含んだ処罰法改正案の廃案を訴える「共謀罪はいらない!6・13全県統一行動」が十三日、彦根、近江八幡市など県内七カ所であり、参院の審議が進む中、市民らが声を上げた。

二十五人が集まったJR大津駅前の集会では、映画監督の島田耕さん(86)=大津市荒川=が戦前の治安維持法の下での経験を挙げ、「共謀罪」法案の危険性を訴えた。

島田さんは、おばが戦前、軍事教練に反対して退学となった学生の処分に対する反対活動をしたことで、治安維持法により警察に連行された。当時の新聞には「警察が踏み込むと、着物の裾を乱して抵抗した」と載った。

「物価が上がる」「戦争に召集されれば働き手がいなくなる」といった一言にも「そんなこと言ったら警察に捕まるよ」とたしなめ合い、ものが言えない時代だったという。

島田さんは「おばは、留置場を転々とさせられる間に脊椎カリエスを患い、釈放後も何も語りたがらなかった」と振り返った。「影響が身近にあった。もうあんな時代には戻したくない。私たち主権者が声を上げ続けていきたい」と語った。

(高田みのり)

カテゴリー: 共謀罪

6/14県知事選 浜岡原発を問う 再稼働への地元同意 【中日新聞・静岡】

昨日の中日新聞・静岡版の続編のようで、シリーズ化するらしい。

浜岡相次ぐ事故・トラブル 停止中で気が緩む?
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県知事選 浜岡原発を問う 再稼働への地元同意

2017年6月14日【中日新聞・静岡】
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20170614/CK2017061402000096.html

◆範囲拡大、集約難しく

2008年に浜岡原発4号機のプルサーマル計画の受け入れを容認した四市対協=御前崎市の県原子力広報研修センターで(斉藤直純撮影)
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中部電力浜岡原発(御前崎市)が停止して六年が過ぎた。東日本大震災後にすべて停止した全国五十四基(廃炉を含む)の原子炉のうち既に三原発五基は再稼働。二十五日投開票の静岡県知事選で選出される新知事の任期の四年間中に、浜岡原発も再稼働が現実味を帯びる可能性がある。新知事は何を判断することになるのか。浜岡原発再稼働を巡る課題を検証した。

 

「立地自治体など関係者の理解と協力を得るよう、取り組む」(エネルギー基本計画)-。原発を再稼働する上で、地元同意について国が示した内容だが、どこまで同意を得るべきかは記されていない。同意の範囲に法的根拠がない中、浜岡原発で再稼働の同意を求められた場合、どこまでを「地元」と捉えるのか。

国は二〇一二年、東京電力福島第一原発事故で、影響が広範囲にわたったことから、原発から半径三十キロを緊急防護措置区域(UPZ)に設定。範囲内の地域に避難計画の策定を義務付けた。三十キロ圏内の自治体が当事者になり得ると認定した形だが、これまで再稼働した九州電力川内原発と関西電力高浜原発は県、立地市町の同意のみで容認した。四国電力伊方原発は、UPZ圏が知事に判断を委ね、安全協定を結ぶ県、立地町が隣接市の意見を聞き、了解した。いずれも、同意した自治体と、同意できなかった自治体との間で溝が深まった。

静岡県内では、御前崎市と、隣接する牧之原、菊川、掛川の四市と県が、中電と安全協定を結んでいる。昨年、さらにUPZ圏内の七市町も四市に準じる安全協定を結んだ。

本紙が五月に知事と、県内全三十五市町の首長に実施したアンケートでは、二十市町がUPZ圏以上の範囲で同意が必要と回答。多くがこれまでより広い範囲の同意が必要だと考えている状況が浮かんだ。

浜岡原発に隣接する牧之原市の西原茂樹市長は、過去の経緯から、「御前崎市と県だけの容認で再稼働を決めることはありえない」と、最低でも四市は同意の判断に加わるべきだと語る。

牧之原市によると、国内の原発はすべて海沿いに立地しており、建設には漁協の同意が不可欠。通常は港がそばにあり、地元と一体だが、浜岡原発は東に約六キロ離れた御前崎港が最も近く、港がない旧浜岡町は地元漁協を説得するだけのパイプがなかった。そのため、主な漁協がある旧御前崎町や、旧相良町との意見集約が必要で、旧三町が中心となり「浜岡原発問題対策審議会」(現在は四市でつくる浜岡原発安全等対策協議会=四市対協)をつくり、建設の認否を協議してきた。

直近では〇九年に駿河湾の地震で停止した5号機の運転再開を一一年一月に四市対協で了承。県は四市の「地元の同意」を受け、最終的に稼働を認めた。

四市対協で計画が了承されなかったことはない。だが、事故後、原発反対の住民が増えるなど、環境が変わった。西原市長は「四市で意見がまとまるとは思えないし、UPZ圏の意見も聞くべきだ」と語る。

無所属現職の川勝平太氏(68)は同意の範囲について、アンケートに「再稼働できる状況になく、検討する段階ではない」と回答。一方、無所属新人の溝口紀子氏(45)はインタビューに「県と立地市だけでは不十分だと思うが、今判断できない」と、両候補とも明言を避けている。

(この企画は小沢慧一、河野貴子が担当します)

カテゴリー: 再稼働 | タグ: