9/17除染目標の緩和懸念 ICRP新勧告案【東京新聞・特報】

除染目標の緩和懸念 ICRP新勧告案

2019年9月17日【東京新聞・こちら特報部】

東京電力福島第一原発事故後、政府は除染によって住民の被ばく線量を年間1ミリシーベルトまで下げることを長期的な目標としてきた。ところが今、「年間1ミリシーベルト」の緩和につながる動きが出ている。政府が頼りにしてきた国際放射線防護委員会(ICRP)が新たな勧告をまとめようとしているのだ。国外で進む議論は様子が分からない上、政府の振る舞い方も不自然なため、批判と困惑が渦巻いている。 (榊原崇仁)

「従来のICRP勧告には長期的に被ぱくを低減する目標値として『年間一ミリシーベルト』とあった。それが新勧告案では唐突に『年間一ミリシーベルトのオーダー』となった。オーダーは理系の世界で桁のこと。一ミリシーベルトの桁、つまり『九ミリシーベルトでもいい」と変えるということか」。脱原発を目指す「原子力市民委員会」の専門部会員で慶応大の浜岡豊教授(応用統計学)は問題視する。

ICRPは被ばくを抑えるための方針を「勧告」という形で各国に示してきた。設立は一九二八年。英国のチャリティー団体で、日本の専門家らも名を連ねる。勧告は強制力がないが、日本政府は福島原発事故後、大いに参考にしてきた。

従来の勧告は、原発事故直後の住民向けの方針として、全身に影響を及ぼす被ばく線量として年間二O~一OOミリシーベルトの間で目標値を決め、その値を上回らないよう避難などを行うと記している。その後の復旧期は年間一~ニOミリシーベルトの下方で設定して被ばく低減を図るとあり、「代表的な値は年間一ミリシーベルト」と明記していた。

日本政府は勧告を踏まえ、年間二Oミリシーベルト以上の被ぱくが見込まれる地域は避難を求めた一方、二O一一年十一月には「除染の長期目標は年間一ミリシーベルト」とし、この値以上になる地域は除染を進めることにした。

ICRPが新勧告案の取りまとめを始めたのは、日本政府が一一年に長期目標を定めた後の一三年からだった。大規模原子力事故後の放射線防護のあり方に焦点を絞ったのが特徴で、目新しいのが浜岡教授が指摘した内容だ。つまり除染などを進める復旧期は「年間一ミリシーベルトのオーダーになるよう被ばくを減らす」と記したのだ。

ただし、「オーダー」の意味は明確ではない。新勧告案は英語版しかなく、「the orfer of 1mSv per year」と記された原文の細かなニュアンスが分からない。さらに「オーダーと付けた理由も特に書かれていない」(浜岡教授)。

ICRPは現在、新勧告案に対するパブリックコメント募集している。中身を疑問視する市民団体などは東京都内で繰り返し学習会を開いている。

先月二十二日の会合には日本国内の放射線防護を所管する原子力規制委員会の事務局職員が招かれたが、オーダーの意味を問われても「ICRPの中での議論。回答は控える」とわれ関せずの姿勢を鮮明にした。

オーダーの謎が少しだけ解けたのは今月二日の会合。新勧告案をまとめたICRPの作業部会で議長を務める大分県立看護科学大の甲斐倫明教授(放射線防護学)が招きに応じ「オーダーは『約』『程度』の意味。英語を母国語とする人に聞いた」と述べた。しかし、オーダーを付けた理由は暖昧なままだ。

前出の浜岡教授は「『程度』が付くと解釈の余地が生じる」と語る。つまり、新勧告に「被ばく低減の目標値は一ミリシーベルトより多少高くても大丈夫」と解釈できる表現が入れば、ICRP勧告を基に設定した除染の長期目標の緩和にもつながりかねない、ということだ。

「年間一ミリシーベルトのオーダー」を盛り込んだICRPの新勧告案は、日本政府の意向が全く反映されていないと言えるのだろうか。

新勧告案をまとめた作業部会の議長を務める甲斐氏は、規制委が設置する放射線審議会の委員だ。副議長の本間俊充氏は規制委の事務局職員。作業部会の上にある専門蚕員会には本間氏と規制委員の伴信彦氏、最上位の主委員会は甲斐氏が名を連ねる。こんな状態だと、「新勧告案と日本政府は無関係」とする方が変な疑念を抱かせる。

日本政府には年間一ミリシーベルトという除染の長期目標を少しでも緩和したい願いがあるように思えてならない。

環境省によれば、除染は帰還困難区域を除いて昨春、計画分が一通り終了したが、全般的に長期目標を逮成できたわけではない。

同省は事故から半年後の段階で「年間一ミリシーベルトに相当する空間線量は一時間当たり0・二三マイクロシーベルト」と確認していた。長期的には毎時O・ニ三マイクロシーベルトにしたいということだ。しかし、避難指示が出た地域で言えば、宅地二十五万地点の空間線量は、除染前の平均が毎時一・三九マイクロシーベルトだったのに対し、除染後の値は同0・五六マイクロシーベルト。その後、自然減衰で値は下がっているものの、今も同0・二三マイクロシーベルト超という地点は少なくない。

除染の遅れや限定的な効果は住民の不満を呼んできた。過去には福島県内の現職首長が続けて落選するドミノ現象が起きたほど。昨年の伊達市長選でも除染が争点となり、現職だった仁志田昇司氏が敗れた。

今の長期目標は政治家の足元を揺るがす火種になるほか、カネの問題にもつながる。環境省が考える除染費用だけでも四兆円。徹底して除染すれば、さらに費用はふくらむ。長期目標が達成でいない現状ゆえ避難した住民の多くが帰還してこないという見方もある。

実は以前から今の長期目標に異を唱える人たちはいた。一三年十月には前出の仁志田氏が「年間一ミリシーベルトという非現実的な数字が除染や帰還を困難にしている」と発言。規制委員長の更田豊志氏は昨年一月、「年間一ミリシーベルト相当は毎時0・二三マイクロシーベルト」という換算式を疑い、「毎時一マイクロシーベルトのところに居住しても年間一ミリシーベルト以下になる」「改めないと復興を阻害する」と訴えた。

福島県内で空間線量の測定などを続ける「会津放射能情報センター」の片岡輝美代表(五八)は「原発事故後の日本政府は都合良く基準値を緩め、『問題なし』と見せかげようとしてきた。ICRPが新勧告案で『一ミリシーベルトのオーダー』と書き換えたのも似たやり口と感じる」と話す。「日本の法律では年間一ミリシーベルトの被ぱくをさせてはいけないはず。今はそれも守られていない。深刻な車故が起きたのにルールを厳格にせず、なぜ逆の方向で話が進むのか」

環境省は現在、除染で生じた汚染土を再利用しようとしている。その基準値を決める際にも除染の長期目標を参考にした。具体的には、『道路の資材などで再利用しても周辺住民の被ぱくが年間一ミリシーベルト以下になる放射能濃度」として算出したのが一キログラム当たり八000ベクレルという基準値だ。今後、除染の長期目標を緩和した上、放射能濃度が高い汚染土も再刺用を進め、引き取り手が決まっていない最終処分向けの土を減らすということはないだろうか。

日本大の糸長浩司特任教侵(環境学)は「福島の被災地に大きな影響を及ぼしうる新勧告なのに、国外で話をまとめた上で日本に適用させようとしているのはおかしい」と訴える。

「ICRPという団体の位置付けが曖昧にもかかわらず、日本政府はありがたがってきた」と疑問視した上、「ICRPは放射線防護の方針を決める上で当事者を含めた形で協議することが大切と提案してきたが、彼ら自身がそうしていない。本末転倒な状況では、被災した多くの人たちが納得できない」と語る。

デスクメモ
行政文書や法律文書で注意が必要なのは「等」だ。目新しいことが書かれていない文章でも、「OO等」と一文字加わることで、示す範囲が拡大する。単なる省略ならいいが、実は「等」のほうに重大な意味が込められていることも。わずかな変化で、ごまかされないようにしたい。(本) 2019・9・17

新勧告案に疑問を呈している浜岡豊教授=東京都内で

(上)年間換算すれば1ミリシーベルトを超える値を示すモニタリングポスト=3日、福島県飯舘村で
(下)原子力規制委員会の事務局職員らを招いて開かれた新勧告案の学習会=東京・永田町の衆院第2議員会館で

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カテゴリー: 放射能汚染, 中日東京新聞・特報 | タグ:

9/9NHK「君津市の送電用鉄塔2基が倒壊」「原子力機構の冷却塔倒壊 大洗町」9/10中日新聞 「原発処理水「放出しかない」 原田環境相が発言」

関電の株式(掲示板)への書き込みを見つけた。株主は心配している。

台風15号の影響で君津で東電高圧鉄塔2基倒壊
原発に外部電力供給する鉄塔倒壊すればどうなるか?
悲惨な結末になることは東電福島第一原発で経験済み。
関電 鉄塔倒壊対策は万全か?

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君津市の送電用鉄塔2基が倒壊

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190909/1000035619.html
2019年(令和元年)09月09日 16時45分【NHKニュース|首都圏 NEWS WEB】

台風15号の影響で、千葉県君津市長石にある高さが50メートル前後の東京電力の送電用鉄塔2基が倒壊しました。

千葉県で続くおよそ61万戸の停電のうち10万戸に影響しているということで、東京電力は復旧作業を急いでいます。

送電網を管理する「東京電力パワーグリッド」によりますと、今回の台風15号の影響で、千葉県君津市長石にある高さ45メートルと57メートルの比較的大型の鉄塔2基が倒壊し、送電が停止しました。

この鉄塔は山の上にたっていて2基とも北側に倒壊し、送電線が樹木の上に垂れ下がるなどしています。

東京電力によりますと9日午後3時半現在で、千葉県ではおよそ61万戸が停電していますが、このうち君津市の鉄塔の倒壊は10万戸の停電に影響しているということです。

東京電力は電気を迂回して供給するルートを検討するなどしていて半数の5万戸については9日中に、そして残りについても10日中に復旧させたいとしています。

一方、この鉄塔以外にも電柱など含め多くの施設に被害が出ていて、東京電力は、千葉県や神奈川県、茨城県や静岡県のそれぞれ一部の地域の復旧の具体的な見通しはたっていないとしています。

東京電力の送電線の鉄塔は平成14年10月の台風で、茨城県などにある10基が倒壊したことがあります。

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原子力機構の冷却塔倒壊 大洗町

https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20190909/1070007347.html
09月09日 18時19分【NHKニュース|茨城 NEWS WEB】

台風15号による影響で9日、茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の大洗研究所で、材料試験炉と呼ばれる施設の冷却塔が倒壊しました。

倒壊による放射性物質の漏えいやけが人はないということです。

日本原子力研究開発機構や茨城県によりますと、9日午前7時40分ごろ、大洗町の大洗研究所で作業員がパトロールしていたところ、材料試験炉「JMTR」と呼ばれる施設で冷却塔が倒壊しているのを見つけました。

この冷却塔は昭和43年に建てられたもので、幅30メートル、高さ16.5メートルの木造で、一部が隣接する排風機室に倒れかかり、壁に2か所の穴を空けたということです。

試験炉は平成18年から運転を停止していて、冷却塔の中に放射性物質はありませんでしたが、排風機室は放射性物質を扱う管理区域内にありました。

研究所内に設置されたモニタリングポストや茨城県が周辺に設置したモニタリングポストの値に変化はなく、放射性物質の漏えいはないということです。

また、けが人もいないということです。

日本原子力研究開発機構・材料試験炉部の堀直彦次長は「冷却塔は定期的にメンテナンスして耐震性は問題なかったが、みなさまにご迷惑をおかけし申し訳ない」と話しています。

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原発処理水「放出しかない」 原田環境相が発言

https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019091001001974.html
【中日新聞・社会】2019年9月10日 12時17分

東京電力福島第1原発で増え続ける汚染水を浄化した後の処理水に関し、原田義昭環境相は10日の記者会見で「所管外ではあるが、思い切って放出して希釈する他に選択肢はない」と述べた。海洋放出計画の有無に懸念を示す韓国政府に、日本政府は「処分方法は未定」と回答しており、現職閣僚の原田氏の発言は議論を呼ぶ可能性もある。

内閣改造を前に、就任約1年間の仕事を振り返った感想として答えた。第1原発敷地内に立ち並ぶ処理水保管タンクを視察したことや、原子力規制委員会が海洋放出案を支持している点を理由に挙げた。

東電は、2022年夏ごろ保管タンクが満杯になる見通しを示している。

(共同)

原田義昭環境相

カテゴリー: トリチウム, 関西電力

9/8高浜1、2号機など40年超の運転反対 10月リレーデモ【中日新聞・福井】9/8高浜原発4号機で警報 蒸気発生器の水位異常、7分後に正常値に【毎日新聞】

高浜1、2号機など40年超の運転反対 10月リレーデモ

https://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20190908/CK2019090802000032.html
【中日新聞・福井】2019年9月8日

今後の運動に向けて意見交換した実行委の会合=福井市御幸2で
写真

関西電力が目指す高浜原発1、2号機などの四十年超の延長運転に反対する「老朽原発動かすな!県実行委員会」の第一回会合が七日、福井市御幸二のビルであった。今後の運動に向けて意見交換し、十月に県内でリレーデモを実施することを決めた。

市民団体「原子力発電に反対する県民会議」代表委員の中嶌哲演さんと「福井から原発を止める裁判の会」事務局長の嶋田千恵子さんが呼びかけ人になり、約二十人が参加した。

嶋田さんはあいさつで「(原発が)立地する地元の福井の者がしっかりと動かないといけない」と述べた。

(鈴木啓太)

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高浜原発4号機で警報 蒸気発生器の水位異常、7分後に正常値に

https://mainichi.jp/articles/20190908/k00/00m/040/139000c
毎日新聞2019年9月8日 22時08分(最終更新 9月9日 00時00分)

関西電力高浜原発の1号機(手前左)、2号機(同右)、3号機(奥左)、4号機(同右)=福井県高浜町で2019年5月30日、本社ヘリから

関西電力は8日、運転中の高浜原発4号機(福井県高浜町)で同日午前、蒸気発生器の水位異常を知らせる警報が出たと発表した。保安規定にある「運転上の制限」を逸脱したとして原子力規制委員会や県などに報告し、原因を調べている。

関電によると、午前7時5分、蒸気発生器3基のうち1基で蒸気と冷却水の流量の差が大きいことを知らせる警報が出た。7分後に正常値に戻ったといい、「放射性物質の流出はなく、安全は確認された」としている。

4号機は今月中旬、定期検査に入る予定。【高橋一隆】

カテゴリー: 関西電力, 再稼働 | タグ:

8/29嫌韓報道ファクトチェック 市民団体、活動に着手 友情基づく関係模索【東京新聞・特報】根源に日本経済悪化?/「ここがおかしい日韓関係をチェック」運動の呼びかけ

嫌韓報道ファクトチェック 市民団体、活動に着手 友情基づく関係模索

https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2019082902000175.html
2019年8月29日【東京新聞・こちら特報部】

 

日韓の対立がますます深まっている。28日には、「ホワイト国外し」に対して韓国側が世界貿易機関(WTO)へ提訴する方針を表明した。そんな情勢を受け新聞、テレビ、週刊誌などでは、韓国に厳しい論調が目立つ。その中に誤解を招きかねない「嫌韓報道」があると、市民団体がファクトチェック(事実確認)に乗り出した。どんな報道が問題なのか。 (安藤恭子、石井紀代美)

嫌韓報道 ファクトチェック

 悪者視 感情的 政権忖度 やめて

 「裏に差別勘定」■友情基づく関係模索

「日本メディアは韓国を徹底して悪者にし、感情的な解釈報道をしている。毎日テレビや週刊誌で流されれば事実に基づかなくても真実と思う。対等な判断ができる情報が必要だ。メディアはあおるなと、社会に提起しなくてはいけない」

衆院議員会館で二十七日、市民団体「日韓市民交流を進める希望連帯(希望連帯)」が集会を開いた。約六十人を前に、白石孝代表が過熱する日本の「嫌韓報道」を批判。この日から始めたファクトチェック運動への参加を呼びかけた。

対象は七月以降の新聞、雑誌、テレビ番組。協力者を募り、問題と感じた内容をメールでもらう。届いた情報は専門家を交えたチームで分析し、問題ありと判断したらメディアに質問状を出して回答を公表する。

白石氏ら希望連帯のメンバーは今月中旬、韓国を訪れた。貧困や格差是正に取り組む地域の政策を学ぶのが目的だったが、悪化する日韓関係の改善を求め、元市民運動家の朴元淳ソウル市長に面会を申し入れた。

一行がソウル市庁を訪れた二十一日には約三十社の韓国メディアが殺到した。白石氏は「安倍政権は国民の嫌韓意識をあおり、メディアも政権に忖度した報道を垂れ流している。私たちは『反日・反韓』に染まらず『反安倍』で団結しよう」と市民の連携を提案。ファクトチェックを通じた事実の発信を約束した。

朴市長は「韓国の市民は、安倍政権の歴史否定や不当なホワイト国排除に反対する手段として不買運動をしている。日本人への敵対ではない。政治は有限だが、市民は永遠。この交流をきっかけに、友情と平和が支配する新たな関係を」と応じた。

白石氏は、日本の過剰な文在寅大統領パッシングの裏に、戦前の植民地政策から続く社会の差別蔑視観と優越感情がある、とみる。「これは人権の闘い。あきらめず社会に問わねばならない」と、ファクトチェックへの決意を述べた。

では具体的にどんな報道が問題なのか。集会では、テレビ出演した時の武藤正敏氏の経歴に疑問の声が出た。指摘を参考に出演番組を確認した。

八月二十二日昼に放送された情報番組「ひるおび!」(TBSV)。武藤氏は、元駐韓国日本大使で「文在寅という災厄」の著者として登場した。「文大統領の支持層はみんな過激派なんですよね」「韓国は裁判官でも相当左がかった人が多い」と語った。

この武藤氏の経歴は間違っていない。だが、重要な情報が抜けている。

武藤氏は外務省を退聴した後のニ0一三~一七年、三菱重工業の顧問を務め、「前職の知見、人脈に基づき広く助言する役割」(三菱重工業)だった。同社は韓国の元徴用工裁判の被告企業だ。

聖学院大の柴田武男講師(企業経済論)は「武藤氏は利害当事者。経歴を伝えず、あたかも中立公平な専門家と扱うのは、NHKと日本民間放送連盟が定める放送倫理基本綱領に違反する。視聴者への裏切り行為でもある」と批判する。

根源に日本経済悪化?

◎「専門家」元大使「三菱重工」の経歴に触れず
◎GSOMIA破棄 日本の無視に言及せず
◎日韓請求権協定 歴史事実に疑問符の記事

「コンプレックスの裏返しも」

コメントを報道する時、コメントの切り取り方によって、受け手に伝わる印象が変わることがある。前出の白石氏は「韓国が日本に破棄を通告した日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の報道でそれが起きた」と指摘する。

白石氏らは、韓国大統領府の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)・国家安保室第二次長が、破棄の理由を説明した記者会見全文を翻訳した。それによれば、韓国側は元徴用工問題を外交的に解決するため、日本に何度も対話を呼び掛けていた。内容を紹介する。

韓国は特使や駐日韓国大使を通じ、日本との協議を模索した。実務者レベルでも対話を提案した。日本は一切応じようとしなかった。日本の植民地支配からの解放を祝う「光復節」では、文大統領が日本に対話の手を伸ばす祝辞を述べ、その内容を事前に日本に伝えてもいた。

ところが、その後に北京で開かれた日韓外相会談でも、日本は従来の立場を繰り返すだけ。韓国の議員団が訪日しても効果がなかった。見かねた米国が話し合いで解決するよう勧告。それも日本は拒否をした。さらに金氏は「日本の対応は単なる拒否を超え、私たちの国家的自尊心まで毀損するほどの無視で一貫しており、外交的欠礼を犯した」とコメントした。

この詳細な内容は、本紙も含め国内ではほとんど取り上げられていない。白石氏は「経済問題を軍事問題にすり替えているという日本政府の見解に沿うような報道ばかりが目立った」と批判する。結果として「韓国が感情的になって暴走した」という印象付けがされたと憂慮する。

露骨に「嫌韓」をあおっていると問題視する報道もある。

雑誌には「韓国崩壊寸前」「文在寅大統領が一切聞く耳持たない」といった見出しが並ぷ。月刊誌「Hanada」最新号では、「韓国という病」のテーマで特集。世耕弘成経産相が保守系ジャーナリストと対談し、輸出規制問題を巡る韓国の対応を真っ向から批判している.

中には、歴史事実に疑問符が付くものがある。前出の柴田氏は「週刊エコノミスト」最新号に掲載された記事を例に挙げる。

執筆したのは日韓関係を専門とする大学教授。記事は、日本が韓国に五億ドルの経済支援をする一方で、韓国側は戦時中に起きたことに基づく請求権問題を主張しない「日韓請求権協定」に言及。「一括して資金を受け取った朴大統領は、それを浦項-ポハン-製鉄(現POSCO)の建設などインフラ整備に投入し、韓国国民の補償にはほとんど用いなかった」とある。

柴田氏は「支援は十年の分割払いで、しかも日本の生産物や日本人の役務を供与する条件となっている。使途は韓国が勝手に決定できない仕組み。仮に国民の補償に使いたくても使えなかった」と指摘する。

ジャーナリストの田原総一朗氏は、嫌韓をあおる報道の根源にあるのは、日本経済の悪化と指摘する。「ジャパン・アズ・ナンバーワンの時代と違い、日本人は自信をなくしてしまった。コンプレックスの裏返しが韓国や中国批判となって表れる。特にテレビは、視聴率を下げたくないから、国民に迎合する番組を作ろうとする」

ソウル特派員の経験もあるジャーナリストの青木理氏は「多くの日本人が日韓情勢を客観視できなくなっている。ファクトベースで状況を捉えられず、損得勘定も働かない。関係が悪化して心に余裕がない時だからこそ、正確な情報が重要だ。すでに七十五年前の日本が敗戦で学んでいるはずなのに…」と語る。

(((デスクメモ)))
お隣さんは選べない。賃貸なら引っ越しできても、買った家だと無理。意見が合わなくても、折り合いを付けた方が日々の暮らしは豊かになる。そのためには相手がどんな人で、どんな考えなのか正しく知ることが大切だ。そうしないと議論すらできない。国同士も同じでしょう。(裕) 2019・8・29

集会で嫌韓へのファクトチェックを呼びかける白石孝さん=27日、東京都千代田区で

赴元淳ソウル市長(中)と面会した「希望連帯」のメンバー=21日、ソウル市で(希望連帯提供)

日本政府に対話での解決を求める首相官邸前のデモ=27日、東京都千代田区で

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日韓 真実の報道を メディア検証 市民が運動開始
しんぶん赤旗【2019年8月29日】

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-08-29/2019082901_04_1.html

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「ここがおかしい日韓報道をチェック」運動の呼掛け

日韓市民交流を進める「希望連帯」では、韓国を何度も訪れ、さまざまな課題のテーマに沿って現場を訪れ、市民レベルの交流をしてきました。先日は、韓国における反貧困、社会的連帯経済、ムン・ジェイン政権の労働政策に関する訪問調査を行い、8月21日には、ソウル市庁舎市長室で、朴元淳ソウル市長と「希望連帯」訪韓メンバー13人が意見交換を行ないました。

慰安婦問題や徴用工問題に発する、この間の韓国に対する日本のマスメディアの報道は、余りにも偏向し、安倍政権に忖度、迎合して事実を歪曲した報道が垂れ流され、世論をミスリードしています。私たちは、心あるメディア関係者や市民による共同作業で、報道調査活動(ファクトチェック運動)を広く呼びかけ、行います。その活動を通して、誤った方向に導かれている日本世論に正当な歴史認識に基づいた事実を提供します。

このマスメディアに対する報道調査活動(ファクトチェック運動)に参加ご希望の方は、裏面の「ここがおかしい日韓報道ファクトチェック企画書」に基づいて、参加登録してください。
市民参加で、一緒にマスメディアに対するファクトチェック運動を行ってゆきましょう。
なおこの
「ここがおかしい日韓報道をチェック」運動の紹介(「嫌韓報道ファクトチェック」)が、本日8月29日(木)付の「東京新聞」朝刊の第24面・25面の「こちら特集部」で詳しく紹介されています。ぜひご覧ください。

日韓市民交流を進める「希望連帯」
連絡先 e-mail: kibourentai@gmail.com

「ここがおかしい日韓報道をチェック」運動企画書

<基本案は>
1 チェック運動参加者募集~個人参加方式でジャーナリストと市民が対象
2 それぞれが、自分のチェックする紙誌、番組を決める
3 チェックし、問題と感じた内容をメーリスで報告
4 検討チームで検討、分析
5 問題ありと判断したら、公開質問状をだし、回答を求める
6 結果を公表

<参加登録してください>
◇あなたのお名前 →
◇あなたのEメールアドレス →          @
◇あなたがこれはおかしいと思ってチェックするもの
→        新聞、  週刊・月刊・ 刊       雑誌、
テレビ局の          番組
◇チェックした記事、コメント内容と日時を記載して、希望連帯に連絡する
月     日     時
→ kibourentai@gmail.com

 

カテゴリー: ここがおかしい日韓報道, 安倍退陣, 中日東京新聞・特報

8/27「処理水」放出しかないのか こだわる規制委 福島原発「タンク貯蔵限界」と東電【東京新聞・特報】

近大の井原先生のそのフィルターは本当に実用化の目途が立っているのだろうか?
去年のではなく、東洋アルミの方で見つけた。60℃低真空で分離したとのこと。

https://www.toyal.co.jp/whatsnews/2019/06/post.html
東洋アルミ 2019.06.03

「アルミニウム粉末焼結多孔質フィルターによるトリチウム水の回収技術」の 日本アルミニウム協会賞技術賞受賞のお知らせ

どんな研究なのか?井原先生を科研費で調べてみた。
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-26550071/

川俣町山木屋小学校校庭のセシウム汚染土壌を予めキレート剤であるクエン酸とともに 遊星ボールミルによって粉砕し,洗浄後,電気泳動を行うことで60%程度の除染率を達成できた.現地実験で行ったパイロットスケール実験では,汚染土壌5kgに対して70%の除染率を得た.また,電気泳動装置に用いた多孔質アルミニウム電極について,電極内部へのセシウム吸蔵能力を,安定同位体セシウム塩化物を用いた擬似汚染水を対象に調べた.その結果,セシウムは電圧の印加とともに速やかに電気吸蔵され,一旦吸蔵したセシウムは電極の極性を逆にしても放出されることはなく,セシウム汚染水対策技術として期待できることを発見した.

 

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「処理水」放出しかないのか こだわる規制委 福島原発「タンク貯蔵限界」と東電

2019年8月27日【東京新聞・こちら特報部】
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2019082702000154.html

原子力規制委員会の更田豊志(ふけたとよし)委員長が21日、東京電力福島第一原発でたまり続ける汚染水の「処理水」について、「意思決定の期限が近づいている」と、東電などに海洋放出の決断を促した。海洋放出には、地元の漁業関係者はもちろん多くの反対論があり、処理水をどうするかの政府の小委員会では、今月9日に初めて「長期保管」が選択肢に入ったばかり。規制委トップはなぜ放出にこだわるのか。本当に放出するしかないのか。 (中山岳、安藤恭子)

「処理水」放出しかないのか

      福島第一 タンク970基 114万トン

      こだわる規制委 ■東電も増設難色

 

「苦渋の決断になるかもしれないが、できるだけ速やかな判断を期待したい」-原子力現制委員会の更田豊志委員長は二十一日の記者会見で処理水の処分方法について、薄めて海に放出するよう政府や東京電力側に求めた。

この発言は、東電が九日にあった政府の小委員会で「タンク保管が二O二二年夏ごろ限界になる」との試算を出したことを受けて出た。更田氏はこれまでも海洋放出が「現実的な唯一の選択肢」と繰り返してきたが、会見では「希釈をどう行うか、どう確認するかを含めて準備期間は二年ぐらい欲しい」と踏み込んだ。

そもそも処理水はどんなものか。福島第一原発では、溶け落ちた核燃料を冷やすため原子炉に水を注いでいる。冷却水は炉の損傷部分から漏れ、地下水と混ざって高濃度汚染水になる。この汚染水を浄化処理し、複数の放射性物質を除いた処理水が、大量にタンクで保管されている。処理水には水と分離しにくいトリチウムが残っており、ストロンチウム90など一部の放射性物質も取り切れずに含まれている。

東電によると、七月十八日時点でタンクは九百七十基あり、計約百十四万トン。処理水は一日当たり百七十トンほど発生し、貯蔵量も増え続ける。二二年夏に約百三十七万トンまで増え、タンク敷地は約二十三万平方メートルに達すると試算する。

処理水の処分方法を巡り、政府の小委員会は昨年まで海洋放出、水蒸気放出、地下埋設など計五つを検討。九日の会合で、新たは追加した長期保管を初めて選択肢に加えた。だが東電は、今後の廃炉作業で溶け落ちた核燃料などを取り出して保管するスペースも必要になるとし、タンク増設には後ろ向きだった。

規制委の東京電力福島第一原子力発電所事故対策室の竹内淳室長は「百万トンほどある処理水を処分するには、水蒸気放出などは現実的に難しい。一番合理的なのは、海洋放出と考える」。処理水に残る放射性物質は、東電が放出前に薄めるなどして基準値以下にすれば問題ないとの見解だ。

ただ、海洋放出に対しては、風評被害の影響を受けている地元漁業者を中心に、心配する声が根強い。

福島県漁業協同組合連合会の渡辺浩明常務理事は「海外では福島産の食べ物について輸入規制している国はまだある。海洋放出は、漁業者だけでなく国内外の多くの人から理解を得られない」と話す。

福島沖では試験操業が続き、水揚げした魚介類は放射性物質を検査して安全を確認してから出荷しているが、一八年の水揚げ量は四千十トンで、原発事故前と比べればまだまた少ない。処理水を海洋放出されれば、本格操業が遠のくばかりか、漁業者が市場の信頼を得るために積み置ねてきた努力が無になりかねない。渡辺氏は、処理水の長期保管に難色を示している東電に不信感を抱く。「保管する土地が足りないというが、新たに土地を確保するなど、努力次第で対策はとれるのではないか」

トリチウム分離 実用化目指す

 リスク低い処分案 検討を

 市民からも提言「半減期にらみ長期保管を」

福島の漁業関係者だけでなく、福島と東京で開かれた昨年八月の公聴会でも、「タンクでの長期保管を検討すべきだ」とする市民の意見が相炊いだ。

だが、処理水を巡る政府の小委員会はこれまでに、海岸放出の場合、前出の五つの処分案のうち、三十四億円と一番安くなるとの試算を示しており、「海洋放出」に誘導したい意識が透けて見える。なぜ政府や東電はこだわるのか。

NPO法人「原子力資料情報室」の伴英幸共同代表は、「海への放出は最も安易な処分方法。首相の『アンダーコントロール」発言もあり、二OニO年の五輪前に汚染水問題を解決したい、という政治的な思惑はあっただろう」とみる。

トリチウムは自然界にも存在し、放射線(ベータ線)も弱いとされる。水で薄めた上での海洋放出は、他の原発でも行われているが、伴氏は「トリチウムの被ばくのリスクを過小野価すべきではない」と言う。水素と似た性質のトリチウムが人の体内に取り込まれ、DNAを傷つける恐れがあるとも指摘されるからだ。

「いくら薄めても、貯蔵中のトリチウムは大量だ。処理水にはトリチウム以外の複数の放射性物質も含まれる。この被ばく影響も検証し、除去する必要がある。貯蔵は継続するべきだ」

海岸放出ありきではない、トリチウムの安全な回収に向けた新技術の開発も進んでいる。
近畿大などの研究チームは昨年六月、トリチウム水を分離して取り除くことに成功したと発表した。超徴細な穴を多数持つ構造のフィルターを開発。汚挽水を通すと、穴にトリチウムを含んだ水だけが残り、高い効率で分離できたという。

同大原子力研究所特別研究員の井原辰彦氏(無機材料化学)によると、現在は大量の水処理に向けたフィルターの素材探しや、メーカーが保有する装置の動作原理を利用した実験に取り組んでおり、五輪がある来年夏までには実用化のめどをつけたいという。

井原氏は「原発を稼働させても安全というならば、除染技術は確立しなくてはならない。トリチウムは世界の原発で放出され続ける。福島の事故を教訓にリスクに目が向けられ、自分の研究が市民社会の役に立てば」と話す。

脱原発社会の実現を目指す市民団体「原子力市民委員会」も昨年、現状のタンクを十万トン規槙の大型タンクに切り替えることで恒久的な体制を整え、長期保管を求める見解をまとめた。

それによれば、大型タンクの建設単価を一基三十億円として十基を用意しても三百億円ほどで、廃炉作業全体で言えば高額とはいえない。トリチウムの放射能の半減期は約十二年。福島原発事故から八年がたち、あと四年ほど保管すれば事故当初のトリチウムから順次、半減期を迎える。百二十三年後、トリチウムの総量は約千分の一にまで低減する計算だ。

見解をまとめた元東芝の原発設計技術者の後藤政志氏は「技術面からもコスト面からも、現実的で安全な案だ」という。東電は敷地が足りないと強調するが、後藤氏は「敷地でもその周辺でもタンクを置くことはでき、まずは選択肢を示すべきだ。放射能リスクに対する国や東電の認識は甘すぎる。汚染水も汚染土も薄めてばらまけば良い、という姿勢ありきなので、日本の原発政策への信頼が揺らいでいる」と断言し、こう続ける。

「実際に、五輪後の二二年にタンクが満杯になったとして、大量のトリチウム水の海洋放出の強行が国際社会で許されますか。本当に海洋放出しかないというのなら、安全を巡る本質的な議論から逃げてはいけない。

((デスクメモ))
更田規制委員長は、海洋放出が「現実的な唯一の選択肢」だと繰り返し述べている。だが、タンク保管が限界で放出したいというのは東電の言い分で、規制委はその言い分を厳しくチェックする側のはずではないか。規制機関トップが、放出の音頭取りをする構図には違和感がある。(歩) 2019・8・27

(写真)
東京電力福島第ー原発の敷地に立ちならぷトリチウム水などが入ったタンク

(上)近畿大などが開発したトリチウム分離技術のフィルターに使われる、超微細な穴を多数持つ物質の顕微鏡写真=同大提供  (下)処理水をめぐる公聴会で、トリチウム水の海洋放出反対を訴える福島県新地町の漁師小野春雄さん=昨年8月、同県富岡町で

カテゴリー: トリチウム, 中日東京新聞・特報

盆や年末にしか開かれない「エネ庁の第13回多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」の報道【毎日・東京・NHK】

福島第1原発処理水「長期保管」も議論 7カ月半ぶり有識者小委、次回未定

https://mainichi.jp/articles/20190809/k00/00m/040/266000c
毎日新聞2019年8月9日 18時51分(最終更新 8月9日 19時41分)

東京電力福島第1原発の敷地内に林立する貯蔵タンク=本社ヘリから藤井達也撮影

東京電力福島第1原発で汚染水を処理した後にタンクにたまり続ける処理水について、処分方法を検討する政府の有識者小委員会が9日、東京都内で開かれた。処理水には除去が難しい放射性トリチウムなどが含まれており、小委は「海洋放出」を含む従来の五つの処分案に加え、タンクでの「長期保管」についても議論を始めた。

約7カ月半ぶりの会合。委員からは、長期保管で廃炉作業が遅れる影響を考えるべきだという意見が出された一方、風評被害対策の観点からタンクでの保管を継続する必要があるとの声も上がった。

日本原子力研究開発機構の山本徳洋理事は「永久に(タンクに)保管し続けるのは不合理だ。例えば海洋放出処分を前提に、風評被害対策の議論を進める間のつなぎとして、(タンクでの)貯蔵も考えられるのではないか」と主張。東京大大学院情報学環総合防災情報研究センターの関谷直也准教授は「地元の人の生活を犠牲に廃炉を進めるのは論理が破綻している」などと訴えた。

会合で東電の担当者は、敷地内の処理水の貯蔵タンクについて、2022年夏ごろまでに満杯となる見通しを説明。このままでは廃炉に必要な作業スペースが確保できないなどと懸念を伝えた。タンクに保管されている処理水は約115万トン。

委員からは、隣接地を取得して保管スペースを確保できないか質問も出た。東電側は「不可能ではない」としつつも、現在の敷地内で廃炉に取り組みたいとの意向を示した。

有識者小委の次回日程などは未定。【岩間理紀】

 

福島第一汚染水どう処分?政府の有識者会議7カ月ぶりに開催

https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1119
2019年08月10日【東京新聞・原発のない国へ】
東京電力福島第一原発で汚染水の浄化処理後も残るトリチウムなどの放射性物質を含む水の処分を検討する政府の有識者会議が8月9日、東京都内であり、水の長期保管が初めて議題となった。東電は敷地内の保管継続は困難という理由を列挙。だが、委員から東電の資料や説明が不十分と批判があり、7カ月ぶりに再開した会議は議論はほとんど進まず終わった。次回の開催時期も決まっていない。(渡辺聖子)

 

福島第一原発で増え続ける汚染水の処分方法を検討する政府の有識者会議=東京都港区で

東電主張に批判相次ぐ

浄化処理後の水の長期保管は、昨年8月に福島県と東京都で開いた公聴会で多くの参加者から意見が出たため、議題に追加した。これまでは海洋放出など五つの処分方法案を前提に、水の扱いを議論してきた。

東電は会合で、浄化処理後の水を保管するタンクの容量が、2022年夏ごろに限界を迎えるとした試算を説明。敷地をタンクで埋め尽くす状態では、1~3号機原子炉から取り出す予定の溶融核燃料(デブリ)を一時保管する施設が造れないなどとして、保管継続の難しさを強調した。

これに対し、消費生活アドバイザーの辰巳菊子委員が「初めから敷地がない、タンクが満杯という議論の仕方は違うのではないか」と指摘。今後の敷地の利用計画を示す資料も配布されなかったため、東電の松本純一廃炉推進室長が「相当不十分な点があり、申し訳ない」と謝罪した。

福島大教授の小山良太委員は、除染で出た土の中間貯蔵施設となった隣接地を取得してタンクを建設できないのかと質問。松本室長は「不可能ではないが、敷地内で廃炉をやり遂げたい」と答えるにとどめた。別の委員からは、保管の議論と並行して「処理方法の道筋をつけないと廃炉は進まない」との意見も出た。

7カ月ぶりの会合再開について、事務局の経済産業省資源エネルギー庁の担当者は「準備に時間がかかった」と釈明。次回について「もう少し早い間隔で進めたい」と話した。

タンクの水の扱いを巡っては、有識者会議の判断を参考に政府が方針を決める。ただ、地元漁業関係者を中心に海洋放出するような処分に強く反対している。

東電「タンクは22年夏ごろに限界」

東京電力は、福島第一原発で汚染水の浄化処理後も残るトリチウムなどの放射性物質を含む水について、タンクでの保管が2022年夏ごろに限界になると試算。タンクを大型にするなどして保管容量を増やすのは困難として、敷地内での長期保管には後ろ向きで、限界の期限を示して有識者会議に処分案の早期選定を促しているともいえる。

保管中の水は7月末時点で約115万トン。タンク容量は20年末までに敷地内に137万トン分を確保する計画だが、それ以降は白紙だ。汚染水を浄化処理した水は1日に150トン前後増えるペースが今後も続く。

東電は政府の有識者会議で、敷地内にあるタンク(1基1400トン)より大容量の10万トン級のタンクを造ったとしても、設置工事や整備でスペースが必要となり、保管容量の増加にはつながらないと説明。敷地外での保管は、移送が難しく周辺自治体の理解も必要となり、現実的ではないとしている。

また、今後取り出す溶融核燃料(デブリ)などを保管するのに最大約8万平方メートルの確保が望ましく、タンク38万トン分の敷地に相当。資機材保管場所も含めればさらにスペースが必要としている。

 

構内には高さ10メートルの巨大なタンクが立ち並び、高濃度汚染水を浄化処理した後の水など110万トン超を保管している(代表撮影)

福島第一原発の汚染水浄化処理後の水とは?

東京電力福島第一原発では、溶け落ちた核燃料がある1~3号機の建屋内に注ぐ冷却水と、流れ込んだ地下水が混ざって高濃度の放射性物質を含む汚染水となり、増え続けている。汚染水は多核種除去設備(ALPS)で浄化処理しているが、放射性物質のトリチウムは除去できず、他にもしきれない放射性物質が混ざっている。トリチウムは人体への影響が比較的小さいとされ、他の原発では希釈して海に放出している。

 

 

福島第一原発 トリチウムなど含む水 タンク増設で保管を検討

8月9日18時32分更新【NHK】
汚染水貯蔵タンク

福島第一原子力発電所にたまり続ける、トリチウムなどを含む水の扱いについて、国の有識者会議は、タンクを増設し長期に保管し続ける方法を、新たな選択肢として検討することになりました。海などへの放出に根強い反対の声がある中、現状の計画では3年後にタンクが満杯になるとの見通しを東京電力が示していて、国は今後、難しい判断を迫られることになります。

福島第一原発で出る汚染水を処理したあとの水には、取り除くのが難しいトリチウムなどの放射性物質が含まれ、これまで構内に1000基近くのタンクをつくり、およそ115万トンを保管していますが、今も毎日170トン前後増え続けています。

この水の扱いについて、国の有識者会議は9日、タンクを増設し長期に保管し続ける方法を、新たな選択肢として検討していくことを決めました。

国はこれまで、濃度を基準以下にして海や大気中など環境中に放出する5つの案を示してきましたが、住民参加の公聴会などで風評被害を心配する声が上がったためだということです。

一方、9日は、タンクによる長期保管については、8日に東京電力が示した見解についても議論されました。

東京電力は、現状の計画のままでは3年後にタンクが満杯になるほか、敷地内には今後、廃炉のための別の施設をつくる必要があり、タンクを増設する用地確保が厳しくなってくるとしています。

これに対し委員からは、「構内の工事で出た土砂をためている場所をタンクに使えるのではないか」とか、「敷地の外に用地を確保することを今後検討する必要がある」といった意見が出されていました。

国の有識者会議では、これから開催のペースを上げて議論を進めるとしていますが、いずれの方法も課題が示されていることから、国は今後、難しい判断を迫られることになります。

有識者会議 委員の1人は

国の有識者会議のメンバーで風評問題に詳しい、東京大学の関谷直也准教授は、東京電力が現在の計画では2022年夏ごろにタンクが満杯になるなどと説明したことについて、「東京電力の説明はわからなくはないが、原発構内のほかの敷地がなぜタンクに使えないのか。もう少し具体的に『こういう設備が必要なので、これくらいの敷地が必要だ』と明示してほしい。そうでないと、敷地が足りないから放出すべきという議論に終始してしまうおそれがある」と指摘しています。

そのうえで、議論の方向性について、「そもそも福島第一原発の事故による影響を受けた自治体の復興を最優先に考えるべき。水を処理をするために、地元の復興とか漁業や農業の再生が犠牲になってはいけない。その順番を間違えてはいけない」と話しています。

双葉町長「国が責任を持ち判断を」

福島第一原発が立地する双葉町の伊澤史朗町長は、トリチウムを含んだ水を長期保管する案の検討が始まったことについて、「いずれタンクの保管容量がひっ迫することは明らかで、水の扱いについては、国と東京電力が国民の理解を得られるよう説明を尽くしたうえで責任を持ち、判断すべきである」とするコメントを発表しました。

漁業者「現場に来て話を聞いて」

福島県沖でヒラメやカレイなどを取っている、福島県新地町の漁業者、小野春雄さんは、去年8月、トリチウムを含む水の処分をめぐる公聴会に参加し、基準以下に薄めて海に放出する案に反対しました。
小野さんは「きのうも水揚げしたカレイが震災前より高い値段で買い取られるなど、徐々に風評被害がなくなってきていると感じる。そこでトリチウムを含む水が海に放出されれば、風評被害がまた広がり、今まで積み上げてきたものがすべて台なしになる。福島の子どもたちに豊かな海を引き継ぐためにも、タンクへの保管など海への放出という選択肢以外の対応をとってほしい」と話していました。

また、トリチウムを含んだ水の海への放出に反対している、福島県のいわき市漁業協同組合の江川章組合長は、東京電力が水を保管するタンクが3年後には満杯になる見通しを明らかにしたことについて、「ただ3年後にタンクがいっぱいになるからと言われても、海に放出することは到底納得できない」と話しています。

福島県沖では震災の次の年から試験的な漁が再開され、今では原発事故の前とほぼ変わらない魚種が漁獲の対象になっていますが、失われた販路の回復や風評被害への対策が進んでおらず、去年1年間の水揚げ量は震災前の15.5%にとどまっています。

江川組合長は、こうした状況への対策がなく、保管の限界だけを議論しても意味がないと指摘し、「風評被害が最も懸念され、解消されるにはまだ時間がかかると思う。小委員会には現場に来てもらって、漁業者や流通関係者の話も聞いたうえで、消費者にも理解をえられる対応を議論してもらいたい」と話していました。

 

 

どうする汚染水 保管に東電難色、海洋放出は地元が反対

【朝日新聞・有料記事】川田俊男 柳沼広幸 2019年8月12日13時00分
東京電力福島第一原発でため続けている汚染水のタンクが、約3年後には満杯になるとの見通しを東電が示した。新たに選択肢に加わる長期保管を含めて保管を続けることに、東電は課題が多いと難色を示す。期限が区切られた中で、今後、処分ありきの議論になりかねない。

汚染水タンク、あと3年で満杯 福島第一原発の敷地飽和

専門家でつくる経済産業省の小委員会は2016年以降、大部分の放射性物質を取り除いた汚染水について、海洋や大気への放出など五つの処分方法について議論を続けてきた。

通常の原発では、除去が困難なトリチウム(三重水素)を含む水は濃度が基準値以下であれば海に流している。福島第一原発で海洋放出となれば、すべてを処分するには長年にわたって海に出し続けることになる。昨年8月、小委員会が地元で開いた公聴会では、保管を続けるべきだという意見が相次いだ。風評被害による漁業などへの打撃が懸念されるためだ。直前にタンクの水に取り除くべき放射性物質が排出基準を超えて残っていたことが発覚、不信に拍車をかけた。小委員会は7カ月開かれなかった。

意見をふまえ、経産省は敷地外などでの長期保管も選択肢に加える必要があると判断、9日の小委員会に示す。だが、東電は長期保管は難しいという考えだ。時間がたてば放射能量が減る一方、汚染水が1日に約150トンずつ増え続けることから「廃炉の終わりにタンクが残る」などと説明。タンクがあることで廃炉作業に必要な施設が設置できなくなるか遅れるといったデメリットを挙げる。

また、公聴会で保管容量を増やす案として出た、10万トン級の大型タンクや地中タンクなどに置き換える方法も採用は難しいとの見解だ。既存のタンクで保管できる容量から増えず、破損した際、漏洩(ろうえい)量が膨大になることなどが理由だ。敷地外での保管は東電が懸念する敷地の制約はないが、保管場所などの自治体の理解を得る必要があり、移送手段もないとして、国や東電は否定的だ。

長期間保管を続けても、処分をするにしても、許認可手続きや工事などに年単位の準備期間が必要という。東電は満杯になるのは3年後とするが、対応の結論を出すまでの時間は限られる。「期間内には決めていかないといけない」と経産省の担当者は話す。

一方で、東電は使える敷地の面…

カテゴリー: トリチウム

8/19処理水保管、敷地がネックに=「廃炉に支障」と東電難色-拡張意見も・福島第1原発【時事ドットコム】

処理水保管、敷地がネックに=「廃炉に支障」と東電難色-拡張意見も・福島第1原発

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019081800232&g=soc
2019年08月19日07時03分【時事ドットコム】

東京電力福島第1原発構内に並ぶ、汚染水浄化後に残る処理水の貯蔵タンク群=2018年2月16日、福島県大熊町

東京電力福島第1原発事故で、東電は放射性物質トリチウムを含む処理水のタンクが2022年夏ごろに限界を迎えるとの見通しを示した。処理水の処分方法を検討する政府の小委員会は「海洋放出」への反対意見を踏まえ、保管を継続する検討を始めたが、東電は「廃炉作業に影響が出かねない」と否定的な意見を示している。

【特集】いざ廃炉の最前線へ~東電福島第1原発・見聞録~

福島第1原発の敷地内では、保管中の処理水が7月半ば時点で約115万トンに上る。東電は20年末までに137万トン分のタンクを確保する計画だが、現在のペースで処理水が発生すると22年夏ごろに満杯となる。
東電は廃炉作業の進展で新たな施設が必要になるとの考えから、敷地内でのタンクの長期保管に難色を示す。政府が21年から開始を目指す溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し作業では、デブリを専用容器に入れ、敷地内で保管する計画が検討されている。東電は1~3号機に残された使用済み核燃料も取り出し、敷地内で保管する予定だ。

大型休憩所の丸窓から見える東京電力福島第1原発構内。処理水を貯蔵したタンク群の奥は、廃炉作業が進む(左から)同原発の1~3号機=2018年2月16日、福島県大熊町

東電はこれら保管施設の用地に、計約8万1000平方メートルが必要と推計。処理水用のタンク約38万トン分に必要な広さに相当し、処理水のタンク保管を続ければ、こうした施設建設に遅れなどの悪影響が出ると9日の小委でも主張した。
ただ、小委の委員からはこうした東電の方針に異論も出ている。3日に増設中のタンクを視察した委員の一人は、敷地北側に広がる残土置き場にタンクを建設できないかと質問。汚染された残土を外部に出すのは難しいと東電が説明すると、「土は出せないがトリチウムは出す、というのは一般には理解しがたい」と疑問を投げ掛けた。
別の委員からも、原発の敷地自体を拡張する意見も出た。ただ、これにも東電は「ハードルは高い」との見方を示している。
小委は今後、さらに検討を進めるが、タンクの満杯まで3年。どのような選択でも新たな設備をつくるための準備や工事が必要で、残された時間は多くない。

 

 

日本公使呼び、説明要求=汚染水処理めぐり-韓国外務省

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019081900541&g=int
2019年08月19日14時21分【時事ドットコム】

【ソウル時事】韓国外務省は19日、日本大使館の西永知史公使を呼び、東京電力福島第1原発から出る汚染水の処理方針や放射性物質トリチウムを含む処理水の「海洋放出」に関する事実確認と説明を求めたと発表した。西永氏は日本政府の立場を説明し、韓国政府の立場を本国に報告すると伝えた。

処理水保管、敷地がネックに=「廃炉に支障」と東電難色-拡張意見も・福島第1原発

発表によると、権世重・気候環境科学外交局長が西永氏に口述書を手渡した。口述書では「汚染水の処理結果が両国国民の健康と安全、海でつながった国全体に及ぼす影響を非常に厳しく認識している」と表明。海洋放出をめぐり、日本政府の「公式的な回答」を求めたほか、周辺の海の生態系に影響を及ぼさないよう日韓両国で取り組むことを提案した。

韓国が切り札で反撃 安倍首相の嘘が招いた“東京五輪潰し”

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260455
公開日:2019/08/17 15:00 更新日:2019/08/17 15:00

泥沼化する一方の日韓関係が“寝た子を起こす”展開になるかもしれない。

韓国外交省の報道官が13日の会見で、福島第1原発でたまり続ける汚染水について、「韓国国民の健康や安全を最優先として、汚染水の管理状況や処理計画について、日本に情報公開などを積極的に要請していく」とする方針を発表したからだ。

報道官は「必要に応じて国際機関や太平洋沿岸国とも協力し、汚染水の放出問題に対応していく」と強調していたが、慌てているのは、五輪招致をめぐる2013年のIOC総会で、汚染水について「アンダーコントロール」と世界にウソ八百を発信した安倍首相だろう。

東電によると、福島第1原発の汚染水は敷地内のタンク960基に約115万トンに上り、タンクは22年夏ごろには満杯になる。

すでに、台風や大雨の際には汚染水が原発の地下を通って周辺海域に“ダダ漏れ”している疑惑も指摘されており、明らかに「アウトオブコントロール」の状態だ。
時事問題を扱う米誌「ザ・ネーション」は7月25日、<オリンピックに向けて福島は安全か?>と題した記事を掲載。<福島を訪問したが、大会組織委が掲げる「復興五輪」には議論の余地がある><我々がここ(福島)で会った人の中で、安倍首相の「アンダーコントロール」という大ボラを信じている人はいない>と断じていた。

つまり、世界の誰もが、安倍のウソをうすうす気づいてはいるものの、被災地住民の生活などを考えて声を上げてこなかっただけ。韓国はそこに真正面から切り込んできたワケで、日本が仕掛けた輸出規制に対する「切り札」と言っていい。今後の展開次第によっては韓国だけじゃなく、他の国も原発の「アウトオブコントロール」状態を懸念し、ボイコットが相次ぐかもしれない。まさに“東京五輪潰し”だ。

カテゴリー: トリチウム

第12回 多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会(前回の議事録)【18/12/28】

昨年末の第12回の議事概要は発表されていたけれど
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/takakusyu/pdf/012_05_01.pdf

これの詳細な議事録の案がやっと今回公表されたが、汚染水をばらまくことしか考えていないお役人は何とかならんもんか。
外食で知らないうちに混ぜられているんだろうけど「私は食べないからね」というヒトはとても多いというのを知らないんだろうか?

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第12回 多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会

日時 平成30年12月28日(金)9:59~11:54
場所 経済産業省本館 講堂

○田中企画官
それでは、定刻になりましたので、第12回多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会を開催いたします。
まず、本日傍聴されている皆様におかれましては、注意事項といたしまして、席上に資料を配付させていただいております。事前にご一読いただければと存じます。円滑な会議運営にご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。
経産省では、会議のペーパーレス化を推進しております。本日の会議は、お手元のiPadを用いて、会議を進めたいと思っております。現在、画面に議事次第が出ているというふうに思いますが、この画面をタップしていただきますと、左上に矢印が出てまいります。この青い矢印をタップしていただきますと、今回の資料が格納されているフォルダーに戻るということになります。このうちのごらんいただく資料をタップしていただきますと、また資料が立ち上がるというような形になってございます。ご不明な点がありましたら、事務局にお知らせいただければと思います。
現在、本日の資料が入ったフォルダーをごらんいただいていると思いますが、この画面で資料の確認をさせていただきたいと思います。こちらは議事次第として名簿、資料1、資料2、資料3-1、3-2、3-3、参考資料ということで、合計8個のファイルが入ってございます。よろしいでしょうか。
それでは、議事に入りたいというふうに思います。
これよりは、山本委員長より進行をお願いいたします。

○山本(一)委員長
それでは、まず本日の議題の趣旨についてご説明いたします。
前回は、説明・公聴会でいただいた論点のうち、トリチウム等の生物への影響について田内委員からご説明を、現状の放射性廃棄物の規制がどのようになっているか規制庁からご説明をいただいて、ご議論いただきました。また、放射性物質の管理、モニタリング等の観点から、トリチウムの測定について柿内委員にご説明いただくとともに、ご議論いただきました。
今回は、処理水を環境放出する際の放射性物質の管理、モニタリング等に関する考え方につい
て、前回ご議論いただいた内容等を踏まえて整理いたしましたので、その内容についてご議論いただければと思います。また、社会的影響の抑制対策について、これまでのこの委員会での議論や説明・公聴会でのご意見を踏まえ、さらに議論を深めていきたいと思います。
事務局で、風評被害の起こるメカニズムを分析いたしましたので、その影響を抑制するために、どういった点について留意しつつ、対策を講ずるべきかご議論いただければと思います。

○田中企画官
プレスの方のカメラによる撮影はここまでとさせていただきます。ご協力をよろしくお願いいたします。
(プレス退室)

○山本(一)委員長
それでは、議事に入らせていただきます。初めに、今年11月に開催しました第11回小委員会の議事録(案)の確認をさせていただきます。資料1をご確認ください。先日、メールでご確認いただいたものですが、特にご意見等はございますでしょうか。
特になければ、こちらで正式に第11回議事録とさせていただきます。
それでは、議題2の環境放出する際の放射性物質の管理(モニタリング等)の考え方について、に移ります。
まずは事務局から資料を用いてご説明いただいた後、質疑応答とさせていただきます。
それでは、事務局から説明をお願いします。

○奥田対策官
そうしましたら、資料2をごらんいただけますでしょうか。
2枚の紙になってございますけれども、もう1枚めくっていただきまして、環境放出する際の放射性物質の管理(モニタリング等)の考え方についてということでございます。
最初に、原則を2つ書かせていただいてございます。環境への影響を管理できる方法で処分を行い、処分の安全性を担保するというのが1つ目の原則でございます。
それから、2つ目が、その処分をする際の安全性の担保だけではなくて、安全の確保と安心の追求のために周辺環境等の放射性物質の確認(モニタリング)を徹底すると、この2つを原則として考えていってはどうかというふうに考えてございます。
原則1のほうの管理をできる方法で処分というところにつきましては、これは今後、処分方法の検討の際にまたさらにご議論いただければというふうに考えている論点でもございます。
その原則に基づきまして、基本的考え方でございますけれども、まず、「①処分時の規制基準を満足しているか、という処分に伴う安全性を確認」ということで、これは原則1に対応すると
ころでございます。
2番目の「周辺環境の濃度が十分に低い水準を保っているか、という周辺環境の安全性を確認」というのが2番目の原則に対応するところで、それらを踏まえまして、測定結果を活用し、その安心を追求していくというところが基本的な考え方と考えております。
実際に、じゃ、どういうふうにモニタリングを実施していくのかというところでございますけれども、まず最初、処分開始前、処分開始後に、特にトリチウムに関するモニタリングを強化をするということで、測定箇所、測定頻度の拡充ということを考えていってはどうかということでございます。
具体的に申し上げますと、処分の直前の原水濃度を測定するというようなこと。また、処分直後の排気や排水濃度、これは処分の方法によるところでございますけれども、それを測定するという、こういった原則1に対応するような部分、それから、周辺環境、農林水産物等の濃度を測定するということで、これは原則2に対応するようなところの測定の箇所ですとか頻度の拡充ということでございます。
それから2つ目でございますけれども、トリチウム、前回、柿内委員からもご紹介いただきましたけれども、トリチウムは分析に前処理が必要である、こういったことも踏まえつつ、国際的なトリチウムに関す飲料水等の基準値、例えばEUでいうと100Bq/L、これはちょっと下に注意書きを書いてございますけれども、これは追加調査の要否を判断するスクリーニング値として設けられているものでございます。
また、WHOであれば、1万Bq/L、これも下に注意書きがございますけれども、こちらは線量低減措置の介入の要否を判断するガイダンスのレベルということで定められておりまして、いろいろ各国で定められている基準につきましてもさまざまな意図をもって基準が定められているところでございますけれども、こういったことを踏まえつつ、測定の目標値を適切に設定し、測定を実施していくということが1つのポイントではないかということでございます。
それから、3つ目でございますけれども、第三者による測定ですとか、測定を公開するといったようなことで、モニタリングの妥当性ですとか透明性、こういったことを高めていくということも必要ではないかということでございます。
最後に、測定結果の活用ということでございますけれども、処分前の影響評価と比較をした上で、十分に管理された状態での放出であることを確認をしていくということが1つの方法。それから、2つ目でございますけれども、モニタリングの実施状況、どういうモニタリングを実施しているのかということですとか、その結果をわかりやすく開示することによって、安心の追求に努めていくというようなことが2つ目でございます。
それから、3つ目としましては、原則1のところの処分の際の管理をするということにとどまらず、環境中の濃度が十分低いことを確認できない場合に速やかに処分を停止するなどの対応を検討すると、こういったこともモニタリングをやっていくことの測定結果の活用方法の1つではないかということで考えてございます。
という形で、ちょっと事務局で考え方を整理をさせていただきましたので、きょうはこれに基づいて皆様からまたご議論をいただければというふうに考えております。
よろしくお願いいたします。以上でございます。

○山本(一)委員長
ただいまの事務局からの説明に対して、ご質問等がございましたらご発言願います。
柿内委員。

○柿内委員
まとめていただいて、ありがとうございます。
それで、この中でモニタリング等の実施方針の中の②で、いろんなところの基準を設けてあるんですけれども、実際運用するときの濃度レベル、目標にするレベルというのはいろいろな観点で設定とか勘案しないといけないと思うんですけれども、そのうちの1つとして、先ほども言っていただいたように、分析に前処理等を含めて時間がかかるということで、目標とする濃度レベルによってはその分析するのに時間が、濃度が高ければその分試料が少なくなるとか、前処理を簡素にして迅速にデータを出すことができる。その分、濃度としては高いので、そんな高いところに設定していいのかという意見が出てくるかもしれない反面、濃度レベルを低いところまではかるとなったら、今度はその分析を公表するまでに時間がかかるということで、そういう観点を入れて、その分析の目標というのを考えていただきたい。
あとは、ここで挙げてあるトリチウムというのは、あくまで水を対象とされていますけれども、場合により有機結合型トリチウム、OBTに関しても適宜対象として入れる必要があると思いますので、その辺も含めて、意見の取りまとめをお願いしたいと思います。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
辰巳委員。

○辰巳委員
ありがとうございます。このモニタリングはやっていかなければいけないというふうに思うんですけれども、その前の基本的考え方のところで1、2、3とあって、この黄色がかかっているところとかかっていないところの違いがよくわからないんですけれども、私は③の「処分に対す
る不安を払拭し」というのがとても重要だと思うのに、ここにはかかってなくて、「安心を追求」のところにかかっているんですね、黄色がね。
不安が払拭できれば勝手に安心につながるわけだから、私たちが一番気になっているトリチウムに対する不安のところをやっぱり黄色をかけるべきだというふうに思いました。
よろしくお願いします。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
確かにそうですね。また事務局、お願いします。
森田委員。

○森田委員
今の話は実際に環境放出するとなった場合の話だと思いますけれども、エネ庁のホームページでいろいろな解説が、前回の委員会の後から掲載され始めましたが、放射性セシウムの時に混乱を招いたように、基準値が各国でバラバラなのは、各核種に割り当てている線量が違うなどが理由で、例えば日本は汚染食品の占有率を高く見積もっているので、他国よりも基準値が低いわけですが、そういった基準値が違う根拠の解説をどこかに示しておかないと、あの国はこんなに低いとか、我が国はこんな濃度だというふうになってしまうと思います。
また、ここでも「スクリーニング値」とか「ガイダンスレベル」とか、なかなか普通の人にはわかりにくい言葉もあるので、こういうこともどこかにきちんと説明をしておくべきではないかという意見です。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
崎田委員、お願いします。

○崎田委員
先ほど処分に対する不安の払拭というのが大変重要なところだというお話がありまして、黄色く塗るかどうかはお任せするとして、私もここはすごく大事なことだというふうに思っています。
特に今回、これまでの議論をちゃんと踏まえて、その次のモニタリング等の実施方針というところの③に「第三者による測定を公開することなどによりモニタリングの妥当性・透明性を高める」という、ここを明確に文言として入れていただいたことが大変重要だというふうに思っています。
やはりモニタリングしてから情報を発信しました、説明をしましたというだけではなく、その手前の段階で信頼性を高めるという、そのやり方に関して納得感を得ていただき、時間を共有する、あるいは現場を共有する、そういうことの上で、しっかりやっていただくという、この辺の精神が大変重要だと思いますので、これを具体的に実現させるときにはどうするかという、その辺をしっかり考えてやっていただくことを期待したいと思います。
よろしくお願いします。

○山本(一)委員長
ありがとうございました。
田内委員、お願いします。

○田内委員
これは書き方の問題だと思うのですけれども、一番最後の測定結果の活用の③ですが、環境中の濃度が十分に低いことを確認できない場合は、速やかに処分を停止するのは当たり前のことなので、それについて「対応を検討」というのは、文章としてやっぱり私はおかしいかなと思います。
ここは、やはり「速やかに処分を停止して、適切な対応を行う」とはっきり書いていただかないと、その時点で検討を始められても困りますので、ぜひそういう文章に修正をお願いいたします。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
関谷委員、お願いします。

○関谷委員
モニタリング等の実施方針の3番なんですけれども、今、崎田委員のほうから、ご指摘があったところですけれども、「第三者による測定」とは具体的にどういうふうなことを考えていらっしゃるんでしょうか。

○山本(一)委員長
事務局、お願いします。

○奥田対策官
これは、これから具体的には議論をしていくという、この方針でということで委員会でご指摘をいただければ、我々のほうでまた東京電力も含めて考えていくことになりますけれども、例えば今サブドレインですとか地下水バイパスの放水をする際には、外部機関に委託をしまして測定をしていただいたりしてございます。そういったイメージを持ちながら少し検討していきたいなというふうに考えてございます。

○山本(一)委員長
大西委員、お願いします。

○大西委員
このモニタリングについてですが、前回ちょっと欠席して申しわけなかったんですけれども、議事録を読ませていただくと、今、柿内委員が説明されましたけれども、測定に相当時間がかかるということで、このタイムギャップをこれからどう埋めていくかということが大きなポイントではないかと思うんですが、この表の中に基本的な考え方としては、きちっとまとめられているというふうに見られるんですけれども、これを現場に落とし込むときに、その時間軸という軸を1つつくっていただいて、どの時点で何をはかったら発表はいつまでにできるとか、そのタイムラグを少しきっちり捉えて、それを住民の方々、一般に説明をしっかりしておいて、これだけのギャップがありますよということを解説するようにしてください。
それから、もう1点は、前回も議論されましたけれども、ばらつきというのをどういうふうに捉えていくかということで、非常に大きな変動があるかもしれない場合は、どういう説明をしていくかということも頭の中に入れておいたほうがいいかと思いますので、よろしくお願いします。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。

○辰巳委員
すみません、先ほどせっかく機会をいただいたのに、思いついたことを先に言ってしまって。本来ちょっと言いたかったことはあったんですけれども、それは今、大西先生が言ってくださったように、やっぱりここに、一番最初のタイトルに「環境放出する際の」と書いてあるんですけれども、これに関してはまた別の場所で検討することになるとかというふうに、それぞれが違う回に違うテーマで重要な課題を検討しますもので、それが横につながることがなかなかわかりにくくて、だから、もしもですけれども、環境に放出する際という時期がいつなのかわかりませんけれども、かなり先に伸びるようなことがあるかもしれない。そうするとまた状況が、水の中の状況が変わるかもしれないとか、何か変化があると思うんですけれども、そのあたりが、これだけぱっと見たときには、もう環境に放出するのかというふうに思えてしまうんですね、ここの委員会で今環境に放出するということを検討しているんだというふうにとられてしまいますもので、何かちょっと書き方をもう少しこのあたりも工夫していただけると、即刻環境に放出することのために検討しているわけでじゃないんだということがわかるように、いろんな過程があったと思うんですけれども、保存のことも含めてですけれども、だからそういう意味でちょっと前後がやっぱりわからない時間軸と先ほどおっしゃってくださったけれども、そんなふうな気がしており大西委員、お願いします。

○大西委員
このモニタリングについてですが、前回ちょっと欠席して申しわけなかったんですけれども、議事録を読ませていただくと、今、柿内委員が説明されましたけれども、測定に相当時間がかかるということで、このタイムギャップをこれからどう埋めていくかということが大きなポイントではないかと思うんですが、この表の中に基本的な考え方としては、きちっとまとめられているというふうに見られるんですけれども、これを現場に落とし込むときに、その時間軸という軸を1つつくっていただいて、どの時点で何をはかったら発表はいつまでにできるとか、そのタイムラグを少しきっちり捉えて、それを住民の方々、一般に説明をしっかりしておいて、これだけのギャップがありますよということを解説するようにしてください。
それから、もう1点は、前回も議論されましたけれども、ばらつきというのをどういうふうに捉えていくかということで、非常に大きな変動があるかもしれない場合は、どういう説明をしていくかということも頭の中に入れておいたほうがいいかと思いますので、よろしくお願いします。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
辰巳委員、お願いします。

○辰巳委員
すみません、先ほどせっかく機会をいただいたのに、思いついたことを先に言ってしまって。本来ちょっと言いたかったことはあったんですけれども、それは今、大西先生が言ってくださったように、やっぱりここに、一番最初のタイトルに「環境放出する際の」と書いてあるんですけれども、これに関してはまた別の場所で検討することになるとかというふうに、それぞれが違う回に違うテーマで重要な課題を検討しますもので、それが横につながることがなかなかわかりにくくて、だから、もしもですけれども、環境に放出する際という時期がいつなのかわかりませんけれども、かなり先に伸びるようなことがあるかもしれない。そうするとまた状況が、水の中の状況が変わるかもしれないとか、何か変化があると思うんですけれども、そのあたりが、これだけぱっと見たときには、もう環境に放出するのかというふうに思えてしまうんですね、ここの委員会で今環境に放出するということを検討しているんだというふうにとられてしまいますもので、何かちょっと書き方をもう少しこのあたりも工夫していただけると、即刻環境に放出することのために検討しているわけでじゃないんだということがわかるように、いろんな過程があったと思うんですけれども、保存のことも含めてですけれども、だからそういう意味でちょっと前後がやっぱりわからない時間軸と先ほどおっしゃってくださったけれども、そんなふうな気がしておりました。

○山本(一)委員長
高倉委員、お願いします。

○高倉委員
ちょっと基本的なことでお聞きしたいんですけれども、処理処分は5つの方法を考えていますね。それで、これは規制庁のほうも関係すると思うんですけれども、例えば地中にするとか、そういったことになったときに、法的な処理処分の放射性物質を地下に入れるということが許可されているのかどうかちょっとわからないんですけれども。

○山本(一)委員長
今井室長、お願いできますか。

○今井オブザーバー(規制庁)
現時点においては認可されているものではございません。

○高倉委員
そうすると、例えばそういうふうに、それがいいじゃないかとなった場合は、これから法律をつくるということになるわけですか。

○今井オブザーバー(規制庁)
仮定のお話になるので、今そうなるとはちょっと申し上げられないんですけれども、今ない方法でということであれば、そういった規則なり、そういった制度をつくるところから始まることになると思います。
○高倉委員

トリチウムタスクフォースででも5つの方法でいろいろ検討してきたわけですけれども、その法的に決まっているのと決まってない方法もあるし、現実に我々が経験したことがないのが実施された場合にはどうするかとなったときには、やはり環境モニタリングを改めて考えなければならないと思うんですよ。ですから、今、具体的に細かに決める必要はないんじゃないかというふうに感じます。大雑把に決めておいて、最終的に決まった場合においては、さらにそれを深く詰めるというのが正しいんじゃないでしょうかね。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
開沼委員、お願いします。

○開沼委員
モニタリング等の実施方針の3ですけれども、「第三者による測定や測定を公開すること等により」の部分ですね。まず、細かいことで恐縮ですが、これは普通に上から丁寧に読んでいったんですけれども、「第三者による測定や測定を公開」と、多分日本語として一般の方にはなかなかわかりにくいんじゃないかなと。相当かみ砕きながら読んで、恐らく第三者による測定やそういった測定も含めた結果を公開することみたいなニュアンスなんだと思うんですけれども、すみません、ぱっととれませんので、一応残る文章としては訂正したほうがいいのかなと、丁寧にしたほうがいいのかなと思います。
もう1点が、第三者による測定の多分数値結果だけを、今も第三者による測定はいろいろなレベルで行われていると思いますが、数値結果だけを出すということの意味で、せっかく第三者がやっているというところで、もったいないのかなと思います。やっぱり公開をしているということが重要なので、数値の部分はもちろん出しつつも、それはどういう人がどういう形でやっているのか、もっと言ってしまうと、どういう思いでやっているのかというところまで含めて出すというようなことが重要なのではないかと思います。
廃炉のプロセスについては、例えば凍土壁はこういう人がこういう思いでやっているとか、よく探すとそういうインタビュー記事みたいなもの、メディア、マスコミだけじゃなくて、行政の側から出すようになってきているなということを感じますけれども、ここの部分が、これまで例えば海の汚染、あるいは大気中の汚染の数値は見えても、やっぱり顔が見えないなという印象が非常に強くあります。
福島第一原発の構内はどういう場所で、どういう形で運んできて、例えば船で水を汲んでいるんなら、その瞬間どういうふうに水を汲んでいるのかとか、そういうところも細かいところ、全てとは言いませんけれども、一定程度一般の人が想像できるようにしていくということも重要なのではないかと思います。

○山本(一)委員長
ありがとうございました。
小山委員、お願いします。

○小山委員
トリチウムに関するモニタリングのところ、2番目のところになると思うんですけれども、農産物でモニタリングと今言ったときに、多くは農産物自体の検査、モニタリングのことを想定するようになっていると思うんですね。
一方で、農業に関してだと、農地のモニタリング、測定、これは5,000Bqと事故当初考えてやっていました。農産物に関しては、500から100に下がったと。これは検査の方法も違うし、基準や制度も違う。このトリチウムの場合だと、環境モニタリング、周辺環境の安全性の確認と、それから例えばどんな処理をするか、大気や海だとかいろいろあると思うんですけれども、そこでとれた水産物だとか、あるいは農産物とかの検査の問題、モニタリングの問題というのが一遍に書かれてしまっているように見えてしまうと思うんですね。どっちを指しているのか。
環境のモニタリングと実際に流通する食べ物等に関するモニタリングでは、法制度だとか検査の方法だとか情報の開示の仕方、あるいは対象も違ってくると思うんですけれども、そこがちょっと、一遍に書かれているような感じなので、例えばトリチウムにおける環境のモニタリング、測定箇所、頻度というものも違ってくるでしょうし、実際に流通する、例えば水産物で、このトリチウムの問題はどうやってモニタリングするのかというのも、多くの方はそっちを想定しちゃうと思うんですね。7年10カ月、農産物のモニタリングというと、セシウムの、例えば米であれば全量全袋検査だとか、全量やっている。ほかのもので言えば、サンプルの頻度だとか、あるいは統計的な妥当性だとか、ずっとこの間、確認してきたものを想定する分はあると思うので、そこが実はこのトリチウムや水産物に関して一番難しい点かなと思うので、そこがもう少しわかりやすいように書いておいたほうがいいのではないかと思いました。

○山本(一)委員長
柿内委員。

○柿内委員
例えば、小山委員から農産物についての話がありましたので、ちょっとその辺について補足したいんですけれども、いわゆる農産物で、このものをはかるとなったら、何でそれをはかるんですかということで、そこに全部をはかることはできない中で、それを選ぶと特定の意図を人によっては感じてしまうかもしれない。
トリチウムみたいに、いろんなものをはかることが難しい場合は、陸域であれば指標植物とかをはかって、それを見ることによって、その周辺の作物とかであれば、これを超えることはないだろうとか、これがこのぐらいの濃度なのでということで、そういうものを調べることによって、代表的なものを用いて評価をするということも行われていますので、それをどういうふうに運用するかというのは、何をどこまではかるかというところにかかってくるかと思いますので、その辺もあわせてこれから考えていただきたいと思います。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
山本委員、お願いします。

○山本(徳)委員
モニタリングの考え方なんですけれども、どうしてもその放出方法とセットで議論をしていかないと、そのモニタリングだけを取り出して、どこをどうしようというのはどうも私にはなかなかしっくりこないといいますか、例えばですけれども、海洋なら海洋に放出をするとしたときに、どのように放出した後広がっていって、したがってその広がりが想定を超えているのかいないのか、そんな観点でこのモニタリングポイントを決めて、先ほどの濃度限界も決めて分析をしていくというようなことかと思います。
そういうことだと思いますので、やはりどうしてもその放出方法とセットで具体的なところは議論していくのがよろしいのではないかと思います。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
事務局、お願いします。

○奥田対策官
ご意見、ありがとうございます。
ちょっと幾つか補足をさせていただければと思います。
開沼委員からいただきましたモニタリング等の実施方針の③のところ、ちょっと書きぶりが多分足りてなくて誤解もあった。私がここで測定を公開するとお書きしたのは、おっしゃっていただいたように、どういう測定をしているのか、その数値ではなくて、測定状況とか測定のやっている現場みたいなところを公開をしていくようなことを取り組んでいくことがその妥当性とか透明性を高めていくということでは大事だと思っています。ちょっとそこはそういうことがわかるように、すみません、修正をさせていただければと思います。
それから、あと、やはり小山委員とか柿内委員からいただいた農産物をはかるのか、何をはかるのかというところと、測定に時間がかかることとの関係ですとか、前回も少しお話しいただきましたけれども、トリチウムは環境中の状況と生態で濃縮することがないという話も含めて、恐らくバランスをどういうふうにとりながら、どういうモニタリング計画をつくっていくかということが大事になってくるというご指摘だと思います。そこもしっかりと考えていきたいなというふうに思います。
それから、あと、辰巳委員からいただきました環境放出する際のというところは、これはおっしゃるとおり仮定の話でございますし、高倉委員ですとか山本委員からいただいたように、やはり処分方法とセットになってくるという部分というのも当然残っていると思ってございますので、またそれは今後の委員会の中でご議論いただくような形を準備していければなというふうに思います。
よろしくお願いいたします。

○山本(一)委員長
ありがとうございました。
そのほかご意見、ご質問等ございますでしょうか。
特になければ、このモニタリング等の考え方についての議論を終えたいと思います。きょういただいたご意見を踏まえまして、さらに、仮に処理水を環境放出した際の管理、モニタリング等の考え方につきましては、資料の内容、また本日いただいた意見も踏まえて、取りまとめの際に考え方を整理できればと思います。
またいろいろお気づきの点があったら、ご遠慮なく事務局のほうまでお伝えいただければ、考え方がますます洗練されてくるかと思います。効果が出てくると思いますので、よろしくお願いします。
それでは、次に議題3に移らせていただきます。
まず、初めに事務局から資料に沿って説明いただいた後、意見交換に移りますけれども、冒頭、関谷委員、小山委員から資料に沿ってご説明をいただいて、その後、その他の委員の皆様からもご意見をいただき、意見交換を進めていきたいと思います。
それでは、まず事務局から説明をお願いします。

○奥田対策官
そうしましたら、資料3-1をごらんいただけますでしょうか。社会的影響の抑制対策について、ということでございます。
最初に、目次が書いてございます。これまでの議論の振り返りということで、この委員会の議論の振り返りと、説明・公聴会でいただいた議論を少し振り返らせていただいて、シナリオの検討、それから検討する際のポイントについてというところで、ここはまだ事務局として案にまとめ切っているということではなくて、これまでこの委員会で委員の皆様方からいただいたご意見を少しまとめさせていただいたものになってございます。それをもとにきょうご議論いただければというふうに考えてございます。

1ページ目でございます。
ALPS処理水の処分に伴う社会的影響の抑制対策の検討ということで、この資料自体は、8月の説明・公聴会の資料の中にも入れさせていただいた資料でございます。それまで風評被害対策も含めて、社会的影響の議論をこの委員会でしてきていただいたことをまとめたものでございます。
大きく申し上げますと、1つはこの図の見方でございますけれども、左側、処分の方法に応じた環境への影響ということで、そういった処分があるということがマスメディア、SNS等による話題化、情報伝播ということで、情報が伝わっていく。それが消費者のところで生産品に対する懸念ですとか、訪問・居住に対する懸念ということにつながり、それがさらら右側に移り、生産品の輸入取扱の抑制ですとか観光ツアー等の取扱抑制、それが生産者のところで生産品の風評被害の発生ですとか観光業の風評被害の発生ということになるということと、その上に少しチェックマークのところで書かせていただいていますけれども、この影響の仕方というのが、進展によって変化をしていって、最終的に負のスパイラルに陥って固定化・不可逆な影響をもたらすこともあるということですとか、あと、その上に書いてございますけれども、海外からの不信感・批判や行政・東電に関する不信感というものが負の社会的影響を強める可能性があるというようなことが、風評被害のベースとして考えていくと。
そうしたところ、この2つの大きな四角で囲ってございますけれども、情報を的確に伝えるためのリスクコミュニケーションの対策というところと、その下のほうに字では書いていますけれども、風評被害の防止・抑制・補填のための経済対策と、この2つを丁寧に実施していくことが必要だというようなことで、議論を進めさせていただいているところでございます。

それから、次のページをごらんいただけますでしょうか。
これも同じく、説明・公聴会の中でご説明をさせていただいた資料の1つでございますけれども、各処分方法による社会的影響の違いということで、大きく地下を経由するような地層注入、地下埋設、それから海を通じての放出という海洋放出、それから大気を通じてということで、水蒸気放出・水素放出と、この3つに分けて整理をさせていただいております。
地下を経由する地層注入ですが、地下埋設につきましては、地下からの漏えいによる汚染というイメージでございますので、影響の範囲が福島第一原発の近海及びその近隣にとどまるのではないかという地理的な話と、それから社会的影響を直接与えうる対象というところにいきますと、やはり地下からの漏えいということで、農林水産品への影響があるのかということと、それから観光のところにも影響が出るのではないかと、こういうことでございます。

それから、この地層注入、地下埋設に特有のものとしましては、処分終了後もモニタリングが必要な可能性があるというようなことでございます。
海洋放出につきましては、海を通じてということでございますので、その県外と広くつながっているということで、県外まで広く影響を与えるというようなこと、陸域の影響は限定されるということ。それから、社会的影響を直接与える対象というのは、水産品を扱う産業ですとか、また、海水浴やサーファーといった観光業の一部に影響があるのではないかと、こういったことでございます。

それから、水蒸気放出・水素放出につきましては、大気を通じての放出ということでございまして、これもやはり大気を通じて県外ともつながるということで、広く影響を与えるのではないかというようなこと。それから、与えうる対象としましては、やはり空気や雨を通してということで、生産品全てに対して影響を与えるのではないかと、こういったことを整理させていただいているところでございます。

それから、次の3ページ目でございます。これが説明・公聴会でいただいたご意見の概略をまとめさせていただいたものでございます。10月の委員会でご紹介したものと同じものでございますけれども、風評被害の懸念ですとか、あと風評被害ではなく実害があるというようなことも意見としていただいたということでございます。

少し下のほうを簡単にだけご紹介させていただきますと、やはり放射性物質は専門性が高いということで、正しく認識されているとは言えなくて風評被害を招くんだというようなお話ですとか、環境中に放出をすると、市場の構造変化が促進されて固定化をしてしまうとか、また漁業の話で、水揚げが徐々に増加をしている中で、明らかにマイナス要因であって、これまでの労力が無駄になる可能性があるというような話ですとか、漁業にかかわらず観光業にも影響が出るのではないかという話。

それから、値下がり分を補填、補償されたとしても、やっぱり取引先を取り戻せないと、こういったことが問題になるというようなお話、それから、やはり漁業、水産業から撤退するということになると地場産業の衰退につながるんじゃないかですとか、近隣諸国の輸入規制まで広がりかねないといった、広がりが出てくるのではないかというようなご意見。
それから、先ほど申し上げました風評被害というのは実害だというようなご意見。
それから、処分のコストのシミュレーションと同様に、風評被害額のシミュレーションも行うべきというご意見ですとか、あと、トリチウムは管理された状態で海洋に放出されているので、福島第一だけが特別の扱いになると、やはり海外から逆に風評被害になるのではないかと、こういったご意見もございました。
また、補償ではなくて地域が自立できる支援が必要と、こういったご意見も説明・公聴会の中でもいただいているところでございます。
その次、4ページ目でございます。
そういったことをもう少し踏まえてご議論いただくために、事務局で準備させていただきました。やはり処分に伴ってさまざまな不安が風評被害を誘発する可能性があるということで、どういったことが起こり得るのかということを模式的に整理をさせていただいたものでございます。
これも左から右にということでございますけれども、処分の開始、もしくは処分の決定というところが影響する可能性もございますけれども、情報の不足というようなことがありますと、やはり情報の伝播の偏りということが起きてしまい、それが上のほうにいきますと、1F近傍の農林水産品の不安ということで、買い控えの発生ということが消費段階で起こり、消費段階のそういった状況が販売不振の不安ということで、流通段階では流通量の減少ですとか販売価格の低下、また、生産段階にいきますと、こういった取引量の減少への不安ということが生産量の抑制ですとか生産意欲の低下ということにつながっていくという可能性があるのではないかということ。
また、少し消費段階に戻っていただきますと、農林水産品だけではなく、観光業のところではキャンセルが発生するというようなことですとか、住民の生活ということでいいますと、避難の継続ですとか一時の避難ということにつながったり、また、下のほうにいきまして国外のところでいいますと、農林水産品であれば、輸入禁止措置の拡大ですとか不買行動の拡大、また、観光業のところではキャンセルの発生、こういったことが起きるのではないか。こういったこと全体が復興意欲の低下ということにもつながってきかねないというようなことでございます。
それから、もう1点、赤字で書いてございますけれども、例えば買い控えの発生のところでいいますと、買い控えの固定化ということで、この風評被害の影響が長期化をしてくるということになりますと、そういった赤字で書いてあるような影響が起こってくるのではないかということでございまして、買い控えの固定化をしますと、流通のところでいいますと、流通が途絶をしたりとか、または銘柄がアウトレット化をするというような話が起こってくる。
または、生産段階でいきますと産業の衰退ということになったりとか、観光地としての魅力が低下したりとか、近隣人口の減少につながったりとか、こういうのが長期化することによる影響というものも含めて考えていかないといけないのではないかということでございます。
こうした風評被害の発生メカニズムを分析しながら、それぞれの階層ごとに適切な対策を検討していくということが必要ではないかというふうに考えているところでございます。
次の5ページ目でございます。
きょう、ご議論いただく前段として、これまでいただいたご意見を少し整理をさせていただいてございます。

まず、検討の前提というところでございますけれども、風評被害が発生するということをやはり前提に対策を講じるべきということと、リスクコミュニケーションと経済的な対策を区別して考える必要があるんだということ。
それから、先ほど申しましたけれども、風評被害の発生メカニズムを分析し、それぞれの階層ごとに適切な対策の検討が必要じゃないかということ。
じゃ、具体的に対策を検討していくというところに向けては、リスクコミュニケーションと経済的な対策と分けて書かせていただいてございますけれども、リスクコミュニケーションのところで言えば、例えば事故直後と異なって、処分の決定から実施までに対策をとる時間があるというようなことですとか、安全性について問題ないということを意識して発信すべきだというようなことですとか、県内でトリチウムについて共通理解を進めていく必要があるというようなこと。それから、地域での対話の機会がつくられ始めているということで、こういった場を活用して、理解促進を図ることも重要じゃないか、こういったご意見もこれまでいただいてございます。
また、海外の点につきましては、海外からの不安というのもやはりまだ多いということで、特に近郊国向けに誤解を解くようなメッセージを出していくということも一案ではないかと、こういったご意見もこれまでいただいたところでございます。
また、2つ目の経済的な対策のところでいいますと、風評被害がやはり継続をするということで、短期的な課題から構造的な問題に変わっていくということで、その生産段階から構造的問題を解決するような支援策が必要ではないかということですとか、また、補償だけではなくて地域が自立できるような支援が必要なんじゃないか、こういったご意見をこれまでいただいているところでございます。
ここまでのご議論の整理をさせていただきましたけれども、こういったことをベースに、きょうさらにご議論をいただければというふうに考えてございます。よろしくお願いいたします。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
それでは、関谷委員より説明をお願いします。

○関谷委員
資料3-2、漁業と汚染水に関する調査報告というものについてご説明させていただきます。
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/takakusyu/pdf/012_03_02.pdf

これは、先般12月13日に当センターにおいて、原子力災害復興連携フォーラムというのを福島大学と共同で行ったんですけれども、そのときに報告した資料になります。
ご説明する前に、まずご了解いただきたいんですけれども、質問文中で、仮に海洋放出された場合というふうに聞いていますけれども、これはあくまで想定調査の手法に過ぎませんので、海洋放出を前提に議論しているわけではありません。また、この調査は現時点での人々の意識、消費行動の意識調査ですので、流通の実態をあらわしたものではないというふうなことをご理解いただきたい。
3点目として、将来の消費行動に関する質問項目が出てきますけれども、これは現時点での意向に過ぎませんので、あくまで目安に過ぎないということをご理解いただきたいというふうに思います。
これは今月の12月の上旬に福島県、宮城県、茨城県、東京都、大阪府でインターネットのモニターによる男女均等割当法の年層の割当法に基づいて行ったものです。
3ページを見ていただきたいというふうに思います。
3ページ、Q13と書いてあるものですけれども、今、「福島第一原子力発電所に関する課題として、何が大事だと思いますか」というふうな質問を聞いております。これについて、一番関心があるのが、現在の汚染水の処理であるというふうなことがご理解いただけるというふうに思います。
ほかの課題、さまざまな福島第一原子力発電所事故後の課題はあるかと思いますけれども、その中で、汚染水の処理というのが一番関心の高い話題であると、これは福島県、県外においても同様です。

次、Q3、4ページを見ていただきたいのですが、まず放射性物質を含む水というふうな形で聞きました。「敷地内には900個ほどのタンクがあり、その中に放射性物質を含む水が保管されています。あなたはこのことをご存知でしたか」、福島県では7割の人が知っていますが、全体では6割程度になりました。
次のページをごらんください。
「敷地内では、水を保管する量が増えてきており、このままでは、敷地内においては、保存することができなくなることが懸念されています」、これについても福島県内では7割で、福島県外全体としては5割程度、西になればなるほど知っているというふうな率が低くなるというのがわかります。
続きまして、この経産省において、この委員会のことですけれども、すみません、この委員会というか、トリチウムタスクフォースの話ですけれども、「放出をしたりする技術的方法やその可能性が検討されてきました」、これについては、やはり福島県内では多くの人、7割の人が知っていますけれども、全体としては5割程度の人しか知らないというふうなことがわかります。

次の7ページをごらんいただければと思うんですけれども、トリチウムについて、「次の言葉を知っていますか」という、一番下になります。16番。これがトリチウムの認知率になるわけですけれども、福島県内だと7割の人が知っていますけれども、福島県外ですと4割の人しか知りません。上のセシウムを見ていただくと、県内では9割、86.3%で、県外では70.6%、つまりセシウムについてはある程度認知が進んでいるものの、トリチウムについては言葉自体を知らないというふうな人が相当数いるというふうなことがわかります。
次のページ、お願いします。

Q14ですけれども、この図をごらんいただければわかるかと思うんですけれども、質問文にトリチウムという言葉が入っていると、それだけで知っているという回答率が下がります。つまりリチウムについて言葉としてわかっていない人が多いということと、あと、トリチウムについての、例えばほかの発電所からも排出されていること、また、自然環境で1年間で
72ペタベクレル程度、自然発生すること、魚の体内で蓄積・濃縮しないこと、こういったことについて、認知率としては非常に低いというふうなことがわかります。
次のページ。

これもほかの図と比べて、トリチウムというふうな文言がある「トリチウムの身体への影響は少ないといわれていること」、これについて知っている人は少ないということになります。
これは身体への影響は少ないということではなくて、と言われていることというのは多く周知されている事実ですので、これについて聞いたところ、やっぱり認知率というのは非常に低い。つまり、これらを見ると、放射線に関する用語の中で特にトリチウムというふうな言葉に関しては、まず非常に認知度が低い、知識としても低い。また、特に福島県内と県外で大きな差があって、県外においては特にトリチウムに関する知識を持っている人が非常に少ないというふうなことがわかります。

次に、汚染水処理への賛否、意見というところにいきたいと思います。
「賛成」、「反対」、「わからない」という、3択で聞いているんですけれども、「海、大気中のいずれかに放出することについて賛成ですか、反対ですか」というふうに聞いたところ、「反対」が全体として46.5%。「わからない」が40.3%、これは県内、県外で大きな差というのはありません。統計的には違いがありますけれども、大きな差というのはありません。
「反対」というふうなものよりも重要なんですけれども、「わからない」というところが40.3%と、「わからない」と回答している人が非常に多いというのが特徴的な結果だろうと思います。
次のページを見ていただければというふうに思います。
「地下埋設」、「当面、保管する」という、トリチウムタスクフォースで出てきた5つの意見とプラスに「当面、保管する」というものを入れてみたんですけれども、「地下埋設」、「当面、保管する」、これが1割を超えて多く、福島県内の場合は「海洋放出」でも14.7%、茨城県の場合も11.7%ですけれども、全体として比較して見ると、「地下埋設」、「当面、保管する」というのが多いというふうな結果がわかります。
また、これにおいても「わからない」というのが、43.4%と非常に多い。つまり、どう処分したらよいかというふうに問われても、そもそもどういうふうなことを議論されても「わからない」と答えている人が非常に多いというのも特徴です。

次のページを見ていただければと思います。Q10です。
「汚染水に基準値以上のトリチウム以外の放射性物質が入っていることは問題だと思う」、「東京電力が公表していた汚染水浄化後の処理水に関する公表データに誤りがあったことは問題だと思う」、これについての意見が非常に多い、9割近くになっているというふうなことがわかります。

また、3番目と6番目なんですけれども、「漁業の再生を見はからって考えていくべきだと思う」、「漁業の主要魚種が試験操業の対象になったこの時期に拙速に処理すべきではないと思う」というふうな、これらの意見について多いというふうなことがわかります。

4番、5番が特徴的だと思うんですけれども、「汚染水は、できるだけ早い時期に処分すべきだと思う」、これが6割。「そう思わない」が4割。「いずれ処分しなければならないが、今は処分すべきではないと思う」というのが福島県内では57.3%、福島県外では5割。「そう思わない」が福島県内では42.7%、福島県以外では51.3%。つまり、ここが大きく二分しているというふうなことがわかります。
すなわち、4番、5番をあわせて考えてみれば、処分すべきであるというふうなことはわかっているけれども、それが今なのかというふうなことについては疑問があると。つまり、ここら辺で意見が割れているというふうなことがわかるかと思います。

次のページを見ていただければというふうに思います。
これらのわからないとか、今まで出てきたことのある意味回答ではあると思うんですけれども、「まだ十分に議論が尽くされていない」、「国民への説明が十分ではない」というふうな、あと「漁業者への説明が十分ではない」、「農業、漁業、観光業への影響が大きい」、「福島県へのイメージダウンにつながる」、つまりこういったさまざまな課題が、あと「健康被害があると思うこと」、これらのさまざまな課題として認識されており、まだこういった問題がある程度きちんとわかってないから判断がつかないというふうな人が多いというのが全体的な傾向かと思います。

3番目、次の次です。汚染水問題と消費行動というところにいっていただきたいと思うんですけれども、これは私と小山先生がずっと継続的に聞いている質問になります。「普段たべる食品、特に福島県産についてお伺いします」というふうなものなんですけれども、「積極的に福島県産は避けている」という、これは2013年から継続的に調査をしてきていますが、当初2013年では3割程度だったんですけれども、年々下がってきておりまして、ことし、この調査だと福島県内では5.3%。福島県外でも1割程度です。傾向的に見ますと、過去の調査と比べてみても、だんだんとこの拒否率というのが「積極的に福島県産は避けている」というのが下がってきていますので、ある程度妥当な数字というふうに言えるのではないかと思います。
その上で、次のページを見ていただきたいと思いますけれども、「福島県の海産物に対するあなたのお考えについて、あてはまるものを一つだけ選んでください」というものについて、「直後は、福島県の海産物について、購入したくないと思っていた」、これが4割程度です。今現在が、魚介類に関しては、海産物に介しては、拒否率は大体1割程度です。

ただ、Q12-3、下側になりますけれども、「安全性に問題がない状態になるように処理されるという前提で、仮に海洋に放出された場合はどうですか」というふうな形で聞いたところ、それでも「福島県産について、購入したくない」という人が3割ぐらいになります。つまりある程度一定程度の消費者の拒否というのは出てくるというのが前提にしなければいけないというふうなことがわかるかと思います。
次のページをお願いします。

県ごとで細かく聞いてみたところ、福島県産については買いたくないという人が4割で、岩手、宮城、茨城、東北地方の太平洋沿岸全体について、太平洋岸全体について、それぞれ数値は違いますけれども、福島県産の海産物以外にも買いたくないという人が出てきているというふうなことは、それなりの福島県以外にも消費行動の影響がある可能性があるということが言えるかと思います。
以上になります。
この調査は既に福島民報、福島民友等で公表されていますとおり、既に公表した内容ですので、新しい内容は含まれておりませんが、ご参考にしていただければというふうに思います。
以上でございます。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
それでは、次に小山委員からお願いします。

○小山委員
小山プレゼン資料というのを開いてください。
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/takakusyu/pdf/012_03_03.pdf

早速2ページ。今、関谷委員からもご説明がありましたように、7年10カ月たちまして、消費者の懸念、これは消費者庁の調査も同様ですけれども、やっぱり年々下がってきていると。3割から1割を切るぐらいまで落ちてきています。
じゃ、福島県の農産物についてどうかというと、大きく2つ、これは前も一回報告させていただきましたけれども、旬のある農産物、季節性の農産物に関しては、価格や市場回復傾向にあると。例えば、果樹、それから野菜というものですね。
一方で、貯蔵性の農産物、要するに倉庫に年間で保存して、保管ができて、通年で供給できるようなものに関しては、大きく市場構造が変わってしまった。例えば、米や肉ですけれども、市場評価が下がったり、あるいは米なんかでいうと、業務用米の比率がふえるというような状況になっています。
また、消費者の懸念が下がっているという、要するに余り不安を持っている方が減ってきているという中で、海外、近隣諸国、これも関谷委員の海外の調査結果というのがかつて報告されましたけれども、さまざまな理由があったと思いますが、かなり懸念を持っていたり、あるいは輸入を規制しているものも継続すると。これは放射性物質のリスクを高目に見積もって輸入規制しているというケース以外も含まれますが、現状としてはそういうものがありますよと。
じゃ、この消費者の懸念が減少してきた理由というのは一体何なのかというのを下のほうで4つ書いていますけれども、やっぱりトータルに安全性を確認できる体制をつくってきたことによって、この時間の経過、7年間それを米であれば6回確認できるという中で下がってきたのかなと。
1つはやっぱり産地における放射能汚染対策、これは除染や吸収抑制対策、試験栽培等も含めてで、流通における検査体制、これは米なんかが全量ですし、一応2019年、来年までは全量全袋検査継続もするわけですし、サンプルというのも毎年サンプル数はふえるわけですから、その農産物に関してかなり高い精度で確認できるような体制ができてきます。
小売り店舗においては、これもちょっとこの後お示ししますけれども、小売り価格、基本的には上がってきていると思っています。ただし、震災前の売られていた売場と震災後というのは確かに変わってきています。
例えば、魚で言えば、福島県は震災後にアンテナショップ、あるいはイベント的なものもそうですし、それからインショップで特別に販売してもらうようなブースというのも震災後にかなりふえました。なので、震災前に扱われていたものと違う場所で販売されているケース、あるいは加工、原料として販売することは難しいケースの場合に、酒類もそうですし、ジュースなんかもそうです、ジャムなんかもそうですが、加工度を上げて、放射性物質の懸念を払拭するような取り組みということも含めて、小売店舗の販売、震災前とは違いますけれどもふえてきたかな。

先ほど言ったような消費者意識の変化、3割から1割まで落ちたというのは安全性確認ができるようになったというのとともに、やっぱり時間の経過とともに気にしなくなってきていると。これは風化といっていいのかあれですけれども、そういう状況があるかなと。

次、3ページですが、先ほど言った、貯蔵性作物、代表的な和牛枝肉で見てみますと、右下のほうのグラフを見ていただければ、黒い折れ線が全国平均で、赤が福島なんですけれども、震災前に比べての差、価格の上昇や下落というのは基本的に牛肉の価格が全体的に上がれば、福島県の肉も上がるわけですけれども、震災前は全国平均との差がそんなになかったのが、震災後は300円から400円という価格差がついたまま、7年間ほぼ変わらないんですね。要するに、市場の評価が全国平均とほぼ一緒だったものが、全国平均よりは300円、400円下の産地。ちなみにこの福島県のこの価格、300円から400円下というのは、一番下のランクの取引ということになっています。要するに市場の評価というのが最も下のものになったまま、震災後7年間固定化しているということですね。

次、4ページですが、これは全農福島さんが大体4割、福島県の米のシェアを持っています。業務用向け販売の推移ということで、一番右、グラフつけていませんが、直近で65%です、業務用米比率。震災前が1割、2割というようなレベルであったのが、やっぱり3倍。業務用米になったということ自体は別にいい悪いというのは、メリット、デメリットあるので、そこはいいんですけれども、ただ、やっぱりこうやって市場構造が変化したまま、それは回復というよりは、もとには戻らないというのは事実としてあるかなと思っています。

次、5ページですけれども、これは先ほど小売店という話です。これは沖縄県で福島県のお米がどう売られているかというのを2016年から出しています。沖縄県は2011年からずっと継続して販売しています。2011年のは2010年産を販売したということと、それから沖縄県って、47都道府県の中で福島県産米のシェアが高い県なんですね。1割程度、福島だけで持っているような県ということで、これは震災前からです。
見てみると、やっぱり小売価格、右下にキロ当たりの価格を入れていますけれども、この3年間でもとに戻ってきています。大体震災前の時点で400円か500円ぐらいの、会津のコシであればそういうレベルだったということなので、戻ってきています。

2016年ぐらいだと、やっぱり、ひのひかりよりも安い値段で売られていたという状況でしたので、要するにアウトレット化という話が先ほどの事務局の資料にありましたけれども、そういう状態から確かに一部では戻りつつあるというような状況もありますということです。

次、6ページ。じゃ、それがなぜ戻りつつあるのか、あるいはものによっては回復傾向にあるのかということですけれども、これも福島県内では一般的に周知されているものですけれども、放射能汚染の対策、農産物に関しては、左の1から農地、要するに農業生産に必要な生産環境の測定をまずしていますよということを示しまして、2つ目、その農地から農産物へ移行の仕組みを示した上で、吸収を抑制するような対策をしていますよと。右上にいきまして3番目、農産物そのものの測定というのを米であれば全量、ほかの作物でもサンプルで、サンプルの精度についても公開した上で説明しています。4番目、それを全て消費者に対して情報提供を7年間続けてきたと。

じゃ、これが今回のトリチウムの処理の問題に関して言うと、どうやってどういう情報を、例えば海なのか環境なのか、吸収する仕組みというのをどうやって示せるのか。先ほど、柿内委員からも指標の話がありましたけれども、全く違う示し方をやっぱりする必要があるかなと。
農産物、じゃ、例えばトリチウムであれば水産物測定とは一体何なのか、どういう情報が必要なのかということを示す必要があるということと、農産物、セシウムに関しては7年間かなり情報提供してきましたので、それとは全く違うやり方に今後なるということなわけですね。例えば、先ほどの代表的な指標で示すというやり方をするのであれば、全く違う方法になるということも改めて考えなければいけないのではないかなと感じました。

次、7ページ、これは2013年に日本学術会議から放射性物質のセシウムにおける農産物の検査体制に対する提言、これは私もかかわったんですけれども、チェルノブイリ原発事故後のウクライナのベラルーシの取り組みをもとに、第1段階から第4段階まで示したものです。
汚染度にあわせて、例えばその中では非食用のものもあるんではないか、あるいはゾーニングをできないか。リスクに応じてスクリーニング、その中でも米に関しては全量をやったわけですけれども、そういうものを示した。これに基づいて先ほどの6ページのものを福島県内では4段階の検査というのをやってきたということです。

8ページは、結果、今、消費者の回復してきている理由の1つですけれども、全量全袋検査の結果、4年連続基準値超えはありませんということがホームページ上でもこうやって示されているということや、それから9ページ、吸収抑制対策と今後、転換あるいは縮小していくわけですけれども、今後はというか、昨年からですけれども、このFGAP、福島県のGAPという認証制度の中に、カリウムの施肥という吸収抑制対策をもう既に組み込んでいく方向です。なので、検査体制は今までは結果を示して安全性を確認してきたんですけれども、通常のGAPだとかHACCPというような農業政策、あるいは認証制度の中に、この放射性物質の安全性というのも組み込むような形に今はだんだんなってきていると。要するに、そういう方向性も将来的には必要かなと思います。

最後、10ページですけれども、じゃ、漁業、今回はトリチウムの問題ですから、どういう処理の仕方をしたとしても、やはり水産物に関する影響はあるかなと。先ほどの事務局のシミュレーションの中で言うと、やっぱり食べ物に関してのところを私のほうで言うと、例えば農業に関して、漁業と違うところを1個抜き出してみると、農業に関してこれは象徴的だったんですけれども、やっぱり農地と切り離した農業というのを初発の段階で、福島県なんかだとやってみたわけですね。例えば水耕栽培だとか、植物プラントだとか。それでもう汚染とは切り離してつくりましたというのをある種象徴的なんですけれども、安全性というのを確認するための方法というのを1つやってみた。

あるいは、食べ物ではない農産物、これは双葉八町村でも既存営農再開を直近でしたところなんかでは今、取り組みとしてやっていますけれども、例えば、花、花きだとか、あるいはエネルギー作物とか、あるいは飼料作物だとか、そういうものをつくってきたと。
じゃ、漁業において、これはないと書いちゃいましたけれども、厳密に言うとないわけじゃないんですが、なかなか難しい部類はあるんじゃないかな。例えば海草を使用しないような水産物、あるいは食べないようなものというのを何か考えるというときに、農産物とはやっぱりちょっと困難性というのが違うのではないかな。

2つ目は、農業の場合だと、やっぱり事故だったので、全く事前の準備、想定が全くなく始まったために、初発の段階でかなり困難性を極めた。というのは、基準値超えの農産物を流通させてしまったという2011年の初期の問題、あるいは安全宣言を出した後に流通してしまうだとか、やっぱり事故と想定外というところで難しい部分もありましたが、処理という部分に関してくると、いろんな対策等がもしかしたら考えられるかもしれないなということと、やっぱりセシウムとトリチウム、先ほど柿内委員からもご指摘があったように、代表的な指標で評価するような性質のもの、時間がかかるとか、そういうものとセシウムと農業という対策でやっぱり違うかな。

あと、ちょっとここには書きませんでしたが、例えば水産物であると流通量は大分違うかな、農産物に関して言うと、金額ベースで言っても福島県農産物だと2,300、ピーク時でも4,000億ということでしたけれども、水産物だと100億ぐらいの流通量になっているということと、ただし農産物と違って農地だと汚染された農地というのが特定できたわけですけれども、これは大気だろうが海洋だろうが地中だろうが、やっぱり特定することが難しいとか希釈されるということは、逆に言うと、どこに存在しているかというのを常に追うことが難しいということもありますので、逆に言うと他の地域への影響というのが懸念も含めると、大きいのではないかなということも考えられるのではないかと思いました。
以上です。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
それでは、これまでのご説明に対しまして、質問とかご意見等ございましたら、ご発言をお願いします。
森田委員。

○森田委員
ありがとうございます。事務局の社会的影響の抑制対策という資料で、風評被害発生のメカニズムの分析とか、非常によく分析されてまとめられていると思うんですが、その後の関谷委員と小山委員の発表を踏まえると、この事務局の資料にすごく違和感を感じております。

それは、関谷委員とか小山委員の発表は、放射性セシウムの汚染による風評被害が現在進行形起こっていて、それを踏まえてのトリチウムを今後どうしましょうかという話ですが、ここで事務局が出されているのは、放射性セシウムによる風評被害が全くなく、今後トリチウムに関して何か処理をした場合の風評被害発生のメカニズムで話がまとめられています。

何が言いたいかと言うと、具体的に言えば、例えば福島県の相双地区では、漁業者の方がとってきた魚を市場に出して、それを買って流通に乗せてくれる仲買人という方がおられますが、、その仲買人が震災前は180人ほどおられたのに、現在は25人程度しかおられない。これは最初の津波の被害があって廃業された方がおられるわけですけれども、その後に放射能汚染の問題があって、商売をやめられた方も多いわけです。現在は、それは構造化していて、その少人数の仲買の方が魚を処理できないので、生産段階のほうに抑制がかかっていて、水揚げ量がふえないという状況です。

もう既にセシウムの汚染で、そういう構造的な問題ができてしまっているところに対してのトリチウムの話なわけですよね。ここで事務局の方がまとめられているのは、平常時というか、完全に復興が戻った状態の中でトリチウムの話があり、こういう風評被害が発生するというまとめに見えるんですが、現実的にはこの風評被害発生のメカニズムの分析のどこかに既に流通、魚をとってきても流通できない状況が発生しているわけですので、この図の中には書き込みづらいと思うんですけれども、このにはない風評被害の段階があるということですね。

ここで、何を言いたいかというと、放射性セシウムの汚染の問題が完全に解決できない状態の中で、トリチウムの問題を解決しようとするのはなかなか難しいんじゃないかということをコメントしたいということです。

もう一つは、資料に対するコメントですけれども、事務局の経済的な対策、一番最後のページですが、この下から2つ目のところに、生産段階から構造的問題を解決する支援策が必要と書いてありますけれども、これは現在の放射性セシウムの汚染のことに関して言えば、生産段階がそれなりに回復しているが、次の流通のところ以降で問題が解決していないために復興ができないということが起こっているので、この文章的にはコメントしたいと思います。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
高倉委員。

○高倉委員
関谷委員にちょっとお聞きしたいんですけれども、これは12ページかな。汚染水処理、賛成、反対の表がありますね。これで見ると「反対」と「わからない」が、ほとんど8割か9割占めているんじゃないですか。

○関谷委員
はい。

○高倉委員
それで、この統計をとった対象者のことはわからないですけれども、この人たちは1つはトリチウムの科学的な根拠、そういうものの知識が少しはあるのかどうか、あるいは、そういうのを少し教えたらどう変わるのか、その辺はどうお考えですかね。

○山本(一)委員長
関谷委員。

○関谷委員
今回は単純集計だけを示していますので、細かい分析はお示ししていませんが、8ページですか、数字番号はありませんが、8ページ、9ページを見ていただければと思うんですけれども、そもそもトリチウムの科学的性質以前に、すみません、7ページです。トリチウムのことをまず4割程度しか知らず、また、トリチウムについての質問項目が出てくると、そもそも知っているという人は県外だと2割、1割程度しかいない。
つまり「反対」、「わからない」というふうなことではなくて、全体的にそもそもトリチウムということが理解されてないというふうにまずは見るべきなんだろうというふうに思います。
細かいクロス集計は今回はお示ししていませんけれども、とにかく全体的にその割合が低いということは、そもそも全体として知られていないということですから、賛成、反対がわからないからどうのうというふうなことではなくて、まずはその全体的な傾向として多くの人が知られてないで、「反対」、「わからない」が多いというふうに見るべきだとまずは思います。

○高倉委員
ありがとうございます。
それからもう一つ、汚染水処理の意見のところなんですけれども、これは14ページですね。1番と2番なんですけれども、処理処分がどうあろうと、最終的には国の規制に基づいて放出しなければならないということが前提ですよね。
要するに、ALPSの中で全部取れなくても、最終的には放出する。例えばどう処理処分しようと、純粋なトリチウム水であるということを国の許可がないとできないということでしょう。そういうのは、この聞いた人は知っているのかどうかなんですけれども。

○関谷委員
どういう意味でしょうか。

○高倉委員
要するに、漏れたとかなんかということで被害が大きくなって、風評被害というか、実害ではなくてで、処理処分する場合には必ず最終的には規制庁の許認可をもって処分するわけですよ、今どうあろうと。この処理水をそのまま捨てるわけじゃないですから。その辺を誤解しているんじゃないかというふうに、ちょっと感じているんですけれども。

○関谷委員
そもそも知らない。

○高倉委員
知らないですか。

○関谷委員
はい。誤解とかではなくて、ちょっと待ってくださいね。
例えば、20ページになりますけれども、あえて仮にの質問なんですけれども、東京電力福島第一原子力発電所に貯蔵してある放射性物質を含む水が安全に問題がない状態になるように処理されるという前提で、海洋に放出された場合というふうに仮定の質問を置いて、そのことが現在決まっているわけではありませんと仮定の質問を置いて、けど拒否率は上がるわけです。

なので、これは誤解をしているというよりは、ちゃんとこういうメッセージを与えて、拒否する人の割合がふえるということは、やっぱりそれなりに情報を与えれば拒否反応というのが出てくるということです。なので、誤解云々というよりはそもそも知らないんですから、誤解ということではないと思います。

○高倉委員
それから、事務局にちょっとお聞きしたいんですけれども、我々も地元の人たちといろいろ話ししたりなんかするんですけれども、結局のところはどんなことをやっても風評被害はゼロにはならないと思うんです。それで、その経済的な面とそれからもう一つは説明責任があるんですけれども、その説明責任とか経済的な責任は事業者が負うべきものなのか国が負うべきものなのか、その辺はどうお考えですかね。

○山本(一)委員長
事務局。

○高倉委員
それによって、地元の説明が、我々が話しているときに変わってくるもんですから。どういうふうにお考えなのか。

○奥田対策官
この問題にかかわらず、この廃炉汚染水対策全体なんですけれども、やはりその責任は東京電力があるという中で、国が前面に立って一緒に取り組んでいくというのが今の我々のスタンスでございますので、基本的な考え方としてはこの処理、処分に当たっても同じような考え方で進めていきたいというふうに考えています。
ですので、東京電力だけということだけではなくて、国が前面に立ってやっていくんだということは、しっかりと我々も考えていきたいということでございます。

○高倉委員
ちょっとわからないんですけれども、国は前面に立ちと言いましたけれども、最終的には事業者責任にさせるということですか。今の話、ちょっとよくわからないんだけれども。

○奥田対策官
この対策について言うと責任ということではなくて、何をやっていくかということだというふうに思っていまして、そこについて言うと、どっちかだけがやるという問題ではなくて、東京電力ももちろん取り組みをするということでございますけれども、国が前面に立って一緒にやっていくということでございます。

○高倉委員
事業者責任であり、国の責任であるというふうに考えてよろしいですね。

○奥田対策官
その対策を一緒にやっていくという意味では、そういうことだと思います。

○山本(一)委員長
崎田委員、お願いします。

○崎田委員
今のいろいろなやり取りと少しかかわりはあるんですけれども、ちょっと私の意見を申し上げたいというふうに思うんですが、今回、今、関谷委員からご発表いただいたアンケート、やはりこういう時期にアンケートをとっていただいたのは大変ありがたいというふうに思うんですが、その内容を拝見していて、私はやはり一番最初の3ページにある、今、皆さんが関心があることが汚染水の処理と廃炉を進めること、やはりこれが切実なところだと思うので、ここが大変印象深いです。

そういう意味で、もう少し中を見ていくと、先ほどご説明があったように、トリチウムということに関しての理解というか、科学的な性状に関してはほとんど知られていない。そういう状況の中で、いろいろな処分に関してお答えをいただいていますけれども、それよりは私自身は一番最初の汚染水の問題と廃炉に関して、やはりこれをきちんと処分するということ。この課題に関して関心があるということと、トリチウムの科学的な性状に関して余りほとんどご存じないという、この現実を受けとめた上で、どういうふうに対策をとるかということをみんなで考えていくことが大事なんだというふうに強く思いました。

そのときに、私自身は今は平常時で放射線をどうしましょうかという話ではなく、事故対応の時期だと思うんですね。事故が起こってしまった、非常に残念だけれども、やはりここからいかに福島の方が新しい暮らしをつくって、地域で新しい産業を起こし、強くまちづくりをして生きていかれるかということ。そういうことを早く進めるためには私はやはり廃炉をきちんと進めていくということが大事だと思うんですが、その廃炉の入り口としてこのトリチウム汚染水の処分というのは大変重要なところですので、そういう全体感の中で、やはりここをしっかり考えていくのが重要だということを、改めて今回の資料を拝見して強く思いました。

その処分を考える上では、風評被害が非常に大事な課題だからということで、この委員会があるわけですけれども。この風評被害を考えるときに、私は風評被害のこの資料の、社会的影響の抑制対策のところで、風評被害が大変だからこの処理、処分に関して少しゆっくりさせるというようなことは、私は逆に福島の方たちにとっては、生活再建を非常におくらせることだと、そういう印象を、やはり改めてこの辺の資料を拝見しながら思いました。

風評被害に関しては今、国は各省庁連携で、全国に対して福島の農産物を紹介したり、福島を見たり、聞いたり、訪ねるといういろんなプロジェクトをやっておられますので、私は今この委員会、あるいは廃炉に関係する資源エネルギー庁の方たちに、風評被害対策としてやっていただくのは地域への対応です。やはり福島の地域の皆さんに、しっかりとしたモニタリングをし、その状況をきちんと対話をしながら納得感ある状況をつくっていただくという、やはり役割はそこなんだろうというふうに思っています。

ですから、国がやはり、もちろん発災事業者が廃炉とか今回のトリチウム処理をしっかりやるのは大事ですけれども、やはりそこを国がしっかりと状況を見るということ、監督するのか一緒にやるのか、どういう言い方なのかですが、やはり国がしっかりとここは責任を持ちながら、きちんと進めていくということが福島の方にとっても安心感があることだというふうに強く思います。福島の方々ともここのところ一生懸命話をするんですが、そこが大事なことだというふうに思っています。

ですから、やはり福島の方々と、こういう状況をきちんとお伝えして、話し合いながら、トリチウムの処分をきちんと進めていくという、そういう流れが結局は風評被害対策にもつながっていき、そういう福島の状況が全国に発信されることで、風評被害が、社会的な不安感みたいなものはおさまっていくという、そういうことになってくるというふうに思っています。

そのときに、構造的な風評被害がもう起こっていて、経済的に成り立たない状況が起こっているということに関しては、ある程度補償とかそういうことはしっかりと冷静に話し合って考えていただいて、そういうシステムは別につくるとか、そういう全体感がしっかり必要なのではないかということです。

今回の一連のこの資料を拝見しながら、改めてその根本的なことを強く感じました。そういう意味で、やはり国がしっかり背筋を伸ばして、こういう、なかなか状況が伝わってないことに関してしっかり伝えていく、そういう腹をくくっていただくのが大事かなというふうに思いました。
よろしくお願いいたします。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
開沼委員。

○開沼委員
関谷委員と事務局に分けてご質問したいんですけれども、関谷委員にはこの調査でわかったこと、いろいろあると思います。あと、クロスしたときの結果というのもここに出ていないところが見えているのかなというふうに思います。

1つが、メディアの影響をとっているのか。これは特にわかっていないというのがあればですけれども、という質問をしたいと。
というのは、やっぱり福島県と県外で全体を見れば多くのところで明確な傾向が出ていて、福島県内のほうがもろもろ知っている傾向があり、これは何なのかなというところですね。

その1つの仮説は、メディアの情報発信は明らかに福島のほうが多いですよというところがあると。特に、メディアの中でもマスメディアの影響というところがあるのかなというところが1点で、もう1点が20ページの海産物の購入のところで、これは海産物ということで聞いていますけれども、ほかの作物にも、あるいは観光にも1つの目安になるところかなといろいろ考えさせられるところですけれども、現状の福島の海産物について購入したい層というのが、どれだけ汚染水の処理によって、海洋放出によって減るのか、あるいは購入したくない人がどういうふうに動くのかというところが見えていますが、大体10%くらい、これは福島県、10%以上のところもありますかね。福島県内外であると。

じゃ、ここの移動している層ってどういう人たちなんですかというところですね。総じて理解していないというところは大前提として、理解していないというか、総じて知識がそもそもない、認識も明確に、興味・関心も多分向いていないという傾向が今回の調査で言える上で、ここの移動している層というのはどういう層だと言えるのか。これも、もしわかればというところで教えていただければなと思います。

○関谷委員
メディアについてというか、報道量の接触量については聞いているんですけれども、もちろん県内、県外で大きな差があります。因果関係の分析まではまだしてないんですけれども、これは当然メディアが絡んでいるというのは、別に何も違和感なく、そうだというふうに思います。
過去のさまざまな私たち、小山先生とか、あと開沼さんと一緒にもやらせていただきましたが、さまざまな調査で、福島県内と県外の知識度が大きく違うというのは一貫した傾向ですので、もちろんメディアの影響というのは当たり前のこととして考えるべきであろうというふうには思います。
そのメディアとのクロスについても、移動している層のクロスについても、すみません、そこまで細かい分析はまだ行っておりませんので、すみません、学会発表みたいになりますけれども、今後やりたいと思いますので、きょうは提示できません。申しわけありません。

○開沼委員
すみません、もう1個、この20ページのところの移動ですよね。放出前後の移動についてもまだという感じで、わかりました、了解です。
という上で、事務局の資料の社会的影響の抑制対策についての5枚目のこの構造的な整理の図ですね。これを見て、いろいろその影響とか、どこでどういう対策をするのかというところは全体像がそれなりに網羅的に一定の妥当性をもってあるなと思うんですけれども、やっぱり気になるところというか、ここまでいろいろ検討してきた中で、検討されていないのに一番大きな変数とパラメータとなるであろうところが、もうここの図を受け入れるのであれば、明らかに情報伝播の偏りの部分、つまりマスメディア、SNS等がどう動くかということで、言ってしまえば全てが決まるというような話になるというのが、ここまでの議論の整理なんだとすれば、これはどういう形で実現するのかはいろいろな調整はあると思いますので、強くは申しませんが、例えば、マスメディアがどういうふうに今この問題を捉えているのか、あるいは何らかの処理をするときに、どういうスタンスで、どういうスタンスでというのは、もちろんマスメディア、その他のメディアも、そのときに起こったことを客観、中立に取材して報道するのが私たちの役割ですと言うかもしれないけれども、メディア論的に言えば、もうメディア自体がメッセージを既に持っているということは受け入れていただいて、つまりメディアがやっぱり客観、中立ということはあり得ず、福島について、あるいはこの問題について、例えばこういうことが足りてないというふうに思っているのであれば、やっぱりそういうことを充実させるということも事前にやっておくべきでしょうし、あるいはこういうことをやるべきだという話もあるのかもしれないと。
そこを触れないまま物事が進んでいくというのも、非常にこの図を見た上だと気持ち悪いというか、一番コアにある部分をスルーしているんじゃないかなというふうに思います。

いろんな側面でそれは言えて、例えば、ちょっと具体的な話をさせていただきますと、先月、ある原発立地県の地元紙が廃炉の進捗が遅いということを論説として長い記事を書いてネットにあげているのを私は拝見したんですけれども、朝の段階で、「浪江町の井澤町長」がと書いてあるんですね。おかしいなと、さすがに訂正が入るだろうというふうに思って夜まで見ていて、でもずっと変わらないと。夜に、さすがに、「浪江町の井澤町長」ではないですから、「双葉町の井澤町長」ですと、やっぱりそういうレベルで取材して、福島の復興が全部だめだみたいなメタ情報を出すこと自体が風評になるのではないかと。そこまでは言いませんでしたけれども、少なくともそういう事実誤認がありますよということを電話で申しましたところ、特に何の謝罪訂正もなく、その「浪江町」というところが「双葉町」に変わるということがありました。
ここ1カ月だけとっても、結構そういうことって多くあると。だから、SNSの問題みたいにこれは言われたりするけれども、マスメディア自体が今でもいろいろな情報の齟齬を起こしている部分があるということは事実としてありますと。

だからマスコミが悪いとかという話は全く言いたいつもりはなくて、これがやっぱりある原発立地自治体、つまり原発の問題とかについて、あるいは風評についても一定の理解があるところで実際にやっている問題で、しかも今起こっていることであると、ここ1カ月ぐらいで起こっていることであるというのも私自身ショックを受ける部分であるし、でも、そういうことも含めて、この問題を見ていかなければならないなと思います。
何か本当に間違っていたら、別にそれは訂正をしてもらえればいいんだけれども、しれっと直っていたりするとかいう状況は非常に困るなと思っています。

すみません、長くなりましたけれども、そういうことも含めて、構造的なこの全体の問題の中での情報伝播の部分をより詳細に検討するということなしに、この風評の問題、あるいは実際にいろいろ害が出てくると。モニタリングして、何か検査結果でいろいろ問題が出るなということも、もしかしたら今後あるのかもしれない。

そういうことも含めて、情報がどういうふうにこの中で位置づけられるのかということは、詳細をもうちょっと見てから議論を次に進めないとだめなのかなと思っております。
以上です。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
森田委員。

○森田委員
関谷委員、小山委員にもですが、お聞きしたいんですけれども、まとめの3あたりで、福島県の海産物を購入したくないという人が4割から1割に大きく減少しているというところもあるんですが、これは1割強にまで減りましたよという好意的な話として受けとめるべきなのでしょうか。先ほどの開沼委員もありましたけれども、今のSNSが発達している時代においては、いまだにその1割の人が購入したくないということで、要はスーパーマーケット等はその1割の人を気にして、物を扱わないわけですよね。この1割はどういうふうに解釈されているところなんでしょうか。4割から1割は、まだ1割いるのか、もう1割になったのか、どちらの解釈ですか。

○山本(一)委員長
関谷委員、お願いします。

○関谷委員
少し前の調査結果になりますけれども、2015年に行った流通業者に対して行ったアンケート調査、私と小山さんでやったんですけれども、流通業者の方々ほとんど福島県産の農産物、海産物については安全性に問題がないということは認知されていますけれども、4割程度の人がやっぱり流通というか、卸したくないというふうな回答をしています。
つまりこの後、その流通業者の方々に聞くと、多く見積もっていて、やっぱり拒否層が多いというふうに見積もっている傾向があります。それも大体4割ぐらいです。つまり多く拒否している層を見積もっているがゆえに、なかなか流通に流れていかないで、先ほど小山先生が言っているとおり、それが構造化してしまって、流通業者の方々、もう7年たってしまっていますので、もとに棚を戻そうというふうな方向性に動くきっかけがない。なので、そういったなかなか福島県産の流通が戻らないということが常態化しています。ですので、この1割程度に減少したというのは、あくまでその消費意向としてのものであって、これが流通の実態を示しているわけではないというふうに解釈されるべきだと思います。

○森田委員
これは詳しくはわからないのかもしれないですが、流通の方々はこの4割から1割程度に減った結果を見て、じゃ、福島県産のものを扱おうという動機づけになるのか、まだ1割あるのでまだまだ扱えないというふうに判断してしまうのかというところはどうなんですか。

○関谷委員
私たちの調査だけではなくて、消費者庁の調査を見ても、1割程度になってきているということはある程度周知の事実だと思います。しかしながら、やはりそれを多く見積もって、いまだ流通が変わっていない。それが7年、8年を迎える現在の結果だと思いますので、これの1割を見て、じゃ、これで大丈夫だ、戻していこうというふうな時期はもう過ぎていて、結果として1割程度なんだけれども、流通業者の認識は余り変わらず、アンケート調査で1割というふうに出ても、それを察して、流通の福島県産にもとに戻すというふうな動機にはなり得てないというのが今の現状なんだろうというふうに思います。

○山本(一)委員長
小山委員。

○小山委員
1割程度の人ということなんですけれども、これは消費者で絶対に嫌だという人はやっぱりいるんですよね。僕も福島にいても、本当は甲状腺がんがふえているんでしょうということを今でもやっぱり言われますし、そうやって質問してくる方もいます。
それは、やっぱりこの7年たっても情報が更新されてないということと、やっぱり現場、事故があったら、絶対に何かあるんだと、事故が1回あったらもうだめという考えの方がやっぱり一定程度いるのかなということかなと思います。

4割から1割とか3割から1割、購入したくないという消費者がこれだけ減っているといって、戻っているのも実際あると思うんですよ。例えば、大手の流通だとか、あるいは観光とかも含めて、釣りなんかもそうですけれども、戻っている部分があるのと、一方で扱ってなかった人たちって何でかと言うと、1人でも、いわゆる電凸、電話でクレームをつけられるんだったら、もうその対応で面倒なので扱いたくないと。要するに1%だろうが、パーセンテージではなくて、1人でも言ってくる人がいれば、もう一々扱う必要ないというのがやっぱり初期に店頭の販売をやめた理由だったんですね。

7年たって、7年間ずっと電話してくる人はやっぱり少なくなってきたということなのかな。だからそのパーセンテージで扱う、扱わないということと、強硬な1人というか、そういう組織や個人が活発にいた時期との違いがあるのかな。

なので、もう一回トリチウムの問題に戻りますけれども、海洋放出と皆さん言っているので、何らかの処理をしたときに、海洋にしたときに、やっぱり初発の段階で、どんなにリスクコミュニケーションしようが、何しようが、必ずやっぱりそういう問題が起こるし、それから風評被害じゃないんですよ。何らかの処理をしたときに、必ず市場構造が変わってしまう。

それは、例えばですけれども、今までと同じようなことはできないわけですよね。例えば、店頭での電話対応もそうですし、それから新たな検査をしなければいけないとか、何か付随的にやらなければいけない対策を事故のときは、前の原発事故のときは急だったので、もうやるしかないという形でやりましたけれども、処理でいつかこういうふうにしますよと、期間も決まってやったときに、5年後にこうなる、10年後にこうなる、じゃ、もうやめちゃおうと。5年後に何らかの対策を付随的にやらなきゃいけないんだったら、もう続けたくないということも今回起こってしまうということで、風評被害じゃなくて、処理をすればやっぱり生産構造も流通構造も市場の構造も何らかの対応を必ず迫られて、それがどういう時期なのかということも含めて、例えばやめる人もいれば扱うことも含めて検討する人もいる。

それを風評被害なのかと言うと、何らかのイベントに対して対応を変えるというのは、風評というよりかは構造が変わりますよということだと思うんですよね。ということです。

○山本(一)委員長
ありがとうございました。
辰巳委員、お願いします。

○辰巳委員
まず、関谷先生、ありがとうございます、調査。それで私は、この16ページのまとめ2に書いてくださったところが、まさに現状で多くのみんなの声の結果だというふうに思って、承っておりました。
とにかく、だからこれは、16ページに関しては合意というか納得する結果だなというふうに思ってお聞きしておりました。

それに対して、資料3の事務局からのきょうの説明の資料なんですけれども、まず表紙からなんですけれども、要するにスタンスが全然違うなという気がしたんですね、今の関谷先生の調査の結果と比較したときに。何が違うかと言うと、タイトルは社会的影響の抑制対策というふうに頭からなってきておりますし、それから風評被害と全てが風評被害というのが前提の資料になってきていると。

3ページに、公聴会で皆様の意見をいただいた一応まとめがあるんですけれども、ここでも書かれていますというか、皆さんのご意見なんですけれども、やっぱり風評被害という言葉に対して、その言葉に対して、皆さんそうじゃないんだよと言っている人もたくさんいるわけなんですよね。

それで何よりも思ったのは、関谷先生は一言も風評被害という単語をお使いになっていない。実際にこういうふうな状況になる、あるいはこういうふうな考え方があるというふうに書いてあって、だからこのあたりのスタンスの違いというのを埋めていただかないと、国は頭から風評被害だから、それを抑えるための対策をとるんだというふうに聞こえてしまいます、今回の資料でも。

だから、そのあたりはやっぱり、なかなか私自身も納得しがたいなという気がしているんです。だから、抑制という単語もすごく抑えつけるような感じの単語に聞こえるし、これから皆さんと一緒に話し合いながらいい方向に向かっていけるようにできないだろうかという話し合いをしていくわけなので、抑制対策をここで考えるということではないと私は思っておりますもので、よろしくご検討ください。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
特になければ、きょういただいたご意見を参考にして、我々がこれからどうすべきかということのポイントについて、また整理を事務局にお願いしたいと思います。整理された内容を踏まえて、次回移以降また議論させていただければと思っております。
それでは、その他に移りたいと思います。
以前、関谷委員からご質問のありました処理水に含まれる化学物質について、東京電力から報告があるとのことですので、ご説明をお願いいたします。

○東京電力(松本)
東京電力の松本でございます。
それでは、右肩に参考資料と書かれている、参考資料8番、処理水に含まれる化学物質の分析についてという資料をごらんください。
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/takakusyu/pdf/012_04_01.pdf

こちらにつきましては、10月1日のこの小委の場でも、放射性物質以外の分析についてということで、ご質問、それから私のほうから回答させていただきましたけれども、今般、結果がまとまっておりますので、この小委、本日ご報告させていただきます。
スライドの1をごらんください。

放射性物質の分析に加えまして、化学物質の性状把握の観点から受け入れ時期に応じたタンク群を選出して分析を順次実施しております。分析につきましては、東京電力が持っております「一般排水処理管理要領」というものが従前からございましたので、その水質分析に従いまして、46項目の測定を実施しております。
実施している項目につきましては、下のほう、米印を飛ばしておりますけれども、基本的には水質汚濁防止法に関する法令等に基づきまして分析項目、それから許容限度等を参考にさせていただきました。
中身につきましては、2ページ以降、5枚のスライドにわたりまして46項目の結果を紹介しておりますけれども、いずれの分析結果もいわゆる許容限度を下回ると、許容限度以内ということを確認しておりますので、今回、きょうご報告させていただきました。
以上になります。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
それでは、本日の予定された議事は以上でありますけれども、今、東京電力からご説明のあった内容やその他、全体を通じてご意見、ご質問等あればご発言をお願いいたします。

○崎田委員
今の資料の内容に直接の関りではないんですけれども、前回、このトリチウム水の状況に関して、どういうふうに理解したらいいかという内容をちゃんと発信するという、その大事さに関してみなさん意見が出ましたが、そういうホームページをすぐに立ち上げていただいたということで、ありがとうございます。
それで、そのホームページも実は私はちょっとわかりにくいところとか幾つか感じたので、もう既にお返事を返したんですが、早速直っていて、やはりそういうふうに迅速に対応していただくことがこれから大変重要だと思いますので、そういうふうに社会に一番わかりやすい状態で常に情報が出るように、これまで以上に心がけていただければありがたいなというふうに思いました。
よろしくお願いします。

○東京電力(松本)
ありがとうございます。
きょう、ご報告させていただいたこのような化学物質の測定結果もホームページのほうにはきちんと報告できるようにしたいと思いますし、また、前回の小委の中で委員の先生から双方向というようなことでご議論があったかと思いますけれども、現在FAQを用意いたしまして、まだ不十分ではございますが、そういったところも充実させていきたいというふうに思っております。

○山本(一)委員長
関谷委員、お願いします。

○関谷委員
きょう発表させていただいた内容で、ちょっと誤解があるかと思いますので、2点補足をさせていただきます。
私は、このトリチウムに関する汚染水のアンケート調査においては、これはトリチウムの化学的な性質については、ほとんど聞いておりませんで、それはアンケート調査というものが、そもそも人々の事実の認識を聞くものであって、理科のテストをするわけではないので、あくまで報道ベースといいますか、一般的な常識としてどういう知識を持っているのか。そもそもアンケート調査の質問の文言が理解されない限りは、それについて適切な答えというのは出てこないわけです。ですので、テストになってしまうと、これはネット調査なので、途中で回答するのをやめてしまう人が多くなって、物すごく偏ってしまいます。ですので、このアンケート調査という特性上、科学的性質を細かく問うたものではないというふうなことを誤解なきようにお伝えしたいというふうに思います。

2点目なんですけれども、これは私見になりますけれども、もう一度強調させていただきますが、「わからない」というのが非常に多いというのが今回のアンケート調査の特徴だと思います。つまり、判断する材料がまだ十分に周知されてない。ここの部分をもう一度繰り返させていただきたいというふうに思います。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
開沼委員。

○開沼委員
さっき私が申したことの繰り返しのようにもなってしまいますし、今の関谷委員の話の関連してなんですけれども、東電がやれ、経済産業省がやれというのは当然の話であるという上で、やっぱり、じゃ、どういうふうに、全くそもそも処理水の話が伝わっていないと。それは処理水についてどういうスタンスで挑むかという話は自由にやればいいと思うけれども、そもそも話題にもなっていない、言葉も聞いたことすらもないというところを、餅は餅屋なので、東電や経産省に任せ過ぎること、そこが頑張らないから全部だめみたいな話ではなくて、どういうふうに社会で分かち合っていくのかと。

それは従来型のマスメディアもそうですし、SNSもそうですし、口コミなどもそうですし、そういったところがどうしていけばいいのかという議論がここまで欠けていたんじゃないのかなということを改めて申したいと思いますし、あるいは関谷委員の資料から、すみません、これは科学的に言える話ではないということがきょうの議論の中でのことですが、仮に地元メディアなどがそこの理解を一定程度ほかの地域より明らかに押し上げているということをしたんであれば、どういう努力をしてきたんですかと。何をやれば私たちが議論する材料を手に入れることができるんですかという話を聞いたりするということも当然やらなければ、もう成功事例があるわけですからということが多分議論されてなかったなということは、多分今回のことで改めて確認するべきかと思います。

○山本(一)委員長
ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
それでは、次回以降につきまして、説明・公聴会でいただきましたその他の論点について、引き続き議論させていただければと考えております。
その後で、取りまとめに向けてさらに議論を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、事務局から連絡等ありましたらお願いします。

○田中企画官
本日も活発なご議論ありがとうございました。
次回以降の日程につきましては、改めて事務局よりご連絡をしたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。

○山本(一)委員長
それでは、これをもちまして、第12回多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会を閉会いたします。
どうもありがとうございました。
-了-

カテゴリー: トリチウム

「小林圭二さんを偲ぶ会」お別れのことばより/19.7.14「彼がいてくれたことに感謝」京大反原発派、小林圭二さんしのぶ会 大阪【毎日新聞】

海老澤徹さんの時までただ漫然とお聞きするだけだったのが、ハッと気づくと懇親会受付係の隣のお二人達はメモをとっておられる。さすがジャーナリストだ。
私も今日この席に来られなかった上牧行動主催者夫人やあざらしぐりこさんの為に、メモしなくっぢゃと思いはしたが、海老澤さんのお別れのことばは、宇治の頃のお話と学生運動、4回生の時京大での全額封鎖の時のお話しか覚えていない。
でも、海老澤さんはおケイさん、コバケイさんでもなく、ケイさんと呼んでおられたのが分かった。

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「小林圭二さんを偲ぶ会」のお別れのことば(荻野晃也さん)

1964年 工学部原子核工学教室助手に、入れ違いにコバケイさんは原子炉実験所へ
1969年 東北大で「全原連」立ち上げ

コバケイさんと同時に定年で記念講演も安全ゼミで行った(7/14に出席者に配られたDVDのこと)。
二人でフィレンツェへ弥次喜多道中。「電磁波環境研究所」を立ち上げ。

====(参考)======

http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No93/ogino030516.htm
退職後に考える45年間の出来事

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「小林圭二さんを偲ぶ会」のお別れのことば(小出裕章さん)

私達は熊取六人組とうしろ指をさされています。
今日7月14日は、皆さまご存知でしょうがパリ祭です。
そして、私のおふくろの誕生日でもあります。去年95歳で天寿を全うしました。
瀬尾健は25年前に亡くなりました。あまりの無念さ。
半年しか生きなかった次男。
死は悲しむのではありません、受け入れるものだと思います。

亡くなられる10日程前にお見舞いに行きました。
「餃子を食べたいと言っているぞ」と今中に言われていたので、鮫子を持って行きました。
でも、彼は「今は鮫子は食べない方がいい」と、自分の身体の状態をしっかりと把握しておられました。
この無念さを受け入れるしかありません。

彼がいなければ、もんじゅの廃炉はいつになったかわかりません。

彼がいてくれたことに感謝します。

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「小林圭二さんを偲ぶ会」のお別れのことば(海渡雄一さん)

裁判をすることになって、久米先生に頼んだがイヤだと断られた。
弁護士じゃなく原告本人じゃなければいけない。小林さんしかいないよ、と言われた。
それで、1985年に高木さんが熊取に複数回電話したら、小林さんは悩んでおられた。
小林さんは、それは自分しかいないということ、だが、時間があるかと悩んでおられた。
動燃の社員がもんじゅと同じ型が事故を起こした時の研究でイギリスへ行ったらしいが、その出張報告書は内部資料だと言って読ませてくれない。
君の奥さんは国会議員なんだから権限で読めるはずだと責められ、その出張報告書を読んでみたところ、確かに装置に不備があるのが分かり、それで高裁で勝つことが出来た。

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その頃の記事をどこかで読んだ覚えがあったが朝日新聞にはもう残っていなかったけれど、Web上で読むことができた。

(下記でWIKIの部分は省略)

====(参考)======

http://www.bians.jp/bians_next/genpatu/2013news/hito/hito2013_20.html
【bians・ヒューマニスト】

<小林圭二>

〈ニッポン人脈記〉石をうがつ:13(2012年9月21日朝日新聞)

隠れた事実 拾い集めて

小林圭二(こばやしけいじ)(73)が会場を一番最後に出た時、周囲はすでに暗くなっていた。近づく人影が一つ。よく見ると、京都大学の原子核工学科でともに学び、山にも登ったかつての友だった。こうして向き合うのは何年ぶりか。1997年春、原子力学会でのことだ。当時、京都大の原子炉実験所の助手だった小林は、研究者仲間との関係を自ら絶っていた。福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」をめぐる訴訟で原告側に請われ、国の設置許可を覆そうと証拠を集めていた。学生時代からの友人、知人の多くは「原子力ムラ」の住人だ。自分と親しいことがわかれば立場が危うくなる。年賀状も出さないと決め、学会で会っても目礼にとどめた。そんな中での、友との再会だった。

居酒屋に入り、たわいもない話をして杯を交わした。その友とも、以後、会うことはなかった。「夢の原子炉」。高速増殖炉は次世代の原発としてそう呼ばれた。プルトニウムを使い、消費した以上の燃料を生み出すとされ、発電プラントとしての性能を実証するためにつくられたのが「もんじゅ」だ。

しかし、プルトニウムは毒性が強く、冷却剤のナトリウムは水に触れると大爆発を起こす。危険性を訴える福井県の住民は85年、海渡雄一(かいどゆういち)(57)らを弁護団に据えて提訴した。壁は厚かった。情報が開示されない上、研究者は限られ、協力者が見つからない。

弁護団は、茨城県東海村の専門施設でも研究に携わった小林に再三協力を求めた。小林は、京大原子炉実験所で反原発の立場をとった「熊取6人組」の1人だ。その小林も、人間関係が失われることを考えて長くためらったが、「専門家として責任がある」と最後に腹を決めた。

日中に本来の仕事をこなし、時間外に裁判の資料集めに取り組む日々。世界中の文献に当たり続けた。東京の国会図書館にも、夜行バスで交通費を倹約しながら通った。98年11月。小林は、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の技術者が書いた論文にあった注釈からたどり、新事実が書かれた報告書の存在を知る。

もんじゅの設置主体だった動燃が81年に実施した蒸気発生器の試験で、伝熱管に高温破裂という現象が発生していたことが記されていた。裁判でただすと、監督官庁の科学技術庁は94年、原子力安全委員会には98年になるまで報告がなかったこともわかった。もんじゅの設置が許可されたのは83年。その前の安全審査で不利になる事実を隠していたことを意味した。

海渡も、行きつけの古書店で重要な資料を発見する。動燃が82年につくった内部報告書。炉心崩壊が起きたときの爆発エネルギーを、安全審査の際に低く見積もっていたことがわかる内容だった。「供覧、複製、転載、引用等は絶対に行わないように」と記されたその冊子が、どんな経緯で流れてきたかはわからない。古書店で付いた値段は3千円だった。

2003年1月。名古屋高裁金沢支部は一審判決を覆し、原子炉の設置許可を無効とする判決を出した。国の安全審査について「無責任で、ほとんど審査の放棄といっても過言ではない」と指摘した。各地の原発訴訟で初めて住民側が勝った判決。小林が携わって13年が経っていた。もんじゅ裁判はその後、最高裁で再び結論が覆った。

「安全審査の対象となる大枠の基本設計は不合理とはいえない」とし、05年に原告が敗訴して確定した。それでも小林は「あの高裁判決は、年を重ねるごとに私の心の支えになっている」と言う。国策で進められたもんじゅは、95年に火災を起こして停止。10年に運転を再開したが、またトラブルが起きて今も止まったままだ。この事実が、自分たちの正しさを何より語っていると思う。

小林は9年前に定年で実験所を退き、市民運動にも加わってきた。この6月には、福井県おおい町へ。悪くなった足を引きずりながら、若者たちと大飯原発のゲート前に座り込み、再稼働に反対の声を上げた。道は遠いが、いつか扉は開く。その思いが、小林を支えている。(大久保真紀)

http://digital.asahi.com/articles/TKY201209200241.html

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「彼がいてくれたことに感謝」京大反原発派、小林圭二さんしのぶ会 大阪

https://mainichi.jp/articles/20190714/k00/00m/040/194000c
【毎日新聞】2019年7月14日 19時10分(最終更新 7月14日 19時18分)

 

京都大原子炉実験所の「熊取6人組」の一人、小林圭二さんをしのぶ会で黙とうする参加者たち=大阪市中央区で2019年7月14日午後2時37分、小出洋平撮影

京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)の反原発派の研究者グループ「熊取6人組」の元講師で、5月に80歳で死去した小林圭二さんをしのぶ会が14日、大阪市中央区で開かれ、全国から約160人が集まった。6人組で長野県松本市在住の元助教、小出裕章さん(69)も駆けつけ、「身を粉にして頑張ってくれた。悲しむよりも彼がいてくれたことに感謝したい」と話した。

小林圭二さん=2016年9月、大島秀利撮影

小林さんは原子炉物理が専攻で、核物質のプルトニウムが燃料の高速増殖炉の開発で米英独が挫折した要因などを研究。その原型炉「もんじゅ」が福井県敦賀市に建設されると、危険性を訴えた。もんじゅは2016年12月に廃炉が決定した。

京都大原子炉実験所の「熊取6人組」の一人、小林圭二さんをしのぶ会であいさつする小出裕章さん=大阪市中央区で2019年7月14日午後3時37分、小出洋平撮影

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小林圭二さんと不思議な紙、炒飯のこと

五月に不思議なことがあった。

奈良の友人から小林さんの訃報をメールで教えて貰ったのが、亡くなられた翌日の5/28(火)夕方で、ロッカールームで思わずへなへなと座り込んでしまった。

というのも5/26(日)に、たまたま本を整理していたら、一枚の紙がヒラヒラと出てきて、その紙には
「和泉市XXXX  小林圭二」と、コバケイさんの住所が印字されていた。
それは、新聞うずみ火の伊藤宏さんに住所を教えていただいた時のメール。

確か2013/11/22(金)「熊取六人衆講演会 in 京都大学」で、小林さんがご病気だと知り
「小林さんにEM-Xをお送りしたいのでご住所教えて下さい」
と、多分11月のうずみ火講座で伊藤さんにお願いした時のメールのお返事だった。

「何故この紙が出て来たのか?と不思議な気がしていたのが、亡くなられた日の前日のことでした」
と、先日の偲ぶ会で伊藤さんにお会いした時、一笑に付されるかと思いながらこの話をしてみた。

「そんなこともありますよ。反対に僕は小林さんの住所が分からなくなって困ってました」
と伊藤さん。

たしか2016年に廃炉が決まってご自宅にお電話をおかけしてもお出にならないので、携帯電話の番号を今中さんに教えて頂いたと、新聞うずみ火7月号の伊藤さんの追悼記事で読んだ覚えがあるし、当日のお別れのことばで津村健夫さんも仰っていた。

それは虫の知らせだったのかもしれないし、多分偶然に過ぎないことかもしれない。

それから、私にとって小林さんといえば「餃子」ではなく、思い出すのは「炒飯」。

2012年12月8日、敦賀のもんじゅ集会の後の集会2012年12月8日(土)(たしか翌日の12/9にモジモジ先生が不当逮捕された日だ)
福井県敦賀市で開催された「’12 もんじゅを廃炉へ!全国集会」の後のたんぽぽ舎・再稼働阻止ネットの集会で、小林さんのお隣に侍らせて頂いたことがあった。

「うちの両親は大連の満鉄中央試験所の技術者だったので中国共産党に残ってくれと頼まれ、そのまま黒竜江省の方で働いて、帰国したのが小林さんと同じ昭和28年だったんです」
などとおしゃべりをした。

そのあと夜食に「皆で何か食べに行きましょう」ということになり、敦賀の商店街のラーメン屋で、私は小林さんのお隣でラーメンを、小林さんは炒飯を美味しそうに召し上がられていたのを覚えている。

その店に餃子も焼きそばもなかったのが、今思えばとても残念だ。

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6/29 「反原発6人組」の静かな闘士【朝日新聞・惜別】原発研究者・元京大原子炉実験所講師 小林圭二さん【黙翁日録さんより】

毎日新聞の記事を頂いてから、朝日新聞と週刊金曜日にも小林さんの追悼記事があることを知った。
朝日は有料記事だったけれどWeb上に画像があった。黙翁日録さん、ありがとうございます。

==============

【惜別】 原発研究者・元京大原子炉実験所講師 小林圭二さん 「反原発6人組」の静かな闘士

(『朝日新聞』2019-06-29)

http://mokuou.blogspot.com/2019/07/62019-06-29.html
【黙翁日録・画像より】2019年7月4日

 

【惜別】原発研究者・元京大原子炉実験所講師 小林圭二さん

「反原発6人組」の静かな闘士

京都大学で原子工学を学んだ後、大阪府熊取町の京大原子炉実験所(現・京大複合原子力科学研究所)に入った。同僚5人と反原発の専門家集団として、市民活動を支えた。

知人の大島茂士朗-もしろう-さん(65)は「大学時代は安保闘争に関わった。最初は原発容認派だったがしだいに反原発に変わった」と話す。「研究すればするほど、危ないものだと感じるようになった」と聞いた知人もいる。

1973年に始まった四国電力伊方原発(愛媛県)の原子炉設置許可取り消しを求めた訴訟では、原告住民を支援。80年には原発の安全をテーマに市民も参加できる自主ゼミを始めた。

「熊取6人組」。人々は彼らを、こう呼んだ。

6人組の中でも原子炉物理に精通していた。炉内でプルト二ウムを増やす高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の反対運動に力を入れた。94年に「高速増殖炉もんじゅ 巨大核技術の夢と現実」を刊行し、高速増殖炉の危険性や技術的な問題点を指摘した。反対運動を技術面で支える大きな存在だった。

6人組のうち最後まで実験所に残っていた今中哲二さん(68)の退職を機に、2016年に開かれた自主ゼミ。パーキンソン病や膵臓-すいぞう-がんを患いながあ、難病の妻の介護に追われる日常を明かした。続けて「反原発に引き続き貢献していきたいが、事情をくんで、きつい要求はなさらぬように」とちゃめっ気たっぷりに諦めて笑いを誘った。

あまり知られていないが、登山愛好家だった。山仲間からは「ケイさん」と呼ばれた。

「画壇の仙人」と呼ばれた熊谷守一の次女で画家の熊谷榧(かや)さん(90)も仲間の一人。葬儀では、榧さんが2年ほど前に「ケイさんと会うのは最後になるかもしれない」と思いながら描いた肖像画が飾られた。親交の深かった陶芸家の森岡由利子さん(64)は、「山に行くときに着る丸首の水色のウェア姿で、優しそうなケイさんが描かれていた」という。物静かで誠実。生前の姿そのままだった。

だが、森岡さんは「実は、一度だけケイさんの『本質』を見た」と明かす。30年近く前、北アルプスの剣岳-つるぎだけ-を眼前に突然、遭難して亡くなった知人の名前を何度も絶叫し、涙した姿だ。

淡々とした表情の裏に、常に熱い思いを秘めていた。それが本質だ。反原発の静かな闘士だった。   (服部尚)

写真
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20190629001384.html
2016年に集まった「熊取6人組」。右から小出裕章さん、小林圭二さん、川野真治さん、今中哲二さん、海老沢徹さん。遺影は瀬尾健さん=大阪府内

カテゴリー: もんじゅ

7/8原発反対、最期まで 小林圭二(こばやし・けいじ)さん 元京都大原子炉実験所講師【毎日新聞・朝刊・悼む】膵臓がんなどのため、5月27日死去・80歳

じゃっくどんどん氏に記事画像を頂戴した。

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原発反対、最期まで

小林圭二(こばやし・けいじ)さん 元京都大原子炉実験所講師

 膵臓がんなどのため、5月27日死去・80歳

【毎日新聞・朝刊・悼む】2019年7月8日

写真は
https://mainichi.jp/articles/20190708/ddm/005/070/035000c

=大阪府熊取町の京都大原子炉実験所で2003年

 

原発の危険性を指摘してきた京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)の研究者「熊取6人組」の一人。当初は「原子力が未来を切り開く」と考え、埼玉県立熊谷高から京大工学部原子核工学科に入学した。学生運動をしたが、1964年の入所時も推進派だった。

しかし、60年代後半から学問のあり方を問い直す全共闘運動に触発され、原発開発に疑問を持つ。やがて住民が国を相手に伊方原発(愛媛県伊方町)設置許可取り消し訴訟を起こすと、支援に回った。

最も専門性を生かしたのは、核物質のプルトニウムを有効利用できると宣伝された原発構想「高速増殖炉」に対する批判だった。その原型炉「もんじゅ」が福井県敦賀市に建設される中、米国、ドイツ、英国が開発に挫折した複数の要因を研究した。実際にもんじゅで95年、この挫折要因の一つの冷却材のナトリウムが漏れて火災が発生した。

関西の市民団体「ストップ・ザ・もんじゅ」が国などを相手に公開討論会を10回以上開くと、市民側も登壇し「早く撤退を」と訴えた。「”えらい学者さん”ではなく、何でも聞けて教えてくれる仲間」と慕われた。取材も懇切丁寧に応じるのが常だった。

もんじゅでは、その後もナトリウム絡みの故障や不祥事が続き、政府は2016年12月、廃炉を決めた。膵臓がんの手術などをして闘病中の容体が急速に悪化したのはそのころだった。

だが、もんじゅと類似の原発の構想が浮上すると、声を振り絞った。「構想は、放射性廃棄物を都合良く減らせるとうたうが、現実的ではなく、だまされてはいけない」

著書に「高速増殖炉もんじゅ 巨大核技術の夢と現実」など。 【大島秀利、写真も】

カテゴリー: もんじゅ, 小出裕章, 今中哲二

6/28脱原発おしどりマコ 事務所開きに出馬口説いた菅元首【ブロゴス・記事 田中龍作】

今朝の東京新聞より

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脱原発おしどりマコ 事務所開きに出馬口説いた菅元首相

https://blogos.com/article/387633/
【ブロゴス・記事 田中龍作】2019年06月28日 07:12

今夕、事務所開きがあり、菅直人元首相も駆け付けた。=27日、四谷 おしどりマコ事務所 撮影:田中龍作=

「原発のことだけ1日24時間、1年365日、考える政治家が欲しい」。

菅直人元首相が河合弘之弁護士に相談したところ、いの一番で紹介されたのが おしどりマコ だった。河合は全国各地の原発差し止め訴訟の弁護団を束ねる。

河合弁護士は行く先々でマコに遭遇し、活動ぶりを高く評価していた。

「綿密な取材に裏付けられた確実なデータを発信する。突破力と持久力もすごい。何より真っ直ぐな性格だ。それならマコちゃんが一番、と推薦した」。

菅がマコに立憲民主党からの出馬を持ち掛けたのが去年の4月。マコは悩みに悩んだ。東電の記者会見に出られなくなるのではないか、というのが立候補に踏み切れなかった最大の理由だった。

マコは原発事故直後から東電の記者会見に出づっぱりだ。出席回数は六百数十回にのぼる。

「とはいえ、原発事故から時が経てば、いずれ情報は出て来なくなる。だったら国会議員になって国政調査権を使って情報を引き出した方がいいのではないか・・・」

マコは発想を変えるようになった。立憲民主党からの立候補要請を引き受けたのは8月。菅の要請から4か月が経っていた。

「糟糠の夫」ケンさんが針金芸を披露し、支援者やスタッフを沸かせた。=27日、四谷 おしどりマコ事務所 撮影:田中龍作=

立候補を表明したことで活動の場がかえって広がった。街宣ができるからだ。比例からの出馬であるため日本全国が街宣の場だ。

「選挙に出ることで全国の道端で原発事故のことを話せる。通りすがりの人も関心を持っているがニュースにならない。社会に情報が足りない」と、原発事故の情報を発信することの重要性を感じたのだ。

「自分に関係なくても遠くのだれかが踏みにじられることに、どれだけ沢山の人が声をあげられるか。そういう社会を作りたい」。マコは原発事故や辺野古の新基地建設の問題を挙げた。

争点になる介護や教育、消費税などにはあえて言及しない。その方が票を取れるとよく言われるという。だが、「選挙には原発事故のことだけで挑戦したい」とマコはきっぱり言い切った。

おしどりマコが当選すれば、原発事故に日本で一番詳しい国会議員が誕生することになるだろう。(敬称略)

~おわり~


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twitter.com/tanakaryusaku

カテゴリー: ちたりた, 選挙

6/26「大飯3号機が運転再開 関電、トラブルで遅れ」【 共同通信】関電は ひやひやしながら 再稼働/どれだけの 金ばらまいたのか 関電は/原子力 規制できない いいんかい?

昨日(6/26)22時にやっと発表した関西電力
またサイレンがふぁんふぁんふぁんふぁん鳴ったんとちゃうかと誰しも思うわ
40年過ぎた大飯も高浜も新品にするつもりもないんだって
安全性より経済性を追求してるとかで
古いケーブルも耐用年数直前まで使いまわしてもよいとか
悲惨な事故が起きたら国民へ託送料金とかでツケをまわすとか
来年の4月になったら原子力規制委員会は原子力報告(受けるだけの)委員会となるとか
そんな勝手なことを決めよった電力会社
それをメディアは何も追及していないらしい
どれだけお金をばらまいたの?関西電力

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大飯3号機が運転再開 関電、トラブルで遅れ

https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019062601002402.html
【中日新聞・社会】2019年6月26日 22時06分

関西電力は26日、定期検査で停止していた大飯原発3号機(福井県おおい町)の原子炉を起動させ、運転を再開した。28日に発送電を始め、7月下旬に営業運転に入る予定。

関電によると、燃料移送装置が適切な位置で止まらないトラブルが4月に発生し、原因調査や部品交換などの対応を取ったため、起動が当初の予定より5日ほど遅れた。

定検では、冷却水の温度などを計測する主要機器の電源装置を最新型に換えたほか、厚みの減っていた冷却水の配管67カ所を腐食に強いステンレス製に取り換えるなどした。

昨年5月に再稼働し、営業運転中の大飯4号機は、7月上旬に定期検査に入る予定。

(共同)

 

 

大飯原発3号機、26日に再稼働 燃料移送トラブルで計画より5日遅れ

https://mainichi.jp/articles/20190625/k00/00m/020/168000c
【毎日新聞】2019年6月25日 18時34分(最終更新 6月25日 21時06分)

関西電力大飯原発3号機(奥)。手前は4号機=福井県おおい町で2019年5月30日、本社ヘリから

関西電力は25日、4月から定期検査中だった大飯原発3号機(福井県おおい町、出力118万キロワット)を26日に再稼働させると発表した。調整運転を経て7月下旬から営業運転に入る。

大飯3号機は4月22日、燃料集合体(計193体)を原子炉容器から隣接する燃料プールへ移送中、台車が停止位置をオーバーするトラブルが発生した。調査でセンサーの破損が原因と判明したが、再稼働と営業運転はいずれも当初計画より5日遅れとなる。

大飯4号機は7月上旬に定期検査に入るため、3号機の再稼働が順調に進めば、関電の原発(11基中4基が廃炉決定)で今夏に営業運転するのは高浜3、4号機(同県高浜町)と合わせて3基となる。

一方、再稼働に反対する市民らが26日、大飯原発前で抗議をする予定。【高橋一隆】

 

大飯原発、燃料取り出し中に警報 移送装置が止まらず

https://www.jomo-news.co.jp/news/domestic/science/129894
[2019/05/07]【上毛新聞】

関西電力は7日、定期検査中の大飯原発3号機(福井県おおい町)で4月22日、燃料集合体の取り出し作業中に移送装置が正しい位置で止まらず、警報が鳴るトラブルがあったと発表した。集合体に異常はないが、取り出しの工程に数日の遅れが出ており、定検の工程に影響が出る可能性があるとしている。

関電によると、4月22日午前3時前、原子炉容器から112体目を取り出し、装置に載せ燃料プールに運ぶ途中、定位置から約4センチ超えて装置が停止した。

速さや動きを制御する二つの金属部品が変形したり、外れたりしていた。

 

 

原発テロ対策施設「早期完成へ努力」 関電が総会

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46391670R20C19A6000000/
【日本圭勢新聞・環境エネ・素材 関西 2019/6/21 12:56

関西電力は21日、大阪市で株主総会を開いた。原子力発電所に義務づけられているテロ対策施設の建設が遅れ、再稼働した原発が停止する見通しとなっていることについて、豊松秀己副社長は「前例にない施設で、原子力規制委員会の審査を通じて現地工事は大規模かつ高難度になった。安全最優先で早期完成を目指して最大限努力していく」と話した。

岩根社長は原発の重要性を強調した(中継のモニター画面)

規制委は期限までにテロ対策施設が完成しない場合、原発を原則として停止させる。関電の再稼働済み4原発で期限が近づいているのは高浜原発(福井県高浜町)の3号機(2020年8月)と4号機(同10月)。岩根茂樹社長は原発は脱炭素社会につながると強調したうえで、「安全運転を続けるとともに、(計画する残る3基の)再稼働を安全最優先で進めていく」と語った。

議案は26あり、うち関電が提案したのは19年3月期の期末配当を25円(通期で前の期比15円増の50円)とすることなど5議案。ほかの21議案は株主からで、脱原発につながる定款変更などを提案している。

 

 

関電株主総会で豊松秀己常務取締役の幼稚な発言

2011-07-07 05:45【井上登の70代人生論 ~ 仕事・地域・家庭・個人、4つのバランス人生を送るために】
https://drss.exblog.jp/15899602/

JCASTニュースによれば東京電力や関西電力など全国の電力会社の株主総会が6月末に開かれたが、原発の安全性や脱原発をめぐる議論は一向に深まらなかった。

関電の原発11基はいずれも福井県の日本海に面している。ここに北朝鮮のテポドンが着弾しても「原子炉は堅牢な格納容器を持っている」と答えたのは、関電の豊松秀己常務取締役だ。

豊松常務は「テロ行為があれば治安機関に通報する緊急マニュアルがあり、訓練している。テポドンなど武力攻撃があれば、政府とともに対応する」と一般論を述べた後、原子炉格納容器の安全性に言及。

あまりにも楽観的な答弁には、会場から失笑が漏れた。

テポドンをめぐる関電経営陣の発言は、スポーツ紙「スポーツ報知」が「爆弾発言」として大きく報道。「仮に格納容器が壊れなくても、配管1本が壊れるだけで炉心溶融(メルトダウン)が起こりえる。格納容器が大丈夫だからというのは、もともと成り立たないバカげた返答」という専門家のコメントを紹介し、「電力会社と市民との意識のズレが露呈した」と報じたこともあって、関西のテレビはワイドショーなどで大きく取り上げた。

北朝鮮のテポドンに耐えられるという東電常務の発言は、薄っぺらで深く考えず、賢さの程度が読み取れる。

原発を守るのに必死で北朝鮮から足元を見られる発言ともなる。

カテゴリー: 関西電力, 再稼働, 上牧行動

6/15「第5回関電八木会長 原発やめてくださいパレード」申し入れ書

曇天の当日、天気予報のせいで絶対パレードは流れるを思われ、いらっしゃらなかった方もおられました。
チラシを見たとおっしゃってお子さん抱っこのお母さんや数人の殿方など参加されるなど、うれしいこともありました。

申し入れ書

関西電力株式会社 代表取締役会長 八木 誠 殿

 

貴社が所有するすべての原発の即時廃炉を決定してください。

 私たちは、2011年の福島第一原発の事故を受けて、原発の危険性、怖さについて思い知らされました。

あの福島の事故以後、住民の大多数が脱原発を求めていることはご承知の通りです。

国の方針とはいえ貴社が、いまだに原発に依存する経営を続けていることは残念なことです、

この間住民の訴訟により三度も原発の再稼働を禁止する仮処分が下されました。その内容は「人格権を侵害してはならない」、「福島の経験から半径250㎞の人々は被害者である」、「関電は十分に説明責任を果たしていない」などが大きな理由です。

福島の原発事故で明らかになった、放射能に対する規制がないなどの原子力産業に対する、いわば治外法権的な立場を良いことに貴社は、高浜原発3、4号機や大飯原発3、4号機を再稼働しています。

今の再稼働には大義がありません。電気は十分に足りており、また世界は再生可能エネルギーの時代になっております。電気料金と住民の命を天秤にかける再稼働と言わざるを得ません。

原子力規制委員会が定めた新基準も「安全を保障するものではない」という当時の規制委員長の言葉の通りであります。また今般『特重施設』の件で原子力規制委員会より再度の期限延長は認めない旨の発言がありました。

今が原発をやめる絶好のチャンスです。『特重施設』に無駄な時間やお金をかけることをやめ、価格競争力のある再生可能エネルギーの推進に経営資源を集中させることができます。またこれは世論にも応えることになります。

いま原発をやめるとしても、使用済み核燃料の保管、処理の問題や廃炉の問題などがあります。10万年ともいわれる保管期間を保証する必要があります。今後こういった問題に対応することも貴方に求められています。

原発が人類の手におえない発電装置であることは、貴方もよくご存知のことと思います。そして今や電力が余っていることもご存知の通りです。私たちの最低限の責務は子どもや孫たちに安心して暮らせる未来を保障し、残すことです。

私たちは、今稼働している原発をただちに停止するとともに、貴社が所有するすべての原発の即時廃炉を決定されることを強く要望し、申し入れます。

 2019年6月15日

 6.15上牧行動:「関電八木会長、原発やめてくださいパレード」参加者一同
連絡先 高槻市前島1-11-13  坂元朋則

カテゴリー: 関西電力, 高槻アクション, 上牧行動

<老朽原発とめるための諸問題>長沢啓行先生記念講演【6・23反原発議員市民連盟:関西ブロック総会3】

6・23反原発議員市民連盟:関西ブロック総会3:長沢先生講演1:21分13 …

6・23反原発議員市民連盟:関西ブロック総会5:長沢先生講演3:19分50 …

6・23反原発議員市民連盟:関西ブロック総会6:長沢先生と質疑応答:20分 …

レジュメ⇒ 老朽原発とめるための諸問題_長沢啓行先生記念講演

 

カテゴリー: 関西電力, 講演会, YUKI

関西電(9503) 2019年定時株主総会招集通知の脱原発議案…第11号議案「岩根解任の件」とか【みんかぶ】

私は株が大嫌い! 近々全て売却する予定。
どうせだから関電の決算日あたりに最安値で売ろうと思う。

---------------------

https://minkabu.jp/stock/9503/news/2398418

関西電(9503) 2019年定時株主総会招集通知

https://assets.minkabu.jp/news/article_media_content/urn:newsml:tdnet.info:20190524435342/140120190524435342.pdf

証券コード 9503
2019 年 6 月 3 日

株 主 各 位

大阪市北区中之島3丁目6番16号
関西電力株式会社
取締役会長八 木  誠

第95回定時株主総会招集ご通知

拝啓 株主のみなさまには、平素から格別のご高配を賜わり厚くお礼申しあげます。
さて、当社第95回定時株主総会を下記のとおり開催いたしますので、ご出席くださいますよう
お願い申しあげます。
なお、議決権の行使につきましては、69頁から70頁に記載の「議決権の行使についてのご案内」をご確認のうえ行っていただきますようお願い申しあげます。

敬 具

1.日時2019年6月21日(金曜日) 午前10時
2.場所大阪市天王寺区上本町8丁目2番6号
大阪国際交流センター

3.目的事項
報告事項1. 2018年度(2018年 4 月 1 日から
2019年 3 月31日まで)事業報告の内容、連結計算書類の内容ならびに会計監査人および監査役会の連結計算書類監査結果報告の件
2. 2018年度(2018年 4 月 1 日から
2019年 3 月31日まで)計算書類の内容報告の件
決議事項
〈会社提案(第1号議案から第5号議案まで)〉
第 1 号議案剰余金の処分の件
第 2 号議案吸収分割契約承認の件
第 3 号議案定款の一部変更の件
第 4 号議案取締役全員任期満了につき13名選任の件
第 5 号議案監査役全員任期満了につき7名選任の件
第 6号議案定款一部変更の件 ⑴
第 7 号議案定款一部変更の件 ⑵
第 8 号議案定款一部変更の件 ⑶
第 9 号議案定款一部変更の件 ⑷
〈株主(95名)からのご提案(第10号議案から第17号議案まで)〉
第10号議案剰余金処分の件
第11号議案取締役解任の件
第12号議案定款一部変更の件 ⑴
第13号議案定款一部変更の件 ⑵
第14号議案定款一部変更の件 ⑶
第15号議案定款一部変更の件 ⑷
第16号議案定款一部変更の件 ⑸
第17号議案定款一部変更の件 ⑹
〈株主(2名)からのご提案(第18号議案から第21号議案まで)〉
第18号議案定款一部変更の件 ⑴
第19号議案定款一部変更の件 ⑵
第20号議案定款一部変更の件 ⑶
第21号議案定款一部変更の件 ⑷
〈株主(1名)からのご提案(第22号議案から第25号議案まで)〉
第22号議案定款一部変更の件 ⑴
第23号議案定款一部変更の件 ⑵
第24号議案定款一部変更の件 ⑶
第25号議案定款一部変更の件 ⑷
〈株主(1名)からのご提案(第26号議案)〉
第26号議案定款一部変更の件

上記の会社提案(第1号議案から第5号議案まで)および株主からのご提案(第6号議案から第26号議案まで)にかかる議案の内容等は31頁から68頁に記載のとおりであります。

以 上

===== 第1号から第5号議案は省略 https://assets.minkabu.jp/news/article_media_content/urn:newsml:tdnet.info:20190524435342/140120190524435342.pdf にあり ======

<株主からのご提案全般に対する取締役会の意見>
第6号議案から第26号議案までは、株主からのご提案によるものであります。
取締役会としては、第6号議案から第26号議案までの全ての議案に反対いたします。
株主からのご提案は、原子力発電、原子燃料サイクルおよびCSRに関するものが多くを占めておりますが、これらについて、取締役会は次のとおり考えております。
原子力発電については、「エネルギーセキュリティの確保」、「経済性」および「地球環境問題への対応」の観点から、引き続き重要な電源として活用していく必要があること、また、昨年に閣議決定された国のエネルギー基本計画においても、「重要なベースロード電源」と位置づけられていることから、安全確保を大前提に、将来にわたって活用してまいります。あわせて、再生可能エネルギーの開発・活用を積極的に推進し、電源の低炭素化に取り組んでまいります。
原子力発電の安全性については、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえた緊急対策に加え、安全対策を多段的に確保する深層防護の観点から、安全対策の強化を実施しており、原子力規制委員会において安全性が確認された原子力プラントについては、立地地域のみなさまのご理解を賜わりながら、早期に再稼動するとともに、安全最優先で運転・保全に万全を期してまいります。
原子燃料サイクルについては、国のエネルギー基本計画において、資源の有効利用、高レベル放射性廃棄物の減容化等の観点から、使用済燃料を再処理し、回収されるプルトニウム等を有効利用する原子燃料サイクルの推進を基本的方針とすることとされており、引き続き推進してまいります。
CSRについては、「経営理念」において社会的責任を全うすることを安全最優先とともに経営の基軸に位置づけ、さらに「関西電力グループCSR行動憲章」において、CSR行動原則を掲げております。これらに基づき全ての事業活動を展開し、社会のみなさまからの信頼を確固たるものにしてまいりたいと考えております。
なお、株主からのご提案のうち、定款変更議案の多くは業務執行に関するものでありますが、機動的かつ柔軟な事業運営を確保する観点から、具体的な業務執行については取締役会で適宜決定していくことが相当であり、定款で定めることは適当でないと考えます。
議案ごとの取締役会の意見については、それぞれの議案の後に記載しております。

〈株主(35名)からのご提案(第6号議案から第9号議案まで)〉
第6号議案から第9号議案までは、株主(35名)からのご提案によるものであります。なお、提案株主(35名)の議決権の数は、565個であります。

第6号議案 定款一部変更の件⑴
▼提案の内容
「第1章 総則」第2条中、「本会社は、次の事業を営むことを目的とする。」を「本会社は、エネルギーの持続可能な利用を実現することで事業の存続をめざす。そのため、化石燃料および原子力への依存からの脱却を進める。そして、再生可能エネルギーで維持される省エネルギー型の社会基盤形成とサービス提供を目的として、次の事業を営む。」に改める。
▼提案の理由
現在の定款第2条(目的)は、事業の目的ではなく、事業内容を列挙しているだけである。次の理由から、当社の使命を反映することを提案する。
気候変動枠組条約COP21で採択された「パリ協定」で、すべての締約国が、産業革命以降の地球平均気温上昇を2度未満に抑制する長期目標に合意した。今世紀の後半には、温室効果ガスの排出量をほぼゼロにする必要がある。脱炭素社会に向けて投資環境は変化しており、石炭火力など化石燃料に依る発電設備は座礁資産、つまり投資回収ができない資産となりつつある。
原子力発電は、事故時の損害が極めて大きく、差し止め訴訟により停止するリスクもある。放射性廃棄物などの長年にわたるリスク管理を将来の負担とすることで、長期的な利益を損ねている。そのため、事業の見通しが不透明になっている。
当社の存続・発展と、出資者の長期的な利益をより確かにするために、当社の使命をあらためて定めることを提案する。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、原子力発電については、安全確保を大前提に、引き続き活用するとともに、再生可能エネルギーの開発を積極的に推進してまいります。あわせて、火力発電を最適に組み合わせることで、「エネルギーセキュリティの確保」、「経済性」および「地球環境問題への対応」を達成する電源のベストミックスを目指してまいります。
また、エネルギーの効率的利用に資する商品やサービスメニューの提供に加え、高効率、高品質、高信頼度の次世代型ネットワークの構築などにより、再生可能エネルギーのさらなる活用やお客さまと社会の省エネルギーの実現に貢献してまいります。

第7号議案 定款一部変更の件⑵
▼提案の内容
「第3章 株主総会」第19条を以下のとおり変更する。
第19条 株主総会における議事の経過及びその結果並びにその他法令に定める事項は、これを議事録に正確に記載し一般に広く開示する。

▼提案の理由
総会において、株主が発言した内容を議事録で確認できることは、討議を進展させる上での基本的な条件である。株主が総会で発言した内容が、取締役に正しく伝わっているのかどうかを確認できることも重要である。ところが現在、作成されている議事録は役員の答弁ばかりが記載され、株主の質問は記載されていないので、何が論点だったかを確認できるものになっていない。そのため議事録の正確な作成と開示を求める。
また、開示の方法についても、現在は株主が株主権行使の手続きをして初めて議事録を入手することができるが、その手続きは煩雑である。そして、株主でない一般の市民には入手することができない。総会の議事は株主以外の市民に対しても開示することで、株主以外の需要家(消費者)や市民の信頼を得ることになる。議事の内容の開示は、投資家の判断を助け、その信頼を獲得することで新規の株購入を促し、株価を維持することにもつながる。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、法令に従い、議事の経過の要領およびその結果を記載した株主総会議事録を適正に作成し、備え置いております。

第8号議案 定款一部変更の件⑶
▼提案の内容
当社の定款に以下の「CSRに基づく事業運営」の章を新設する。
第7章 CSRに基づく事業運営
第43条 本会社の社会的責任を果たすための対話の基礎として、情報開示を進める。利害関係者の関心・意見を把握し、対話の質を評価・改善するしくみをつくる。
▼提案の理由
情報開示は対話の基礎である。当社への不信を解消していくためには、日常の対話、情報開示が重要である。当社は、「関西電力グループCSR行動憲章」を定め、グループレポートの発行やウェブサイトでの情報発信、直接対話などに取り組むとしている。しかし、更なる情報の開示や納得のできる説明を求める声は多い。会社の最高意思決定機関である株主総会でさえも、役員による不誠実な答弁が繰り返されている。自治体等の大株主の発言も、軽視されてきた。更に、当社は、株主総会以外での直接対話も忌避している。
役員は、法的要求を満たしているから問題ないという趣旨の答弁をしてきたが、株主にとっては、遵法はあたりまえで、対話を求めている。対話の質、そもそも対話になっているのかという問題である。「CSR行動憲章」を実現しなければならない。そのため、利害関係者の関心・意見を把握しつつ対話の質を高めるしくみの導入を提案する。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、「関西電力グループCSR行動憲章」において、「透明性の高い開かれた事業活動」をCSR行動原則の一つとして掲げ、記者発表やホームページ・SNSの活用などを通じて積極的に情報発信するとともに、地域や社会のみなさまとの双方向のコミュニケーションの展開に努めております。
したがいまして、あらためて本提案のような規定を定款に設ける必要はないと考えます。

第9号議案 定款一部変更の件⑷
▼提案の内容
当社の定款に以下の「CSRに基づく事業運営」の章を新設する。
第7章 CSRに基づく事業運営
第44条 本会社の社会的責任を果たすための技術的・組織的基礎として、災害等に対して頑健な設備・事業体制づくり、人材の育成・定着と技術の開発・継承を進める。
▼提案の理由
経営効率化の不適切な進め方が、当社の業務、競争力の基盤を損ねる傾向が見られる。当社の技術的・組織的な基礎力が損なわれれば、自由化市場での競争はより困難になる。
2018年9月の台風21号による当社設備への被害は甚大だった。延べ1300本以上の当社電柱の倒壊、延べ220万需要家の停電などの被害が発生した。建設後、50年~60年経過した老朽化設備の集中豪雨や台風による事故多発が懸念されている。更に協力会社の工事力が低下しており、今後の災害対応や突発的な工事が困難になりつつある。
設備を支えるのは人材であるが、精神疾患者数の高止まり、若年者の退職など、人材の喪失が懸念されている。「働き方改革」の掛け声はあるが、仕事量は変わらない。その結果、従業員は不払残業や過重労働に追い詰められている。このような状況が改善されなければ、人材を失い、業務遂行・サービスに支障をきたし社会の信頼を得ることも困難になる。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、昨年の台風21号対応検証委員会で取りまとめた対策をはじめ、大規模災害に備えた対応を着実に実施するとともに、設備の保全に万全を期し、安全・安定供給の全うに向けた強靭な設備・体制の構築に取り組んでおります。
また、従業員一人ひとりのやる気・やりがいに配慮しつつ、将来にわたる確実な業務遂行や技術・技能の継承・向上を図るため、グループ全体で人材育成を進めるとともに、働き方改革・健康経営を推進するなど、人材基盤の強化を進めております。
したがいまして、あらためて本提案のような規定を定款に設ける必要はないと考えます。

〈株主(95名)からのご提案(第10号議案から第17号議案まで)〉
第10号議案から第17号議案までは、株主(95名)からのご提案によるものであります。なお、提案株主(95名)の議決権の数は、754個であります。

第10号議案 剰余金処分の件
▼提案の内容
当期末における剰余金の配当について、会社側提案より1株あたり5円多くする。
▼提案の理由
当社はHPに「原発は家計の味方」と書いている。昨年の株主総会で間違いを指摘したが、そのまま放置している。1月18日の日本経済新聞によれば、2010年、太陽光発電の発電単価は25だったが、2018年には5で5分の1に下がっている。一方原発のコストは10から15、1.5倍に増えている。(単位は米セント/kWh、米投資銀行の資料より、廃炉、廃棄物処分の費用は含まれない)
経産省による太陽光発電の買い取り価格は2012年には1kWh当たり40円だったが、2018年は18円、2025年には7円まで下げることを目標にしている。原発のコストは値上がりし、太陽光発電のコストは急速に値下がりしている。
HPに自分たちにとって都合のいい、間違った情報を載せるのは、イメージダウンでしかない。無駄で間違った広告をやめて、株主の配当に回すことを提案する。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は関西電力グループとして企業価値の向上を図り、株主のみなさまに対して経営の成果を適切に配分することを基本とし、財務体質の健全性を確保したうえで、安定的に配当を実施することを株主還元方針としております。この方針に基づき、剰余金の配当につきましては、2018年度の業績が4期連続の黒字となり、財務体質が改善しつつあることや、2019年度以降の収支状況など、経営環境を総合的に勘案し、第1号議案として提案しております剰余金の処分案が最適であると考えております。当社としては、中期経営計画に掲げる取組みにより、継続的に企業価値を増大させ、株主のみなさまのご期待にお応えしてまいります。

第11号議案 取締役解任の件
▼提案の内容
以下の取締役を解任する。
取締役  岩根 茂樹
▼提案の理由
1 東日本大震災による福島原発の大事故が延々と継続し、更なる被害と汚染が拡大する中、高浜原発、大飯原発の再稼働を強行し、我が国を亡国に導こうとしていること。
2 7年に渡って株主総会で当社の管内トップ3市、大阪市、京都市、神戸市から出された「再稼働反対」、「脱原発」への株主提案や意見をことごとく無視し続けていること。
3 「お客さまと社会のお役に立ち続ける」ことを掲げながら「脱原発」を求める電気消費者の圧倒的な声に耳を傾けないこと。
4 不必要な『中間貯蔵施設』の建設について、再稼働の条件であった福井県との約束を反故にし、原発を動かし続け、関係自治体の不信と混乱を更に増幅させていること。
5 原発依存によって経営悪化を招き、株価を低下させ、株主に多大な損害を与え続けていること。
6 経営環境の悪化を従業員・下請労働者の労働強化でしのぎながら、一方で不必要な役員・顧問を多数抱え、不当に高い報酬を支払っていること。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
解任の対象とされている取締役は、当社事業発展のため他の取締役とも一致協力し、経営全般にわたる諸課題に全力を傾注して取り組み、取締役として法令および定款に従い、忠実にその職務を遂行しておりますので、解任を求められる事由はありません。

第12号議案 定款一部変更の件⑴
▼提案の内容
「第4章 取締役及び取締役会」に以下の条文を追加する。
(取締役の報酬の開示)
第31条の2 取締役の報酬及び業績を個別開示する。
▼提案の理由
当社は2006年、役員の退任慰労金制度を廃止した。しかし昨年の株主総会で退任時に当社株式の交付を行う株式報酬制度導入を決定した。当社の役員報酬は基本報酬と業績報酬で構成されるが、役員の業績が具体的に示されることはない。
現在行われている法務省法制審議会会社法制部会において、「役員が賠償を迫られた時のために、会社が保険料を拠出することができる」という要綱案が発表されている。水俣病、森永ヒ素ミルク事件、薬害エイズ、福島第一原発事故など会社の過失により市民が犠牲になった事件は後を絶たず、役員が責任を問われることは希である。この上、保険料まで会社が負担するのは許されない。原発推進の企業として責任の所在が希薄になることが危惧される。株主が取締役に対して会社への賠償を求めて訴訟を行い勝訴しても会社がその保険料を支払えば訴訟の意味がない。
取締役としての社会的責任を明確にするため役員報酬の個別開示を求める。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
取締役の報酬については、株主総会の決議に基づき、独立社外取締役が過半数を占める人事・報酬等諮問委員会の適切な関与・助言を得たうえで、取締役会において決定しております。
当社としては、経営に係るコストとして取締役に支給される報酬の総額を開示することが株主のみなさまにとって重要であると考えており、事業報告において基本報酬、当社の業績を反映した業績連動報酬および株式報酬という区分ごとに報酬の総額を開示しております。
このような取扱いは、適法かつ一般的なものと考えております。

第13号議案 定款一部変更の件⑵
▼提案の内容
当社の定款に以下の章を新設する。
第8章 廃棄物の処理、管理
第45条 当社は安全に処理、処分、管理できない廃棄物を排出しない。
▼提案の理由
一昨年当社は福井県の要請に応え、使用済核燃料の県外貯蔵計画地を昨年中に公表すると約束し、それと引き換えに県は大飯3・4号の再稼働に同意した。だが当社はその約束を果たせず県知事に陳謝し、計画地点公表を2020年まで先延ばしした。核燃料サイクルは破綻しており、使用済核燃料の中間貯蔵を受け入れれば、永久の核のゴミ捨て場になるのは明らかで、引き受ける自治体はどこにもない。当社の既存原発の敷地内乾式貯蔵構想は長年に亘って築いてきた「県外立地」を主張する福井県との信頼関係を踏みにじるばかりか危険性も増すばかりであり、原発稼働の延命策でしかない。決定的な処分方法も処分地も不明なままに使用済核燃料を増やす原発は一刻も早く止めるべきである。また無駄な広告は止めて、原発は電気を生み出さなくなってからも莫大なコストが必要であることを消費者に説明し、原発の不経済性を周知するべきである。

○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、原子力発電については、安全確保を大前提に、引き続き活用するとともに、原子燃料サイクルについては、資源の有効利用等の観点から、その推進が国の基本的方針とされており、引き続き推進してまいります。

第14号議案 定款一部変更の件⑶
▼提案の内容
当社の定款に以下の章を新設する。
第9章 出資、債務保証の制限
第46条 当社は、日本原子力発電株式会社に対して、出資および債務保証をしない。
▼提案の理由
2012年以降、当社は日本原電からの電力供給をまったく受けていないが、昨年までに約1530億円もの電気料金を支払った。日本原電保有の敦賀原発2号機は直下に活断層があると指摘され、再稼働は見通せない。
東海第二原発は運転開始から40年を超えており、報道では安全対策費は約3000億円にものぼる。その東海第二のために東電をはじめ電力各社が出資、債務保証をし、当社も新たに200億円をこえる債務保証をするとの報道があった。東海第二の再稼働に必要な周辺自治体や住民の同意が得られることは困難で、訴訟リスクもあり、出資や債務保証は当社に重大な損失を与える。
当社は原発再稼働のための日本原電への出資や債務保証をしてはならない。同時に、日本原電との契約を見直し、年間約200億円以上にものぼる受電なき支払いをやめるべきである。そして、日本原電の業務態様を廃炉事業へ転換すべく株主である電力各社と協議に入るべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
日本原子力発電株式会社は、新規制基準への適合性審査対応をはじめとする再稼動に向けた取組みを行っているところであり、当社にとって供給力確保の観点で重要なパートナーであります。また、同社は、国内における原子力発電のパイオニアとして、原子力事業の発展に重要な役割を果たしてきており、近年は原子力発電所の廃止措置や使用済燃料の中間貯蔵に関する先駆的な取組みを進め、当社をはじめ全ての原子力事業者にとって有用な知見やノウハウを蓄積しております。
当社は、当社の事業運営における同社の重要性などを総合的に評価し、同社に対し、必要かつ適切な範囲で出資および債務保証を実施しております。

第15号議案 定款一部変更の件⑷
▼提案の内容
当社の定款に以下の章を新設する。
第10章 再処理の禁止
第47条 当社は再処理をせず、プルトニウムを利用しない。

▼提案の理由
日本の高速増殖炉もんじゅは廃炉が決定し、仏国のアストリッド高速炉は2019年で予算打ち切りと報道された。英国は2018年にソープ再処理工場を閉鎖し、米国は2018年にMOX燃料の利用を中止した。
日本は47tのプルトニウムを所有、これは原爆5千発分に相当する。それでも核燃料サイクル計画を放棄しない日本は、国際社会から「核武装を考えているのではないか」と疑惑の目でみられている。このため政府は昨年7月のエネルギー基本計画に「プルトニウムの削減に取り組む」と明記した。全国各地の原発でMOX燃料を燃やし、プルトニウムを消費する計画だが、MOX燃料はコストも高く、危険で、使用済核燃料の行き場もない。
プルトニウムを削減するには再処理を止めるしかない。六ヶ所再処理工場にはすでに数兆円がつぎ込まれたが、放射性廃棄物を再処理せず、直接処分する方がコストも安く危険性もはるかに少ない。再処理の禁止を提案する。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
原子燃料サイクルについては、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、資源の有効利用等の観点から、その推進が国の基本的方針とされており、引き続き、プルサーマルによるプルトニウムの有効利用などを進めてまいります。

第16号議案 定款一部変更の件⑸
▼提案の内容
当社の定款に以下の章を新設する。
第11章 脱原子力
第48条 当社は原子力発電を稼働しない。
▼提案の理由
福島原発事故後の電力業界は、3つの変革(電力自由化、福島原発事故処理、再生エネルギー展開)の中で、経営主体性を次第に失っている。電力自由化とは、他の地域の顧客を奪い合うことではないはずだ。電力会社は電気の製造会社であり、製造業の主役は「現場」であるにも関わらず、新しい変革の制度設計は、現場を知らない官僚、外部識者により、バラバラに議論されており、制度の矛盾が発生している。当社は官僚らの言いなりにならず、総合的な視点で創造力溢れた指導力を発揮すべきである。原発の取扱いについても、エネルギー基本計画、原発再稼働・運営・廃棄物処理がバラバラに無責任に議論されている。経営判断として原発は明らかに合理性に欠けている。最多の原発を抱える当社は、電力会社の中でリーダーシップを取るべきである。勇気を持って脱原発を提案してほしい。電力会社に対する国民の信頼性を回復する鍵は、当社の勇気ある判断にかかっている。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、原子力発電については、安全確保を大前提に、引き続き活用してまいります。

第17号議案 定款一部変更の件⑹
▼提案の内容
当社の定款に以下の章を新設する。
第12章 原子力発電所老朽化対策検討委員会
第49条 当社は原子力発電所の老朽化対策の検討委員会を設置し、稼働40年を超える原発は運転しない。
▼提案の理由
当社は美浜3号、高浜1号、2号の再稼働を計画しているが、この3基については運転開始から40年以上経過しており、再稼働させるべきではない。これらの原発は半世紀近くも前の設計技術を基礎としており、安全対策でも最新の技術より劣っている。また、40年に亘って放射線を浴び続けている圧力容器やその他の機器は劣化している。加えて新規制基準では機器をつなぐケーブルは、難燃性でなければいけないとされているが、防火シートで覆うことで良しとしている箇所がある。もし災害時に防火シートが破損すれば、ケーブルに引火して延焼する。更に、この3基が稼働すると、電力供給が過剰になり、原子力による発電が優先され、再生可能エネルギーによる発電への出力抑制が行われる恐れがある。運転開始40年を超える原発は廃炉にし、老朽原発の安全対策のための資金は、再生可能エネルギーの促進のために振り替えるべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、原子力発電については、安全確保を大前提に、引き続き活用してまいります。
高浜発電所1、2号機および美浜発電所3号機については、新規制基準への適合が確認されているとともに、特別点検や劣化評価により、60年までの運転期間延長認可をいただいており、原子力規制委員会により安全性が確認されております。引き続き、安全最優先で安全性向上対策工事を進め、立地地域のみなさまのご理解を賜わりながら、早期の再稼動を進めてまいります。

〈株主(2名)からのご提案(第18号議案から第21号議案まで)〉
第18号議案から第21号議案までは、株主(2名)からのご提案によるものであります。なお、提案株主(2名)の議決権の数は、724,793個であります。

第18号議案 定款一部変更の件⑴
▼提案の内容
「第1章 総則」に以下の条文を追加する。
(経営の透明性の確保)
第5条の2 本会社は、可能な限り経営及び事業に関する情報開示をすることなどにより、需要家の信頼及び経営の透明性を確保する。
▼提案の理由
電力事業は、その公益性に鑑み、需要家の信頼と経営の透明性を確保することが必要であり、経営及び事業に関する最大限の情報開示を行う必要がある。同時に、政治家及び政治的団体等への寄付等の便益供与や、例えば「原子力規制委員会」等に携わる研究者等に対する寄付等については一切行わないとともに、あわせて競争入札による調達価格の適正化に努めることを会社の方針として明確に示すことが必要である。

○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、「関西電力グループCSR行動憲章」において、「透明性の高い開かれた事業活動」をCSR行動原則の一つとして掲げ、記者発表やホームページ・SNSの活用などを通じて積極的に情報発信するとともに、地域や社会のみなさまとの双方向のコミュニケーションの展開に努めております。
したがいまして、あらためて本提案のような規定を定款に設ける必要はないと考えます。

第19号議案 定款一部変更の件⑵
▼提案の内容
「第4章 取締役及び取締役会」に以下の条文を追加する。
(取締役の報酬の開示)
第31条の3 取締役の報酬に関する情報は個別に開示する。
▼提案の理由
関西電力が、脱原子力発電と安全性の確保、発送電分離や再生可能エネルギーなどの大規模導入、天然ガス火力発電所の新増設といった事業形態の革新に向けて現在の経営方針を大転換していくためには、安易な電気料金の値上げに繋がらないよう徹底したコスト削減を図ることはもとより、経営の透明性を一層高めることが必要である。
電気料金に関しては、過去2回にわたり、8府県と4指定都市から構成される関西広域連合から、電気料金の値上げに対し申し入れを実施しているが、前回の値下げによっても値上げ前の電気料金には、まだ戻ったとは言えない。
また、平成29年度における本提案は、株主からの提案の中で最も高い約4割の賛成を得ており、株主のコストに対する意識は高いと思われる。
こうした状況も踏まえて、需要家へのコストに関する説明責任をしっかりと果たすべきであり、取締役の報酬に関する情報を個別に開示すべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
取締役の報酬については、株主総会の決議に基づき、独立社外取締役が過半数を占める人事・報酬等諮問委員会の適切な関与・助言を得たうえで、取締役会において決定しております。
当社としては、経営に係るコストとして取締役に支給される報酬の総額を開示することが株主のみなさまにとって重要であると考えており、事業報告において基本報酬、当社の業績を反映した業績連動報酬および株式報酬という区分ごとに報酬の総額を開示しております。
このような取扱いは、適法かつ一般的なものと考えております。

第20号議案 定款一部変更の件⑶
▼提案の内容
本会社の定款に以下の章を新設し、以下の条文を追加する。

第13章 脱原発と安全性の確保及び事業形態の革新
(代替電源の確保)
第50条 本会社は、原子力発電の代替電源として、再生可能エネルギーなどの飛躍的な導入による自立分散型電源の活用や環境性能に優れた高効率の天然ガス火力発電所の新増設など、多様なエネルギー源を導入し、新たな発電事業を積極的に推進することにより、低廉で安定した電力供給の役割を担う。
▼提案の理由
脱原発に向けて原子力発電所を廃止するために、当面の対策として、電力需要抑制に向けた取組みの強化や他の電力会社からの電力融通などに加え、関西以外のIPP・コジェネ買取を含むM&Aの強化や環境性能に優れた高効率の天然ガス火力発電所の新増設等により供給力確保に最大限努めるとともに、再生可能エネルギーの飛躍的な導入など多様なエネルギー源の導入を図るべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、原子力発電については、安全確保を大前提に、引き続き活用するとともに、再生可能エネルギーの開発・活用を積極的に推進してまいります。あわせて、火力発電を最適に組み合わせることで、「エネルギーセキュリティの確保」、「経済性」および「地球環境問題への対応」を達成する電源のベストミックスを目指してまいります。

第21号議案 定款一部変更の件⑷
▼提案の内容
本会社の定款に以下の章を新設し、以下の条文を追加する。
第13章 脱原発と安全性の確保及び事業形態の革新
(事業形態の革新)
第51条 本会社は、電気事業を営むにあたって、多様な主体の自由・公正な競争により、原子力に代わる多様なエネルギー源の導入を促進し、供給力の向上と電気料金の安定化を図るため、必要な法制度の整備を国に要請し、可及的速やかに発電部門もしくは送配電部門の売却等適切な措置を講ずる。
▼提案の理由
脱原発の推進には、自由・公正な競争により多様なエネルギー源の導入を促進し、供給力の向上と電気料金の安定化を図る必要がある。このため発電部門もしくは送配電部門の分離を速やかに進めるべきである。
関西電力も、近年深刻化する災害等にも対応し、電力の安定供給を行うことが使命である一般送配電事業については、送配電部門の子会社化による法的分離を見据えた組織改正を実施しているが、最終的には所有分離により中立的な系統運用を行う事業主体として確立させるなど、発送電分離に向けた事業形態の革新に取り組み、より中立的な送配電事業の強化を図るべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、真にお客さまおよび株主のみなさまの利益につながる最適な電力システムの実現に向け、国等の検討に積極的に協力していくことに加え、この改革を実効的なものとするためには、技術的課題への対応や原子力をはじめとする事業環境の整備が必要と考えており、その検証と必要な措置を国等に対して引き続き求めていくとともに、これらの課題解決に取り組んでまいります。
また、送配電事業については、中立性の一層の確保などを目的とする法の要請に応えるため、2020年4月に分社化することとしております。発電部門または送配電部門の売却等は行わず、引き続きバランスの取れた事業ポートフォリオを構築することでグループ全体の企業価値の最大化につなげてまいります。

 

〈株主(1名)からのご提案(第22号議案から第25号議案まで)〉
第22号議案から第25号議案までは、株主(1名)からのご提案によるものであります。なお、提案株主(1名)の議決権の数は、682,868個であります。

第22号議案 定款一部変更の件⑴
▼提案の内容
本会社の定款に以下の章を新設し、以下の条文を追加する。
第13章 脱原発と安全性の確保及び事業形態の革新
(脱原発と安全性の確保)
第52条 本会社は、次の各号の要件を満たさない限り、原子力発電所を稼働しない。
⑴ 論理的に想定されるあらゆる事象についての万全の安全対策
⑵ 原子力発電所の事故発生時における賠償責任が本会社の負担能力を超えない制度の創設
⑶ 使用済み核燃料の最終処分方法の確立
2 本会社は、脱原発社会の構築に貢献するため、可及的速やかに全ての原子力発電所を廃止する。
3 前項の規定により原子力発電所が廃止されるまでの間においては、他の電力会社からの電力融通や発電事業者からの電力調達により供給力の確保に努めるとともに、電力需要を厳密に予測し、真に需要が供給を上回ることが確実となる場合においてのみ、必要最低限の能力、期間について原子力発電所の安定的稼働を検討する。
▼提案の理由
原発に過酷事故が発生すると広範囲に回復不可能な甚大な被害が想定され株主利益を著しく棄損するだけでなく将来に過大な負担を残す恐れがあるため、今後、国民的議論を経て脱原発に向けた方針を確立すべきである。使用済核燃料の中間貯蔵施設の候補地が未だ決まらない厳しい状況を真摯に受け止め、関電は脱原発に向け速やかに原発を廃止すべきであり、供給計画も原発が稼働しない前提で定めるべきである。
電力需要抑制の取組みを強化し代替電源の確保に努めた上で必要最低限の範囲で原発を稼働させる場合も、万全の安全対策や有限責任の損害賠償制度、使用済核燃料の最終処分方法の確立等極めて厳格な稼働条件を設定すべきである。
また、関電は国民の不安を払拭するためにも、国に対して原発再稼働判断と実効性ある避難計画の策定等安全確保に係る責任体制の明確化を求めるとともに本提案を実行し十分な説明責任を果たすべきである。

○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、原子力発電については、安全確保を大前提に、引き続き活用してまいります。
原子力発電所の事故による賠償については、原子力損害賠償法および原子力損害賠償・廃炉等支援機構法等に基づいて、事業者間の相互扶助や国の支援が可能となるしくみが導入されております。なお、当社としては、国や事業者間の負担のあり方を一層明確化するための見直しを引き続き求めてまいります。
使用済燃料から発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分については、国のエネルギー基本計画において、国が前面に立って取り組むという方針が示され、国において処分地選定に向けた検討が進められており、科学的特性マップが提示されたことを契機に全国各地で対話活動が進められております。当社としても、国および事業の実施主体である原子力発電環境整備機構(NUMO)と連携してまいります。

第23号議案 定款一部変更の件⑵
▼提案の内容
本会社の定款に以下の章を新設し、以下の条文を追加する。
第13章 脱原発と安全性の確保及び事業形態の革新
(安全文化の醸成)
第53条 本会社は、原子力発電に関する安全の確保について、日常的に個々の社員が真剣に考え、活発に議論することを通じて、その質をより高め続けることのできる職場風土の醸成を図る。
▼提案の理由
原子力発電に関する安全確保の最終的な要素は、職員一人一人が安全性について常に自ら問い、疑問を公式、非公式に拘わらずどのような場でも臆せず議論できる健全な職場環境であるが、こうした職場環境を醸成することは経営者の責任であることから、こうした内容を定款に規定することにより、経営者の努力義務を明らかにすべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、2004年8月の美浜発電所3号機事故をはじめとする事故・災害の教訓を踏まえて、安全は全ての事業活動の根幹であるとともに、社会から信頼を賜わる源であると考え、経営の最優先課題として掲げ、一人ひとりがそれぞれの職場において安全最優先の行動を徹底し、安全文化の醸成に取り組んでおります。
さらに、東京電力福島第一原子力発電所の事故から得た教訓を踏まえ、2014年8月に将来世代まで引き継いでいく原子力安全に係る理念を社内規程として明文化し、これをもとに原子力安全に関する取組みを実践し、安全文化の発展に努めております。
したがいまして、あらためて本提案のような規定を定款に設ける必要はないと考えます。

第24号議案 定款一部変更の件⑶
▼提案の内容
「第1章 総則」に以下の条文を追加する。
(再就職受入の制限)
第5条の3 取締役及び従業員等について、国等からの再就職の受け入れはこれを行わない。
▼提案の理由
電力事業は、その公益性に鑑み、需要家の信頼と経営の透明性を確保することが必要であり、取締役のみならず従業員等についても、国等の公務員の再就職受入や顧問等その他の名目での報酬支払いは行わないこととすべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、経営環境や経営課題等から、当社の経営を担うにふさわしい取締役候補者を決定し、株主総会にてご承認いただいております。
また、従業員等についても、高度な専門性や知見が必要とされる分野において、求められる要件を個別具体的に設定したうえで、その要件を満たす人材を募集し、厳正なる選考のうえ、採用しております。

第25号議案 定款一部変更の件⑷
▼提案の内容
「第4章 取締役及び取締役会」第20条を以下の通り変更する。
(取締役の定員の削減及び過半数の社外取締役の登用)
第20条 本会社の取締役は10名以内とし、その過半数を社外取締役とする。
▼提案の理由
関電が脱原発と安全性確保、発送電分離、再生可能エネルギー等の大規模導入、天然ガス火力発電所の新増設といった事業形態の革新に向けて経営方針を大転換していくため、徹底したコスト削減と経営の機動性向上が必要である。
また、国の責任体制が明確でない中、原発は司法判断により稼働が左右される不安定な電源として大きな経営リスクを孕んでおり、より高度な経営判断が求められる状況であることから、取締役には直面する経営課題に精通した外部人材を積極的に登用すべきである。そして、経営の客観性及び透明性を高めるため取締役のうち社外取締役を過半数とし、経営監督機能向上のために指名委員会等設置会社への移行も視野に入れるべきである。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
取締役については、現下の経営課題に対処するとともに、監督機能を強化するために必要かつ適切な体制として、第4号議案として提案させていただいているとおり、4名の社外取締役候補者を含む13名の候補者からなる構成が最適であると考えております。
これら取締役候補者の指名については、より客観性・透明性を確保できるよう、独立社外取締役が過半数を占める人事・報酬等諮問委員会の適切な関与・助言を得たうえで、取締役会において決定しております。

 

〈株主(1名)からのご提案(第26号議案)〉
第26号議案は、株主(1名)からのご提案によるものであります。なお、提案株主(1名)の議決権の数は、41,925個であります。

第26号議案 定款一部変更の件
▼提案の内容
本会社の定款に以下の章を新設し、以下の条文を追加する。
第13章 脱原発と安全性の確保及び事業形態の革新
(脱原発依存と安全性の確保)
第54条 本会社は、原子力発電に依存しない、持続可能で安心安全な電力供給体制を可能な限り早期に構築する。
2 前項の規定による電力供給体制が構築されるまでの間において、原子力発電所を稼働する場合は、既設の火力発電所等の活用による必要な供給力の確保と電力需要の低減に努めるとともに、原子力発電所の安全性の確保と地域の住民の理解を得た上で、必要最低限の範囲で行うものとする。
▼提案の理由
平成23年3月11日に発生した東京電力福島第一原子力発電所の深刻な事故を踏まえれば、ひとたび原子力発電所で大事故が発生すれば、市民生活や経済活動への影響は過酷なものとなることは明らかであり、原子力発電に依存しない、持続可能で安心安全な電力供給体制を可能な限り早期に構築していく必要がある。第1項の規定による電力供給体制が構築されるまでの間において、原子力発電所を稼働する場合は、既設の火力発電所等の効率的な活用による必要な供給力の確保と電力需要の低減に努めるとともに、原子力規制委員会の規制基準を厳格に適用することはもとより、更なる原子力発電所の安全性の確保と地域の住民の理解を得た上で、必要最低限の範囲で行う必要がある。
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
当社は、「株主からのご提案全般に対する取締役会の意見」(54頁)に記載のとおり、原子力発電については、安全確保を大前提に、引き続き活用するとともに、再生可能エネルギーの開発・活用を積極的に推進してまいります。あわせて、火力発電を最適に組み合わせることで、「エネルギーセキュリティの確保」、「経済性」および「地球環境問題への対応」を達成する電源のベストミックスを目指してまいります。
以 上

カテゴリー: 関西電力

6/23(日)高槻で長沢啓行さん講演会「老朽原発を止めるために、その諸問題を考える」

福井の石森さんから”サヨナラ原発福井ネットワークの山崎さんからのメール”が今朝廻ってきた。

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山崎です

フエイスブックに「新検査制度」のことを中心に書き込みました。
これだけではなかなか理解してもらうのは難しいようです。
今日も書き込みました。フエイスブックに写真を入れるのが、なぜかできなくなっていて、
遅くまでかかりましだか、結局写真は載せられませんでした。

みなさん、これでほんとうによいのでしょうか。真実を知ってください。
来年の4月以降、原発の稼働率を上げるため、定期検査が簡易になるなど規制がゆるめられます。
28日の県知事への申し入れを日刊県民福井(中日)が記事にしてくれました。残念ながら他の新聞には取り上げられませんでした。中日も、私たちが今一番気にかけている「来年4月から施工される新検査制度」の問題点については書きませんでした。あまりにも大きな問題だけに小さなスペースでは取り上げ難かったのだろうと思います。社内のシステムの問題もあるのでしょう。

===== chitarita注 =========

関電の原発停止を知事に要請書提出 2市民団体

https://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20190529/CK2019052902000024.html
【中日新聞・福井】2019年5月29日

市民団体の「若狭連帯行動ネットワーク(若狭ネット)」と「サヨナラ原発福井ネットワーク」は二十八日、四月に就任した杉本達治知事に対し、関西電力の原発の運転停止などを求める要請書を県に提出した。両団体は一月、西川一誠知事(当時)に申し入れを行ったが、知事交代を受け改めて要請した。

関電が昨年、使用済み核燃料の中間貯蔵施設について候補地提示を先送りしたことから、再稼働に同意した際の約束を守らなかったとして、大飯原発3、4号機と高浜原発3、4号機の運転停止を要求。高浜原発1、2号機と美浜原発3号機の四十年超運転も危険性があるとして認めないよう求め、関電から県民への公開説明会を開かせることなども要請した。

両団体のメンバーら六人が県庁を訪れ、県原子力安全対策課の担当者に要請書を渡した。若狭ネット資料室長の長沢啓行・大阪府立大名誉教授は「新知事の原発に対する今後の政策は、県民の声を聴き決めるべきだ」と指摘した。 (今井智文)

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・故障原因の約3割が「点検による保守不良」つまり定期検査でも見つからないヒビや傷によるものです。だから、私たちは、もっと定期検査に時間とお金をかけるべきだと考えるのですが、電力業界はまったく逆の思想で「定期検査に時間をかけるくらいなら運転しながら状態を監視すればよい」と考えているのです。利益第一主義の電力会社の考え方にお墨付きを与えるのが来年4月からの新検査制度なのです。

新検査制度を施行する規制委員会は、「電力会社に安全文化を根付かせるには、規制を強めるのではなく、自主的自発的な努力で安全文化を向上させる必要がある」と考えているそうです。

みなさん、本当にこのままでよいのでしょうか。マスコミに大きく取り上げてもらうにはどうしたらよいのでしょうか。
関西の人たちは まずは長沢先生の話を聞いてください。初めての方には専門的な用語もあり少し難しく感じられるかもしれませんが、長年にわたり集積した客観的な情報を基にした真実が語られます。

・日時:2019年6月23日(日)14:30
場所:高槻市立総合市民交流センター(クロスパル高槻)7階第6会議室

「老朽原発を止めるために、その諸問題を考える」
講師:長沢啓行さん(大阪府立大学名誉教授、若狭ネット資料情報室長)

カテゴリー: 関西電力, 講演会, 再稼働

6/15(土)「第5回関電八木会長 原発やめて下さい」パレード

6/15(土)

「第5回関電八木会長 原発やめて下さい」

パレード

関西電力株主総会(6/21)で八木会長に原発廃炉を求めるため、
八木会長の住む高槻市上牧でパレードをおこないます。

日 時:2019年6月15日(土)14時集合 14時40分出発
場 所:「神内(こうない)かんなび公園」
(阪急電車「上牧」駅近く)
※当日は案内が上牧駅前に立ちます。
パレードはJR島本までです。
呼びかけ:・原発ゼロ上牧行動  ・脱原発高槻アクション
・とめよう原発!!関西ネットワーク
連絡先:072-669-1120(坂元)
メール  sakamoto@tomafam.com
ブログ http://chikakos.sblo.jp/

カテゴリー: 関西電力, 高槻アクション, 上牧行動

2019年6月21日 関西電力株式会社 第95回定時株主総会は大阪国際交流センターで開催

https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2019/0326_2j.html

2019年3月26日
関西電力株式会社

「G20大阪サミット」開催を踏まえた第95回定時株主総会の開催日時および場所の決定について

当社は、本年6月28日(金曜日)、29日(土曜日)に「G20大阪サミット」が開催されることを踏まえ、第95回定時株主総会の開催日時および場所について下記のとおり決定しましたのでお知らせします。

1.開催日時 2019年21日(金曜日) 午前10時
2.開催場所 大阪国際交流センター
(大阪市天王寺区上本町8丁目2番6号)

アクセスマップ 大阪国際交流センター

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